試合結果
明治安田生命2016Jリーグチャンピオンシップ 決勝 第1戦
鹿島アントラーズ
試合終了
0-1
0前半0
0後半1
浦和レッズ
- 57' 阿部 勇樹
試合経過
ファン ソッコ | 26' | |||
金崎 夢生 | 40' | |||
53' | 阿部 勇樹 | |||
57' | 阿部 勇樹 | |||
中村 充孝 → 柴崎 岳 | 62' | |||
68' | 駒井 善成 → 関根 貴大 | |||
74' | 武藤 雄樹 → 青木 拓矢 | |||
遠藤 康 → ファブリシオ | 80' | |||
81' | 興梠 慎三 → ズラタン | |||
小笠原 満男 → 伊東 幸敏 | 89' | |||
90'+5 | 宇賀神 友弥 |
PKでの1点に屈す。鹿島、ホームでの第1戦は完封負け。
7年ぶりのリーグ制覇を懸けた決勝、第1戦の日を迎えた。浦和レッズを聖地・カシマスタジアムに迎え撃った鹿島は、57分にPKで先制ゴールを許し、最後まで反撃は叶わずに0-1で敗れた。
鹿島は23日のチャンピオンズリーグ準決勝で川崎Fを1-0で破った。決勝進出のためには勝利以外は許されない、一発勝負のアウェイゲーム。制度上のディスアドバンテージを抱える中、まさに狙いどおりに試合を進めた。前半をスコアレスで終えると、50分にワンチャンスを生かして金崎が均衡を破る。その後は川崎Fの猛攻を受けたが、チーム一丸となって身体を張り、1点を守り切った。ビジタースタンドを埋め尽くし、熱いサポートを貫き通した背番号12とともに、決勝への切符を奪い取った。
決勝第1戦までの準備期間は5日間。準決勝直後に小笠原が顔色一つ変えずに語ったとおり、「まだ何も勝ち得ていない」チームは、日々集中力を高めていった。離脱していた柴崎も復帰を果たし、役者は出揃った。激化するポジション争い。リーグ制覇へ向けて定まった1本のベクトルを、「試合に出たい、そして勝ちたい」という各々の渇望と切磋琢磨がさらに強く、太くする。ビッグマッチ前特有の高揚感と緊張感に包まれながら、準備は着実に進んでいった。そして前日練習を終えて、石井監督は静かに語った。「チームは非常に良い状態にある」。
指揮官は川崎F戦から先発メンバーを1名変更。2列目に中村を起用し、攻撃陣の一角を託す。前線は金崎と土居、中盤は中村とともに遠藤が並び、ボランチでは永木と小笠原がコンビを組む。そして最終ラインは右から、西とファン ソッコ、昌子、山本。最後尾には曽ケ端が立ちはだかる。ベンチには、GK櫛引と植田、伊東、復帰を果たした柴崎、三竿、ファブリシオ、赤崎が控える。
日中は穏やかな青空に恵まれたカシマスタジアム。サポーターが続々と入場し、選手バスが到着した頃には日が沈み、聖地は漆黒の闇に包まれた。それを切り裂くように照らされた常緑のピッチに、アントラーズレッドの情熱が降り注がれる。ヒートアップするスタンド。ファイナルの舞台に立つ誇りと、タイトル獲得への意志を胸に。19時25分、背番号12とともに戦いの始まりを告げるホイッスルを聞いた。
立ち上がりから、ファイナルにふさわしい緊迫した展開となった。鹿島は開始早々にシュートを打たれ、浦和の攻勢を受ける形となったものの、身体を張った守備で対応。8分にはクロスからのヘディングシュートでゴールネットを揺らされたものの、最終ラインがしっかりとラインコントロールを行ってオフサイドを取った。鹿島は時計の針が進むにつれ、少しずつペースを取り戻していった。
20分頃から、鹿島は中盤でセカンドボールを確保できるようになって主導権を握る。両サイドバックの西と山本がオーバーラップする場面も増え始め、浦和を押し込んだ。ただ、セットプレーのチャンスも含めてシュートへ持ち込むことができない。中盤でのファウルも増え始め、激しいボディコンタクトの応酬となった。
鹿島は44分にペナルティーエリア左側からシュートを打たれたものの、曽ケ端がビッグセーブを見せてゴールを許さない。前半ながら3分と表示されたアディショナルタイムを終え、スコアレスでハーフタイムを迎えることとなった。鹿島は前半、シュートを打つことができなかったが、無失点で45分を終えた。
後半開始早々、鹿島はビッグチャンスを迎える。51分、最終ラインの背後でパスを受けた遠藤が相手GKと1対1になって右足で狙ったものの、シュートは阻まれてしまった。
この日最初のシュートチャンス、しかも決定機を作り出したことで、カシマスタジアムのボルテージは高まる。しかし6分後、先制ゴールは浦和のものだった。ペナルティーエリア内に飛んだクロスに対応した西が相手と接触。主審はペナルティースポットを指し示し、PKが宣告された。騒然とするスタジアム、そして放たれた阿部のボールがゴールネットを揺らした。
アウェイゴールを奪われてビハインドを負った鹿島は、62分に柴崎を投入して打開を図る。10月22日以来の出場となった背番号10はブランクを感じさせない動きで存在感を見せた。ピッチに立ってから2分後の64分、ペナルティーエリア左側から強烈なシュート。惜しくも枠の左へ逸れてサイドネットを揺らしたが、いきなりチャンスを作り出してみせた。
守りに入る浦和に対し、鹿島はボールキープ率を高めてゴールを狙っていく。73分には西がペナルティーエリア右角から強烈なシュート。77分にもオーバーラップしていた西がペナルティーエリア内で倒されたが、笛は鳴らなかった。金崎や土居も力強い突破や献身的なプレスを敢行し、必死にゴールを目指した。
石井監督は80分にファブリシオを投入し、前線を活性化して同点ゴールを狙う。85分には右CKから金崎がヘディングシュートを枠に飛ばしたが、相手GKの正面を突いてゴールには至らない。そして89分には伊東をピッチへ送り出し、右サイドからのオーバーラップに突破口を見出した。
そして、この日最後のビッグチャンスは後半アディショナルタイム。右サイドからのFKがファーサイドへ流れたところから、パスを受けた柴崎がペナルティーエリア左手前でボールを持つ。狙いを定めて放たれた浮き球のパス、反応した土居。ヘディングシュートはゴール方向へ飛んだが、しかし、枠のわずかに右へ逸れていった。
0-1。ホームでの第1戦は完封負けという結果に終わった。だが、まだ90分間が残されている。試合終了のホイッスルが吹かれた後、選手たちを出迎えるスタンドからは熱い声援が送られた。下を向く暇はない。12月3日の第2戦、埼玉スタジアムで2点以上を奪って勝利を収めること。それだけを目指して、中3日で迎える最終決戦へ準備を進めていく。勝負はまだ終わっていない。
【この試合のトピックス】
・中村が7月23日のJ1 2nd 第5節浦和戦以来の先発出場を果たした。
・柴崎が10月22日のJ1 2nd 第15節FC東京戦以来の出場を果たした。
7年ぶりのリーグ制覇を懸けた決勝、第1戦の日を迎えた。浦和レッズを聖地・カシマスタジアムに迎え撃った鹿島は、57分にPKで先制ゴールを許し、最後まで反撃は叶わずに0-1で敗れた。
鹿島は23日のチャンピオンズリーグ準決勝で川崎Fを1-0で破った。決勝進出のためには勝利以外は許されない、一発勝負のアウェイゲーム。制度上のディスアドバンテージを抱える中、まさに狙いどおりに試合を進めた。前半をスコアレスで終えると、50分にワンチャンスを生かして金崎が均衡を破る。その後は川崎Fの猛攻を受けたが、チーム一丸となって身体を張り、1点を守り切った。ビジタースタンドを埋め尽くし、熱いサポートを貫き通した背番号12とともに、決勝への切符を奪い取った。
決勝第1戦までの準備期間は5日間。準決勝直後に小笠原が顔色一つ変えずに語ったとおり、「まだ何も勝ち得ていない」チームは、日々集中力を高めていった。離脱していた柴崎も復帰を果たし、役者は出揃った。激化するポジション争い。リーグ制覇へ向けて定まった1本のベクトルを、「試合に出たい、そして勝ちたい」という各々の渇望と切磋琢磨がさらに強く、太くする。ビッグマッチ前特有の高揚感と緊張感に包まれながら、準備は着実に進んでいった。そして前日練習を終えて、石井監督は静かに語った。「チームは非常に良い状態にある」。
指揮官は川崎F戦から先発メンバーを1名変更。2列目に中村を起用し、攻撃陣の一角を託す。前線は金崎と土居、中盤は中村とともに遠藤が並び、ボランチでは永木と小笠原がコンビを組む。そして最終ラインは右から、西とファン ソッコ、昌子、山本。最後尾には曽ケ端が立ちはだかる。ベンチには、GK櫛引と植田、伊東、復帰を果たした柴崎、三竿、ファブリシオ、赤崎が控える。
日中は穏やかな青空に恵まれたカシマスタジアム。サポーターが続々と入場し、選手バスが到着した頃には日が沈み、聖地は漆黒の闇に包まれた。それを切り裂くように照らされた常緑のピッチに、アントラーズレッドの情熱が降り注がれる。ヒートアップするスタンド。ファイナルの舞台に立つ誇りと、タイトル獲得への意志を胸に。19時25分、背番号12とともに戦いの始まりを告げるホイッスルを聞いた。
立ち上がりから、ファイナルにふさわしい緊迫した展開となった。鹿島は開始早々にシュートを打たれ、浦和の攻勢を受ける形となったものの、身体を張った守備で対応。8分にはクロスからのヘディングシュートでゴールネットを揺らされたものの、最終ラインがしっかりとラインコントロールを行ってオフサイドを取った。鹿島は時計の針が進むにつれ、少しずつペースを取り戻していった。
20分頃から、鹿島は中盤でセカンドボールを確保できるようになって主導権を握る。両サイドバックの西と山本がオーバーラップする場面も増え始め、浦和を押し込んだ。ただ、セットプレーのチャンスも含めてシュートへ持ち込むことができない。中盤でのファウルも増え始め、激しいボディコンタクトの応酬となった。
鹿島は44分にペナルティーエリア左側からシュートを打たれたものの、曽ケ端がビッグセーブを見せてゴールを許さない。前半ながら3分と表示されたアディショナルタイムを終え、スコアレスでハーフタイムを迎えることとなった。鹿島は前半、シュートを打つことができなかったが、無失点で45分を終えた。
後半開始早々、鹿島はビッグチャンスを迎える。51分、最終ラインの背後でパスを受けた遠藤が相手GKと1対1になって右足で狙ったものの、シュートは阻まれてしまった。
この日最初のシュートチャンス、しかも決定機を作り出したことで、カシマスタジアムのボルテージは高まる。しかし6分後、先制ゴールは浦和のものだった。ペナルティーエリア内に飛んだクロスに対応した西が相手と接触。主審はペナルティースポットを指し示し、PKが宣告された。騒然とするスタジアム、そして放たれた阿部のボールがゴールネットを揺らした。
アウェイゴールを奪われてビハインドを負った鹿島は、62分に柴崎を投入して打開を図る。10月22日以来の出場となった背番号10はブランクを感じさせない動きで存在感を見せた。ピッチに立ってから2分後の64分、ペナルティーエリア左側から強烈なシュート。惜しくも枠の左へ逸れてサイドネットを揺らしたが、いきなりチャンスを作り出してみせた。
守りに入る浦和に対し、鹿島はボールキープ率を高めてゴールを狙っていく。73分には西がペナルティーエリア右角から強烈なシュート。77分にもオーバーラップしていた西がペナルティーエリア内で倒されたが、笛は鳴らなかった。金崎や土居も力強い突破や献身的なプレスを敢行し、必死にゴールを目指した。
石井監督は80分にファブリシオを投入し、前線を活性化して同点ゴールを狙う。85分には右CKから金崎がヘディングシュートを枠に飛ばしたが、相手GKの正面を突いてゴールには至らない。そして89分には伊東をピッチへ送り出し、右サイドからのオーバーラップに突破口を見出した。
そして、この日最後のビッグチャンスは後半アディショナルタイム。右サイドからのFKがファーサイドへ流れたところから、パスを受けた柴崎がペナルティーエリア左手前でボールを持つ。狙いを定めて放たれた浮き球のパス、反応した土居。ヘディングシュートはゴール方向へ飛んだが、しかし、枠のわずかに右へ逸れていった。
0-1。ホームでの第1戦は完封負けという結果に終わった。だが、まだ90分間が残されている。試合終了のホイッスルが吹かれた後、選手たちを出迎えるスタンドからは熱い声援が送られた。下を向く暇はない。12月3日の第2戦、埼玉スタジアムで2点以上を奪って勝利を収めること。それだけを目指して、中3日で迎える最終決戦へ準備を進めていく。勝負はまだ終わっていない。
【この試合のトピックス】
・中村が7月23日のJ1 2nd 第5節浦和戦以来の先発出場を果たした。
・柴崎が10月22日のJ1 2nd 第15節FC東京戦以来の出場を果たした。
スタッツ
11 | シュート | 5 |
---|---|---|
7 | GK | 6 |
8 | CK | 5 |
22 | 直接FK | 26 |
3 | 間接FK | 3 |
3 | オフサイド | 3 |
0 | PK | 1 |
試合データ
- 入場者数
- 23,074人
- 天候
- 曇、無風
気温 8.3℃ / 湿度 59.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 家本 政明
- 副審
-
越智 新次
山口 博司 - 追加審判
-
松尾 一
荒木 友輔 - 第4の審判員
- 大川 直也