▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2024明治安田J1リーグ第2節、カシマスタジアムでセレッソ大阪と対戦した。
2024シーズンのホーム開幕戦ということで、24,664人ものアントラーズファミリーが集結したカシマスタジアム。開始前には、前節の名古屋戦でJ1通算100試合出場を達成した仲間への花束贈呈もあり、最高の雰囲気でキックオフを迎えた。
しかし前半はアウェイのC大阪にボールを保持され、試合の主導権を握られる。前節、1ゴール1アシストと最高の形で日本でのデビューを飾ったチャヴリッチにも、なかなかボールが入らず、前半は攻めの形を作ることができない。
それでも守護神の早川、そして最終ラインの濃野、植田、関川、安西らの踏ん張りと佐野、知念のボランチコンビのしぶとい守備で前に圧力を加えてくるC大阪を何とかしのいだ。
この状況を打開すべく、ポポヴィッチ監督は後半開始から藤井に代え、優磨をピッチに送り出す。この交代により、前への推進力が高まったアントラーズは前半とは打って変わって、相手陣内でのプレー時間を増やしていった。
しかし、好事魔多し。58分、前がかりになったところを狙われ、カウンターからレオ セアラに先制点を決められ、アントラーズは劣勢に立たされた。
この劣勢を打開すべく、ポポヴィッチ監督は大胆な手を打つ。67分、CBの関川に代え、パレジ、そして樋口に代え、名古をピッチに送り出す。この交代にともない、佐野が最終ラインに入り、植田とペアを組んだ。佐野のCB起用という"奇策"で前の枚数を増やし、同点、さらには逆転を見据えた攻撃的なスタイルでアントラーズは残りの時間を戦った。
すると、この執念が実ったのか、85分、待望の同点ゴールが生まれる。再三に渡る波状攻撃から生まれたFKを名古が絶妙のタイミングで、ゴール前へ送る。ここに飛び込んだのが、この試合でキャプテンマークを巻いた植田。相手DF陣の動き出しをうまく読み、ほぼフリーの状態で気迫のヘディング弾をC大阪ゴールへ叩き込んだ。
その後も逆転を目指し、アントラーズは攻め続ける。
しかし、最後の1点が取れず、結末は1-1のドロー。ホーム開幕戦は、悔しい結果に終わった。
だが、前半の劣勢にもくじけず、最後まで勝利だけを追求して前へ出る戦いは新しいアントラーズを印象づけるものだった。悔しい結果にも、大きな拍手とコールで選手たちを激励してくれた12番目の戦士たちの姿が、それを証明している。
ここから前進あるのみだ。
【この試合のトピックス】
・植田が今季初ゴール。



A.まず、簡単な試合はないということ。ただ、その試合を少しでも楽にするのか、苦しくするのかは自分たち次第だと思っている。
両チームの選手たちをたたえたいし、お互いがお互いの良さを出し合った試合でもあったと思う。ボールをつなぎ、そして攻撃的にいくところも、時間帯によってお互いに出せていた。球際で戦う部分も非常に激しく、インテンシティの高い試合だったと思う。私自身、よく知っている小菊監督も非常にいいチームを作っていると思うし、 彼らが前半は自分たちの良さをしっかり出せていた。逆に、我々は前半は本来の姿ではなかった。その原因は、狙っていたことが相手に消されてしまった部分もあるし、少しナーバスになって、自分たちの用意してきたこと、取り組んできたことを出せなかった部分もある。
ホーム開幕戦ということもあって、ファン・サポーターの皆さんが大声援でいい雰囲気を作ってくれたなかでプレーをし、逆にそれがプレッシャーになったというわけではないが、ナーバスになってうまくいかない部分も出てしまったのかなと思う。
我々の前半は少し固さがあったのかもしれない。ただ、後半に関しては、選手交代をした後も(相手を)うまく動かせたし、攻撃のアイデアも発揮できたと感じている。我々がいい流れをつかみかけたときに失点したが、その失点で何かがうまくいかなくなったというわけではなく、その後も相手ゴールに迫り続けることができた。後半は我々のやりたかったことを見せられたと思うが、最後まであれだけの強度で戦えたのも、やはりこのカシマスタジアムに足を運んでくれた皆さんの大声援が力になったことは間違いない。
今日、ホーム開幕戦を迎えたわけだが、本当にファンタスティックな雰囲気を作ってくれたのもファン・サポーターの皆さんだと思っている。ファン・サポーターの皆さんには本当に感謝したい。ファン・サポーターの皆さんががあれだけ詰めかけてくれて、声援を送ってくれているので、そこでプレッシャーを感じてかたくなってしまったら意味がない。楽しんでプレーしてほしかったと思う。
Q.特に前半はなかなかペースをつかめず、効果的に前進できなかったと思うが、その要因は?また、ハーフタイムにどのようなことを選手たちに伝えた?
A.まさに前半にうまくいかなかったところはそこだと思っている。 我々がライン間を使えずにいた。今週のトレーニングで狙っていたことは、そこでアドバンテージを作ること、起点を作ることだったが、やはり最終ラインからスピーディにボールを動かせないと、相手の嫌なところを効果的に使えない。そこが今日の前半でうまくいかなかったところでもあるし、もちろん相手の強度が高かったことも関係してくる。両チームとも前半は非常に激しく戦ってハイインテンシティだったところもあったと思う。
ただ、先ほども言ったように、我々が狙っていること、後ろからスピーディにテンポよくボールを動かして、相手を揺さぶりながら攻めることができていれば、もっとうまく効果的に使えたと思っている。そのあたりをハーフタイムに修正した。
Q.交代策が素晴らしいと感じた。その意図について。
A.我々はどんな試合であっても最後まで諦めず勝ちを目指して戦うチーム。そういうメッセージを発信し続けなければいけないと思っている。私からのメッセージはまさに明確で、「最後まで戦うんだ」ということ。もちろん我々の選手にもそうだし、ファン・サポーターの皆さんにもそう。そして、相手チームの選手にもそういうメッセージを発信した。
ベストプレーヤーであったとしても、調子の悪い日やうまくいかない日はもちろんあるし、 逆にその周りの選手たちでそれをカバーしながら、チームとしての力を落とさずにやれるところを見せることができれば1番いいと思っている。
今日、うまくいかなかったところは、チームでいくつかあったが、その1つが、先ほども言ったように、最終ラインでボールをスピーディに動かせず、攻撃が停滞してしまったこと。そこに関しては、ラッキーなことに私は海舟と過去に3年間一緒に仕事してきたので、彼の特長が分かっていたのでセンターバックに彼を入れた。そして後ろからのボールの流れをテンポアップさせ、リズムを作れるようにした。そこはもう彼の力なしにはもちろん成功しなかっただろう。私の狙いはあったにせよ、実際にピッチで表現してくれたのは選手。彼が後ろからリズムを作ってくれて、よりビルドアップをスピードアップさせてくれたのは間違いないこと。効果的なプレーをしてくれた選手をほめたいと思う。
Q.優磨選手をトップ下で起用したが、良かったところと今後の要望は?
A.彼はプレーだけでなくキャラクターも含めて、日本でも数少ない選手だと思う。もっと言えば、ヨーロッパでも彼みたいなキャラクターの選手は少なくなっている。彼をトップ下で使った狙いは、我々が狙っていたライン間で起点を作って、背後を取っていくこと。ボールをライン間で失わずにしっかりと受けられる選手である優磨が、あそこでボールを受けてくれるからこそ、相手を1枚引っ張り出せて、その相手が開けたスペースを3人目が取っていくことができると思った。高い位置で、ライン間で起点を作りたかった。
今日の試合を見てもらえば分かると思うが、ボールを失うときはほぼファールだけ。非常に効果的なプレーをしてくれたと思うし、あそこで顔を出してくれる、そしてボールを失わないで味方にまたつなげてくれることで、連動や連係が取れて3人目が活きてくる。非常にいいプレーをしていたと思う。
ただ、もちろん優磨1人でプレーはできないし、周りの選手が彼にボールをつけなかったらプレーできない。逆に、彼がボールを収めて、周りを使って他の選手が背後に走り込むからこそ、相手にとって嫌な攻撃だったり、ゴールに迫る攻撃が完成する。彼だけでなく、周りの選手も彼とともにいいプレーをしてくれた。
私は現役時代にセンターバックだったので、どういう攻撃がディフェンス陣にとって守りづらいのかをよく理解しているつもり。やはり相手が自分の目の前から動かずに足元でパスを受けるだけだと目の前の選手に対応すればいいだけなので、これ以上簡単なことはない。ただ、流動的に動きながら、動きの出し入れをしてくる攻撃は、やはりディフェンスとしては1番嫌だったし、1番守りづらかった。スペースを作る動き、スペースに入っていく動き。これが連動してシンクロされると防ぎようがなかった。これが私がセンターバックをやっていて感じてきたこと。
特に前半のアクシデントが出るまでは、非常に素晴らしいゲーム内容だったので、そこは継続して積み上げていきたい。
C大阪はうまい選手が多い。今は、非常に縦に速いフットボールを展開してくる。サイドにも強力なアタッカーがいる。そこをしっかりとケアしながらプレーしていく。
今しか味わえない雰囲気。その1試合でしか味わえない雰囲気がある。このホーム開幕戦という雰囲気をしっかりと噛みしめながらプレーをしたい。1日1日を大事にするのはもちろん、1試合1試合、自分の中で大事に戦っていく。
気を引き締めて、しっかりと準備をして試合に臨みたい。
【アレクサンダル チャヴリッチ】
コンディションは、だんだん良くなってきている。プレシーズンマッチや名古屋戦も出ているので、いい感じで上がってきている。C大阪がどのようなフットボールをしてくるのかというのを映像で確認している。トレーニングでも、監督が細かくプレーを止めながら指示をして落とし込みをしてくれている。この細かな部分を突き詰めていけば、自分たちが有利な状況を作っていけると思う。
プレシーズンマッチの時もカシマスタジアムで非常にいい雰囲気の中、プレーすることができた。ホーム開幕戦ということもあり、より多くのファン・サポーターの皆さんがカシマスタジアムに来てくれると信じている。そして、またいい雰囲気を作り出してくれると思う。
その中で、プレーすることが非常に楽しみ。
【佐野 海舟】
C大阪は個が強い選手がたくさんいてサイド攻撃にも特長があるチーム。チームとして、何カ所か守るポイントがある。そこはみんなで共有できているので、しっかり守って、速い攻撃で得点を奪っていきたい。
単純な球際の攻防で負けてはいけないと思う。そこで負けていては、どんなフットボールをしていても、流れを相手に持っていかれてしまう。まずはそこを意識しながらプレーして、自分たちが優位性を保って、自分たちのフットボールを展開していければいいかなと思っている。
アウェイでもファン・サポーターの皆さんの後押しがすごく力になった。ただ、ホームではまた違うものがある。僕はこのカシマスタジアムの雰囲気はすごくプレーしやすい。なので、カシマスタジアムは、すごく好きなスタジアム。その好きなカシマスタジアムにたくさんのファン・サポーターの皆さんに来てもらって、自分がどういうプレーをしてチームを勝利に導くのかを見てもらって、「また次も応援したいな」と思ってもらえるようにしていく。
まずは、チームの勝利が絶対条件になってくる。
今日は勝てなかったことがすべて。これほど多くのファン・サポーターの皆さんがカシマスタジアムに集まってくれたのに、勝利を届けられず申し訳なく思っている。
ただ、今日の前半のようにうまくいかない試合でも負けるのではなく、勝ち点1を拾えたことは次につなげていきたい。
【鈴木 優磨】
カシマスタジアムに駆けつけたファン・サポーターの皆さんが力強い後押しをしてくれて、なんとか同点に追いつくことができた。チームとして内容の良くない試合だったので、そのなかで勝ち点1を取れたことは大きい。
チャヴリッチ選手とは実戦で初めて、前線でコンビを組んだ。これからもっと連係を深めていきたい。
【名古 新太郎】
(FKでのアシストの場面は)集中してボールを蹴れたことでイメージどおりの軌道となり、得点につながってよかった。
負けている状況で出場したので、まずは得点を取るために、自分自身はボールに触ってリズムを作りながら前進することを意識した。また次の試合に向けて準備していきたい。
【安西 幸輝】
特に前半はチーム全体としての内容が良くなく、何とか無失点に抑えることができた形となった。
今日はポポヴィッチ監督の意図するフットボールは表現できなかったかもしれないが、同点に追いついて引き分けの結果で終えたことは、少なからずポジティブな要素だと思っている。
【濃野 公人】
今日もファン・サポーターの皆さんの声援がすごかった。相手に先制を許す展開になったが、アントラーズが同点を目指して攻めているときの後押しは心強く、自分自身もとても力になった。
次は皆さんと一緒に喜びを分かち合えるように、より勝利にこだわって戦っていきたい。