2023明治安田生命J1リーグ 第20節、エディオンスタジアム広島でサンフレッチェ広島と対戦した。開始早々にセットプレーから関川が先制点を決めるも、後半にカウンターから同点に追いつかれ、1-1のドローに終わった。
天皇杯3回戦も含め、3連戦の初戦にエディオンスタジアム広島に乗り込み、サンフレッチェ広島と対戦した。
スタメンは、GKが早川、フィールドプレーヤーは広瀬、植田、関川、安西、樋口、ピトゥカ、名古、仲間、土居、優磨が入った。ベンチには、沖、昌子、常本、佐野、藤井、荒木、垣田が座る。
なお、広島は体調不良の選手が続出したことにより、試合前日の全体練習が中止となり、前節から大きくメンバーを入れ替えて今節に臨んだ。また、ミヒャエル スキッベ監督が体調不良で欠場し、迫井ヘッドコーチが指揮を執った。
アントラーズは立ち上がりからアグレッシブに試合に入り、広島陣内でプレーを続けた。カウンターからヒヤリとさせられる場面もあったが、アントラーズがボールを動かす展開となった。
すると、いい流れのなかで仲間がファウルを受け、フリーキックを獲得する。5分、キッカーを務める樋口が右足でクロスを入れると、関川が体を捻りながらうまく合わせた。関川のヘディングシュートは見事にサイドネットへ吸い込まれ、アントラーズが先制に成功する。
10分に再びチャンスが訪れる。相手GKのスローイングをカットした仲間がゴール前でフリーになった優磨へクロスを入れる。しかし、クロスは惜しくも優磨に合わず、追加点とはならなかった。
立ち上がりは試合を優位に進めたアントラーズだったが、徐々に広島に押し込まれる展開となる。なかなか高い位置でボールを奪えず、重心が後ろに下がってしまった。
広島の攻撃を受ける展開が続く。ボールを奪う位置が低く、なかなか効果的な攻撃を仕掛けることができない。ただ、自陣でしっかり体を張ったことで、ゴールは許さなかった。
苦戦を強いられるなかで、43分に決定的なピンチが訪れる。エゼキエウにドリブルで中央突破を許し、ペナルティエリア手前から強烈なシュートを打たれてしまう。シュートは際どいコースに飛んだが、早川が見事な横っ飛びでセーブし、チームの危機を救った。
その後も広島の猛攻を受けるが、守備陣が体を張り、なんとか凌ぎ切った。前半はこのまま1-0で終え、ハーフタイムに突入した。
後半も立ち上がりから広島にゴールを脅かされる。47分、セットプレーの流れから野津田にミドルシュートを許すが、これはポストに救われた。49分には、ペナルティエリア内からナッシム ベン カリファに決定的なシュートを放たれる。枠を捉えられたが、早川の好セーブでなんとか失点を免れた。
流れを変えるべく、51分に名古、土居との交代で佐野、垣田を投入した。垣田は前線でターゲットとなり、佐野は中盤で存在感を示した。
しかし、55分にカウンターから痛恨の失点を喫してしまう。広島にテンポよくショートパスをつながれ、カウンタープレスを剥がされると、前向きにボールを持ったナッシム ベン カリファから、関川の背後へ抜け出したエゼキエウへスルーパスが通る。エゼキエウはドリブルでゴール前まで持ち運び、早川との1対1を制した。エゼキエウのゴールで1-1と同点に追いつかれてしまう。
失点後、雨脚はさらに強まり、試合はこう着状態に陥った。
68分、仲間との交代で藤井を投入すると、その藤井が72分にカウンターからチャンスをつくる。藤井からのパスを受けた優磨がグラウンダーのクロスを入れると、最後は垣田がペナルティエリア内からシュート。しかし、これは枠に飛ばすことができなかった。
勝ち越しを目指すアントラーズは、72分に樋口、関川をベンチに下げ、荒木、昌子をピッチへ送った。
その後、アントラーズがやや押し気味に試合を進める。早川の正確なフィードで効果的にボールを前進させ、前線では垣田、優磨が起点をつくった。しかし、なかなかゴール前での決定機はつくれない。
それでも終盤はアントラーズが猛攻を仕掛ける。89分、セットプレーのこぼれ球を拾った藤井がペナルティエリア外から思い切りよく右足を振り抜く。鋭いシュートは枠を捉えたが、惜しくも相手GKのセーブに阻まれた。
さらに後半アディショナルタイムに決定機が訪れる。広瀬が絶好のアーリークロスを供給すると、ファーサイドで優磨がヘディングシュートを放った。しかし、これは相手GKに阻まれ、ゴールネットを揺らすことはできなかった。
このまま試合は1-1で終了。悔しいドロー決着となった。次は中3日で天皇杯3回戦の甲府戦へ臨む。昨年のリベンジを果たすべく、チーム一丸で準備を進める。
【この試合のトピックス】
・関川が今季リーグ戦2点目



A.悔しかったし、勝ちたかった。勝ち点3を取れない試合が続いてる。ファン・サポーターの皆さんにとっても、苦しい結果となった。
Q.ビルドアップからの崩しが課題だと感じる。スムーズにプレーできていない要因は?
A.今日に関しては、それほど悪かったと思っていない。1-0の時間帯で、前へ行けてしまうから攻め切ってしまう形が増えた。それが悪いわけではないし、全体的に悪かったわけではないが、そこが自分たちの強みになっていないことは認識している。継続して取り組んでいる。データを見ると、非常にいいデータは出ている。自分たちでボールを保持したところからシュートまで行く確率やゴールにする確率はどんどん上がってきていると思っている。そこは選手たちと共有しながらやっていく。良くなってきている。今日はそこの部分が悪かったとは思っていない。
Q.勝ちきれなかった要因は?
A.1-0の時間帯で、攻め切るところの判断。相手は7人で守るような状況だった。相手のディフェンスラインへ仕掛けやすい状況が多かった。その時に仕掛けることの判断がチームの中で割合としてどうだったのかというところをしっかり分析したい。相手が3人攻め残っていて、そこにボールを送られてカウンターという形が前半から多かった。ハーフタイムに共有はしたが、その形で失点してしまった。そこの部分に関してはしっかり分析していきたい。
Q.藤井選手が入ったあと、チャンスが増えたと思う。藤井選手に求めていたことは?
A.藤井にボールを預ければ、ほとんどの場合、ゴール前までボールを運ぶことができる。それほど、彼のドリブルは推進力がある。相手に奪われることなく、運んでくれる。そこは今日も期待していたし、期待通りだった。今は後半の途中からという状況が続いているが、スタートからでも十分に活躍できる選手。他にいない個性を持った選手なので、アントラーズの力になっていると思っている。
Q.試合前、どのように選手たちを送り出した?
A.やりづらい状況になったと思った。ただ、ディフェンスラインの選手がいない以外はあまり選手も代わることなくきた。あまり相手のことに言及し過ぎずに、チームを導くべきだと思っていた。その中で、自分たちが広島に対して3連敗していて、その中でも前回はホームで逆転負けをしているということで、ここで絶対に取り返さなければいけないと話をした。入りから選手たちは気持ちを見せてくれていた。1-0の時間帯で守り切るという気持ちが最近勝てていないから生まれてしまったのか、そこは選手たちと確認をしていきたい。入りは非常に良かった。
広島には高さがある選手が多いので、クロスを積極的に入れてくると思うし、背後への飛び出しも狙ってくると思う。ピッチコンディションも含めて、リスク管理は徹底したい。特にキャッチするのか、弾くのか、判断が難しい場面も出てくると思う。そこはあらかじめ意識しながらプレーしたいと思う。
【関川 郁万】
自分たちがやりたいことができれば、いいフットボールを見せられる自信があるし、結果的に勝利につながると思う。セットプレーから得点を奪うことができれば、試合を優位に進めることができるので、自分もゴールを狙っていきたい。
【名古 新太郎】
前々節は負けて、前節は引き分けてしまった。その反省を活かして、まずは自分たちのやるべきことをしっかりやって、勝利をつかみ取りたい。3連戦の初戦で大事な試合になるので、勝利して勢いをつけたいと思う。
広島は万全ではない中でも、しっかりとやることが落とし込まれていると感じた。この引き分けを反省していく。また大会が変わるが、目の前の試合へ向けて準備をしていくしかないと思っている。
【関川 郁万】
(先制点の場面は)インスイングのボールで、自分のところにボールが来る感じがした。合わせるだけだった。
相手が万全の状態ではない中で、勝ちきれなかった。自分のところから失点しているので、反省して、次の試合に向かっていきたいと思う。
今後も、1試合1試合勝利のために戦っていくことが大事になる。次は大会が変わるが、みんなでいいを準備して、次の天皇杯も、そのあとのリーグ戦も戦っていきたい。
【名古 新太郎】
少しずつ形は見えてきた。ただ、今日もセットプレーで得点できたが、もっと流れの中から得点を取らなければいけない。前半も最後の質のところ、それにもっとシュートを打たなければいけないと思っている。
攻撃のところで、前線の選手が点を取らないと、上には行けない。課題は色々あるが、複数得点を取らなければいけない。自分自身にもっと矢印を向けて、もっと得点の部分は意識してやっていかないといけない。
次の甲府戦は、間違いなく難しい試合になる。去年、負けているし、その悔しい思いはみんなが持っている。しっかり準備して、チーム全員で勝ちに行きたい。
【藤井 智也】
アントラーズの勝利のために、自分の特長を出していこうと考えていた。仕掛ける展開なのか、裏を抜ける展開なのかをしっかり見極めて入った。今日は足元で収めれる感じがしたので、押し返そうとドリブルでどんどん仕掛けていった。積極的に行けて良かった。
試合後、ファン・サポーターの皆さんも言っていたが、自分たちがもっと「アントラーズの選手」という強い意識をもって戦っていかなければいけないと思う。