▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2025明治安田J1リーグ第12節、カシマスタジアムで名古屋グランパスと対戦した。
前節の勝利で、最速となるJ1通算600勝に王手をかけたアントラーズ。今節は奇しくも、32年前にここカシマで記念すべき1勝目を挙げた時と同じ、名古屋と対峙することとなった。またキックオフ直前には、日本へ着いたばかりのジーコCAがカシマ入り。勝利への期待は否が応でも高まった。
なおこの試合は、「いつもそばに KASUMIマッチ2025」として開催され、節目のホームゲームに華を添えた。
是が非でも勝利したいアントラーズだったが、その期待とは裏腹に前半、試合の主導権を握ったのは名古屋だった。前線にスピードスターの永井、そして卓越した技術を誇るマテウスを擁し、後方からのシンプルなボールでアントラーズの陣内に幾度となく進入してきた。
しかしそれでも最終ラインの植田、関川、ボランチの知念、柴崎らは慌てずに対応し、名古屋に得点のチャンスを与えない。前半45分を0-0で折り返した。
すると鬼木監督が後半開始から動く。松村と舩橋を投入し、前線にチャヴリッチをワントップ、荒木をトップ下、優磨と松村が両サイドに張る形の布陣とし、知念とボランチを組む舩橋にチームのリズムを変える役割を与えた。
この鬼木監督の采配が前節に続き、試合の流れを変える。54分、荒木が蹴ったFKをファーに構えた植田が折り返し、最後は知念が身を投げ出しながらのヘディングシュートで名古屋ゴールを割る。
待望の先制点を得たアントラーズはその後も名古屋を圧倒する。だが、優磨のダイビングヘッド弾などビッグチャンスはあったものの、その度に名古屋のGKシュミット ダニエルに抑えられ、結局、追加点を得ることはできない。
それでも終始、名古屋に決定的な場面を作らせることなく、アントラーズは90分の戦いに幕を閉じた。32年前はジーコのハットトリックもあり、5-0のビッグスコアだったが、今宵はウノゼロと、これまたアントラーズらしい勝ち方で前人未踏のJ1通算600勝をつかみとった。
試合後、歓喜に沸く12番目の戦士たちと選手たち。そしてウォーミングアップエリアでは御大ジーコがかつてのチームメートでもある鬼木監督を祝福した。
この歓喜こそが次への原動力。またともに戦おう。
【この試合のトピックス】
・J1通算600勝を達成。
・決勝ゴールを決めた知念が、LIXIL賞を受賞。




前半はなかなか難しい展開だった。そこを我慢したことによって、後半は違った展開へと持っていくことができたと思います。そういった意味でも、選手たちはよく踏ん張ってくれたと思いますし、勝ち切ったことも良かったと思います。
内容のところなど、まだまだ改善しなければいけないところもあります。トレーニングする時間は少ないですが、意識をしっかりとそろえながら次のゲームへと向かっていきたいと思います。
Q.前半はなかなかうまくいかないなか、後半は徐々に流れも出てきた。ハーフタイムはどのような修正をした?
A.ひとつは攻撃の距離感のところ。前と後ろが遠かったりした。それは攻撃の問題だけではなくて、守備のところもよりコンパクトにしなくてはいけなかったと思います。前から行っても後ろがついてこなかったり、前でコンパクトにするのか、後ろでコンパクトにするのか。攻守を別で考えるというよりも、両方をコンパクトにしてやらなければいけないという話をしました。その結果、後半は2枚でプレスに行くところと、ミドルで構えるところ、そこでのリズムも取れ始めていた。コンパクトにしてプレーできるように。そのためには技術も必要。それも高めていかなければいけないです。あとは、自分たちがボールを怖がることなく、何度も何度も失おうが何をしようが、ボールを受けに行くこと。改めて、それが大事だと思いました。
Q.今日の勝利でJ1通算600勝。そこに対しては?
A.普段そういう記録はあまり気にしないと言っていますが、やはり感慨深いものがあります。このような記録のかかった試合にジーコさんがスタジアムに来た。1勝目の瞬間を私はスタンドから観ていました。そういう意味でいうと、ジーコさんが来日したタイミングで勝てて良かった。少しホッとしています。
Q.試合後、ジーコさんから声をかけられた?
A.特別ないです。試合後に会って、お互いハグして、「おめでとう」と言われたぐらいです。ジーコさんらしいというか。みんなを紹介したかったのですが、「今日でなくていい」と去っていきました。かっこいいなと思いました。明日、みんなと顔を合わせることができればなと思っています。
Q.先制点を取った後もチャンスを作っていた。守備でもチャンスを作らせることなく、いい試合運びができていた。監督の目にはどう映っていた?
A.2点目を取りに行く意識が感じられた。それは良かったと思います。できれば、もっと圧力をかけ続けたい部分もありましたが、今日のような一発のあるチームに対して、すべて行くのではなくしっかりと構えるシーンもあり、上手にやってくれたと思います。中盤で引っ掛けるシーンも徐々に出てきた。徐々にゲームコントロールやバランスを学びながら、勝ちながら学んでいけるのは良かったと思います。対戦相手が変わればまた変わる。少しずつ色々なものを増やしていきたいと思います。
Q.ハーフタイムに2人選手を代えた。その意図は?
A.ひとつは、立ち位置を変えるということ。交代した彼らがどうこうというわけではなく、立ち位置だったり、どこでポイントを作ってどこに入るとか。そういうところで、選手を代えた。また、選手本人の色々な思いもあるかもしれないが、連戦でもあるので、全員で次へ向かっていくために代えるところは代える。あとは、途中から出た選手たちが非常にいい準備をしてくれている。チームの強みとして起用しやすい。そういう思いで代えました。
Q.後半から荒木選手をトップ下に入れた。そこから流れが変わったように感じた。荒木選手を組み込む形の手応えは?
A.相手が狙いをもってプレスをかけに来ても一人で交わせたり、スピードを使わずに時間を作れたり、ボールを受けることを好む選手。そういうものを常に出してくれる。今日のゲームで言うと、そこは非常に効果があった。また、守備のところでもやることをやってくれているからこそ、今の立ち位置になっている。攻撃でも守備でも、どんどん貢献してほしい。最後のところで、ボールをためることができたり、そのクオリティのところ。パススピードが速いほうがいいのか、ゆっくりがいいのか。そういうところとパスコースも非常に良かった。あとは、ゴールに直結するところでまた顔を出せると、もうひと伸びするかなと思っています。非常にいいパフォーマンスだったと思っています。
前半の入りは悪くなかったと思う。前半の流れから先制点を取らないと、このような結果になってしまう。ただ、試合全体を通して我々のプレーは悪くなかった。選手たちも気持ちで負けることなく、非常に力強く戦ってくれた。結果は負けてしまったが、次の試合へ向けてしっかりと切り替えて準備をしていきたい。
前半は相手のウイングバックが高い位置に来ていたので、うまく回せなかった印象だった。今日はセットプレー1本で変わった。それがなかったら負け試合だったかなと思う。ジーコCAで始まった1勝目から、歴史をつないで600勝目。継続していきたい。
【知念 慶】
前半は自分たちで流れを悪くしてしまった。後半にセットプレーで点を取れたのはすごく大きかったと思う。(得点シーンは)植田選手から「ファーで折り返すから狙っていて」と言われていた。その通りのボールが来て、あとは押し込むだけだった。点を取れて良かった。
【鈴木 優磨】
途中出場の選手が流れを変えてくれた。こういう試合をものにできるのはすごく大きい。今日はジーコCAが来ていて、ジーコCAの1勝目から600勝を積み重ねたのは感慨深い。アントラーズというクラブは偉大なんだとやっていて感じるし、誇りに思う。
【松村 優太】
今日はハーフタイムから45分間の出場だったが、勝ちに持っていけたのは大きい。600勝はアントラーズだからこその偉大な記録。自分もピッチに立ててうれしく誇らしい。だからこそ、次の700勝につなげていかないといけない。
【舩橋 佑】
ボランチのところで受ける回数やゲームを作る部分を増やすこと、また攻撃に厚みを持たせられればと思って入った。試合に使ってくれることで信頼されているなと感じるのと、もっとやらないといけないという思いがある。もっと結果を出すことで信頼を勝ち取りたい。