試合結果
天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会 準決勝

鹿島アントラーズ
- 4' セルジーニョ
- 23' OWN GOAL
- 73' 伊藤 翔
試合終了
3-2
2前半1
1後半1

V・ファーレン長崎
- 37' 米田 隼也
- 76' 澤田 崇
試合経過
セルジーニョ | ![]() |
4' | ||
OWN GOAL | ![]() |
23' | ||
33' | ![]() |
カイオ セザール | ||
37' | ![]() |
米田 隼也 | ||
土居 聖真 → 名古 新太郎 | ![]() |
46' | ||
73' | ![]() |
畑 潤基 → 呉屋 大翔 | ||
伊藤 翔 | ![]() |
73' | ||
76' | ![]() |
澤田 崇 | ||
伊藤 翔 → 中村 充孝 | ![]() |
84' | ||
86' | ![]() |
米田 隼也 → 大本 祐槻 | ||
90' | ![]() |
磯村 亮太 → 新里 涼 | ||
白崎 凌兵 → 山本 脩斗 | ![]() |
90'+3 |
今季最後のホームゲームで勝利!新国立での元日決勝へ
天皇杯準決勝でアントラーズは長崎と対戦した。開始4分でセルジーニョが先制ゴールを決めると、23分には相手のオウンゴールでリードを広げる。だが、37分に一瞬の隙を突かれて失点し、前半は2-1のスコアで折り返した。後半に入ると、長崎に押し込まれる時間帯が長くなったが、73分にコーナーキックから伊藤が追加点を奪う。得点直後の76分に失点を喫したものの、このままリードを保ち、3-2のスコアで試合終了を迎えた。
2週間前のリーグ最終節、アントラーズは名古屋相手にアウェイで苦戦を強いられたものの、前半のオウンゴールを守り切り、1-0と勝利した。リーグタイトルを失った悔しさは消えないが、ACLプレーオフ出場権が与えられる3位を確保し、しっかりと来季の戦いへと繋げた。
リーグ最終節の翌日から3日間のオフをとったチームは、12月11日に再びクラブハウスへ集結した。練習前に恒例のミーテイングが行われる。その場で初めて、大岩剛監督の口から選手たちへ、今季限りで退任する旨が伝えられた。約16年間に渡り、選手、コーチ、監督として、アントラーズでともに戦ってきた大岩監督との別れに、誰もが寂しさを覚えた。
だが、感傷に浸る時間はない。今季最後の大会でタイトルを獲ることに集中する必要がある。「剛さんに有終の美で終わってもらいたい。剛さんと長くやってきて、いい形で別れたい。選手たちもタイトルを獲らないといけないと思っています」。永木亮太は選手全員の気持ちを代弁して語った。想いは一つ。指揮官とともに、新国立での元日決勝へ。
12月21日、試合当日を迎えた。今季最後のカシマスタジアムでのゲームだ。開場前から聖地は緊張感と高揚感に包まれ、背番号12がスタンドをアントラーズレッドに染め上げていった。
キックオフ2時間前にスタメンが発表された。ゴールマウスは曽ケ端が守る。最終ラインは右から永木、ブエノ、犬飼、町田が入った。ボランチは三竿とレオがコンビを組む。サイドハーフは右にセルジーニョ、左に白崎が入り、前線は土居と伊藤が務めた。ベンチには、沖、内田、山本、関川、中村、名古、有馬が座る。
試合開始を告げるホイッスルが鳴った。
長崎は今季継続して採用していた「4-4-2」のフォーメーションではなく、新たな布陣「5-4-1」で臨んできた。それでも、アントラーズは動じることなく、相手の隙を探りながら、ボールを動かしていく。
すると前半4分、いきなりアントラーズが先手を取る。三竿がミドルシュートを放つと、伊藤翔に当たり、セルジーニョの前にこぼれる。GKに寄せられたが、セルジーニョはふわりとしたシュートでゴールネットを揺らした。アントラーズが幸先よく先制に成功する。
リードを奪ったアントラーズは、コンパクトな陣形で中盤を圧縮し、長崎の選手に自由を与えない。ボールロストからピンチを招く場面もあったが、チーム一丸となった素早い戻りで得点を許さなかった。
22分、左サイドでフリーキックを獲得する。キッカーのレオから放たれたファーサイドへのクロスは、誰にも触れられることなく、ゴール方向へ飛んだ。決定的な場面だったが、相手GKの好セーブに阻まれ、追加点には至らなかった。
直後の23分にも再び同じような位置でフリーキックを獲得した。キッカーのレオから送られたニアサイドへのクロスが、相手選手のクリアミスを誘う。ボールはコースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。流れの良い時間帯にアントラーズがしっかり追加点を奪った。
2点にリードを広げたアントラーズだったが、一瞬の隙を突かれてしまう。37分、バイタルエリアに進入した吉岡を囲みながらも、抑えきることが出来ず、スルーパスを出される。ペナルティエリア内へ抜け出した米田にシュートされ、ゴールを奪われてしまった。これでアントラーズは1点差に迫られた。
失点を許したアントラーズは、時間の経過とともに、長崎に押し込まれていく。3バックの右に入った徳永から斜めの縦パスを入れられ、対応に苦労した。
前半終盤は厳しい時間帯となったが、アントラーズは集中を切らさず、チーム一丸となって戦う。そして、2-1のスコアのまま、前半終了を迎えた。
後半開始からアントラーズは一人目の選手交代を行う。土居との交代で名古をピッチに送り、名古は右サイドハーフ、セルジーニョが前線へとポジションを移した。
後半立ち上がりは、前半終盤の流れのまま、長崎に主導権を握られる展開となる。サイドの立ち位置で優位をつくられて、押し込まれる時間帯が続いた。
厳しい試合展開となったアントラーズだが、61分に決定機をつくる。ペナルティーエリア内左からセルジーニョがシュートすると、相手DFに当たってコースが変わり、クロスバーに跳ね返る。こぼれ球を伊藤が押し込み、ゴールネットを揺らした。だが、これは伊藤のポジションがオフサイドの判定でゴールは認められなかった。
73分、アントラーズは右からのコーナーキックを獲得する。キッカーの永木が入れたクロスをファーサイドでブエノがヘディングで合わせた。ボールは伊藤の背中に当たって、ゴールへと吸い込まれ、アントラーズがリードを再び2点差に広げた。
しかし、得点からわずか3分後に失点を喫してしまう。磯村のスルーパスから呉屋に最終ラインの裏へ抜け出され、シュートされる。クロスバーに跳ね返ったところを澤田に押し込まれ、ゴールネットを揺らされてしまった。
再び1点差に迫られたアントラーズは、84分に二人目の選手交代を行う。伊藤との交代で中村をピッチに送った。
85分、アントラーズがチャンスをつくる。ゴールの混戦からのこぼれ球を拾った三竿が、ダイレクトでゴールを狙う。強烈なシュートだったが、わずかに枠を捉えることができず、追加点には至らなかった。
後半アディショナルタイム、アントラーズは最後の選手交代を行った。白崎との交代で山本を投入する。選手たちは最後まで集中を切らさずに戦った。
そして、3-2のスコアのまま、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。壮絶な撃ち合いを制し、3年ぶりに元日決勝への切符を掴み取った。
2020年1月1日、決戦の舞台は新国立競技場だ。中10日で迎えるファイナルへ、そして21個目のタイトル獲得へ。アントラーズファミリー全員で準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・2016年以来、3年ぶりの天皇杯決勝進出
・曽ケ端準が天皇杯通算出場試合数を66試合とし、自身の持つ天皇杯最多出場記録を更新
天皇杯準決勝でアントラーズは長崎と対戦した。開始4分でセルジーニョが先制ゴールを決めると、23分には相手のオウンゴールでリードを広げる。だが、37分に一瞬の隙を突かれて失点し、前半は2-1のスコアで折り返した。後半に入ると、長崎に押し込まれる時間帯が長くなったが、73分にコーナーキックから伊藤が追加点を奪う。得点直後の76分に失点を喫したものの、このままリードを保ち、3-2のスコアで試合終了を迎えた。
2週間前のリーグ最終節、アントラーズは名古屋相手にアウェイで苦戦を強いられたものの、前半のオウンゴールを守り切り、1-0と勝利した。リーグタイトルを失った悔しさは消えないが、ACLプレーオフ出場権が与えられる3位を確保し、しっかりと来季の戦いへと繋げた。
リーグ最終節の翌日から3日間のオフをとったチームは、12月11日に再びクラブハウスへ集結した。練習前に恒例のミーテイングが行われる。その場で初めて、大岩剛監督の口から選手たちへ、今季限りで退任する旨が伝えられた。約16年間に渡り、選手、コーチ、監督として、アントラーズでともに戦ってきた大岩監督との別れに、誰もが寂しさを覚えた。
だが、感傷に浸る時間はない。今季最後の大会でタイトルを獲ることに集中する必要がある。「剛さんに有終の美で終わってもらいたい。剛さんと長くやってきて、いい形で別れたい。選手たちもタイトルを獲らないといけないと思っています」。永木亮太は選手全員の気持ちを代弁して語った。想いは一つ。指揮官とともに、新国立での元日決勝へ。

12月21日、試合当日を迎えた。今季最後のカシマスタジアムでのゲームだ。開場前から聖地は緊張感と高揚感に包まれ、背番号12がスタンドをアントラーズレッドに染め上げていった。

キックオフ2時間前にスタメンが発表された。ゴールマウスは曽ケ端が守る。最終ラインは右から永木、ブエノ、犬飼、町田が入った。ボランチは三竿とレオがコンビを組む。サイドハーフは右にセルジーニョ、左に白崎が入り、前線は土居と伊藤が務めた。ベンチには、沖、内田、山本、関川、中村、名古、有馬が座る。


試合開始を告げるホイッスルが鳴った。
長崎は今季継続して採用していた「4-4-2」のフォーメーションではなく、新たな布陣「5-4-1」で臨んできた。それでも、アントラーズは動じることなく、相手の隙を探りながら、ボールを動かしていく。
すると前半4分、いきなりアントラーズが先手を取る。三竿がミドルシュートを放つと、伊藤翔に当たり、セルジーニョの前にこぼれる。GKに寄せられたが、セルジーニョはふわりとしたシュートでゴールネットを揺らした。アントラーズが幸先よく先制に成功する。



リードを奪ったアントラーズは、コンパクトな陣形で中盤を圧縮し、長崎の選手に自由を与えない。ボールロストからピンチを招く場面もあったが、チーム一丸となった素早い戻りで得点を許さなかった。





22分、左サイドでフリーキックを獲得する。キッカーのレオから放たれたファーサイドへのクロスは、誰にも触れられることなく、ゴール方向へ飛んだ。決定的な場面だったが、相手GKの好セーブに阻まれ、追加点には至らなかった。
直後の23分にも再び同じような位置でフリーキックを獲得した。キッカーのレオから送られたニアサイドへのクロスが、相手選手のクリアミスを誘う。ボールはコースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。流れの良い時間帯にアントラーズがしっかり追加点を奪った。





2点にリードを広げたアントラーズだったが、一瞬の隙を突かれてしまう。37分、バイタルエリアに進入した吉岡を囲みながらも、抑えきることが出来ず、スルーパスを出される。ペナルティエリア内へ抜け出した米田にシュートされ、ゴールを奪われてしまった。これでアントラーズは1点差に迫られた。

失点を許したアントラーズは、時間の経過とともに、長崎に押し込まれていく。3バックの右に入った徳永から斜めの縦パスを入れられ、対応に苦労した。



前半終盤は厳しい時間帯となったが、アントラーズは集中を切らさず、チーム一丸となって戦う。そして、2-1のスコアのまま、前半終了を迎えた。



後半開始からアントラーズは一人目の選手交代を行う。土居との交代で名古をピッチに送り、名古は右サイドハーフ、セルジーニョが前線へとポジションを移した。

後半立ち上がりは、前半終盤の流れのまま、長崎に主導権を握られる展開となる。サイドの立ち位置で優位をつくられて、押し込まれる時間帯が続いた。


厳しい試合展開となったアントラーズだが、61分に決定機をつくる。ペナルティーエリア内左からセルジーニョがシュートすると、相手DFに当たってコースが変わり、クロスバーに跳ね返る。こぼれ球を伊藤が押し込み、ゴールネットを揺らした。だが、これは伊藤のポジションがオフサイドの判定でゴールは認められなかった。




73分、アントラーズは右からのコーナーキックを獲得する。キッカーの永木が入れたクロスをファーサイドでブエノがヘディングで合わせた。ボールは伊藤の背中に当たって、ゴールへと吸い込まれ、アントラーズがリードを再び2点差に広げた。



しかし、得点からわずか3分後に失点を喫してしまう。磯村のスルーパスから呉屋に最終ラインの裏へ抜け出され、シュートされる。クロスバーに跳ね返ったところを澤田に押し込まれ、ゴールネットを揺らされてしまった。

再び1点差に迫られたアントラーズは、84分に二人目の選手交代を行う。伊藤との交代で中村をピッチに送った。

85分、アントラーズがチャンスをつくる。ゴールの混戦からのこぼれ球を拾った三竿が、ダイレクトでゴールを狙う。強烈なシュートだったが、わずかに枠を捉えることができず、追加点には至らなかった。
後半アディショナルタイム、アントラーズは最後の選手交代を行った。白崎との交代で山本を投入する。選手たちは最後まで集中を切らさずに戦った。

そして、3-2のスコアのまま、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。壮絶な撃ち合いを制し、3年ぶりに元日決勝への切符を掴み取った。

2020年1月1日、決戦の舞台は新国立競技場だ。中10日で迎えるファイナルへ、そして21個目のタイトル獲得へ。アントラーズファミリー全員で準備を進めていく。

【この試合のトピックス】
・2016年以来、3年ぶりの天皇杯決勝進出
・曽ケ端準が天皇杯通算出場試合数を66試合とし、自身の持つ天皇杯最多出場記録を更新
スタッツ
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|
---|---|---|
10 | シュート | 12 |
10 | GK | 10 |
3 | CK | 2 |
15 | 直接FK | 6 |
1 | 間接FK | 2 |
1 | オフサイド | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 15,760人
- 天候
- 曇り
気温 9.8℃ / 湿度 78.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 東城 穣
- 副審
-
西橋 勲
岡野 宇広 - 追加審判
-
山本 雄大
荒木 友輔 - 第4の審判員
- 越智 新次