▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2022明治安田生命J1リーグ第6節、カシマスタジアムで清水エスパルスと対戦した。後半に先制点を奪われる苦しい試合展開となったが、優磨のゴールで同点に追いつくと、試合終了間際に上田が逆転弾を決めて、2-1で勝利した。
直近のYBCルヴァンカップG大阪戦でも、逆転勝利を収めた。自信を深めたチームは次のリーグ清水戦に向けて、いい雰囲気で準備を進めることができた。
清水戦の先発は、GKがスンテ、最終ラインは常本、関川、三竿、安西。中盤から前線は、ピトゥカ、樋口、和泉、仲間、アラーノ、優磨が名を連ねた。ベンチには、沖、ブエノ、荒木、カイキ、松村、上田、染野が座る。
立ち上がりからアントラーズが積極果敢な攻撃を仕掛け、試合の主導権を握る。縦に早い迫力のある攻撃と強度の高い守備、そして、迅速な攻守の切り替えで、ほとんど自陣にボールを持ち込ませず、清水陣内でプレーを続けた。
その後、清水にカウンターを許す場面もあったが、主導権は依然としてアントラーズが握る。ただ、清水のGK権田の安定したセービングに阻まれ、なかなか得点を奪うことができない。
前半は終始、アントラーズが押し気味に試合を進めたが、このままスコアレスでハーフタイムに突入した。
後半も開始直後から攻勢を仕掛けた。46分、樋口のクロスにアラーノがヘディングすると、優磨がこぼれ球に詰めて、ゴールネットを揺らす。ただ、VARが介入して、これは惜しくも優磨のオフサイドとなり、得点は認められなかった。
その後も、攻撃の勢いが落ちることはなかった。ボールを奪われても、素早い切り替えで高い位置からカウンタープレスをかけ、清水陣内でプレーを続ける。
63分、ピトゥカと仲間に代えて、綺世と松村を投入する。なお、ピトゥカは交代後にピッチ上のペットボトルを観客席の方向へ蹴り込んでしまう。このため、主審からレッドカードを提示され、退場処分を受けた。
すると、この一連の騒動で試合の流れが変わり、70分に試合が動いた。山原に右サイドを崩され、ファーへのクロスを入れられると、コロリにフリーでヘディングを許してしまう。このシュートを健斗が身を挺して触るも、枠外に弾くことはできず、このままゴールネットを揺らされてしまった。清水に先制点を許す苦しい展開となる。
早く同点に追いつきたいアントラーズは、77分にアラーノとの交代でカイキを投入する。この交代直後から試合の流れが変わり、ついに歓喜の時が訪れた。
78分、右サイドから松村が鋭いクロスを入れると、優磨が上手く頭で合わせる。難しいシュートだったが、見事に枠内へ飛ばし、ゴールネットを揺らしてみせた。同点弾が決まった後も、攻撃的な姿勢を崩さず、勝ち越し点を狙うアントラーズ。89分には和泉との交代で荒木を投入し、さらにリスクを冒して前に出た。
後半アディショナルタイムは8分とアナウンスされた。清水は引き分けを辞さない姿勢で守備を固めてきた。
そんな中で迎えた後半アディショナルタイム3分、諦めずにゴールを狙う姿勢が実を結ぶ。関川が針に糸を通すような鋭く正確な縦パスを送ると、荒木が見事なコントロールで収める。荒木は右サイドに流れた優磨へ展開し、優磨が柔らかいクロスを入れた。これにタイミングよくジャンプした上田が、圧巻の滞空時間でヘディングシュートし、ゴール左隅に決めてみせた。選手の個性と技術が結集された美しいゴールで、土壇場の勝ち越しに成功する。
そして、このまま最後まで集中を切らすことなく、チーム一丸で時計の針を進め、2-1で逆転勝利を掴み取った。
リーグ戦4連勝の勢いそのままに、次は中3日でアウェイ福岡戦に臨む。
【この試合のトピックス】
・上田が今季リーグ戦4ゴール目
・優磨が今季リーグ戦3ゴール目
・LIXIL賞を優磨が受賞



・もっと積極的に仕掛け、相手にプレッシャーをかけ続けよう。
・残り45分で力を出し切ろう!
・落ち着いてチャンスを決めきろう。
・途中から入る選手がキーになる。良い準備をすること。
A.まずフットボールを通して、得点することが一番難しい。試合をコントロールするなかでもシュートやチャンスを作ることができていた。ただ、3試合連続で勝利できたのはいいこと。チームとして前向きに捉えたい。
Q.途中交代で入った松村選手のクロスや荒木選手の中央でのプレーは、チームに変化をもたらした?
A.交代する選手が試合を決定づける仕事をするのはあり得ること。どの監督もそこを計算した上でゲームプランを立てている。それが実ったのは幸運なこと。彼らが試合を動かしてくれて、フレッシュな状態で入ってくれているので、チームにもスピリットをもたらしてくれた。すごくいい出来だったと思う。
Q.縦に速く、人数をかけて迫力があるスタイルに見える。その反面、特に前半はバランスが悪く見えた。守備に切り替わったときのバランスをどう捉えている?
A.攻撃に人数をかけると後ろにリスクがかかるが、多いわけでもなかった。攻撃に人数をかけるのがフットボール。守備でもいいプレーをしていたので、多少のリスクがあるのは仕方がない。ただ、攻撃しているときのバランスは大事だと思うので、修正点を見つけて改善していきたい。
Q.3試合連続の逆転勝ちはエネルギーがいるもの。その要因と結果をどう評価している?
A.ビハインドから始まって逆転するのはものすごくエネルギーが必要。その意味では幸運もついてきていると思う。ただ、0-1とビハインドから始まるのは修正すべき点だと考えている。いろいろある課題のなかのひとつ。
Q.松村選手へ「もっと仕掛けろ」というジェスチャーがあったが、より仕掛けてほしいという思いだった?
A.出場時間に対していい働きをしてくれたし、彼の姿勢は評価している。あの場面で、ゴールに迫る決定的な仕事をするには1対1を仕掛けることが必要となる。また、松村選手にはそのポテンシャルがあることを自分たちも分かっていること。その意味では若い選手だし、これからの出場時間を勝ち取ってもらえればと思う。また、それを要求する、後押しするのも監督の仕事だと思っている。
ここ最近の試合では本当に勝ち続けられているし、チームとしても乗っている状況なので、その状況を生かしながら戦いたい。対戦相手というよりは、自分たちが自信を持ってプレーできれば、勝てない相手はいないと思う。勝利へ向けて、全力でぶつかっていくだけ。
【常本 佳吾】
相手の裏への抜け出しには気をつけないといけないし、昨季途中まで一緒にプレーした白崎選手がいるので、そこは絶対に負けたくない。ボールを持つことができる時間帯にしっかりゴールを奪う。失点をゼロに抑えたうえで、先制点を取って、試合を優位に進めたい。
【関川 郁万】
清水はGKから丁寧に繋いでくる印象があるので、前から行って高い位置でボールを奪いたい。白崎選手のような良いパスの出し手がいるし、受け手にも良い選手がいるので、警戒が必要になる。セットプレーは上手く結果が出ている部分もあるので、狙っていきたい。
【安西 幸輝】
清水はチームとして守備が連動していて、機能している印象がある。守ってからカウンターという形を持っているので警戒しなければいけないし、サイドの攻防は試合の鍵を握る部分の一つだと思う。個人的には、親交のある白崎選手と権田選手には絶対に負けたくないという気持ちが強い。
できればもっと楽なゲーム展開にしたかった。(同点ゴールは)マツがピンポイントでいいボールを上げてくれたので、枠に入れることを意識して合わせるだけだった。(逆転ゴールのアシストは)綺世以外だったら決められないような滞空時間の長いボールを送ったら、しっかり決めてくれた。
【三竿 健斗】
今シーズンは90分を通して最終的に勝つことをみんなで意識している。できれば無失点で抑えて、前線が点を取って勝つ試合をしたいけれど、状況をひっくり返せる力があるのはすごくいいことだと思う。次は無失点で勝てるように戦いたい。
【樋口 雄太】
立ち上がりに失点しないように試合に臨んだ。(直近2試合と)同じような展開でも試合に勝ち続けることができている。それはプラスに捉えていいと思うけれど、先制点を奪われるところはチームの課題として向き合っていきたい。
【和泉 竜司】
前半からチャンスがあったなかで先に点を決めることができていれば、もっと試合を優位に進められたと思う。ただ、どのような状況であっても自分たちのやるべきことを変えずに、常に勝利のためにあきらめずに全員で戦う姿勢が逆転勝利につながった。
【安西 幸輝】
(失点の場面は)少しボールウォッチャーになってしまい、中央にポジションを取りすぎた。もっといいポジションを取っていれば失点は防げたと思うので、そこは修正したい。今日は(ゴールを決めた)優磨と綺世に助けられた。
【仲間 隼斗】
全員の力で勝つことができた。先に失点することは良くないけれど、そこから巻き返せる力があることは証明できたと思う。できれば失点しないで、次の試合はもっと自分たちのゲーム展開にして勝ちたい。
【上田 綺世】
時間が経つにつれてクロスの数が増えていったので、いつかチャンスが来ると思っていた。(ゴールシーンは)相手も疲れてきてあまりボールに来られなくなったところでゴール前のスペースを使い、動き出しやボールへの飛び込み方を工夫してゴールを決めることができた。
【荒木 遼太郎】
とにかくゴールにつながるプレーをすることを意識していた。(ゴールの場面は)郁万くんからのパスを受ける前から、ボールを受ける準備をしていた。本当はもっとゴールの方向へ行きたかったけれど、サイドにパスを振って、結果的にゴールにつながったので良かった。
【関川 郁万】
センターバックとしてゴールを守っている身としては、無失点の方がより良いこと。ただ、逆転できるチームというのも、そういう選手が前にいるということで心強いし助けられているなと思う。最近の試合では前半が始まってすぐに失点する展開が多かった。前半が無失点だったことはクリアできたと思う。次につなげていきたい。