2023明治安田生命J1リーグ 第33節、等々力陸上競技場で川崎フロンターレと対戦した。
ここ5試合未勝利と、苦しい状況が続くアントラーズ。ホームのカシマスタジアムで、歓喜の声を聴いたのは9月16日(土)のC大阪戦。すでに2カ月以上も勝利から離れ、以上も勝利から離れ、今節、鬼門ともいえる等々力であの川崎Fとの対戦となった。
金曜日のナイトゲームながら、両チームのファン・サポーターが詰めかけた等々力での一戦で、岩政監督がピッチへ送り出したスターティングメンバーは、GKに早川、フィールドプレーヤーに須貝、植田、関川、安西、佐野、ピトゥカ、松村、仲間、知念、優磨の11人。そしてベンチには、沖、昌子、広瀬、土居、樋口、名古、垣田が座った。
序盤、様子をうかがう川崎Fに対し、アントラーズは果敢に前へ出た。SAMURAI BLUEのサウジアラビア遠征から帰ったばかりでの先発起用はちょっとしたサプライズとなったが、当人の佐野はその遠征疲れも見せず、ピッチで躍動した。またU-22日本代表帰りの松村も前線でアグレッシブに攻め立てる。得意のカットインから左足シュートを放つなど、調子の良さが垣間見えた。
佐野、松村だけではなく、チーム全体に躍動感を感じさせた、序盤のアントラーズ。今日こそは、と誰もが思った34分、魔の瞬間が訪れる。川崎Fの最終ラインを陣取る山村から左サイドの登里へボールが渡ると、登里はあうんの呼吸で前線のマルシーニョへパス。これで抜け出したマルシーニョが、レアンドロ ダミアンへラストパスを供給し、電光石火の攻撃で、アントラーズは失点を喫してしまった。
ここから試合は完全に川崎Fのペースとなる。優磨、安西らが前へ出るも、ブロックの形成と攻守の切り替えが早い川崎Fを崩すことはできない。結局、アントラーズは1点ビハインドで前半45分を戦い終えた。
後半開始から関川に代え、昌子をピッチに送り出した岩政監督だったが、これは局面を変えるというよりも選手のコンディション優先の交代策ということもあり、後半も川崎Fのペースは揺るがない。その後、54分に仲間に代わり、樋口がピッチに入ったが、川崎Fのペースはゆるぎなかった。63分、一瞬の隙を突かれ、またしてもマルシーニョ、レアンドロ ダミアンのコンビにやられ、2失点目を喫する。
その後、岩政監督は次々と交代策を切ったが、状況は好転しなかった。
逆に84分、早川がレアンドロ ダミアンを倒したプレーがVARチェックの末、PKと判定される。これを脇坂に決められ、0-3。まさかの完敗を喫した。
受け入れがたい現実を突きつけられた、金曜日のナイトゲーム。残すは、ホームでの最終戦だ。カシマスタジアムで対峙するのは、横浜FC。相手が誰であれ、そして状況がどうであれ、最後の最後まで戦い抜かなければならない。それが、我々に課せられた使命だ。
【この試合のトピックス】
・なし



A.選手たちはよく戦ってくれた。ファン・サポーターの皆さんにも、最後まで声を枯らしてともに戦っていただいた。結果が出なかったことは、私の責任だと思っている。
Q.昌子選手を後半から入れた意図とハーフタイムに伝えたことは?
A.後半、ハイプレスのところの形を修正しようと伝えた。ただ、そこは飛ばされてしまったので、あまり影響はなかった。試合前に狙っていたことは出せていた。ゴール前深いところまで入っていこうということも伝えて、選手たちを送り出した。
Q.須貝選手の起用の意図と今日の評価は?
A.マルシーニョ対策だけではなく、須貝自身のコンディションが整ってきたので起用した。もう少し早く、たくさん試合に出て欲しかった選手の1人。マルシーニョに対してというよりも、彼のコンディションが良くなってきたことが大きい。
全体的には、非常によく戦ってくれた。よくマルシーニョを抑えていた。ミスが失点につながってしまったが、チームとしてのマネジメント含めてのところだと思う。私の責任だと思うし、須貝が責任を感じるところではない。彼はよく戦っていた。少しずつ信頼を勝ち取っていると思う。今後、チームの力になってくれる選手だと思っている。
Q.佐野選手のプレーは代表に行って刺激を受けているように見えた。そこはどのように感じている?
A.そうだと思う。そこを期待して起用した。90分、あれだけ動いて、素晴らしい活躍だった。起用して良かった。
Q.強いチームに勝ちきれない。力不足が結果につながっていると感じる。そこを踏まえて、課題はどこにあると感じている?
A.この場で語るべきところと語るべきではないこともある。昨年からそう。上位陣に勝てないのには何か理由があるのではないかと感じていた。ここまで戦ってきて感じるのは、どこを目指して戦うかというところ。上位陣に勝つために戦うやり方と、自分たちよりも下のチームとの戦いとでは少しやり方が違う。今日は少し変えたが、今年のベースとなったやり方をやっていれば、ある程度勝ち点は稼げるが、上位に勝てないというところは感じている。そこをどれぐらいのスパンで取り組んでいくのかというところだと個人的に思っている。仕組みをつくれば、ある程度前進できるところまで持っていくことができると、今日も感じた。クラブが一体となって取り組んでいくべきところだと思う。
Q.今日のポジティブな面を挙げるとどの部分?
A.準備したフットボールの仕組み。自分たちがボールを奪って速く攻めにいくところと、動かしながらスペースを見つけて展開してくかの使い分け。守備もハイプレスでいくところとブロックを組んで囲い込むということろの使い分け。大枠はこれでやってきたが、この2週間で少し変えて取り組んだところが少しあった。仕組みを変えてもうまくやってくれた。この仕組みの方がうまく使い分けがしやすいと感じるところもあった。選手たちのモチベーションも含めて、積極的にやってくれた。川崎Fに対しても狙っているスペースに何度も入っていくということができた。そこはポジティブと言っていいと思っている。得点が取れていないが、選手たちは良くやってくれたと思っている。
立ち上がりは非常に難しい時間を過ごしたが、我慢強く戦えたことが3-0という結果に結びついたと思う。選手のがんばり、最後の最後まで集中力を切らさなかったことを含めていろいろな面でプラスにとらえている。
古巣相手ということで、ほかの選手よりもモチベーションも高いし、いつも以上に気合も入っている。川崎Fの強さも分かっている。しっかりと締めるところは締めていく。自分のベストを尽くせるようにいい準備をしていく。
今シーズンも残り2試合となったので、なんとかいい形で終わることができるように、まずはこの試合でベストを尽くしていきたい。
【松村 優太】
ここ数年勝てていないし、僕がアントラーズに加入してから勝つことができていない。必ず勝たなければいけないと思う気持ちはすごくある。
川崎Fはうまいので、奪いに行って取れる相手ではないので、連続して守備をすることや献身性が大事になってくる。その部分では自分も貢献していけると思っている。2度追い、3度追いなど、相手を困らせる。
川崎Fはここ最近失点をする回数も増えているので、自分たちがより積極的にゴールを狙っていき、チャンスを増やしていけば僕たちに勝機があると思う。
勝つことが一番の良薬だと思っている。それは、僕たちにとっても、ファン・サポーターの皆さんにとっても。いかに自分たちがやってきたことを出していけるかどうか。その相手が川崎Fということで、相手に不足はない。勝利を目指して全力で戦っていく。
【早川 友基】
川崎Fは、最近、縦に速いフットボールを展開していると感じている。ボールを動かしながら前進してくるスタイルなのはもちろん、攻撃に厚みのあるチーム。そこに対して、注意していかなければいけない。そこへは、自分がしっかりとコーチングをしたり、チームを助けるという役割を担いながら、無失点で抑えていきたい。
目の前の相手にしっかりと打ち勝つ。自分たちがこれまでに積み上げてきたことを出していかなければいけない試合となる。球際やバトルの部分で負けてはいけない。全てを相手より上回っていく。
勝利のため、がむしゃらに戦わなければいけない。
前半は自分たちが勢いをもって押し込んでチャンスを作っていたが、相手は慌てなかった。失点した時に、自分たちのメンタルが少し落ちてしまったと感じた。そこで盛り返していけなかったことが、この結果につながってしまったと思う。
【須貝 英大】
勝負の世界で戦っている以上、あのミスはあり得ない。自分のミスで0-2にしてしまったので、今日の結果は自分の責任が大きいと感じている。相手に仕事をさせてしまったし、チャンスもあまり作ることができなかった。自分の力不足を感じた。
ファン・サポーターの皆さんは、勝利を信じて応援をしてくれているにもかかわらず、結果を出すことができていない。0-3は良くない結果。ただ、残り1試合あるので、そこでどういう立ち振る舞いやプレーを見せるかが大事になると思う。応援してくれたり、自分たちのことを信じてくださる方々はたくさんいると思うので、最後の試合へ向けて、しっかり切り替えて準備していきたい。
【佐野 海舟】
過密日程だからというのは全くなく、出るからにはやるしかないと思っていたし、試合に出るために準備してきた。移動があったからプレーが悪いというのはありえないと思っていた。自分の中ではいい準備ができていた。コンディション的には全く問題はなかった。
流れを渡したくない時の球際やセカンドボールを奪いきるという部分でもっと考えなければいけないと思う。試合の流れを読む力をもっとつけなければいけないと感じている。1年間やってきた中で、最後の最後でこのような試合をしてしまっている現状には納得いっていない。ファン・サポーターの皆さんがたくさん来てくださった中でこのような結果になってしまって申し訳なさを感じている。
ラスト1試合は、勝利を届けたい。