試合結果
AFCチャンピオンズリーグ2018 決勝 第1戦

鹿島アントラーズ
- 58' レオ シルバ
- 70' セルジーニョ
試合終了
2-0
0前半0
2後半0

ペルセポリスFC
試合経過
安部 裕葵 | ![]() |
11' | ||
レオ シルバ | ![]() |
58' | ||
62' | ![]() |
シアマク ネマティ | ||
安部 裕葵 → 安西 幸輝 | ![]() |
68' | ||
69' | ![]() |
アハマド ヌーロラヒ → オミド アリシャー | ||
セルジーニョ | ![]() |
70' | ||
72' | ![]() |
ショジャー ハリルザデー | ||
土居 聖真 → 永木 亮太 | ![]() |
80' | ||
セルジーニョ → 金森 健志 | ![]() |
90'+1 | ||
90'+1 | ![]() |
シアマク ネマティ | ||
90'+1 | ![]() |
シアマク ネマティ |
前半90分、2-0。レオとセルジが決めた!アジアの頂へ、鹿島がホームで先勝!
「こえる」ための戦い、最終章。鹿島がアジアの頂へと力強く前進した。AFCチャンピオンズリーグ決勝、第1戦。カシマスタジアムにイランのペルセポリスFCを迎え撃つと、スコアレスで迎えた58分にレオ シルバが左足シュートを決めて先制に成功する。70分にはセルジーニョが値千金の追加点。守備陣も最後まで体を張り続け、アウェイゴールを許すことなくホイッスルを聞いた。“前半90分”終了、2-0。鹿島が聖地でアドバンテージを掴んだ。
10月24日の準決勝第2戦、鹿島は敵地で底力を見せ付けた。水原三星戦、スコアは3-3。前半にセットプレーから先制する理想的な展開となったが、後半の立ち上がりに悪夢の時間が待っていた。わずか8分間で3失点を喫し、1-3とビハインドを負う。2試合合計スコアでも4-5と逆転を許してしまった。だが、選手たちは真価を示してみせた。円陣を組んで意志を改めて統一し、そして始まった猛反撃。西が鮮やかなボレーを決め、セルジーニョが超絶技巧の右足シュートを突き刺す。2試合合計6-5と再逆転を遂げ、韓国まで駆け付けたアントラーズレッドのビジタースタンドとともにファイナルへの切符を掴み取った。
鹿嶋へ帰還した選手たちは2日間の充電期間を経て、土曜日にトレーニングを再開した。1週間後の決戦を見据えながら、しかし目前に迫るC大阪戦に照準を合わせながら、チーム一丸で準備を進めていく。そして月曜日に行われた紅白戦、指揮官は大幅なメンバー変更を示唆するラインナップを並べた。「水原で同点に追い付いて、結果を見せた。選手たちに逞しさが出てきたと思う。若い選手も続いていってほしい」。若武者の反骨心と闘争心に火をつけ、「総力戦」の真の意味を体現すべく、その躍動に期待を託す。そう述べた大岩監督は同時に、百戦錬磨の闘将や鉄壁の守護神に勝利への羅針盤を委ねた。
果たして、断行された先発変更は9名だった。C大阪との対峙、先発メンバーリストには4年目にしてJ1初先発初出場を遂げた久保田、山口、田中、町田、小田といった面々が並ぶ。「ここで勝てば勢いがつく。誰が出ても、勝たなければいけないのがアントラーズ」。若武者たちは口を揃え、不退転の決意とともにピッチへ解き放たれた。そして見せたのは、気迫に満ちた90分――。小田が放ったヘディングシュート、プロフットボーラーとして初めて刻んだスコアを一丸となって守り抜き、会心の完封勝利を収めたのだった。
「次はACLだぞ!絶対に勝つぞ!」。C大阪戦後のロッカールーム、大きな声が響き渡った。虎視眈々と出番を窺い、悔しさをぶつけて結果を出したフレッシュな面々の奮闘がチームに大いなる刺激をもたらす。犬飼は「決勝に向けて本当に理想的な流れ。今日、試合に出ていない選手に火がついたと思う」と頷き、次なる戦いを見据えていた。
準備期間は2日間。チームは集中力を研ぎ澄ましていった。青空のクラブハウスで前日練習を行い、公式会見には大岩監督と昌子が出席。センターバックとしてDNAを継承する2人が、指揮官とチームリーダーとしてアジアのタイトルに挑む。「必ず頂点に立ちたい。その気持ちを、アントラーズファミリー全員が持っている」。決意を刻み、そしてついに決戦の時を迎えた。
総力戦で立ち向かう“前半90分”へ、指揮官は再び9名の先発変更を断行。スンテと昌子は引き続きメンバーリストに名を連ね、最終ラインには西とチョン スンヒョン、山本が復帰した。ボランチは三竿健斗とレオ シルバのコンビ、そして2列目には土居。さらに、U-19日本代表での活動からチームへ復帰した安部もピッチに立つ。前線は今大会4戦連発のセルジーニョ、そして鈴木。ベンチにはGKの曽ケ端、犬飼、安西、永木、小笠原、遠藤、金森が座った。
ファイナル特有の高揚感と緊張感が、青空の聖地を包み込んだ。朝早くからアントラーズレッドに埋め尽くされたスタジアムは、決勝の装飾と音響によって誇り輝いていく。ペルセポリスFCの面々がピッチへ姿を現すと、大音量のブーイングが鳴り響いた。聖地、カシマへようこそ。そして選手たちが戦いの場へ足を踏み入れると、その名を呼ぶ声がピッチにこだました。幾多もの旗と横断幕が闘争心に火をつける。そして、15時ちょうど、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。
タイトルマッチにふさわしく、開始直後から痺れるような時間が続く。ルーズボールの奪い合いとなり、中盤で秩序を保てなかった鹿島は少しずつ後退してしまった。そして4分、左サイド深くから上げられたクロスをクリアしきれずにゴール前へ流れると、至近距離からシュートを打たれてしまう。しかし、スンヒョンが体を投げ出して気迫の顔面ブロック。夏から加わった頼もしきファイターが、渾身の守備で鹿島を救ってみせた。続く6分には距離のあるFKがゴール方向へ飛んだが、スンテが右手1本でセーブ。母国での準決勝で誇りを守り抜いた2人が、今日も聖地で矜持を示してみせた。
鹿島はパスミスも多く、なかなかボールを落ち着かせることができない。11分にはカウンターを受けて背後を取られたが、安部が警告覚悟のファウルを敢行。イエローカードを受けたものの、決定的なピンチを招く前にプレーを止めた。全ては、勝利のために。ホームでの第1戦、クリーンシートを保つことが極めて重要な任務だ。選手たちはもがき苦しみながら、それでも少しずつ秩序を取り戻しながら、時計の針を進めていった。
スコアレスのまま前半の半分を終えようかというところで、思わぬアクシデント。イラン国旗を持った男がピッチヘ乱入した。誇り高き決戦、許されざる行為に水を差されてしまったが、選手たちの集中が乱れることはない。プレー再開から2分後、この日最初の決定機は25分だった。レオが左サイドから蹴ったFKをファーサイドの西が頭で落とすと、鈴木が振り向きざまにボレーシュート。強烈な一撃はしかし、枠の左へ逸れていってしまった。
鹿島は32分、土居のスルーパスにセルジーニョが抜け出してペナルティーエリア内からシュート。さらに41分にもセルジーニョが右サイドからクロスを上げ、安部がヘディングで狙う。枠へ飛ばすことはできなかったが、イラン王者を脅かしてみせた。0-0。緊迫感が張り詰める45分を経て、スコアレスでハーフタイムへ突入した。
15分のインターバルですら、スタンドには緊張感が漂っていた。これがファイナル、これこそがタイトルマッチ。戦いの場へと帰還した選手たちを、アントラーズレッドは大音量の情熱とともに迎え入れた。最高のサポートを背に、イラン王者のゴールを陥れる――。勝負の45分が始まった。
鹿島は果敢に攻めた。まずは48分、鮮やかな連係で右サイド深くまで進出すると、西のパスをセルジーニョが収めて後方へ戻す。レオが狙い済ましたシュートは枠を捉えられなかったが、得点の予感を確かに漂わせた攻撃だった。
待望の瞬間は、先の場面から10分後に生まれた。主役は、背番号4。レオが西のパスを受け、土居とのパス交換でペナルティーエリア右手前へ進出すると、左足を振り抜く。グラウンダーのシュートは、イラン代表の守護神が伸ばした手の先を転がり、そしてネットを揺らした。1-0。58分、レオ シルバ。「過去のACLでは外国籍選手の活躍で優勝できたという歴史があるようだが、自分もそうなりたい」。そう語っていたダイナモが、殊勲のスコアを刻んでみせた。
ついにリードを奪った。鹿島は直後の60分にも、セルジーニョのスルーパスから鈴木が背後を取る。惜しくもオフサイドとなったが、突破口は確実に見出せていた。イラン王者は次第に平静を失い、ラフなタックルも増えていく。鹿島の選手たちはしっかりとメンタルコントロールしながら、次なるチャンスを狙っていた。
そして、70分。敵陣右サイド深くで西が倒されてFKを獲得。セルジーニョが蹴り込むと、ゴール前での競り合いから混戦となり、健斗がセカンドボールを拾う。ペナルティーエリア手前から、落ち着き払ったラストパス。エリア右奥へ走り込んだのはセルジーニョだった。左足で合わせ、緩やかな軌道のシュートは着実に枠を捉えた。ACL、5試合連続得点。背番号18が離れ業をやってのけた。2-0。鹿島がリードを広げた。
残り20分、鹿島は意志を統一して時計の針を進めた。途中出場の永木がハードタックルを連発してペルセポリスFCの反撃を封じれば、安西は高速ドリブルで守備網を切り裂いていく。後半アディショナルタイムには小競り合いから相手選手が2度目の警告で退場。小競り合いとなる場面もあったが、カシマスタジアムは勝利だけを見据えて闘い抜いてみせた。
前半90分終了、2-0。アウェイゴールを許さずに複数得点差で勝利を収める。アジアの頂へ前進し、アントラーズレッドは歓喜に包まれた。そして叫ばれたのは、次なる戦いへの誓いだ。3日後の柏戦、そして1週間後はテヘランでの“後半90分”。目前の戦いに集中し、総力戦で突き進む。
【この試合のトピックス】
・ACL通算32勝目を記録し、G大阪を抜いて日本のクラブで歴代首位に立った。
・イランのクラブと初めて対戦し、初勝利を収めた。
・セルジーニョがACLで5試合連続の5得点目を記録した。
・今季の公式戦で最多となる35,022名の観客数を記録した。
「こえる」ための戦い、最終章。鹿島がアジアの頂へと力強く前進した。AFCチャンピオンズリーグ決勝、第1戦。カシマスタジアムにイランのペルセポリスFCを迎え撃つと、スコアレスで迎えた58分にレオ シルバが左足シュートを決めて先制に成功する。70分にはセルジーニョが値千金の追加点。守備陣も最後まで体を張り続け、アウェイゴールを許すことなくホイッスルを聞いた。“前半90分”終了、2-0。鹿島が聖地でアドバンテージを掴んだ。
10月24日の準決勝第2戦、鹿島は敵地で底力を見せ付けた。水原三星戦、スコアは3-3。前半にセットプレーから先制する理想的な展開となったが、後半の立ち上がりに悪夢の時間が待っていた。わずか8分間で3失点を喫し、1-3とビハインドを負う。2試合合計スコアでも4-5と逆転を許してしまった。だが、選手たちは真価を示してみせた。円陣を組んで意志を改めて統一し、そして始まった猛反撃。西が鮮やかなボレーを決め、セルジーニョが超絶技巧の右足シュートを突き刺す。2試合合計6-5と再逆転を遂げ、韓国まで駆け付けたアントラーズレッドのビジタースタンドとともにファイナルへの切符を掴み取った。
鹿嶋へ帰還した選手たちは2日間の充電期間を経て、土曜日にトレーニングを再開した。1週間後の決戦を見据えながら、しかし目前に迫るC大阪戦に照準を合わせながら、チーム一丸で準備を進めていく。そして月曜日に行われた紅白戦、指揮官は大幅なメンバー変更を示唆するラインナップを並べた。「水原で同点に追い付いて、結果を見せた。選手たちに逞しさが出てきたと思う。若い選手も続いていってほしい」。若武者の反骨心と闘争心に火をつけ、「総力戦」の真の意味を体現すべく、その躍動に期待を託す。そう述べた大岩監督は同時に、百戦錬磨の闘将や鉄壁の守護神に勝利への羅針盤を委ねた。
果たして、断行された先発変更は9名だった。C大阪との対峙、先発メンバーリストには4年目にしてJ1初先発初出場を遂げた久保田、山口、田中、町田、小田といった面々が並ぶ。「ここで勝てば勢いがつく。誰が出ても、勝たなければいけないのがアントラーズ」。若武者たちは口を揃え、不退転の決意とともにピッチへ解き放たれた。そして見せたのは、気迫に満ちた90分――。小田が放ったヘディングシュート、プロフットボーラーとして初めて刻んだスコアを一丸となって守り抜き、会心の完封勝利を収めたのだった。
「次はACLだぞ!絶対に勝つぞ!」。C大阪戦後のロッカールーム、大きな声が響き渡った。虎視眈々と出番を窺い、悔しさをぶつけて結果を出したフレッシュな面々の奮闘がチームに大いなる刺激をもたらす。犬飼は「決勝に向けて本当に理想的な流れ。今日、試合に出ていない選手に火がついたと思う」と頷き、次なる戦いを見据えていた。
準備期間は2日間。チームは集中力を研ぎ澄ましていった。青空のクラブハウスで前日練習を行い、公式会見には大岩監督と昌子が出席。センターバックとしてDNAを継承する2人が、指揮官とチームリーダーとしてアジアのタイトルに挑む。「必ず頂点に立ちたい。その気持ちを、アントラーズファミリー全員が持っている」。決意を刻み、そしてついに決戦の時を迎えた。
総力戦で立ち向かう“前半90分”へ、指揮官は再び9名の先発変更を断行。スンテと昌子は引き続きメンバーリストに名を連ね、最終ラインには西とチョン スンヒョン、山本が復帰した。ボランチは三竿健斗とレオ シルバのコンビ、そして2列目には土居。さらに、U-19日本代表での活動からチームへ復帰した安部もピッチに立つ。前線は今大会4戦連発のセルジーニョ、そして鈴木。ベンチにはGKの曽ケ端、犬飼、安西、永木、小笠原、遠藤、金森が座った。
ファイナル特有の高揚感と緊張感が、青空の聖地を包み込んだ。朝早くからアントラーズレッドに埋め尽くされたスタジアムは、決勝の装飾と音響によって誇り輝いていく。ペルセポリスFCの面々がピッチへ姿を現すと、大音量のブーイングが鳴り響いた。聖地、カシマへようこそ。そして選手たちが戦いの場へ足を踏み入れると、その名を呼ぶ声がピッチにこだました。幾多もの旗と横断幕が闘争心に火をつける。そして、15時ちょうど、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。
タイトルマッチにふさわしく、開始直後から痺れるような時間が続く。ルーズボールの奪い合いとなり、中盤で秩序を保てなかった鹿島は少しずつ後退してしまった。そして4分、左サイド深くから上げられたクロスをクリアしきれずにゴール前へ流れると、至近距離からシュートを打たれてしまう。しかし、スンヒョンが体を投げ出して気迫の顔面ブロック。夏から加わった頼もしきファイターが、渾身の守備で鹿島を救ってみせた。続く6分には距離のあるFKがゴール方向へ飛んだが、スンテが右手1本でセーブ。母国での準決勝で誇りを守り抜いた2人が、今日も聖地で矜持を示してみせた。
鹿島はパスミスも多く、なかなかボールを落ち着かせることができない。11分にはカウンターを受けて背後を取られたが、安部が警告覚悟のファウルを敢行。イエローカードを受けたものの、決定的なピンチを招く前にプレーを止めた。全ては、勝利のために。ホームでの第1戦、クリーンシートを保つことが極めて重要な任務だ。選手たちはもがき苦しみながら、それでも少しずつ秩序を取り戻しながら、時計の針を進めていった。
スコアレスのまま前半の半分を終えようかというところで、思わぬアクシデント。イラン国旗を持った男がピッチヘ乱入した。誇り高き決戦、許されざる行為に水を差されてしまったが、選手たちの集中が乱れることはない。プレー再開から2分後、この日最初の決定機は25分だった。レオが左サイドから蹴ったFKをファーサイドの西が頭で落とすと、鈴木が振り向きざまにボレーシュート。強烈な一撃はしかし、枠の左へ逸れていってしまった。
鹿島は32分、土居のスルーパスにセルジーニョが抜け出してペナルティーエリア内からシュート。さらに41分にもセルジーニョが右サイドからクロスを上げ、安部がヘディングで狙う。枠へ飛ばすことはできなかったが、イラン王者を脅かしてみせた。0-0。緊迫感が張り詰める45分を経て、スコアレスでハーフタイムへ突入した。
15分のインターバルですら、スタンドには緊張感が漂っていた。これがファイナル、これこそがタイトルマッチ。戦いの場へと帰還した選手たちを、アントラーズレッドは大音量の情熱とともに迎え入れた。最高のサポートを背に、イラン王者のゴールを陥れる――。勝負の45分が始まった。
鹿島は果敢に攻めた。まずは48分、鮮やかな連係で右サイド深くまで進出すると、西のパスをセルジーニョが収めて後方へ戻す。レオが狙い済ましたシュートは枠を捉えられなかったが、得点の予感を確かに漂わせた攻撃だった。
待望の瞬間は、先の場面から10分後に生まれた。主役は、背番号4。レオが西のパスを受け、土居とのパス交換でペナルティーエリア右手前へ進出すると、左足を振り抜く。グラウンダーのシュートは、イラン代表の守護神が伸ばした手の先を転がり、そしてネットを揺らした。1-0。58分、レオ シルバ。「過去のACLでは外国籍選手の活躍で優勝できたという歴史があるようだが、自分もそうなりたい」。そう語っていたダイナモが、殊勲のスコアを刻んでみせた。
ついにリードを奪った。鹿島は直後の60分にも、セルジーニョのスルーパスから鈴木が背後を取る。惜しくもオフサイドとなったが、突破口は確実に見出せていた。イラン王者は次第に平静を失い、ラフなタックルも増えていく。鹿島の選手たちはしっかりとメンタルコントロールしながら、次なるチャンスを狙っていた。
そして、70分。敵陣右サイド深くで西が倒されてFKを獲得。セルジーニョが蹴り込むと、ゴール前での競り合いから混戦となり、健斗がセカンドボールを拾う。ペナルティーエリア手前から、落ち着き払ったラストパス。エリア右奥へ走り込んだのはセルジーニョだった。左足で合わせ、緩やかな軌道のシュートは着実に枠を捉えた。ACL、5試合連続得点。背番号18が離れ業をやってのけた。2-0。鹿島がリードを広げた。
残り20分、鹿島は意志を統一して時計の針を進めた。途中出場の永木がハードタックルを連発してペルセポリスFCの反撃を封じれば、安西は高速ドリブルで守備網を切り裂いていく。後半アディショナルタイムには小競り合いから相手選手が2度目の警告で退場。小競り合いとなる場面もあったが、カシマスタジアムは勝利だけを見据えて闘い抜いてみせた。
前半90分終了、2-0。アウェイゴールを許さずに複数得点差で勝利を収める。アジアの頂へ前進し、アントラーズレッドは歓喜に包まれた。そして叫ばれたのは、次なる戦いへの誓いだ。3日後の柏戦、そして1週間後はテヘランでの“後半90分”。目前の戦いに集中し、総力戦で突き進む。
【この試合のトピックス】
・ACL通算32勝目を記録し、G大阪を抜いて日本のクラブで歴代首位に立った。
・イランのクラブと初めて対戦し、初勝利を収めた。
・セルジーニョがACLで5試合連続の5得点目を記録した。
・今季の公式戦で最多となる35,022名の観客数を記録した。
スタッツ
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![]() |
|
---|---|---|
5 | シュート | 7 |
6 | GK | 5 |
7 | CK | 6 |
20 | 直接FK | 14 |
2 | 間接FK | 2 |
2 | オフサイド | 2 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 35,022人
- 天候
- 晴、弱風
気温 18.4℃ / 湿度 52.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- マー・ニン
- 副審
-
ツァオ・イー
シー・シアン - 追加審判
-
フー・ミン
リュウ・クォックマン - 第4の審判員
- フオ・ウェイミン