試合結果
2019明治安田生命J1リーグ 第9節

横浜F・マリノス
- 69' 仲川 輝人
- 82' マルコス ジュニオール
試合終了
2-1
0前半1
2後半0

鹿島アントラーズ
- 11' 安西 幸輝
試合経過
11' | ![]() |
安西 幸輝 | ||
マルコス ジュニオール | ![]() |
59' | ||
仲川 輝人 | ![]() |
69' | ||
74' | ![]() |
安部 裕葵 → レアンドロ | ||
チアゴ マルチンス → ドゥシャン | ![]() |
79' | ||
80' | ![]() |
土居 聖真 → セルジーニョ | ||
82' | ![]() |
白崎 凌兵 → 金森 健志 | ||
マルコス ジュニオール | ![]() |
82' | ||
三好 康児 → 扇原 貴宏 | ![]() |
84' | ||
喜田 拓也 → 李 忠成 | ![]() |
90' |
安西の先制ゴールも後半に2失点。アウェイで横浜FMに逆転負け
アントラーズは、明治安田J1第9節で横浜F・マリノスと対戦した。前半11分に安西のゴールで幸先よく先制したアントラーズだったが、後半に痛恨の2失点。最後までゴールを狙ったが、同点には追いつけず、悔しい逆転負けとなった。
4日前、アントラーズは聖地で不甲斐ない敗北を喫した。ACLグループステージ第4節の慶南FC戦、スコアは0-1。犬飼と町田を累積警告で欠いた若き最終ラインは奮闘したが、全体の動きが重く、慶南の積極的なプレーに後手を踏む場面が目立った。後半63分に一瞬の隙を突かれて痛恨の失点を喫すると、最後まで同点に追いつけず。勝ち点を積み上げることはできなかった。
ここまで公式戦全試合に出場している安西は、「ボールをもっとスムーズに回していかないと左から攻めていけない。すごくフラストレーションが溜まった。もっと一人一人が激しく戦わないと、ACLは獲れないと思う」と危機感を募らせた。左サイドハーフで先発出場を果たした白崎は「自分たちのミスが多すぎたし、なかなかリズムも作れなかった。自分たちの距離感だったり、立ち位置だったりがもっとうまくできたと思う」と、課題を口にしていた。
反省と悔しさ、そして奮起への決意を胸に、選手たちは翌日からリーグ戦へ向けてトレーニングを再開した。下を向く時間はない。次から次へと試合はやってくる。大岩監督は「横浜FMのシステムや選手の特長を話し、いつも通り相手の分析をして、自分たちのやるべきことを整理した。相手はFWと中盤のところの流動性があるので、そこを注意していきたい」と、変則的な攻撃を仕掛けてくるであろう横浜FMへの対策を入念に確認して決戦へと備えた。
限られた時間の中で最善の準備は尽くした。アントラーズレッドの意地とプライドをかけて、平成最後の戦いに臨む。
迎えた4月28日。キックオフ2時間前に先発メンバーが発表された。ゴールマウスはクォン スンテが守る。最終ラインは右から永木、犬飼、町田、安西が入った。永木の試合開始からの右サイドバック起用は今季初めてだ。ボランチはレオ シルバと今季リーグ戦初先発となる三竿が組む。サイドハーフは右に安部、左に白崎。前線は土居と伊藤が2トップを担った。ベンチには曽ヶ端、小池、関川、レアンドロ、セルジーニョ、遠藤、金森が座る。小池はアントラーズ復帰後初のベンチ入りとなった。
横浜は朝から青空に恵まれた。スタジアムの外では、心地よい春風に吹かれてこいのぼりが泳ぐ。トリコロールが待ち受けるスタジアムに、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んだ。キックオフが迫るにつれて緊張感がピッチを覆っていった。GK陣、そしてフィールドプレーヤーがウォーミングアップに姿を現すと、割れんばかりのコールが鳴り響いた。
前半立ち上がりからアントラーズは積極的に攻撃へ出る。選手間の距離に細心の注意を払いながら守備を行い、奪えば素早くカウンターを繰り出した。クォン スンテの守るゴール後方から、大声援を送るアントラーズファミリーからの後押しを受けて、横浜FMゴールに迫っていく。
すると、前半11分に歓喜の瞬間が訪れた。左サイドで白崎がタメをつくり、後方から全速力で追い越した安西へ。アントラーズ不動の左サイドバックは、スピード感溢れるドリブルでペナルティエリア内へ進入すると、倒れこみながらシュート。これがGKの股を抜き、ゴールネットを揺らした。一瞬の静寂のあと、ビジタースタンドを埋め尽くすアントラーズレッドが沸いた。是が非でも欲しかった先制点を手に入れた。
先制に成功したアントラーズは、11人全員のハードワークで横浜FMの多彩な攻撃を凌いでいった。最終ラインは相手の流動的な動きに惑わされることなく、危険なエリアを封鎖。三竿とレオ シルバは相手の隙を見逃さずに鋭い出足でボールを奪った。サイドハーフは素早いスライドで相手のウイングに自由を与えず、前線の土居と伊藤もパスコースを限定して守備を助けた。ピッチの至る所で勃発する激しい球際の勝負に勝ち、試合の流れを引き寄せた。
良い守備は良い攻撃に繋がった。ボールを奪えば、選手たちが矢継ぎ早に前線へ飛び出し、迫力のあるカウンター攻撃を繰り出した。連動した守備から素早い攻撃へ。チームの目指す形が、見事にピッチ上で表現されていった。
前半はこのまま1-0で終了。指揮官はハーフタイムに「相手のサイド攻撃に注意すること」、「ラインを押し上げて攻める時間を増やすこと」、「自分たちが攻撃している間のリスクマネジメントを徹底すること」と警戒すべきポイントを伝えた。このまま勝ち切る。その決意をもって後半に臨んだ。
しかし、後半に入るとアントラーズは一方的に押し込まれる展開となる。それでも、粘り強く耐え凌ぎ、無失点で時計の針を進めていったが、ついに69分、個の力で牙城を崩されてしまう。中盤でボールロストすると、左サイドにボールを運ばれて、最後は仲川に決められてしまった。1-1の同点に追いつかれる。
勝ち越し点を狙うアントラーズは、安部に代えてレアンドロを投入。すると76分、カウンターからビックチャンスをつかむ。左サイドの白崎から土居が裏に抜けてラストパス。伊藤翔には通らなかったが、こぼれ球をレアンドロが拾って折り返す。これに後方から勢いよく走りこんだ三竿がシュート。しかし、これは相手GKに弾かれて、ゴールには至らなかった。
試合はここから激しさを増していく。両チームとも球際で一歩も譲らず、中盤で意地とプライドをかけた戦いが繰り広げられる。
均衡を打開すべく指揮官が動いた。80分に土居との交代でセルジーニョ、82分には白崎との交代で金森を投入した。
しかし、交代直後の82分。一瞬の隙を突かれてしまう。三好からの一本の縦パスでマルコス ジュニオールに抜けだされると、ニアサイドを破るシュートを放たれて、痛恨の失点。1-2と逆転されてしまった。
反撃に出たいアントラーズだが、なかなか決定的な場面はつくれない。逆に勢いの増した横浜FMの猛攻に晒される展開が続いた。
それでも、後半アディショナルタイム。勝利を信じて諦めない選手たちは、決定的なチャンスをつくる。左サイド深くでボールを受けた安西が切り返してから、中央へ絶好のクロス。犬飼がゴール前へ飛び込んだが、倒れこみながら放ったシュートは枠を外れ、同点弾には至らなかった。
その後も、果敢にゴールを狙ったが最後までゴールは奪えず。スコアは1-2。平成最後の試合は勝利で飾ることは出来なかった。
次戦は、中4日で迎える明治安田J1第10節、ホーム清水戦だ。アントラーズレッドのビジタースタンドはブーイングで選手たちを見送った。その意味を受け止めて這い上がるしかない。令和最初のゲームは必ずや勝利を。ホームで歓喜の瞬間を迎えることだけを信じて、最善の準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・三竿が今季リーグ戦初先発
・安西が第3節湘南戦以来となる今季2ゴール目
アントラーズは、明治安田J1第9節で横浜F・マリノスと対戦した。前半11分に安西のゴールで幸先よく先制したアントラーズだったが、後半に痛恨の2失点。最後までゴールを狙ったが、同点には追いつけず、悔しい逆転負けとなった。
▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼
4日前、アントラーズは聖地で不甲斐ない敗北を喫した。ACLグループステージ第4節の慶南FC戦、スコアは0-1。犬飼と町田を累積警告で欠いた若き最終ラインは奮闘したが、全体の動きが重く、慶南の積極的なプレーに後手を踏む場面が目立った。後半63分に一瞬の隙を突かれて痛恨の失点を喫すると、最後まで同点に追いつけず。勝ち点を積み上げることはできなかった。
ここまで公式戦全試合に出場している安西は、「ボールをもっとスムーズに回していかないと左から攻めていけない。すごくフラストレーションが溜まった。もっと一人一人が激しく戦わないと、ACLは獲れないと思う」と危機感を募らせた。左サイドハーフで先発出場を果たした白崎は「自分たちのミスが多すぎたし、なかなかリズムも作れなかった。自分たちの距離感だったり、立ち位置だったりがもっとうまくできたと思う」と、課題を口にしていた。
反省と悔しさ、そして奮起への決意を胸に、選手たちは翌日からリーグ戦へ向けてトレーニングを再開した。下を向く時間はない。次から次へと試合はやってくる。大岩監督は「横浜FMのシステムや選手の特長を話し、いつも通り相手の分析をして、自分たちのやるべきことを整理した。相手はFWと中盤のところの流動性があるので、そこを注意していきたい」と、変則的な攻撃を仕掛けてくるであろう横浜FMへの対策を入念に確認して決戦へと備えた。
限られた時間の中で最善の準備は尽くした。アントラーズレッドの意地とプライドをかけて、平成最後の戦いに臨む。

迎えた4月28日。キックオフ2時間前に先発メンバーが発表された。ゴールマウスはクォン スンテが守る。最終ラインは右から永木、犬飼、町田、安西が入った。永木の試合開始からの右サイドバック起用は今季初めてだ。ボランチはレオ シルバと今季リーグ戦初先発となる三竿が組む。サイドハーフは右に安部、左に白崎。前線は土居と伊藤が2トップを担った。ベンチには曽ヶ端、小池、関川、レアンドロ、セルジーニョ、遠藤、金森が座る。小池はアントラーズ復帰後初のベンチ入りとなった。


横浜は朝から青空に恵まれた。スタジアムの外では、心地よい春風に吹かれてこいのぼりが泳ぐ。トリコロールが待ち受けるスタジアムに、アントラーズレッドの背番号12が続々と足を運んだ。キックオフが迫るにつれて緊張感がピッチを覆っていった。GK陣、そしてフィールドプレーヤーがウォーミングアップに姿を現すと、割れんばかりのコールが鳴り響いた。
前半立ち上がりからアントラーズは積極的に攻撃へ出る。選手間の距離に細心の注意を払いながら守備を行い、奪えば素早くカウンターを繰り出した。クォン スンテの守るゴール後方から、大声援を送るアントラーズファミリーからの後押しを受けて、横浜FMゴールに迫っていく。




すると、前半11分に歓喜の瞬間が訪れた。左サイドで白崎がタメをつくり、後方から全速力で追い越した安西へ。アントラーズ不動の左サイドバックは、スピード感溢れるドリブルでペナルティエリア内へ進入すると、倒れこみながらシュート。これがGKの股を抜き、ゴールネットを揺らした。一瞬の静寂のあと、ビジタースタンドを埋め尽くすアントラーズレッドが沸いた。是が非でも欲しかった先制点を手に入れた。

先制に成功したアントラーズは、11人全員のハードワークで横浜FMの多彩な攻撃を凌いでいった。最終ラインは相手の流動的な動きに惑わされることなく、危険なエリアを封鎖。三竿とレオ シルバは相手の隙を見逃さずに鋭い出足でボールを奪った。サイドハーフは素早いスライドで相手のウイングに自由を与えず、前線の土居と伊藤もパスコースを限定して守備を助けた。ピッチの至る所で勃発する激しい球際の勝負に勝ち、試合の流れを引き寄せた。




良い守備は良い攻撃に繋がった。ボールを奪えば、選手たちが矢継ぎ早に前線へ飛び出し、迫力のあるカウンター攻撃を繰り出した。連動した守備から素早い攻撃へ。チームの目指す形が、見事にピッチ上で表現されていった。



前半はこのまま1-0で終了。指揮官はハーフタイムに「相手のサイド攻撃に注意すること」、「ラインを押し上げて攻める時間を増やすこと」、「自分たちが攻撃している間のリスクマネジメントを徹底すること」と警戒すべきポイントを伝えた。このまま勝ち切る。その決意をもって後半に臨んだ。



しかし、後半に入るとアントラーズは一方的に押し込まれる展開となる。それでも、粘り強く耐え凌ぎ、無失点で時計の針を進めていったが、ついに69分、個の力で牙城を崩されてしまう。中盤でボールロストすると、左サイドにボールを運ばれて、最後は仲川に決められてしまった。1-1の同点に追いつかれる。


勝ち越し点を狙うアントラーズは、安部に代えてレアンドロを投入。すると76分、カウンターからビックチャンスをつかむ。左サイドの白崎から土居が裏に抜けてラストパス。伊藤翔には通らなかったが、こぼれ球をレアンドロが拾って折り返す。これに後方から勢いよく走りこんだ三竿がシュート。しかし、これは相手GKに弾かれて、ゴールには至らなかった。

試合はここから激しさを増していく。両チームとも球際で一歩も譲らず、中盤で意地とプライドをかけた戦いが繰り広げられる。





均衡を打開すべく指揮官が動いた。80分に土居との交代でセルジーニョ、82分には白崎との交代で金森を投入した。

しかし、交代直後の82分。一瞬の隙を突かれてしまう。三好からの一本の縦パスでマルコス ジュニオールに抜けだされると、ニアサイドを破るシュートを放たれて、痛恨の失点。1-2と逆転されてしまった。

反撃に出たいアントラーズだが、なかなか決定的な場面はつくれない。逆に勢いの増した横浜FMの猛攻に晒される展開が続いた。
それでも、後半アディショナルタイム。勝利を信じて諦めない選手たちは、決定的なチャンスをつくる。左サイド深くでボールを受けた安西が切り返してから、中央へ絶好のクロス。犬飼がゴール前へ飛び込んだが、倒れこみながら放ったシュートは枠を外れ、同点弾には至らなかった。




その後も、果敢にゴールを狙ったが最後までゴールは奪えず。スコアは1-2。平成最後の試合は勝利で飾ることは出来なかった。

次戦は、中4日で迎える明治安田J1第10節、ホーム清水戦だ。アントラーズレッドのビジタースタンドはブーイングで選手たちを見送った。その意味を受け止めて這い上がるしかない。令和最初のゲームは必ずや勝利を。ホームで歓喜の瞬間を迎えることだけを信じて、最善の準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・三竿が今季リーグ戦初先発
・安西が第3節湘南戦以来となる今季2ゴール目
スタッツ
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---|---|---|
16 | シュート | 5 |
4 | GK | 14 |
14 | CK | 3 |
13 | 直接FK | 9 |
5 | 間接FK | 2 |
0 | オフサイド | 2 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 38,561人
- 天候
- 晴、弱風
気温 18.0℃ / 湿度 25.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 福島 孝一郎
- 副審
-
西尾 英朗
勝又 弘樹 - 第4の審判員
- 中村 太