試合結果
2017JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第1戦

ベガルタ仙台
- 60' 中野 嘉大
- 64' 奥埜 博亮
- 85' 奥埜 博亮
試合終了
3-1
0前半0
3後半1

鹿島アントラーズ
- 75' 土居 聖真
試合経過
33' | ![]() |
レオ シルバ | ||
43' | ![]() |
西 大伍 | ||
増嶋 竜也 | ![]() |
51' | ||
55' | ![]() |
西 大伍 → 伊東 幸敏 | ||
中野 嘉大 | ![]() |
60' | ||
野沢 拓也 → 石原 直樹 | ![]() |
62' | ||
奥埜 博亮 | ![]() |
64' | ||
65' | ![]() |
鈴木 優磨 → 金崎 夢生 | ||
68' | ![]() |
ブエノ | ||
70' | ![]() |
遠藤 康 | ||
75' | ![]() |
土居 聖真 | ||
75' | ![]() |
小笠原 満男 → 中村 充孝 | ||
古林 将太 → 蜂須賀 孝治 | ![]() |
78' | ||
79' | ![]() |
レアンドロ | ||
奥埜 博亮 | ![]() |
85' | ||
奥埜 博亮 → 佐々木 匠 | ![]() |
85' | ||
90'+4 | ![]() |
ブエノ | ||
90'+4 | ![]() |
ブエノ |
2人退場、3失点。鹿島、準々決勝第1戦は仙台に敗戦。ホームで逆転突破を。
聖杯獲得への道のりは、苦しく悔しい90分で始まることとなった。ルヴァン杯初戦となる準々決勝第1戦、ベガルタ仙台とのアウェイゲームに臨んだ鹿島は、2人の退場者を出して1-3と敗戦。4日後の第2戦、逆転で準決勝へ進出するためには2点差以上での勝利が必要となった。
4日前、鹿島は長居での激闘で極めて大きな意味を持つ勝利を手にした。J1第24節、C大阪戦。アウェイで迎えた2位との直接対決は守備に回る時間が多くなったものの、守護神・曽ケ端が鬼神のビッグセーブを連発してゴールを許さない。チーム一丸で粘り強く戦った先で、待っていたのは歓喜の一撃だった。88分、金崎のクロスからレアンドロが右足シュートを突き刺してみせる。1-0。会心の“ウノゼロ”で天王山を制し、2位以下との差は5ポイントに広がった。
選手たちは27日に大阪から鹿嶋へ帰還した。休む間もなく試合は続く。中3日で再び迎えるアウェイゲームは、ルヴァン杯制覇に向けた第一歩。仙台との激突に向けて、リカバリートレーニングでコンディション調整に努めた。試合前日のトレーニングでは試合に即したメニューを消化。指揮官は意図と狙いを選手たちに伝え、植田と昌子が日本代表招集のために不在となる2試合を見据えていた。
今季3回目、そして今月2回目となる仙台との対峙。5日にカシマへ迎え撃った際には、濃霧に覆われた聖地で2-0と完封勝利を収めることができた。ただ、視界不良での90分間は良くも悪くも参考材料とはなりにくい。とはいえ大岩監督は「アウェイでの対戦や直近の試合について、仙台のキーとなる選手の分析は行っている。相手のウィークポイントを突いていきたい」と、敵地での勝利を誓っていた。
ノックアウトステージから出場する鹿島にとって、大会の初戦となる90分。重要な意味を持つ第1戦で、大岩監督はC大阪戦から5名のメンバー変更を施した。GKにクォン スンテを復帰させ、代表の2人が不在のセンターバックにはブエノを指名。三竿健斗を最終ラインに下げてコンビを組ませる。ボランチではレオ シルバ、2列目では遠藤、そして前線では鈴木が先発メンバーに指名された。その他、DFラインの両翼は西と山本、ボランチはレオとともに小笠原が君臨。C大阪戦で殊勲の決勝弾を決めたレアンドロ、そして献身を続ける土居も攻撃陣を形成する。そしてベンチには、GKの曽ケ端と伊東、三竿健斗、梅鉢、中村、金森、金崎が座る。
今月2度目となる仙台遠征は、冷夏のナイトゲームとなった。日中から肌寒ささえ感じられるほどの曇り空だったが、ミッドウィークに仙台まで駆け付けた背番号12はボルテージを高めていく。ビジタースタンドは今夜も、アントラーズレッドの情熱で埋め尽くされた。人数ではホームチームに及ばなくとも、タイトル獲得への意志が揺らぐことはない。ウォーミングアップに向かう選手たちに、ベガルタゴールドを凌駕する声量で、大きなチームコールが降り注がれた。
19時3分、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。序盤は仙台にボールポゼッションを許す展開で推移したが、センターバックコンビを組んだブエノと健斗が粘り強い守備で対応していく。両サイドを使われて早いタイミングでクロスを入れられたり、ロングスローやセットプレーからペナルティーエリア内への進出を許したりと、押し込まれる時間が長くなったが、大会初戦の立ち上がりという、難しい時間帯をしっかりと無失点で終えた。13分には土居が敵陣左サイドからスピードを上げてペナルティーエリア手前まで突破。右前方の遠藤へラストパスを通すと、背番号25がペナルティーエリア右角から左足を振り抜く。得意の位置から強烈な一撃が仙台ゴールを襲ったが、わずかに枠を越えてしまった。
最初のチャンスを作り出した鹿島は15分以降、ボールをキープしてパス交換からチャンスを窺っていく。ボランチを務める小笠原が絶えずパスコースを作り出し、レオは両サイド深くへフィードを通して攻撃のスイッチを入れていた。土居はスペースを突く動き出しで推進力となり、鈴木は身体を張ったポストプレーを繰り返して起点となっていく。激しいボディコンタクトの応酬となった一戦、判定に対するブーイングの量も次第に増えていった中で、選手たちは必死に、そして勝利だけを見据えて戦っていた。
27分には小笠原が中盤で粘りを見せ、ルーズボールを拾った土居がペナルティーエリアへ進出。シュートには至らなかったが、闘将の意地からチャンスを作り出してみせた。29分にはスルーパスを通されてピンチを迎えたが、ブエノが気迫のスライディングで阻止。必死に応戦を続け、スコアレスのまま時計の針は進んでいった。
前半の決定機は2つ。38分、山本が上げた正確なクロスに飛び込んだ鈴木のヘディングシュートは枠の左へ。そして41分、カウンターからスピードに乗ったドリブルでペナルティーエリアに入ったレアンドロが鋭い切り返しから放ったシュートも、ブロックされてしまった。45分を終えて、0-0。スコアレスでハーフタイムを迎えた。
ピッチへと帰還した選手たちへ、ビジタースタンドは大きな情熱を送り込んだ。人数差を情熱で凌駕した背番号12は、ゴールと勝利を渇望する声を送り出し続けていた。後半45分、鹿島にとってはあまりにも不甲斐なく、そして厳しい時間が流れることとなる。それでもビジタースタンドは、誰一人として下を向くことはなかった。
立ち上がり15分はスコアレスのまま推移した。しかし60分、仙台のCKからヘディングで逸らされ、ファーサイドで詰めていた中野に押し込まれて先制を許す。4分後にはまたもCKから、混戦の中で奥埜に押し込まれてしまった。注意しなければならないセットプレーから2つのスコアを刻まれ、鹿島は0-2とビハインドを負った。指揮官はすぐさま、金崎を前線に配して反撃への希望を託す。
途中から降り始めた激しい雨、濡れたピッチ。ボディコンタクトは前半よりも激しさを増し、痛みに顔をゆがめて地を這う選手が続出した。不安定な展開の中、鹿島は反撃のゴールを目指した。72分、途中出場の伊東がスピードに乗ったオーバーラップからクロス。土居が飛び込んでヒールで合わせたが、わずかに枠を逸れてしまう。それでも、得点の予感が少しずつ漂い始めた。
そして75分、アウェイゴールを刻んでみせたのは背番号8だった。伊東のパスを受けた遠藤がペナルティーエリア手前から狙い済ましたスルーパス。そこへ飛び込んだ土居は、迷うことなく右足を振り抜いた。強烈な一撃がサイドネットを揺らす。1-2。鹿島が1点差に迫った。
だが、道のりは険しいままだった。79分、競り合いの中で相手を踏みつける形になってしまったレアンドロにレッドカードが提示され、鹿島は数的不利に陥る。それでも反撃を目指して必死に応戦したが、85分には奥埜に3点目を奪われてしまった。
1-3。屈辱的なスコアが刻まれた。後半アディショナルタイムにはブエノが2度目の警告を受けてピッチを後にしている。聖地に帰還して迎える第2戦、鹿島は2点差以上での勝利を収める必要がある。ブエノとレアンドロは出場停止だが、総力戦で挽回するしかない。アウェイゴールを奪った意味を、そしてタイトルへの渇望を必ず結果として示さなければならない。カシマスタジアムで戦えるというアドバンテージを最大限に生かし、チーム一丸で逆転突破を掴み取る。まだ、前半90分が終わったに過ぎない。下を向く時間などない。
【この試合のトピックス】
・ルヴァン杯に名称が変更されてから、鹿島が初めて戦った試合。
・仙台とのルヴァン杯での対戦は2014年4月16日のナビスコ杯予選リーグ第3節以来、2回目。前回は2-1で勝利を収めている。
・クォン スンテが先発復帰。負傷した7月2日のJ1第17節柏戦以来の公式戦出場となった。
・三竿雄斗が7月12日に行われた天皇杯3回戦以来、梅鉢が6月21日の天皇杯2回戦以来のベンチ入りを果たした。
聖杯獲得への道のりは、苦しく悔しい90分で始まることとなった。ルヴァン杯初戦となる準々決勝第1戦、ベガルタ仙台とのアウェイゲームに臨んだ鹿島は、2人の退場者を出して1-3と敗戦。4日後の第2戦、逆転で準決勝へ進出するためには2点差以上での勝利が必要となった。
4日前、鹿島は長居での激闘で極めて大きな意味を持つ勝利を手にした。J1第24節、C大阪戦。アウェイで迎えた2位との直接対決は守備に回る時間が多くなったものの、守護神・曽ケ端が鬼神のビッグセーブを連発してゴールを許さない。チーム一丸で粘り強く戦った先で、待っていたのは歓喜の一撃だった。88分、金崎のクロスからレアンドロが右足シュートを突き刺してみせる。1-0。会心の“ウノゼロ”で天王山を制し、2位以下との差は5ポイントに広がった。
選手たちは27日に大阪から鹿嶋へ帰還した。休む間もなく試合は続く。中3日で再び迎えるアウェイゲームは、ルヴァン杯制覇に向けた第一歩。仙台との激突に向けて、リカバリートレーニングでコンディション調整に努めた。試合前日のトレーニングでは試合に即したメニューを消化。指揮官は意図と狙いを選手たちに伝え、植田と昌子が日本代表招集のために不在となる2試合を見据えていた。
今季3回目、そして今月2回目となる仙台との対峙。5日にカシマへ迎え撃った際には、濃霧に覆われた聖地で2-0と完封勝利を収めることができた。ただ、視界不良での90分間は良くも悪くも参考材料とはなりにくい。とはいえ大岩監督は「アウェイでの対戦や直近の試合について、仙台のキーとなる選手の分析は行っている。相手のウィークポイントを突いていきたい」と、敵地での勝利を誓っていた。

ノックアウトステージから出場する鹿島にとって、大会の初戦となる90分。重要な意味を持つ第1戦で、大岩監督はC大阪戦から5名のメンバー変更を施した。GKにクォン スンテを復帰させ、代表の2人が不在のセンターバックにはブエノを指名。三竿健斗を最終ラインに下げてコンビを組ませる。ボランチではレオ シルバ、2列目では遠藤、そして前線では鈴木が先発メンバーに指名された。その他、DFラインの両翼は西と山本、ボランチはレオとともに小笠原が君臨。C大阪戦で殊勲の決勝弾を決めたレアンドロ、そして献身を続ける土居も攻撃陣を形成する。そしてベンチには、GKの曽ケ端と伊東、三竿健斗、梅鉢、中村、金森、金崎が座る。

今月2度目となる仙台遠征は、冷夏のナイトゲームとなった。日中から肌寒ささえ感じられるほどの曇り空だったが、ミッドウィークに仙台まで駆け付けた背番号12はボルテージを高めていく。ビジタースタンドは今夜も、アントラーズレッドの情熱で埋め尽くされた。人数ではホームチームに及ばなくとも、タイトル獲得への意志が揺らぐことはない。ウォーミングアップに向かう選手たちに、ベガルタゴールドを凌駕する声量で、大きなチームコールが降り注がれた。
19時3分、キックオフのホイッスルが鳴り響いた。序盤は仙台にボールポゼッションを許す展開で推移したが、センターバックコンビを組んだブエノと健斗が粘り強い守備で対応していく。両サイドを使われて早いタイミングでクロスを入れられたり、ロングスローやセットプレーからペナルティーエリア内への進出を許したりと、押し込まれる時間が長くなったが、大会初戦の立ち上がりという、難しい時間帯をしっかりと無失点で終えた。13分には土居が敵陣左サイドからスピードを上げてペナルティーエリア手前まで突破。右前方の遠藤へラストパスを通すと、背番号25がペナルティーエリア右角から左足を振り抜く。得意の位置から強烈な一撃が仙台ゴールを襲ったが、わずかに枠を越えてしまった。

最初のチャンスを作り出した鹿島は15分以降、ボールをキープしてパス交換からチャンスを窺っていく。ボランチを務める小笠原が絶えずパスコースを作り出し、レオは両サイド深くへフィードを通して攻撃のスイッチを入れていた。土居はスペースを突く動き出しで推進力となり、鈴木は身体を張ったポストプレーを繰り返して起点となっていく。激しいボディコンタクトの応酬となった一戦、判定に対するブーイングの量も次第に増えていった中で、選手たちは必死に、そして勝利だけを見据えて戦っていた。





27分には小笠原が中盤で粘りを見せ、ルーズボールを拾った土居がペナルティーエリアへ進出。シュートには至らなかったが、闘将の意地からチャンスを作り出してみせた。29分にはスルーパスを通されてピンチを迎えたが、ブエノが気迫のスライディングで阻止。必死に応戦を続け、スコアレスのまま時計の針は進んでいった。
前半の決定機は2つ。38分、山本が上げた正確なクロスに飛び込んだ鈴木のヘディングシュートは枠の左へ。そして41分、カウンターからスピードに乗ったドリブルでペナルティーエリアに入ったレアンドロが鋭い切り返しから放ったシュートも、ブロックされてしまった。45分を終えて、0-0。スコアレスでハーフタイムを迎えた。

ピッチへと帰還した選手たちへ、ビジタースタンドは大きな情熱を送り込んだ。人数差を情熱で凌駕した背番号12は、ゴールと勝利を渇望する声を送り出し続けていた。後半45分、鹿島にとってはあまりにも不甲斐なく、そして厳しい時間が流れることとなる。それでもビジタースタンドは、誰一人として下を向くことはなかった。
立ち上がり15分はスコアレスのまま推移した。しかし60分、仙台のCKからヘディングで逸らされ、ファーサイドで詰めていた中野に押し込まれて先制を許す。4分後にはまたもCKから、混戦の中で奥埜に押し込まれてしまった。注意しなければならないセットプレーから2つのスコアを刻まれ、鹿島は0-2とビハインドを負った。指揮官はすぐさま、金崎を前線に配して反撃への希望を託す。




途中から降り始めた激しい雨、濡れたピッチ。ボディコンタクトは前半よりも激しさを増し、痛みに顔をゆがめて地を這う選手が続出した。不安定な展開の中、鹿島は反撃のゴールを目指した。72分、途中出場の伊東がスピードに乗ったオーバーラップからクロス。土居が飛び込んでヒールで合わせたが、わずかに枠を逸れてしまう。それでも、得点の予感が少しずつ漂い始めた。





そして75分、アウェイゴールを刻んでみせたのは背番号8だった。伊東のパスを受けた遠藤がペナルティーエリア手前から狙い済ましたスルーパス。そこへ飛び込んだ土居は、迷うことなく右足を振り抜いた。強烈な一撃がサイドネットを揺らす。1-2。鹿島が1点差に迫った。


だが、道のりは険しいままだった。79分、競り合いの中で相手を踏みつける形になってしまったレアンドロにレッドカードが提示され、鹿島は数的不利に陥る。それでも反撃を目指して必死に応戦したが、85分には奥埜に3点目を奪われてしまった。





1-3。屈辱的なスコアが刻まれた。後半アディショナルタイムにはブエノが2度目の警告を受けてピッチを後にしている。聖地に帰還して迎える第2戦、鹿島は2点差以上での勝利を収める必要がある。ブエノとレアンドロは出場停止だが、総力戦で挽回するしかない。アウェイゴールを奪った意味を、そしてタイトルへの渇望を必ず結果として示さなければならない。カシマスタジアムで戦えるというアドバンテージを最大限に生かし、チーム一丸で逆転突破を掴み取る。まだ、前半90分が終わったに過ぎない。下を向く時間などない。

【この試合のトピックス】
・ルヴァン杯に名称が変更されてから、鹿島が初めて戦った試合。
・仙台とのルヴァン杯での対戦は2014年4月16日のナビスコ杯予選リーグ第3節以来、2回目。前回は2-1で勝利を収めている。
・クォン スンテが先発復帰。負傷した7月2日のJ1第17節柏戦以来の公式戦出場となった。
・三竿雄斗が7月12日に行われた天皇杯3回戦以来、梅鉢が6月21日の天皇杯2回戦以来のベンチ入りを果たした。
スタッツ
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|
---|---|---|
13 | シュート | 4 |
11 | GK | 8 |
8 | CK | 2 |
14 | 直接FK | 10 |
1 | 間接FK | 1 |
1 | オフサイド | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 6,659人
- 天候
- 曇一時雨、無風
気温 23.8℃ / 湿度 77.0% - ピッチ
- 全面良芝、水含み
- 主審
- 山本 雄大
- 副審
-
清水 崇之
聳城 巧 - 追加審判
-
松尾 一
上村 篤史 - 第4の審判員
- 岡野 宇広