試合結果
2023明治安田生命J1リーグ 第26節
湘南ベルマーレ
- 35' 大橋 祐紀
- 43' 鈴木 章斗
試合終了
2-2
2前半1
0後半1
鹿島アントラーズ
- 8' 佐野 海舟
- 90'+2 アルトゥール カイキ
試合経過
8' | 佐野 海舟 | |||
28' | 仲間 隼斗 | |||
大橋 祐紀 | 35' | |||
鈴木 章斗 | 43' | |||
46' | 須貝 英大 → 広瀬 陸斗 | |||
56' | 垣田 裕暉 → 松村 優太 | |||
56' | 仲間 隼斗 → アルトゥール カイキ | |||
田中 聡 | 59' | |||
大橋 祐紀 | 63' | |||
奥野 耕平 → 舘 幸希 | 66' | |||
平岡 大陽 → 池田 昌生 | 66' | |||
69' | 知念 慶 → 藤井 智也 | |||
鈴木 章斗 → タリク | 73' | |||
小野瀬 康介 → 山田 直輝 | 81' | |||
大橋 祐紀 → 福田 翔生 | 81' | |||
84' | 溝口 修平 → 昌子 源 | |||
90'+2 | アルトゥール カイキ | |||
山田 直輝 | 90'+5 |
海舟のアントラーズ初ゴール!植田の勇気が生んだPKで、湘南に2-2のドロー
2023明治安田生命J1リーグ 第26節、レモンガススタジアム平塚で湘南ベルマーレと対戦した。
鳥栖戦、新潟戦とホームのカシマスタジアムで2連勝を飾ったアントラーズはその勢いを保ってトレーニングを重ねたが、体調不良を訴える選手が続出し、厳しい状況のなか、湘南とのアウェイゲームに臨んだ。
スタメンは、GKが早川、フィールドプレーヤーは須貝、植田、関川、溝口、佐野、ピトゥカ、土居、仲間、垣田、知念が入った。ベンチには、沖、昌子、広瀬、舩橋、藤井、カイキ、松村が座る。
体調不良者の続出に加え、エースの優磨も累積警告で出場停止と窮地に立たされたが、須貝が第23節のアウェイ名古屋戦から3試合ぶりに復帰、溝口も左サイドバックとして先発に返り咲くなど、選手層の厚さを見せたアントラーズは序盤から試合の主導権を握る。アグレッシブな湘南に対し、それを上回る熱量で攻守に渡り、圧力をかけた。
4分、CKのこぼれ球を須貝がダイレクトでミドルシュート。強烈な一撃だったが、これは相手GK富居の正面をつき、ゴールにはいたらない。その後も湘南ゴール前で猛攻を仕掛けるアントラーズだったが、ここも湘南に守り切られた。しかし8分、アントラーズが均衡を破る。キックオフから相手ボールを狩り続けてきた佐野がペナルティエリア手前から右足を豪快にふり抜く。シュート回転のかかった、このシュートが湘南ゴール右隅に決まり、佐野の嬉しいアントラーズ、そしてJ1初ゴールで湘南に先制した。
その後もボールを保持し、湘南ゴールに迫るアントラーズ。25分まで湘南をシュート数0に抑え、いつ追加点を奪ってもおかしくない展開となった。しかし、その状況下でも湘南は慌てずに前線から果敢にプレスをかけていく。すると、徐々にだが、試合の流れが湘南に傾いた。
そして35分、杉岡のスルーパスから守備陣の背後へ走りこんだ小野瀬にボールを落とされ、これを大橋からダイレクトシュートに持ち込まれる。さすがの早川もこれを止めることはできず、アントラーズは同点にされた。
その後も湘南のカウンターに脅かされるアントラーズは前半のうちに逆転を許す。43分、その3分前に早川との1対1の場面でループシュートを外した鈴木に豪快なミドルシュートを決められてしまった。
何とか流れを変えたいアントラーズだが、後半の頭から岩政監督が動く。須貝に代わり、広瀬を右サイドバックに置き、ゲームを落ち着かせる手を打った。この策が功を奏したのか、後半開始直後はアントラーズがボールを保持する時間が多くなる。しかし、そのボールを奪うと電光石火の勢いでカウンターに入る湘南のスタイルに手こずる。小野瀬を中心にダイナミックかつ大胆なパスワークを見せる湘南が試合を支配する時間が続いた。
56分、またしても岩政監督が動いた。この日、すでにイエローカードをもらった仲間を下げ、カイキ、そして優磨なき前線で体を張り続けた垣田に代わり、松村をピッチに送り、前線での推進力を高める。この交代策からアントラーズは攻撃する時間を増やしていく。60分には松村、土居、広瀬、知念らによる波状攻撃を見せ、湘南ゴールに迫る。そして63分にはカイキ、松村とつないで、最後は溝口が左足シュート。しかしこれらの攻撃も同点までにはいたらない。
また不運もあった。67分、ゴール前でボールを受けた知念がストライカーらしい反転を見せ、シュートに持ち込む。クロスバーに当たったボールはゴールラインを越えたと思われたが、判定はノーゴール。直後に足をつった知念に代え、69分に藤井をピッチへ送り出しながら、岩政監督らが知念のゴールを激しく主張するも、レフェリーの判定は最後までノーゴールのままだった。
その後、一進一退の攻防が続き、84分には溝口に代わり、昌子がピッチに入る。ここからアントラーズは左サイドバックに佐野がまわり、前線へ植田を上げるパワープレーを仕掛けた。前がかりで攻めるアントラーズだが一瞬の隙を突かれ、抜け出してきた福田に決定的なシュートを打たれる。しかし、ここは早川がビッグセーブを見せ、チームを危機から救った。
するとついにアントラーズの執念が実る。88分、広瀬の鋭いクロスを相手選手がクリアしようとする瞬間にもかかわらず、勇気を持って頭から飛び込んだ植田が、額から出血する事態となった。植田はピッチ外で止血の治療を受けるが、この相手選手のプレーに対し、ファウルの可能性があるとしてVARが発動される。VARの結果、ボールに触れておらず、アントラーズはPKを得た。
この“漢”植田の勇気が生んだPKをカイキが冷静に決め、後半アディショナルタイムにアントラーズは同点に追いつく。その後も昌子の惜しいヘディングシュートなど、全員一丸となって攻守に奮闘するアントラーズだったが、ついにタイムアップ。足をつる選手が両チームともに続出するという、過酷なコンディションのなかの激闘は2-2のドローに終わった。
上を目指すためには、是が非でもほしかった勝ち点3。それは叶わぬ結果となったが、この湘南の地でつかんだ勝ち点1は後々大きな意味を持つことになるかもしれない。そして、最後まで一丸となって戦った選手たちの姿に、次を感じることはできた。4日後からはYBCルヴァンカップというタイトルをかけた戦いもある。下を向くことなく、前だけを見続け、戦い抜くだけだ。
【この試合のトピックス】
・佐野がアントラーズ、そしてJ1初ゴール
・カイキが今季リーグ戦2点目
・仲間が累積警告のため、次節出場停止
▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2023明治安田生命J1リーグ 第26節、レモンガススタジアム平塚で湘南ベルマーレと対戦した。
鳥栖戦、新潟戦とホームのカシマスタジアムで2連勝を飾ったアントラーズはその勢いを保ってトレーニングを重ねたが、体調不良を訴える選手が続出し、厳しい状況のなか、湘南とのアウェイゲームに臨んだ。
スタメンは、GKが早川、フィールドプレーヤーは須貝、植田、関川、溝口、佐野、ピトゥカ、土居、仲間、垣田、知念が入った。ベンチには、沖、昌子、広瀬、舩橋、藤井、カイキ、松村が座る。
体調不良者の続出に加え、エースの優磨も累積警告で出場停止と窮地に立たされたが、須貝が第23節のアウェイ名古屋戦から3試合ぶりに復帰、溝口も左サイドバックとして先発に返り咲くなど、選手層の厚さを見せたアントラーズは序盤から試合の主導権を握る。アグレッシブな湘南に対し、それを上回る熱量で攻守に渡り、圧力をかけた。
4分、CKのこぼれ球を須貝がダイレクトでミドルシュート。強烈な一撃だったが、これは相手GK富居の正面をつき、ゴールにはいたらない。その後も湘南ゴール前で猛攻を仕掛けるアントラーズだったが、ここも湘南に守り切られた。しかし8分、アントラーズが均衡を破る。キックオフから相手ボールを狩り続けてきた佐野がペナルティエリア手前から右足を豪快にふり抜く。シュート回転のかかった、このシュートが湘南ゴール右隅に決まり、佐野の嬉しいアントラーズ、そしてJ1初ゴールで湘南に先制した。
その後もボールを保持し、湘南ゴールに迫るアントラーズ。25分まで湘南をシュート数0に抑え、いつ追加点を奪ってもおかしくない展開となった。しかし、その状況下でも湘南は慌てずに前線から果敢にプレスをかけていく。すると、徐々にだが、試合の流れが湘南に傾いた。
そして35分、杉岡のスルーパスから守備陣の背後へ走りこんだ小野瀬にボールを落とされ、これを大橋からダイレクトシュートに持ち込まれる。さすがの早川もこれを止めることはできず、アントラーズは同点にされた。
その後も湘南のカウンターに脅かされるアントラーズは前半のうちに逆転を許す。43分、その3分前に早川との1対1の場面でループシュートを外した鈴木に豪快なミドルシュートを決められてしまった。
何とか流れを変えたいアントラーズだが、後半の頭から岩政監督が動く。須貝に代わり、広瀬を右サイドバックに置き、ゲームを落ち着かせる手を打った。この策が功を奏したのか、後半開始直後はアントラーズがボールを保持する時間が多くなる。しかし、そのボールを奪うと電光石火の勢いでカウンターに入る湘南のスタイルに手こずる。小野瀬を中心にダイナミックかつ大胆なパスワークを見せる湘南が試合を支配する時間が続いた。
56分、またしても岩政監督が動いた。この日、すでにイエローカードをもらった仲間を下げ、カイキ、そして優磨なき前線で体を張り続けた垣田に代わり、松村をピッチに送り、前線での推進力を高める。この交代策からアントラーズは攻撃する時間を増やしていく。60分には松村、土居、広瀬、知念らによる波状攻撃を見せ、湘南ゴールに迫る。そして63分にはカイキ、松村とつないで、最後は溝口が左足シュート。しかしこれらの攻撃も同点までにはいたらない。
また不運もあった。67分、ゴール前でボールを受けた知念がストライカーらしい反転を見せ、シュートに持ち込む。クロスバーに当たったボールはゴールラインを越えたと思われたが、判定はノーゴール。直後に足をつった知念に代え、69分に藤井をピッチへ送り出しながら、岩政監督らが知念のゴールを激しく主張するも、レフェリーの判定は最後までノーゴールのままだった。
その後、一進一退の攻防が続き、84分には溝口に代わり、昌子がピッチに入る。ここからアントラーズは左サイドバックに佐野がまわり、前線へ植田を上げるパワープレーを仕掛けた。前がかりで攻めるアントラーズだが一瞬の隙を突かれ、抜け出してきた福田に決定的なシュートを打たれる。しかし、ここは早川がビッグセーブを見せ、チームを危機から救った。
するとついにアントラーズの執念が実る。88分、広瀬の鋭いクロスを相手選手がクリアしようとする瞬間にもかかわらず、勇気を持って頭から飛び込んだ植田が、額から出血する事態となった。植田はピッチ外で止血の治療を受けるが、この相手選手のプレーに対し、ファウルの可能性があるとしてVARが発動される。VARの結果、ボールに触れておらず、アントラーズはPKを得た。
この“漢”植田の勇気が生んだPKをカイキが冷静に決め、後半アディショナルタイムにアントラーズは同点に追いつく。その後も昌子の惜しいヘディングシュートなど、全員一丸となって攻守に奮闘するアントラーズだったが、ついにタイムアップ。足をつる選手が両チームともに続出するという、過酷なコンディションのなかの激闘は2-2のドローに終わった。
上を目指すためには、是が非でもほしかった勝ち点3。それは叶わぬ結果となったが、この湘南の地でつかんだ勝ち点1は後々大きな意味を持つことになるかもしれない。そして、最後まで一丸となって戦った選手たちの姿に、次を感じることはできた。4日後からはYBCルヴァンカップというタイトルをかけた戦いもある。下を向くことなく、前だけを見続け、戦い抜くだけだ。
【この試合のトピックス】
・佐野がアントラーズ、そしてJ1初ゴール
・カイキが今季リーグ戦2点目
・仲間が累積警告のため、次節出場停止
スタッツ
7 | シュート | 11 |
---|---|---|
7 | GK | 10 |
6 | CK | 9 |
5 | 直接FK | 15 |
1 | 間接FK | 2 |
1 | オフサイド | 2 |
0 | PK | 1 |
試合データ
- 入場者数
- 11,089人
- 天候
- 曇、弱風
気温 28.2℃ / 湿度 77.0% - ピッチ
- 全面良芝
- 主審
- 清水 勇人
- 副審
-
西尾 英朗
塚田 智宏 - 第4の審判員
- 岩田 浩義
- VAR/AVAR
-
中村 太
窪田 陽輔