▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2023明治安田生命J1リーグ 第9節、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した。優磨のゴールで先制に成功すると、垣田が追加点を決めて、2-0と勝利した。
ルヴァンカップの福岡戦から中3日。試合翌日からアウェイ新潟戦への準備を進めた。
新潟戦の先発は、GKが早川、フィールドプレーヤーは広瀬、植田、関川、安西、ピトゥカ、樋口、仲間、名古、垣田、優磨が入った。ベンチには、沖、昌子、荒木、藤井、舩橋、知念、師岡が座る。
アントラーズは立ち上がりからアグレッシブに前へ攻め込み、強度の高いプレスをかける。ボール保持時もシンプルなプレーで相手のプレスを回避し、いい形の立ち上がりとなった。
すると、キックオフからわずか3分でいきなり試合が大きく動く。中盤でボールを奪うと、テンポよくパスをつないで、相手のカウンタープレスを回避。右サイドでフリーになった広瀬が、ファーサイドへクロスを入れた。相手GKがクロスの目測を誤ると、優磨はヘディングシュートでゴールへ叩き込んだ。相手のミスもあり、アントラーズが幸先よく先制に成功した。
得点後は新潟にボールを動かされる展開となったが、前線から無理に奪おうとせず、ミドルゾーンに4-4-2の守備ブロックを構える。選手間の距離を近く保ち、我慢強く連動して守備を続けた。そしてボールを奪えば、うまくカウンタープレスを回避して保持につなげ、チームとして狙いをもって、優磨と垣田へアーリークロスを放り込んだ。
しかし、粘り強く守備を続けていたアントラーズだが、徐々に中間スペースを使われる場面が目立つようになる。14分には失点にはならなかったものの、サイドを変えられてから中央への侵入を許し、三戸にシュートを放たれてしまった。
ただ、そのあと16分に今度はアントラーズがチャンスをつくる。樋口がインターセプトすると、すぐに垣田へ縦パスを入れる。垣田はタメをつくって、右サイドを駆け上がった名古へパス。名古はペナルティエリア内へ侵入し、切り返しからシュートを放つ。これはゴールポストに当たって外側へ跳ね返るが、シュートを打った名古がこぼれ球を拾って二次攻撃を開始。フォローに入った樋口へパスが通り、樋口がペナルティエリア内から右足を振り抜いた。しかし、シュートは再びゴールポストに阻まれ、追加点とはならなかった。
チャンスのあとにピンチが訪れた。前線からプレスをかけるが回避され、自陣へ押し込まれると、なかなか大きくクリアできず、最終的には17分にペナルティエリア手前から伊藤にシュートを許す。失点には至らなかったが、新潟の攻撃は脅威となった。
その後、アントラーズは後方からのビルドアップが機能せず、効果的に自陣から相手陣内へ攻め入ることができない。守備でも我慢強く、選手全員が献身的に戦い続けていたが、新潟のテンポの早いパスに後手を踏み、局面を崩されかける場面もあった。
苦戦を強いられるアントラーズだが、自陣から相手陣内に進めば、スムーズにボールが動く。2トップの高さを活かしたクロスでゴールを目指した。
すると、26分に試合が動く。中盤で仲間からバックパスを受けたピトゥカが、大外をランニングした安西へ、ダイレクトで対角線のクロスを供給する。安西がヘディングで折り返すと、ペナルティエリア内の垣田へ通り、垣田は相手を背負って、優磨へ落とす。優磨はキックフェイントで寄せてきた相手DFを滑らし、タメをつくってループパス。これを垣田が左足のダイレクトボレーで合わせた。シュートはバーに当たって、ゴールに吸い込まれた。垣田のアントラーズでの公式戦初ゴールで、2-0とリードを広げる。
2点差がついたあとは、少し試合が落ち着いた。アントラーズは我慢強く守備を続けるものの、ボールを奪ったあと、保持につなげることができない。カウンターに移行する局面でのミスでピンチを招く場面もあった。
その後もビルドアップは依然として不安定で、効果的に相手陣内へ侵入することができない。ただ、守備では仲間や垣田が献身的に走り回り、チームを支えた。
前半は新潟にボールを保持される時間帯が長くなったが、このまま終了。2点のリードを保って、ハーフタイムへ突入した。
後半立ち上がりも新潟がボールを保持する展開となったが、アントラーズは我慢強く守備を続ける。
しかし、アクシデントが起きてしまう。優磨が足首をひねり、交代を余儀なくされてしまった。52分、優磨に代わって、知念が投入される。
その後も、新潟にボールを保持される展開となるが、選手間の距離を近く保ち、粘り強く守備を続ける。62分に名古との交代で藤井を投入したあとも、試合の流れは変わらなかった。
アントラーズは粘り強い守備を長く続けた。守備にリズムが生まれ、新潟の脅威が減っていく。チーム全体が連動して戦った。
こう着状態となっていたが、残り15分を切ったあたりから試合が動きを見せる。まずは79分、樋口が相手陣内の深い位置を取ると、ニアゾーンに走り込んだ仲間へパスが通る。仲間は低く鋭いクロスをゴール前へ供給。一瞬の動き出しで相手DFのマークを外した知念がヒールでうまくクロスに合わせる。惜しくも相手GKに阻まれ、得点には至らなかったが、攻撃のイメージが合った効果的なプレーだった。
一進一退の攻防が続く。知念のシュートの流れから新潟の攻撃を止められず、自陣深くまで前進を許すと、三戸、藤原に立て続けにシュートされる。そして、その直後のコーナーキックでは藤原をフリーにしてしまい、決定的なヘディングシュートを許してしまう。失点には至らなかったが、課題のセットプレーでまたしても決定機をつくられてしまった。
しかし、その後はアントラーズに守備のリズムが生まれ、新潟の攻撃に停滞感が漂う。垣田が自陣のコーナーフラッグ付近まで戻って守備に奔走するなど、チーム一丸で戦った。89分には垣田との交代で昌子を投入。全員で時計の針を進めた。
そして、ついに待ちに待った瞬間が訪れた。2-0で試合終了。第3節横浜FC戦以来となるリーグ戦6試合ぶりの勝利をつかみ取った。
長く苦しかった連戦が終わり、次は中5日でホームG大阪戦に臨む。求められるのは勝利のみ。チーム一丸で準備を尽くす。
【この試合のトピックス】
・優磨が今季リーグ戦4点目
・垣田がアントラーズでの公式戦初ゴール



A.大きいとは思っているが、今後も勝っていかないと同じことになる。監督として、「大きい」と言い切ることはできないので、これを続けていきたい。ただ、勝たないと響かない言葉もある。その意味では、重要な1勝になったと思う。
Q.結果的に、右サイドのクロスから2得点が生まれたが、狙い通りの形だった?
A.狙い通りという言い方はあまり好きではない。フットボールの世界では、サインプレーをするわけではないので、「狙い通りのゴール」という言葉を監督が発するのは違和感がある。それは選手たちが見つけたもの。また期待して起用している面はあるが、全て選手たちが叶えたものだと思っている。
Q.4-4-2を選択した理由と評価は?
A.形がそこまで変わっているわけではない。2トップが縦関係になるタイプを置いていただけで、守備の形は同じ。攻撃のところで、少し特長が変わることで見える景色や選べるスペースが変わるので、それを狙ったところはある。一昨日の練習でいろいろな選手を組ませてみて、最終的には感覚で、仲間を前日に(先発に)組み込んだ。起用した選手が期待通りの活躍をしてくれた。
Q.動き出しの部分が変わったと思うが、それがやりたいフットボールということになるか?
A.そこをかなり強調して試合をした。それができる選手を並べた。全体としては不格好になったが、(敵陣スペースに)入り込んだところからの絵はいくつか見せてくれた。勝つことで自信をつけながら、自分たちの絵、スタイルとして固めていってくれるといいと思う。今日起用した選手は非常に良くやってくれた。他の選手がそれに合わせて、動き出し、動きを重ねるということをしてほしい。
Q.交代選手が入ってくると、そこがぼやけた部分もあったと思う。チーム全体で共有するためには?
A.僕の練習でしょうね。それと指摘の仕方がまだまだだと思う。(今までは)それ(動き出し)を基準に起用をしていたわけではなかった。そういう要因も重なって、自分のマネジメントが良くなかったと思う。ただ、スタイルを作るというのはそういうことでもある。スタイルのためにとはいえ、選手の起用の仕方を考えるうえでは、力のある選手を最初から外すことは難しい部分もある。それを含めていろいろな選手起用がある。ここに踏み込みながら、選手たちの視点が揃ってくると思う。今日勝てたのは大きい。これを基にチームを作っていけるので、次の段階に進める。
Q.仲間選手と垣田選手を前日の練習で(先発に)組み込んだとのことだが、どのあたりが合うと思ったのか?
A.最終的には、感覚的な部分になる。毎晩毎晩、考えていた。攻撃のところでは、スペースを作って使うという特長がある。就任当初から言っているように、まず走ってみることで見える景色があるということをすでに分かっていて、プレースタイルとして身についている選手たち。守備のタスクでも、一昨日の練習でうまくハマる部分があった。そしてメンタリティでも、キャリアの中で苦しい状況を乗り越えてきた選手たちなので、この苦境に対しても、選手たちを引っ張って先頭に立って乗り越えてくれると思っていた。
一つ勝てば、状況は絶対に変わる。辛抱強くやっていくしかないし、ファン・サポーターの皆さんは戦う姿勢を見てくれていると思うから、そういう姿勢を出して、全員でひとつになって、プレーしたい。
【仲間 隼斗】
試合で起こる現象は、試合でしか起きないもの。その現象をいかに処理して、体現できるか。チームをいい方向に持っていけるか。そういうところを意識してプレーする。楽しみながら結果を追い求めて、ピッチの中ですべてを出し切りたい。
【垣田 裕暉】
どんどん裏に走って、自分にボールが来なくても、味方を気持ちよくプレーさせたい。チームのために自己犠牲の気持ちをもってプレーする。チームのために戦えば、おのずと自分のゴールも生まれると思う。まずは勝利のために献身的に戦いたい。
今日の挨拶へ行った時に新潟までたくさんの方が来てくれて震えたし、ファン・サポーターの皆さんのために勝利を届けたいと思った。そして、垣田や隼斗君、名古ちゃんたちをはじめ、試合のメンバーに入った選手たちみんなで勝ちたいと思った。この勝利がいい方向に行けばと思っている。
隼斗君と名古ちゃんが素晴らしかった。彼らの運動量がチームにエネルギーをもたらしてくれた。試合に出ていない時でも腐らずに常に自分に焦点を当てて、試合に出たら何ができるかを考えて朝早くから練習している選手が報われることは当然だと思ってる。それが今日のような勝利という結果につながってうれしい。
1勝で一喜一憂しすぎないようにと思っている。1勝して喜ぶのではなく、2連勝、3連勝とできるようにしていきたい。次の一戦に向けて、またいい準備をしていきたい。
【垣田 裕暉】
(ゴールシーンは)優磨君へ落として、また準備をしていたら、優磨君からいいボールが返ってきた。シュートは、「入ってくれ!」という気持ちで打った。どんなゴールでも1点は1点。これからもゴールを狙い続けていきたい。
【安西 幸輝】
2トップということで、クロスの時も枚数をかけて攻めることができた。非常に良かったと思う。勝つことができて良かったという思いはあるが、もっと上を目指さないといけない。優磨が試合後に「一喜一憂してはいけない。負けた分をしっかりと取り返していかなければいけない」と言っていた。その気持ちでまた取り組んでいく。
【仲間 隼斗】
勝ったことがすべて。新潟はポゼッションをしてきて、パスを繋いでくるチームだった。守備のところで崩れずに90分間通してできたことが今日の勝因だと思う。勝利することが、アントラーズにとっては普通だと思う。勝てたことは嬉しいが、これで満足することなく、次へ向けて全員でまた取り組んでいきたい。
【広瀬 陸斗】
試合前に、優磨と今日はボールが伸びやすいということを話していた。うまく決めてくれたと思う。次勝たないと、今日勝った意味がない。積み上げていけるように、これを崩さないように練習からしっかりやっていきたい。
【名古 新太郎】
チームとしてしっかり勝てたことが一番。相手のストロングポイントははっきりしていた。強度高く、割り切ってプレーしようと思っていた。2列目は自分の特長を出せるポジションでもあるので、前に前に、ということを強く意識していた。自分の出来はまだまだ。攻撃でもっとアクセントを付けたいし、ストロングポイントはもっと出せると思っている。チームにいい選手が揃っていて、競争がある中で、自分に矢印を向けて準備していきたい。