試合結果
2023明治安田生命J1リーグ 第29節
アビスパ福岡
試合終了
0-0
0前半0
0後半0
鹿島アントラーズ
試合経過
ドウグラス グローリ | 5' | |||
紺野 和也 | 35' | |||
46' | 知念 慶 → 垣田 裕暉 | |||
ドウグラス グローリ → 田代 雅也 | 46' | |||
55' | 広瀬 陸斗 → 須貝 英大 | |||
60' | 藤井 智也 → 仲間 隼斗 | |||
湯澤 聖人 → 小田 逸稀 | 66' | |||
金森 健志 → ウェリントン | 66' | |||
74' | 関川 郁万 → 昌子 源 | |||
74' | 樋口 雄太 → 名古 新太郎 | |||
紺野 和也 → 鶴野 怜樹 | 78' | |||
宮 大樹 | 85' | |||
平塚 悠知 → 森山 公弥 | 88' | |||
小田 逸稀 | 89' |
激闘90分も、アウェイ博多の地で0-0の痛み分け
2023明治安田生命J1リーグ 第29節、ベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と対戦した。
前節、アントラーズレッドに染まったホームのカシマスタジアムで、横浜FMに1-2と敗戦を喫したアントラーズ。上位との直接対決に敗れ、しばし光の見えた頂点までの道のりがまた不確かなものとなってしまった。しかし、それでも戦い続けなければ、何も得ることはない。リーグ戦残り6試合へ向けて、選手たちは再び顔を上げ、日々の鍛錬に取り組んだ。対戦相手は、福岡。天皇杯、ルヴァンカップでもベスト4に進出し、現在、リーグ戦では3連勝でリーグ8位と好調だ。今季はルヴァンカップを含め、3度対戦しているが、その戦績は1勝1敗1分。白黒つけるには最高ともいえるタイミングでの、福岡とのアウェイゲームとなった。
この試合、岩政監督はスターティングメンバーを前節から少し入れ替えて臨んできた。仲間、柴崎、垣田が外れ、藤井、知念、そして出場停止明けのピトゥカがその名を連ねる。知念が9月2日のアウェイ湘南戦から3試合ぶりの先発となれば、藤井はリーグ戦では実に4月9日のアウェイ柏戦以来、約半年ぶりの先発出場となった。
スタメンとして既述の3人に加え、GKに早川、フィールドプレーヤーには広瀬、植田、関川、安西、佐野、樋口、優磨を配置した岩政監督は、ベンチに沖、昌子、須貝、土居、名古、仲間、垣田を置く。この18名で、福岡との対戦に臨んだ。
序盤は堅く守る福岡に対し、アントラーズがボールを保持して攻め入る展開となった。3分、早くもチャンスが訪れる。右サイドから、樋口が高速のクロスを入れると、ピトゥカが冷静に落とし、それをペナルティエリア手前で拾った広瀬が左足ボレーでゴールを狙う。これは相手選手に当たるが、最後は藤井が詰めた。藤井がいい反応を見せたが、これは惜しくもゴールの枠に飛ばなかった。
その後も久々の先発出場で気合の入る藤井が持ち味のスピードと緩急をつけたドリブルで福岡DF陣の裏を突き、攻撃をリードする。再三、藤井がチャンスを作り出すが、アントラーズは最後のフィニッシュまでなかなか持ち込むことができなかった。また左サイドの藤井に福岡の意識が行くことによって、右サイドからの攻撃も生かされた。17分、広瀬が得意のクロスをゴール前に入れると、知念がヘディングシュートを試みる。これはうまく当たらなかったが、前半におけるアントラーズの両サイドからの攻撃は非常に有効なものに見えた。
しかし、それでも最後のシュートまで持ち込ませないところが、福岡の堅守たる所以だ。そしてボールを回収すると、一気に前線の紺野、金森、山岸の3人で攻め上がる。山岸のボールを収めるプレーも秀逸だったが、紺野のテクニックにアントラーズの選手たちが手こずる場面も度々見られた。特に危なかったのは、39分。エリア前までに紺野から持ち込まれ、得意の左足シュートを放たれる。しかしこれはクロスバーの上を越え、アントラーズは失点から免れた。
前半45分を終え、スコアは0-0。どうしても先制点が欲しいアントラーズは、岩政監督がハーフタイムに動く。後半開始から知念に代え、垣田をピッチに送った。すると福岡ベンチも、前半にイエローカードを宣告されているドウグラス グローリに代え、田代を最終ラインに据えた。
後半は前半と変わって、福岡がボールを保持する時間が多くなる。山岸、紺野、湯澤といったところに仕掛けられ、中盤から平塚も絡んでくる。福岡の連続した攻撃には、関川、植田を中心としたDF陣が対応し事なきを得たが、前半よりも福岡は攻めのタイミングをつかんだ様子だった。
一方のアントラーズも、垣田と組むことでより自由に動くようになった優磨を中心に福岡ゴールへ攻め込む。52分、垣田とのコンビネーションで優磨がダイレクトシュートを放つと、その直後には優磨のサイドチェンジから左サイドの安西が鋭いクロスを入れ、起点となっていた優磨が走り込んでのダイビングヘッド。いずれもゴールの枠には飛ばなかったものの、そのダイナミックさは前半には見られないものだった。
このように一定の時間帯で攻め込むことができても、この日のアントラーズは最後の精度が上がらなかった。そして試合の流れは徐々に福岡へ傾く。特に66分、金森に代わってウェリントンがピッチに送り込まれてからは前線にターゲットができたこともあり、福岡の攻撃の圧力は強まっていった。
74分、相手のシュートをブロックした影響で足を少し痛めた関川に代わり、昌子がピッチに入るとともに、樋口に代わり名古が入った。先に交代出場していた須貝、仲間とともに状況を変えたいところだが、アントラーズの攻撃はやはり最後のところを打開できない。
試合終盤、最大のピンチがアントラーズに訪れる。88分、山岸のポストプレーから宮にシュート気味のクロスを入れられる。これを受けた前嶋に決定的なシュートを放たれるが、早川がスーパーセーブで失点を免れた。結局、前嶋はオフサイドポジションのため、止めずともノーゴールだったが、早川の存在の大きさを改めて感じさせられたシーンだった。
5分のアディショナルタイムを経て、試合は終了。0-0のスコアレスドローで、アントラーズは福岡と痛み分けに終わった。どちらのチームも欲しかった勝ち点3だが、勝ち点2を失った痛みは、間違いなくアントラーズの方が大きい。シーズン終盤ならではの緊迫感はこれからもっと増してくる。その中で、どう戦い、そして勝ち切るか。残り5試合、真価が問われる戦いは続く。
【この試合のトピックス】
なし
2023明治安田生命J1リーグ 第29節、ベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と対戦した。
前節、アントラーズレッドに染まったホームのカシマスタジアムで、横浜FMに1-2と敗戦を喫したアントラーズ。上位との直接対決に敗れ、しばし光の見えた頂点までの道のりがまた不確かなものとなってしまった。しかし、それでも戦い続けなければ、何も得ることはない。リーグ戦残り6試合へ向けて、選手たちは再び顔を上げ、日々の鍛錬に取り組んだ。対戦相手は、福岡。天皇杯、ルヴァンカップでもベスト4に進出し、現在、リーグ戦では3連勝でリーグ8位と好調だ。今季はルヴァンカップを含め、3度対戦しているが、その戦績は1勝1敗1分。白黒つけるには最高ともいえるタイミングでの、福岡とのアウェイゲームとなった。
この試合、岩政監督はスターティングメンバーを前節から少し入れ替えて臨んできた。仲間、柴崎、垣田が外れ、藤井、知念、そして出場停止明けのピトゥカがその名を連ねる。知念が9月2日のアウェイ湘南戦から3試合ぶりの先発となれば、藤井はリーグ戦では実に4月9日のアウェイ柏戦以来、約半年ぶりの先発出場となった。
スタメンとして既述の3人に加え、GKに早川、フィールドプレーヤーには広瀬、植田、関川、安西、佐野、樋口、優磨を配置した岩政監督は、ベンチに沖、昌子、須貝、土居、名古、仲間、垣田を置く。この18名で、福岡との対戦に臨んだ。
序盤は堅く守る福岡に対し、アントラーズがボールを保持して攻め入る展開となった。3分、早くもチャンスが訪れる。右サイドから、樋口が高速のクロスを入れると、ピトゥカが冷静に落とし、それをペナルティエリア手前で拾った広瀬が左足ボレーでゴールを狙う。これは相手選手に当たるが、最後は藤井が詰めた。藤井がいい反応を見せたが、これは惜しくもゴールの枠に飛ばなかった。
その後も久々の先発出場で気合の入る藤井が持ち味のスピードと緩急をつけたドリブルで福岡DF陣の裏を突き、攻撃をリードする。再三、藤井がチャンスを作り出すが、アントラーズは最後のフィニッシュまでなかなか持ち込むことができなかった。また左サイドの藤井に福岡の意識が行くことによって、右サイドからの攻撃も生かされた。17分、広瀬が得意のクロスをゴール前に入れると、知念がヘディングシュートを試みる。これはうまく当たらなかったが、前半におけるアントラーズの両サイドからの攻撃は非常に有効なものに見えた。
しかし、それでも最後のシュートまで持ち込ませないところが、福岡の堅守たる所以だ。そしてボールを回収すると、一気に前線の紺野、金森、山岸の3人で攻め上がる。山岸のボールを収めるプレーも秀逸だったが、紺野のテクニックにアントラーズの選手たちが手こずる場面も度々見られた。特に危なかったのは、39分。エリア前までに紺野から持ち込まれ、得意の左足シュートを放たれる。しかしこれはクロスバーの上を越え、アントラーズは失点から免れた。
前半45分を終え、スコアは0-0。どうしても先制点が欲しいアントラーズは、岩政監督がハーフタイムに動く。後半開始から知念に代え、垣田をピッチに送った。すると福岡ベンチも、前半にイエローカードを宣告されているドウグラス グローリに代え、田代を最終ラインに据えた。
後半は前半と変わって、福岡がボールを保持する時間が多くなる。山岸、紺野、湯澤といったところに仕掛けられ、中盤から平塚も絡んでくる。福岡の連続した攻撃には、関川、植田を中心としたDF陣が対応し事なきを得たが、前半よりも福岡は攻めのタイミングをつかんだ様子だった。
一方のアントラーズも、垣田と組むことでより自由に動くようになった優磨を中心に福岡ゴールへ攻め込む。52分、垣田とのコンビネーションで優磨がダイレクトシュートを放つと、その直後には優磨のサイドチェンジから左サイドの安西が鋭いクロスを入れ、起点となっていた優磨が走り込んでのダイビングヘッド。いずれもゴールの枠には飛ばなかったものの、そのダイナミックさは前半には見られないものだった。
このように一定の時間帯で攻め込むことができても、この日のアントラーズは最後の精度が上がらなかった。そして試合の流れは徐々に福岡へ傾く。特に66分、金森に代わってウェリントンがピッチに送り込まれてからは前線にターゲットができたこともあり、福岡の攻撃の圧力は強まっていった。
74分、相手のシュートをブロックした影響で足を少し痛めた関川に代わり、昌子がピッチに入るとともに、樋口に代わり名古が入った。先に交代出場していた須貝、仲間とともに状況を変えたいところだが、アントラーズの攻撃はやはり最後のところを打開できない。
試合終盤、最大のピンチがアントラーズに訪れる。88分、山岸のポストプレーから宮にシュート気味のクロスを入れられる。これを受けた前嶋に決定的なシュートを放たれるが、早川がスーパーセーブで失点を免れた。結局、前嶋はオフサイドポジションのため、止めずともノーゴールだったが、早川の存在の大きさを改めて感じさせられたシーンだった。
5分のアディショナルタイムを経て、試合は終了。0-0のスコアレスドローで、アントラーズは福岡と痛み分けに終わった。どちらのチームも欲しかった勝ち点3だが、勝ち点2を失った痛みは、間違いなくアントラーズの方が大きい。シーズン終盤ならではの緊迫感はこれからもっと増してくる。その中で、どう戦い、そして勝ち切るか。残り5試合、真価が問われる戦いは続く。
【この試合のトピックス】
なし
スタッツ
7 | シュート | 8 |
---|---|---|
9 | GK | 7 |
5 | CK | 3 |
9 | 直接FK | 16 |
0 | 間接FK | 2 |
0 | オフサイド | 2 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 9,467人
- 天候
- 曇、弱風
気温 26.4℃ / 湿度 73.0% - ピッチ
- 全面良芝
- 主審
- 松尾 一
- 副審
-
武田 光晴
坂本 晋悟 - 第4の審判員
- 池田 一洋
- VAR/AVAR
-
笠原 寛貴
高崎 航地