Antlers×スカパー!スペシャルインタビュー 中田 浩二

2015.07.04(土)
『これまで積み上げてきたものを、1つひとつのプレーで感じてほしい』

7月5日、中田浩二が最後の雄姿をサポーターの前で見せる。アントラーズへ1998年に加入してから2014年までプレー。途中、海外移籍した期間もあったが、国内ではアントラーズを貫いた。現在アントラーズのC.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)として活躍する中田に、引退試合に向けた思いを聞いた。


―海外移籍を除いてアントラーズ一筋でした。中田さんにとってアントラーズとは?

中田 自分の“家”みたいなものですよね。海外のチームに移籍して戻ってきたときも、家に帰ってきたような感覚がありました。今もアントラーズで働いていて、同じ感覚があります。とにかく居心地がいいんです。

―これまでアントラーズに在籍して、一番記憶に残っていることは?

中田 やっぱり優勝に関わってこられたことですよね。自分のなかで印象深いのは2009年に3連覇したとき。これまでとは違った喜びがありました。何ていうか……、みんなと大騒ぎするというより、ホッとしたというのが正しいかもしれない。しみじみしてしまいました(笑)。

―中田さんにとってサッカー人生での印象深い出会いというと?

中田 やはりトルシエ(元日本代表監督)とジーコとの出会いですかね。トルシエは、ワールドユースやワールドカップ日韓大会に出場もそうだし、海外移籍もそう。自分のターニングポイントにはいつもトルシエがいた。ジーコは、2006年にいっしょに戦ったワールドカップドイツ大会はもちろんそうだけど、そのもっと前からアントラーズで日本サッカー界を引き上げた存在。ジーコに教えてもらうというのは特別なことですよね。自分のなかでは大きかった。

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―引退試合当日、注目してほしいプレーは?

中田 見せるようなプレーはできないからなぁ。ちゃんと90分動けるかどうかかな(笑)。

―現役時代はヘディングシュートやFKでのゴールも多かったですよね。期待している方も多いのでは?

中田 引退試合では必ずゴールが注目されますよね。でも、そういう引退試合だから決めさせてやろうっていう空気は嫌なんです(笑)。そういう意味では、1つひとつのプレーを見てほしいですね。今までの集大成ではないけど、みんなの前で見てもらう上では最後になるわけだから。今後、引退試合などに参加してプレーすることはあるかもしれないけど、自分にとって区切りとなる試合。これまで積み上げてきたものを1つひとつのプレーで何か感じてもらえたらうれしいですね。

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―最後に2ndステージに向けて、アントラーズに期待するところを聞かせてください。

中田 チーム一丸となって優勝してほしい。アントラーズはタイトルをとらないといけないチーム。ここ数年タイトルから離れているし、1stステージは不甲斐ない戦いをしてしまったから、サポーターにも我慢をさせてしまっている。その我慢を払拭して大きな喜びに変わるような結果を出してほしいなと思います。

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