▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2024明治安田J1リーグ第5節、カシマスタジアムでジュビロ磐田と対戦した。
特別企画「CLÁSSICO 3(クラシコ 3)」の初戦となるこの試合では、「応援をもっと熱く!WINNERスペシャルマッチ」が開催された。
Jリーグ創設期から数々の名勝負を演じてきた宿敵との対決。カシマでの対戦は2022年5月3日以来、実に「697日」ぶりとなるが、ポポヴィッチ監督は負傷の佐野に代わって、知念とのボランチコンビに土居を起用した。
この起用が功を奏し、中盤から前線へのパスが土居を中心に早いタイミングで出されるようになった。これが磐田の陣形を崩すポイントとなり、序盤からアントラーズが主導権を握る。前線の優磨、チャヴリッチが果敢に磐田ゴールへ迫り、特にチャヴリッチは遠目からも積極的にミドルシュートを狙うなど、磐田にとって大きな脅威となった。
そして前半33分、カシマスタジアムに歓喜の時が訪れる。左からのCKをキッカーの名古がファーサイドへ送る。これを関川が頭で折り返すと、競り合った松原の腕にボールが当たり、アントラーズはPKを得る。
この重要な場面で、キッカーとなった優磨がエースの責務を果たす。名手川島との読み合いに選択したコースはゴールのど真ん中。これが見事に決まり、アントラーズは待望の先制点を得る。
後半に入っても、アントラーズの勢いは止まらない。後半頭からピッチに立った松村もそのチャンスを生かすべく、積極的に前へ出る。なかなか追加点は奪えないものの、ボールも良く回り、その攻勢が緩むことはなかった。
守っても、早川の安定したセービング、そして最終ラインの植田、関川らの体を張ったディフェンスは磐田に決定的なチャンスを与えない。また交代で入って来たパレジ、仲間、樋口らがまた攻撃のギアを上げ、最後まで追加点を狙った。
終盤は知念が足をつるアクシデントもあったが、須貝が交代で入り、濃野がボランチに上がるなど柔軟な対応もあった。そしてアディショナルタイムにCKのこぼれ球から上原に致命的なシュートを放たれるも、これは早川が冷静な対応でシュートストップを見せる。結局、優磨のJ1通算50ゴールめとなったPK弾の1点を守り切り、アントラーズが磐田から「ウノゼロ」の勝利を飾った。
これでホーム2連勝とし、順位は暫定の4位。いい形で福岡、FC東京とのアウェイ2連戦に臨む。攻守に一体感のあったアントラーズ。この勢いをとどめることなく、前へ進み続けたいところだ。
【この試合のトピックス】
・優磨が2戦連続ゴールで、J1通算50ゴールを達成
・早川がLIXIL賞を受賞



この中断期間で、我々もやりたいことがあったが、やはり選手がそろわなかったこともあって、すべてができたわけではない。そういったなかでも、今日はしっかりとチャンスをものにして、自分の力を示してくれた選手がいた。ファンタジスタと言ってもいいくらい、攻撃的な選手2人がボランチとして並んでプレーするのは、アントラーズに関わる人のなかで誰一人として思っていなかったのではないかと思う。その2人が並んで非常にいいプレーを見せてくれた。もちろん彼らだけではなく、チーム全体でまとまってタフに戦えたからこそ、彼らもいいプレーができたと思っている。
いい時間帯、いいアクションから決定機を作れた場面もあったし、決め切らないといけない場面もいくつか作れた。それは成長の証だと思うし、今日も素晴らしい雰囲気を作ってくれたファン・サポーターの皆さんに感謝している。苦しい時間に力を貸してくれて背中を押してくれたのも皆さんだと思っている。プランにはなかった選手交代の決断を迫られたところもあったが、しっかりと相手の攻撃をシャットアウトして無失点で終えられたのは良かった。
個人名をあげてほめることはしたくないが、パレジについてはここで言及したい。トレーニングへの意欲が素晴らしく、試合でもチームのために自分の力を見せてくれる。全員の見本になるようなプレーを見せてくれた。最後、ガス欠になりそうなチームにターボをかけてくれたのは彼。だからこそ、全員で勝ち取った勝利だと思う。
Q.苦しい時間もあったが勝ち点3を取れた。今日の勝利をどう受け止めていますかスタメンで土居選手、途中から濃野選手をボランチで起用した狙いについて。
A.うちのキーポイントはボランチ。現時点で一番薄いところで使っていくことで厚くする意味ではいいこと。
なぜ、聖真なのか。聖真が入って中盤に落ち着きをもたらしてくれた。彼のところでボールがしっかりおさまって、正確なボールを前線へ供給してくれるシーンが何度かあった。そこが試合の勝敗を分けた側面もあると思っている。相手はボランチにフィジカルの強い選手を前節から変えて置いてきた。我々はフィジカル的には劣るかもしれないが、しっかりと前線にボールを供給できる選手を置いた。
相手のことをどうこう言うつもりはないが、やはりフットボールは頭でやるもの。聖真は賢さを持っている選手。もちろん結果と内容がともなわなかったら、「この監督は何をやっているんだ」「聖真をボランチに置いて何をやっているんだ」と言われるでしょう。ただ、聖真は自分のパフォーマンスで、私がチームにもたらしたかったことをしっかりやってくれた。
やはりボールを落ち着かせることができなければ、いい守備もいい攻撃もできない。ボールを奪って前に出ていきたいが、前へのボールをインターセプトされたら、前に出ていきたい場面でまた戻らないといけなくなる。
その次に、キミをボランチで起用したことについて。我々があの時間にやりたくなかったのは、競り合いの展開。下でつないだ展開をしたかったのでキミをボランチにした。
Q.相手のパフォーマンスがアントラーズを引き出したというのは、どの場面を指している?
A.磐田の攻撃は非常に良かった。前への推進力があったし、ロングボールをターゲットのペイショット選手に当てたあとのセカンドボール回収も素早く拾って前に入れて、うちの背後を取ってという攻撃を精度高く繰り出してきた。だから、我々が集中力を切らす時間は1秒もなかった。
スキを見せていれば失点していたと思う。その意味で、とにかく集中を保って、最善の守備をしないといけないということ。それが相手のいい攻撃から引き出されたところがあると思っている。
ペイショット選手も強くてクオリティのある選手で、あれだけ高さがあってボールが収まる選手であれば、抑えるのは簡単ではない。ジャーメイン選手もリーグで調子のいいFW。彼らが中央でおさめて、サイドに展開してクロスというのは非常にいい攻撃だった。
この2週間でアントラーズ戦に向けて準備をしてきた。その準備してきたことを、選手たちはピッチで表現してくれたと思っている。ただ、結果は勝ち点を持ち帰ることができなかった。これは謙虚にまだまだ力が足りないということ。いい試合をしても勝ち点を持ち帰れないのは、まだまだ足りない部分が多いなと思っている。
この2週間で非常にいいトレーニングをしてきた。自分たちのやるべきことをもう一度突き詰めることができた時間だった。
磐田は中盤に技術のある選手がいる。ボールを大事にしてパスをつないでくるというイメージがある。ただ、相手のやり方もあると思うが、まずは自分たちがやるべきことにフォーカスして戦っていく。あとは試合の中で、自分たちで判断しなければいけないこともあると思う。しっかり中で判断しながら勝てるようにやっていきたい。
【土居 聖真】
磐田は結構パスをつないでくるイメージがある。うまく守って気持ちよくパス回しをさせないことが、アドバンテージをとるカギのひとつになってくると思っている。
前節は逆転で勝つことができた。その勢いをそのままに戦って、ホームで連勝ができたら、さらに波に乗っていける。その波に乗れるようにしていきたい。
【知念 慶】
個人的には相手どうこうではないと思っている。磐田相手にどれだけ自分たちが自分たちらしく戦うことができるか。そこが重要。自分たち次第で、この試合の結果は変わってくると思う。そういう試合で引き分けや負けなど、簡単にポイントを落としてはいけない。
(50得点は)なんとなく聞いていた。アントラーズに復帰してからハセさん(長谷川祥之)の記録はすごく意識しているし、可能な限り、そこに挑戦していくのは決めている。やはり、そこに名前を残さないと僕自身のいる意味がないと思っているので目指していきたい。
試合後の整列のとき、誰もハイタッチをしないで全員が悔しそうな顔をしていた。それを見たときに、まだまだ成長してもっと強くなるなと確信した。これからもたくさんの試練があると思うが、もっと強くなっていきたい。
【植田 直通】
失点が続いていたなか、無失点で終われたことはすごく良かった。ただ、追加点で試合を終わらせたかったという思いがある。
1点を取ってくれれば勝てるという試合を続けていきたいし、それができる選手がそろっている。今日の勝負は自信につながるが、まだまだやれることはたくさんある。こだわってやっていきたい。
【知念 慶】
斜めの対角線からロングボールを蹴ってきて、その競り合いに強い攻撃パターンの相手は初めてだった。相手の前線の2人がかなり強力で、その対応に苦しんだ。
ハーフタイムにうまく整理ができて、全員で粘り強い守備ができた。最後までゴールを守り切ったのところは、アントラーズらしさを出せたかなと思う。
【早川 友基】
前半の早い段階からチャンスを作っていたので、決めるだけというなか、後ろは焦れずにいい対応をしながら守れていたと思う。
何度か危ないシーンもあったが、しっかりとみんなが体を張りながら、声をかけ合っていい対応ができていた。何よりも無失点で終われたことは、守備陣にとってもチームとしても大きな収穫になった。
【松村 優太】
相手が蹴ってくるので、逆サイドのなかへの絞りと、松原選手や古川選手が高い位置にいたので、そこへのプレスバック、あと裏へ抜けることを要求されていたので、まずはそこを意識して試合に入った。
ついていけなかったり、ピンチを迎えた場面もあったので、そこはもっとアピールをして出場時間を増やしてコンディションを上げていくしかない。試合出場を重ねていきたい。