天皇杯 JFA 第104回全日本サッカー選手権大会 2回戦、カシマスタジアムで奈良クラブと対戦した。
今月1日の横浜FM戦から、先発7名を変更して臨んだアントラーズ。今シーズン初先発となる柴崎、そして久々のスターティングメンバー入りとなったチャヴリッチらの活躍が期待された。
そして序盤から、アントラーズは躍動する。試合を支配し続け、奈良ゴールへ迫った。しかし最後の精度を欠き、ゴールを奪えない。
だが21分、柴崎の閃きから状況を打開する。スローインからボールがまわってきた柴崎が、ペナルティエリア手前から絶妙な縦パスを入れる。これを樋口がフリックし、最後はチャヴリッチが角度のないところから奈良ゴールへ叩き込んだ。
柴崎、樋口、チャヴリッチ3選手のセンス、そして高い技術から生まれた先制点でアントラーズは試合をより優位に進める。しかし41分、不運も重なり、奈良に同点にされてしまった。さらには42分、少し足を痛めた知念がピッチを去るというアクシデントも重なった。
1-1でスタートした後半、アントラーズは藤井に代わり、優磨がピッチに入る。是が非でもリードを奪いたいなか、柴崎、樋口、チャヴリッチ、優磨らがチャンスを探る。そして53分、右サイドから柴崎がゴール前へクロスを送ると、優磨が見事なダイビングヘッドで2点めを奪った。
その後、追加点を狙いながらも冷静に試合を進めたアントラーズは奈良に同点を許さず、タイムアップ。2-1というスコアで、天皇杯2回戦を突破した。
次はリーグ戦に戻り、再びここカシマスタジアムで新潟を迎える。目の前の一戦に、必勝を。それが今のアントラーズだ。
【この試合のトピックス】
・山田が今季公式戦初先発・初出場。
・柴崎が今季公式戦初先発。
・2種登録の徳田が公式戦最年少出場(17歳3カ月25日のクラブ記録)。
・舩橋が今季公式戦初出場。



A.まず、今週は毎日のように「我々の持っているものをしっかりと出し切ろう」と選手たちに話し続けてきた。また、「対戦相手に対しても、我々のファン・サポーターの皆さんに対してもリスペクトの気持ちをしっかりとピッチのうえで示し、真剣に戦わなければいけない」と。そして、「これまでに自分たちが築き上げてきたことを示すことが、自分たちのリスペクトにもなる」という話もした。
どんなときでも「我々が鹿島だ」という重みを証明し続けなければいけない。それだけ、このクラブには歴史や伝統がある。そして、常に結果を出すことを求められていることを、私も含め、選手全員が理解して戦わなければいけない。それをピッチで示すことが大切だ。
そのうえで、この試合に関していうと、自分たちの力を出し切ることを絶対にやらなければいけなかった。今日、選手たちがピッチで見せ続けてくれたものは、まさに私が求めていたもの。対戦相手がどのチームであろうと自分たちが全力で倒しにいく姿勢、今まで取り組んできたことをしっかり出そうとする姿勢、甘さや隙を見せずに対戦相手を上回る勢いを持てたことも前半はとても良かったと思う。
もちろん、今日も簡単な試合ではなかったが、しっかり勝ち切れたことも良かった。結果を出し、次のラウンドへ勝ち進めたこととともに、我々が示さなければいけないことをピッチの上で選手たちが見せてくれたことが非常に良かった。
Q.交代出場の徳田選手への評価と途中交代した知念選手の状態は?
A.まず、知念の怪我の状態に関して、詳しいことはまだわからないので、診断結果を待ちたい。
誉に関しては、宮崎キャンプから非常にいいプレーを見せ続け、今日はただ単にクラブ最年少デビューをさせるためではなく、しっかりとチームにとって力になると判断して出場させた。彼は自分の力でこのチャンスを勝ち取った選手。これからも非常に期待しているし、これからもっとチームの力になっていく選手だろうととらえている。
ただ、日々のトレーニングに全力で取り組むことを怠ってはいけないし、彼が出場のチャンスを得るのにふさわしいプレーを練習で見せることができなかったら、出場機会がめぐってこないことには変わりない。引き続き、しっかりとトレーニングを重ねていくことが重要だ。
我々は普段、ボールを保持して試合の主導権を握ることを好むチームだが、今日は難しかった。ただ、ペナルティエリア内を含むディフェンス面は評価できる。そして、國武選手や関口選手といった若い選手たちがこの舞台に立てたことは、クラブにとってポジティブなこと。彼らを含めた選手全員の頑張りをとても評価したい。
また、こうして試合に出るチャンスをもらうことができた。アントラーズのエンブレムをまとって試合に出ることができるのは、非常にうれしく思っている。自分のベストを尽くして、チームメートと協力して戦っていき、いい試合にしていきたい。
オフの時も、クラブハウスにきて体を動かして準備をしてきた。リーグ戦ではなかなか試合に絡むことができていないが、個人的には非常にコンディションはいい。チームをいい方向へと導くことができるように戦っていきたい。
自分がピッチに立っている以上は、ベストを尽くしていく。
もちろん相手にリスペクトをしながら戦っていく。ただ、我々はアントラーズの選手としてこれまで積み上げてきたことをピッチで見せていかなければいけない。自分たちが試合をコントロールして戦っていく。
このような試合は非常に難しい。相手は、アントラーズと戦うということで相当気合が入っていると思う。自分たちは自分たちのプレーをして勝っていくだけ。
【アレクサンダル チャヴリッチ】
どの試合も大事なので、いつも通り、準備を怠ることなくここまでやってきた。
このような試合は簡単ではないということは覚悟している。自分たちの目標を達成するためには、自分たちのフットボールを貫いていかなければいけない。自分たちのやるべきことを続けていくことが大事になってくる。
もちろん、最優先目標はこの試合に勝利すること。その中で自分も得点を狙っていく。自分のゴールがチームにとってプラスになるものだと信じている。その2つの目標が達成できるようにプレーしていく。
(先制点の場面は)自分のゴール前での動き出しを見てくれていた岳からのパスを受け、ゴールを見たときに空いていたニアの上を狙ってシュートを打った。
今日は一瞬の隙から失点を喫するなど、簡単な試合ではなかったが、試合全体をとおしては自分たちのプレーが勝利に値したと思っている。
【須貝 英大】
左サイドで90分間出場し、体力的にもプレーの精度でもまだまだ足りないところがあったが、チームとして勝ち切れたことは良かった。自分に与えられた出場時間でしっかりと結果を出し続けられるように、普段からいい準備をして、またチームの勝利に貢献するためにがんばっていきたい。
【山田 大樹】
アントラーズに戻ってきて、久しぶりにカシマスタジアムでの試合に出場できて、率直にうれしかった。失点を喫したことは悔しいが、そのあとに集中力を切らすことなくプレーできたところにはアントラーズ復帰後の成長を実感している。また試合に出場するために、これからもトレーニングから自分の良さを出していきたい。
【舩橋 佑】
今シーズン初出場となったが、与えられた出場時間のなかで、自分にできることをしっかりとやれた実感がある。柴崎選手や知念選手、佐野選手といったリーグ戦に出場している選手たちと練習からしっかりと競争し、また出場のチャンスがめぐってきてもチームの勝利に貢献できるように、日々取り組んでいきたい。
【徳田 誉】
子どものころからアントラーズでプレーしてきて、今日、トップチームでデビューできたことはうれしい。ただ、得点のチャンスがあったなかで決められなかったことはFWとして納得できていないので、個人的には悔しい試合にもなった。また試合でプレーするために、これからも練習でアピールしていきたい。