明治安田生命J1リーグ第5節アビスパ福岡戦は、両チーム合わせてイエローカード6枚、レッドカード1枚が提示される荒れた試合展開となった。アントラーズは、前半から和泉が負傷交代、関川が一発レッドで退場し、後半には土居が負傷交代を余儀なくされる。多くのアクシデントに見舞われながらも、懸命にゴールを狙ったが、試合終盤に先制を許してしまう。その後、後半アディショナルタイムに犬飼がゴールネットを揺らしたが、VARの結果、ノーゴールの判定となり、最後まで追いつけなかった。今季初のアウェイゲームは0-1と悔しい敗戦を喫した。
前節は前半に先制点を奪われるも、後半に荒木がリーグ戦3試合連続ゴールを決めて、1-1の引き分けで試合を終えた。同点に追いついて勝ち点1を獲得した恰好だが、試合後に指揮官が「勝ち点2を失った」と語ったとおり、課題の残る試合内容だった。
ただ、1試合の結果で悲観的になる必要はない。指揮官も「今回のような相手が今後も出てくる。僕が指導し続けている、はやいパス交換や相手の嫌がるところへ侵入して、そこにパスを供給することをもっと突き詰めていかないといけない」と前向きに語り、すぐに次の福岡戦に向けて、意識を切り替えていた。
先発メンバーは広島戦から5人を入れ替えた。ゴールマウスは沖が守り、最終ラインは右から広瀬、関川、町田、永戸が入った。ボランチは三竿と永木がコンビを組み、サイドハーフは右が荒木、左に和泉、前線は土居とエヴェラウドが務める。ベンチには、スンテ、犬飼、レオ、アラーノ、松村、染野が座った。
前半立ち上がり、福岡が前線からアグレッシブにプレスをかけてきたため、アントラーズはうまくビルドアップを行えなかった。それでも時間の経過とともに、ボールを支配できるようになり、試合の主導権を手繰り寄せていった。
すると18分に決定機をつくる。土居が相手選手に囲まれながらもドリブル突破すると、左サイドからゴール前へシュート性のクロスを入れ、このパスに荒木が飛び込む。しかし、荒木はわずかにボールに届かず、そのまま相手GKにセーブされた。
しかし、27分にアクシデントが起こる。和泉がドリブル中に相手選手とのボディコンタクトでバランスを崩し、負傷交代を余儀なくされる。30分に和泉との交代でアラーノが投入された。
35分、再び荒木がゴール前に進入し、広瀬のクロスからボレーシュートを放つ。相手GKに再び阻まれたが、良い流れで試合を進めていった。
さらに37分、予期せぬ事態が起きた。自陣左サイドで永戸のパスが相手にブロックされ、ルーズボールとなる。このこぼれ球を巡って、関川と三國が競るが、三國が先にボールに触り、関川は遅れてタックルしてしまう。このタックルが危険なプレーと判断され、関川にはレッドカードが提示された。
10人で戦うことになったアントラーズだが、前半はこのまま0-0で凌ぎ切った。そして、後半開始から永木と荒木をベンチに下げ、犬飼とレオをピッチへ送る。守備のバランスを意識しながらも、勝ち点3を狙いに行った。
後半最初のチャンスは58分に訪れた。エヴェラウドが相手のクリアを身体に当てると、こぼれ球を拾ったアラーノがゴール前へクロスが入れる。これは相手にヘディングでクリアされたが、今度は永戸がシュート性のクロスを送る。これにアラーノが飛び込んだが、ボールに触れることはできなかった。数的不利な状況でも、アントラーズは果敢に攻撃を仕掛けていく。
しかし、67分に再びアクシデントが起きる。ロングボールを追いかけた際に、土居が足を負傷し、ピッチへ座り込んでしまう。土居はそのまま退場となり、69分に交代で松村が投入された。
度重なる不運に見舞われたアントラーズだが、勝ち点3を狙う姿勢は崩さない。相手自陣深くでプレーを続け、立て続けにセットプレーからチャンスをつくった。そして、79分にはエヴェラウドとの交代で染野を投入し、さらに攻撃的な姿勢を強めていく。
すると83分、後方からのビルドアップでうまく相手を剥がしてチャンスをつくる。永戸のアーリークロスは相手にクリアされたが、三竿がクリアボールに反応して、ダイレクトでミドルシュートを放った。だが、これは相手GKの好セーブに阻まれて、惜しくもゴールにはならなかった。
押し気味に試合を進めていたアントラーズだが、85分に失点を喫してしまう。左サイドから入れられたクロスを山岸に胸で落とされ、最後は金森にボレーシュートを決められる。これで、0-1とリードを許してしまった。
痛恨の失点を喫したアントラーズだが、下を向くことなくゴールを目指し続ける。すると、後半アディショナルタイム1分に決定機が訪れた。相手のカウンターを松村がスライディングタックルで止めて、ここから攻撃が始まる。ゴール前までパスを繋ぐと、松村がペナルティエリア内左を突破してゴール前へパスを送る。これに犬飼が合わせてゴールネットを揺らした。
アントラーズの選手たちは歓喜に沸いたが、得点後にVARの介入があり、オンフィールドレビューの結果、松村のタックルがファウルの判断となり、ノーゴールの判定となった。なお、このプレーで松村にはイエローカードが提示された。
残り時間も諦めずにゴールを狙い続けたアントラーズだったが、最後まで同点に追いつけず、0-1で敗戦を喫した。
次も中3日でリーグ第6節名古屋戦だ。求められるのは勝ち点3のみ。チーム全員の力を合わせて、最善の準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・なし



・ミスを恐れず、勇気をもって戦おう。
・1本のチャンスにチーム全員で反応して、ゴールを奪おう。
・チャンスの場面で確実に得点につなげよう。
・勝って、ファン・サポーターと喜びを分かち合おう!
Q.2選手が負傷交代となったが、疲労が原因としてある?
A.選手のコンディションを見て、最善の注意を払いながらメンバーを選出している。多くの試合がある中で、うまくローテーションをしながらやってきた。怪我は予想外だったが、この日程を戦い抜いていかなければいけない。まずは、次の試合へ向けてしっかりとリカバリーをしていく。
Q.名古屋戦へ向けての意気込みは?
A.先日の広島戦に比べたらリカバリーをする時間が1日多くある。まずはしっかりと状態を回復しなければいけないし、どの選手がプレーできる状態なのかを見極めなければいけない。失った勝ち点をホームで取り返していく。
アウェイでしっかり勝ち点3を持って帰れるようにしていく。福岡はセットプレーという強みを持ったチームなので、そこで自由にやらせない。まずは、自分たちがやるべきことをピッチでやっていくことが大事になってくる。そこの部分は、チームとしても、個人としてもしっかり良さを出していけるように集中力高くやっていきたい。
【荒木 遼太郎】
早い時間帯でゴールを取ることができれば、試合を優位に進めることができると思う。立ち上がりからしっかりとプレスをかけ続け、ゴールへとつなげていきたい。自分のところにチャンスが転がってきたら、そのチャンスは確実に仕留めていく。
【犬飼 智也】
福岡は昨シーズン失点が少なく、守備が堅いチームというイメージがある。引くところはしっかり引いて、アグレッシブに仕掛けてくると思う。まずは、戦う部分で相手に負けないことが重要になってくる。
前半で退場者が出て1人少ない中で、後半の途中まで無失点で抑えることができてはいた。あとは自分を含め、攻撃陣が得点を取るだけだった。しかし得点を取ることができず最後の最後で失点してしまった。さまざまなアクシデントはあったが、このような試合を勝ちきっていくことが大事だと思う。勝ちきることができなかったのは悔やまれる。
【犬飼 智也】
今シーズンは、いいスタートが切れるように取り組んできたが、現状はなかなかうまくいっていない。試合後のロッカールームではみんなで話し合った。また次の試合へ向けて取り組んでいくしかない。