

過酷なアウェイの地ながら3ゴールを奪う攻撃で難敵シドニーに完勝した。これで鹿島は2011シーズン公式戦初勝利、19日に行われる国立で水原と対戦する次戦に弾みをつけた。



「今季公式戦初勝利を被災された方々へプレゼントしたい」。試合前、キャプテンの小笠原が語った言葉は現実のものとなった。この試合に賭ける思いが強い鹿島は序盤から前線での厳しいプレッシングでシドニーFCを自由にさせない。またボールを奪ってからのカウンターの素早さが好調さをうかがわせた。



そして41分、野沢のパスを受けた興梠が見事なターンで相手DFを振り切るとゴール前へクロスを送る。これを受けたフェリペのシュートは相手GKに阻まれるもそのこぼれ球を野沢が気迫で押し込み、鹿島に大きな大きな先制点をもたらした。



その後も終始自らのペースで戦った鹿島は前半45分を大きなピンチもなく終え、後半に入った。そして後半開始直後の51分にはカウンターから興梠のパスを受けた野沢がキレイなクロスをゴール前へ送る。これを今度はフェリペが見事なヘディングシュートで捉え、2点目を奪った。



2点のリードを得た鹿島だったが、ここからホームであるシドニーの反撃を受ける。再三、サイドのクロスからFWであるCazarineの高さを生かした攻撃に鹿島も悩まされるが決定的なシュートがゴールの枠に飛ばないという幸運もあり、失点は許さない。



後半の長い時間を守備に追われた鹿島だったが、アディショナルタイムに入ってFWの興梠が待望のゴールを決める。野沢のスルーパスでシドニーの最終ラインを突破し、相手GKの位置をよく見て左隅に流し込むビューティフルゴールで興梠はチームに歓喜を呼び込んだ。


結局、終わってみれば3-0の完勝で厳しいアウェイでの連戦の最後を飾った鹿島。冒頭にあったように故郷である岩手県が甚大な被害を受け、そして自らも鹿嶋で被災者となった小笠原の、「今季公式戦初勝利を被災された方々へプレゼントしたい」という気持ちは間違いなくチーム全体の意思だった。これで勝点を5まで積み上げた鹿島は悲願のアジア制覇へ向け、立ち上がった。





やっとゴール出来た。今シーズン初勝利で自分もゴール出来てうれしい。前から厳しく来ると言われていて裏を狙う事を意識していた。流れの中で点が取れたのは良かったと思う。
【野沢 拓也】
勝って勝点3を持ち帰ることが出来るので良かった。被災者の方に希望と夢と生きる勇気を与えられたと思う。
【小笠原 満男】
勝ててよかった。サポーターやサッカーを楽しみにしている人に喜んでもらえたと思う。でもこれで終わりじゃない。優勝を目指して頑張りたい。今日の試合はもっと点が取れたと思うし、チームとして修正点もある。
※青木選手・中田選手・岩政選手のコメントはアントラーズモバイルで!