▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2022明治安田生命J1リーグ第3節、カシマスタジアムで柏レイソルと対戦した。前半をスコアレスで折り返すと、後半に荒木が待望の先制点を奪取。この1点をチーム全員で守り抜き、今季ホーム初勝利を飾った。
YBCルヴァンカップのC大阪戦は悔しい結果に終わった。ただ、柏戦までは中3日。すぐに気持ちを切り替え、チーム一丸で準備を進めた。
柏戦の先発は、GKがスンテ、最終ラインは広瀬、ミンテ、関川、安西。アンカーに三竿が入り、インサイドハーフはピトゥカと樋口、前線に土居、上田、優磨が名を連ねた。ベンチには、沖、常本、中村、和泉、仲間、荒木、エヴェラウドが座る。
前半の立ち上がり、アントラーズは前線からアグレッシブにプレスをかけると、縦に速い攻撃で積極的にゴールを狙う。セカンドボールへの反応や攻守の切り替えも早く、アンカーに入った三竿が球際の攻防で存在感を示した。



最初のチャンスが13分に訪れた。高い位置でボールを奪うと、土居からのパスを受けた上田が相手を交わして、ペナルティエリア手前から右足を振り抜く。鋭いミドルシュートだったが、惜しくも枠を捉えられず、得点には至らなかった。
その後もアントラーズはやや押し気味に試合を進める。最終ラインの裏を積極的に狙うと、相手のクリアを拾って、二次攻撃、三次攻撃へ繋げた。ただ、柏の粘り強い守備に阻まれ、なかなかチャンスをつくれなかった。

それでも、我慢強く戦うと、30分を過ぎたあたりから立て続けに決定機をつくる。35分土居のヒールパスを起点に樋口がシュート。そのプレーで得たコーナーキックを樋口が蹴ると、優磨が高い打点で合わせる。しかし、ヘディングシュートはバーに跳ね返り、惜しくも得点にはならなかった。


チャンスの後にはピンチが訪れる。前半終盤は柏のカウンターに苦しめられ、2度の決定機をつくられてしまう。ただ、どちらもスンテの好セーブで失点を凌ぎ、このまま0-0でハーフタイムに突入した。

後半に入ると、柏に押し込まれる展開となった。46分にはマテウス サヴィオの強烈なシュートがポストに当たり、54分にはドウグラスに枠をかすめるヘディングシュートを打たれてしまう。前半とは打って変わって、不安定な入り方をしてしまった。
そこで56分に広瀬と土居をベンチに下げ、常本と荒木を投入。さらに61分には三竿との交代で仲間をピッチへ送った。
すると、少しずつ流れがアントラーズに傾き、ついに65分、均衡が破れる。右サイド高い位置を取った常本が中央へパスを送ると、仲間と樋口がスルー。ボールを受けた荒木が対峙した相手選手のタイミングを外して、右足を振り抜く。このシュートが相手選手に当たってコースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。荒木の今季初ゴールで先制に成功する。
得点の後、すぐにピンチが訪れたが、スンテの好セーブで凌ぐと、その後は危なげなく試合を進めた。ボールをサイドへ供給し、うまく陣地を回復しながら戦った。
1点のリードを守り抜くべく、84分には樋口と綺世をベンチに下げ、中村とエヴェラウドをピッチへ送る。86分には仲間が献身的な守備でコーナーキックを獲得するなど、チーム一丸で時計の針を進めた。
柏のパワープレーに対して、アントラーズは我慢強く跳ね返し続けた。そして、長い、長いアディショナルタイム6分間を全員で耐え抜き、ついに試合終了を告げるホイッスル。1-0で今季ホーム初勝利を飾った。
次は中4日で神戸戦。アウェイで勝ち点3を獲得するべく、最善の準備を尽くす。
【この試合のトピックス】
・荒木が今季初ゴール
・リーグ戦通算550勝を達成
・関川がLIXIL賞を受賞



・相手の背後のスペースを有効に使おう。
・後半45分で必ず勝ち切ろう!
・ボールホルダーをすぐにサポートすること。
Q.中盤をひし形の4-4-2で臨んだ意図は?広瀬選手起用の狙いは?
A.前半はひし形で乗り切って、後半はシステムを変えて戦いを転換していくプランで考えていた。意図としては、相手が蹴り込んでくることに対して、中央に人を集める。そこで列を作って、4-4-2は3列となってセカンドボールが拾いづらいので、4-3-1-2にすることで、中央の段差を作って拾いやすくすることを狙っていた。
あとは、攻撃のところ。もう少し前の3枚で背後をついていきたいというのがあった。そこは聖真が中心についてくれたが、これくらいになるかなと思っていたが、敵陣ではそこまでの状態にならなかった。
陸斗については、今日になって先発に変えた。サイドバックから配球する形を増やすこと、これによってCB負担を減らす。そして認知の部分での負荷を少し下げて、彼らの仕事に集中できるようにしてあげることを狙って戦い方を変えた。
陸斗に変えた意図は、彼が非常にいい準備をしていたこともあるし、特にリーダー的な1人という存在でもある。こういった苦しい状況のなか、先頭に立って戦ってくれることへの期待も込めて陸斗にした。
Q.両CBへはどのような声かけは?
A.乗り越えるのはいつも彼ら自身。僕が何を話したからというのはないと思っている。ミーティングの中では、彼らにやってほしい点を指摘したこともあるし、今日については「リセットしよう」という話もたくさんしたし、いろいろなアプローチをした。
最終的には戦い方のところ。陸斗を入れること。そして彼らにとってまだ難しいと思っているところを取り除いてあげられればというアプローチを個人的にはした。それが功を奏したかは別として、勝ちにつながったことが、彼らに取って何よりの薬になったと思う。
Q.CBの2人に試合後、どんな声をかけた?後半の効果的な交代について。
A.試合後に関しては、どんな声をかけたかは覚えていない。彼らと抱き合って泣いている選手もいたので、涙をこらえるのに必死だった。僕自身も彼らの苦しみがまだ分かる歳で、まだ記憶に残っている。
このクラブが持つCBに対する期待、クラブの中にある「勝たなければいけない」というプレッシャーが、かなりのしかかっていた。それをよく乗り越えたという話をした。それはハーフタイムに「よく魔の前半を乗り切った。これで呪縛は取り除かれる」と話しをしていた。0が一つ入るだけで、選手たちの心理はまったく変わってくるもの。そこを乗り切ってくれたことが第一にあった。
後半の交代について、前半に勝負を決めてくれても良かったが、前半は0-0で問題ないという話は最初からしていて、そういった意思統一ができていたのは良かった。特に前半の最後のピンチを乗り切って後半に入ってくれて、自分が用意していた戦いにそのまま移行できたのは大きかった。前半を無失点で乗り切ってくれたことが何よりだった。
そこからは、もう少し4-2-3-1が機能するかと思ったが、そうでもないということで早めに変えた。そこで荒木をサイドに出したことも効果的だったし、それによって安西が出てくることもできた。良い展開に持っていくことができて、2トップの活かし方も良くできていた。あとは前半を0-0で終わって、後半に柏がうまくいかなくなったときに4バックへ変えてくることも想定していて、いろんな戦略を練って準備していた。それがいい作用となって柏は3バックに戻したが、時間を無駄にさせることができたことを含めて、いい準備だったなと思う。
それも0-0で前半を終えてくれたことがすべて。「前半は0-0でいいよ」と言いながらも、守れということではなくて、しっかり自分たちの戦いをしないと0-0では帰ってくることができない。そこは彼らが攻撃のところも狙いを持って戦ってくれて、守備でも抑えてくれたのが大きかった。
ドウグラス選手は警戒しなければいけない。パワフルでミドルシュートもあり、ヘディングも強い。何でもできる選手だと思うので、しっかりと抑えていきたい。ここまでホームで得点を取ることができていない。チーム全員で勝利のために戦い、ゴールを決めて勝ち点3を掴み取る。
【樋口 雄太】
柏の前線には技術の高い選手がいる。試合を決定づける選手がいるので、そこは警戒していく。試合全体を見ても、ゴールまであと少しのところまで来ている。アタッキングサードでの質など、チーム全体で高めることができれば、おのずとゴールの数が増えていくと思う。一試合通して僕たちの良さを出せるように、ピッチで表現していく。
雄太君がスルーをしてボールが流れてきた。右に外してニアサイドへ思い切って振った結果、枠は外れていたがうまく相手に当たって入って良かった。ホームで勝つことができなくて、チーム内もあまり良い雰囲気ではなく苦しい状況だった中、この試合にかける思いは非常に強かった。そのなかで点を取ってみんなで守りきったのは大きい勝利だった。
【関川 郁万】
前節は自分のミスから崩れて、チームが負けてしまい本当に悔しかった。ルヴァンカップでも試合に出られず、本当に苦しい1週間を過ごした。岩政コーチからラストチャンスと言われていたので、それに応えて無失点で勝てたのは自分のなかで大きく、チームにも勢いが出る。素直にうれしかった。自分のなかでは、意味のある試合になったと思う。