試合結果
第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会 ラウンド16

鹿島アントラーズ
- 32' ファブリシオ
- 55' ファブリシオ
試合終了
2-1
1前半0
1後半1

ヴィッセル神戸
- 64' 渡邉 千真
試合経過
10' | ![]() |
伊野波 雅彦 | ||
鈴木 優磨 → 土居 聖真 | ![]() |
16' | ||
19' | ![]() |
三原 雅俊 → 増山 朝陽 | ||
ファブリシオ | ![]() |
32' | ||
金崎 夢生 | ![]() |
45'+3 | ||
ファブリシオ | ![]() |
55' | ||
61' | ![]() |
中坂 勇哉 → 前田 凌佑 | ||
64' | ![]() |
渡邉 千真 | ||
三竿 健斗 | ![]() |
69' | ||
76' | ![]() |
増山 朝陽 → 石津 大介 | ||
ファブリシオ → 杉本 太郎 | ![]() |
81' | ||
三竿 健斗 → 伊東 幸敏 | ![]() |
90' |
鹿島、4年ぶりの天皇杯ベスト8! ファブリシオの2得点で神戸を撃破!
元日に歓喜の時を迎えるために。鹿島が力強くベスト8へ駒を進めた。天皇杯4回戦、ヴィッセル神戸と対戦すると、32分に左CKからファブリシオが先制ゴールを挙げる。55分にもファブリシオが追加点を挙げ、神戸の反撃を1点でしのいで2-1と勝利を収めた。
鹿島は3日、2ndステージ最終節で神戸に0-1と屈し、4連敗でリーグ戦を終えた。2009年以来となる、不甲斐ない結果。試合後に行われたホーム最終戦セレモニーではブーイングも響いた。選手会長の西はそれでも、来たるべき天皇杯とチャンピオンシップの戦いに向けて「勝てると思っている」と、退路を断つように、力強く宣言した。石井監督も「最後に皆さんと喜びを分かち合えるように」と、決意を述べた。
悔しさと不甲斐なさを胸に、選手たちはひたむきにトレーニングに打ち込んだ。11日にはカシマスタジアムで日本代表とオマーン代表の一戦が行われ、永木が初キャップを記録。そして大迫は慣れ親しんだカシマのピッチでゴールネットを2回、揺らした。仲間たちの活躍から大いに刺激を受け、選手たちは勝利だけを目指して神戸との対峙に臨む。
石井監督はリーグ最終節から先発メンバーを3名変更。代表招集で欠場となる植田と永木に代わって山本が左サイドバックに復帰し、ボランチに三竿、2列目にはファブリシオを起用した。センターバックは昌子とファン ソッコのコンビ、右サイドバックは西、最後尾には曽ケ端。三竿とペアを組むのは小笠原で、2列目にはファブリシオとともに遠藤が並ぶ。前線は金崎と鈴木がコンビを組んだ。そしてベンチには、GK櫛引とブエノ、伊東、復帰を果たした土居、久保田、杉本、赤崎が控える。
穏やかな青空に恵まれたノエビアスタジアム神戸。ホーム扱いとなる一戦、神戸の地まで駆けつけたアントラーズサポーターが選手たちを鼓舞する。心地良い秋晴れの下、鹿島は14時4分にキックオフを迎えた。
立ち上がりから、鹿島は両サイドを使った攻撃を積極的に展開していった。開始3分、鈴木が力強い突破で得たFKを小笠原がゴール中央へ蹴り込む。ニアサイドへ飛び込んだ鈴木がダイビングヘッドを放ったが、惜しくも相手GKにセーブされてしまった。以降は激しいボディコンタクトの応酬となり、ファウルでプレーが止まる場面が増えていく。ピッチをブーイングが包む時間が多くなり、各々のメンタルコントロールが問われる試合となった。
鹿島は13分、左サイドからのロングスローを頭でつながれ、ボレーシュートでゴールネットを揺らされてしまう。しかし、オフサイドの判定で得点は認められず、事なきを得た。16分にはアクシデント。10分に競り合いでファウルを受けて痛んでいた鈴木のプレー続行が不可能となり、担架で運び出される。土居がピッチに送り出され、早くも交代枠を1つ使う形となった。
この日、最初の決定機は22分だった。遠藤のスルーパスを受けた金崎がペナルティーエリア内でフリーになり、右側へスライドしながら相手GKをかわす。あとは無人のゴールへ蹴り込むだけ、というタイミングだったが、カバーに戻った相手DFにブロックされてシュートを放つことはできなかった。
鹿島はボランチでコンビを組む三竿と小笠原が激しいプレスで神戸の攻撃の芽を摘んでいく。三竿は6月5日のヤマザキナビスコカップ大宮戦以来となる先発出場だったが、気迫に満ちたプレーでチームに活力を与えていた。
そして32分、待望の先制ゴールが決まった。遠藤が蹴った左CK、ニアサイドで反応したファブリシオが相手との競り合いを制してヘディングシュートを突き刺した。ファブリシオの来日2ゴール目で、鹿島が5試合ぶりに先制に成功した。
勢いに乗る鹿島は38分、小笠原がペナルティーエリア左奥へ浮き球のボールを供給。山本が頭で折り返すと、中央の金崎が倒れ込みながらシュートを放った。うまく当たらずに相手GKに阻まれたが、追加点への意欲を示した。前半は1-0で終了。リードを保ってハーフタイムを迎えた。
後半立ち上がりも拮抗した展開となった。鹿島は50分、左サイドでの細かいパス交換から山本が突破。クロスは精度を欠いたものの、鮮やかな連係でチャンスを作り出した。そして51分には、最終ラインの背後へ抜け出した金崎が相手GKと1対1になる決定機。しかし、シュートは惜しくも阻まれてしまった。
なかなか2点目を挙げられずに嫌な流れになりかけた中、鹿島を勝利へ前進させる2ゴール目が決まる。主役はファブリシオだった。55分、右サイドをオーバーラップした西のクロスはつながらなかったが、こぼれ球を拾った背番号11がペナルティーエリア右側へスライドし、強引に右足を振り抜く。ボールは相手DFに当たり、相手GKの頭上を越えてゴールへ吸い込まれた。ファブリシオ、加入後初の1試合2ゴール。鹿島がリードを2点に広げた。
2点差がついたことで、神戸は人数を割いてリスクを負った攻撃を仕掛けてきた。63分、細かいパス交換から渡邉に中央突破を許し、ペナルティーエリアに入られてピンチを迎える。しかし、曽ケ端が1対1を冷静に処理。至近距離からのシュートを弾き出し、チームを救った。
ただ、直後に落とし穴が待っていた。神戸の左CKからゴール前で混戦となり、渡邉に蹴り込まれて1点差に迫られてしまった。
勢いに乗って同点ゴールを目指す神戸に対し、鹿島は劣勢を強いられながらも、集中力を保って最後の一線は割らせない。ファウルで相手を止める場面も増えたが、セットプレーの守備でも激しい肉弾戦を繰り返し、ゴールを死守。神戸に同点ゴールを許さなかった。鹿島は機を見て反撃に転じ、73分にはファブリシオが鮮やかなミドルシュートでハットトリックを狙ったが、惜しくもクロスバーに阻まれて3点目とはならなかった。
試合終盤は防戦一方となったが、鹿島は昌子やソッコを中心とする守備陣が最後まで身体を張った。途中出場の杉本や伊東もしっかりと試合の流れを掴み、土居と金崎は労を惜しまないプレスでチームを助けた。アディショナルタイム3分を終えると、5試合ぶりの勝利を告げるホイッスルが鳴り響いた。
公式戦5試合ぶり、9月25日の新潟戦以来となる白星。チーム一丸で掴み取った勝利で、鹿島は天皇杯で4年ぶりとなるベスト8進出となった。準々決勝は12月24日、サンフレッチェ広島との対戦だ。
その前に、鹿島には重要な戦いが待っている。J1チャンピオンシップだ。まずは準決勝、23日の川崎F戦。リーグタイトル奪回へ、チーム一丸で準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・2012年以来、4年ぶりとなる天皇杯準々決勝進出を果たした。
・三竿が6月5日のヤマザキナビスコカップ・グループステージ第7節大宮戦以来の先発出場を果たした。
・ファブリシオが加入後初の1試合2ゴールを記録した。
・今季の神戸との公式戦は4試合で2勝2敗となった。
元日に歓喜の時を迎えるために。鹿島が力強くベスト8へ駒を進めた。天皇杯4回戦、ヴィッセル神戸と対戦すると、32分に左CKからファブリシオが先制ゴールを挙げる。55分にもファブリシオが追加点を挙げ、神戸の反撃を1点でしのいで2-1と勝利を収めた。
鹿島は3日、2ndステージ最終節で神戸に0-1と屈し、4連敗でリーグ戦を終えた。2009年以来となる、不甲斐ない結果。試合後に行われたホーム最終戦セレモニーではブーイングも響いた。選手会長の西はそれでも、来たるべき天皇杯とチャンピオンシップの戦いに向けて「勝てると思っている」と、退路を断つように、力強く宣言した。石井監督も「最後に皆さんと喜びを分かち合えるように」と、決意を述べた。
悔しさと不甲斐なさを胸に、選手たちはひたむきにトレーニングに打ち込んだ。11日にはカシマスタジアムで日本代表とオマーン代表の一戦が行われ、永木が初キャップを記録。そして大迫は慣れ親しんだカシマのピッチでゴールネットを2回、揺らした。仲間たちの活躍から大いに刺激を受け、選手たちは勝利だけを目指して神戸との対峙に臨む。

石井監督はリーグ最終節から先発メンバーを3名変更。代表招集で欠場となる植田と永木に代わって山本が左サイドバックに復帰し、ボランチに三竿、2列目にはファブリシオを起用した。センターバックは昌子とファン ソッコのコンビ、右サイドバックは西、最後尾には曽ケ端。三竿とペアを組むのは小笠原で、2列目にはファブリシオとともに遠藤が並ぶ。前線は金崎と鈴木がコンビを組んだ。そしてベンチには、GK櫛引とブエノ、伊東、復帰を果たした土居、久保田、杉本、赤崎が控える。

穏やかな青空に恵まれたノエビアスタジアム神戸。ホーム扱いとなる一戦、神戸の地まで駆けつけたアントラーズサポーターが選手たちを鼓舞する。心地良い秋晴れの下、鹿島は14時4分にキックオフを迎えた。
立ち上がりから、鹿島は両サイドを使った攻撃を積極的に展開していった。開始3分、鈴木が力強い突破で得たFKを小笠原がゴール中央へ蹴り込む。ニアサイドへ飛び込んだ鈴木がダイビングヘッドを放ったが、惜しくも相手GKにセーブされてしまった。以降は激しいボディコンタクトの応酬となり、ファウルでプレーが止まる場面が増えていく。ピッチをブーイングが包む時間が多くなり、各々のメンタルコントロールが問われる試合となった。


鹿島は13分、左サイドからのロングスローを頭でつながれ、ボレーシュートでゴールネットを揺らされてしまう。しかし、オフサイドの判定で得点は認められず、事なきを得た。16分にはアクシデント。10分に競り合いでファウルを受けて痛んでいた鈴木のプレー続行が不可能となり、担架で運び出される。土居がピッチに送り出され、早くも交代枠を1つ使う形となった。

この日、最初の決定機は22分だった。遠藤のスルーパスを受けた金崎がペナルティーエリア内でフリーになり、右側へスライドしながら相手GKをかわす。あとは無人のゴールへ蹴り込むだけ、というタイミングだったが、カバーに戻った相手DFにブロックされてシュートを放つことはできなかった。
鹿島はボランチでコンビを組む三竿と小笠原が激しいプレスで神戸の攻撃の芽を摘んでいく。三竿は6月5日のヤマザキナビスコカップ大宮戦以来となる先発出場だったが、気迫に満ちたプレーでチームに活力を与えていた。




そして32分、待望の先制ゴールが決まった。遠藤が蹴った左CK、ニアサイドで反応したファブリシオが相手との競り合いを制してヘディングシュートを突き刺した。ファブリシオの来日2ゴール目で、鹿島が5試合ぶりに先制に成功した。

勢いに乗る鹿島は38分、小笠原がペナルティーエリア左奥へ浮き球のボールを供給。山本が頭で折り返すと、中央の金崎が倒れ込みながらシュートを放った。うまく当たらずに相手GKに阻まれたが、追加点への意欲を示した。前半は1-0で終了。リードを保ってハーフタイムを迎えた。




後半立ち上がりも拮抗した展開となった。鹿島は50分、左サイドでの細かいパス交換から山本が突破。クロスは精度を欠いたものの、鮮やかな連係でチャンスを作り出した。そして51分には、最終ラインの背後へ抜け出した金崎が相手GKと1対1になる決定機。しかし、シュートは惜しくも阻まれてしまった。

なかなか2点目を挙げられずに嫌な流れになりかけた中、鹿島を勝利へ前進させる2ゴール目が決まる。主役はファブリシオだった。55分、右サイドをオーバーラップした西のクロスはつながらなかったが、こぼれ球を拾った背番号11がペナルティーエリア右側へスライドし、強引に右足を振り抜く。ボールは相手DFに当たり、相手GKの頭上を越えてゴールへ吸い込まれた。ファブリシオ、加入後初の1試合2ゴール。鹿島がリードを2点に広げた。



2点差がついたことで、神戸は人数を割いてリスクを負った攻撃を仕掛けてきた。63分、細かいパス交換から渡邉に中央突破を許し、ペナルティーエリアに入られてピンチを迎える。しかし、曽ケ端が1対1を冷静に処理。至近距離からのシュートを弾き出し、チームを救った。
ただ、直後に落とし穴が待っていた。神戸の左CKからゴール前で混戦となり、渡邉に蹴り込まれて1点差に迫られてしまった。
勢いに乗って同点ゴールを目指す神戸に対し、鹿島は劣勢を強いられながらも、集中力を保って最後の一線は割らせない。ファウルで相手を止める場面も増えたが、セットプレーの守備でも激しい肉弾戦を繰り返し、ゴールを死守。神戸に同点ゴールを許さなかった。鹿島は機を見て反撃に転じ、73分にはファブリシオが鮮やかなミドルシュートでハットトリックを狙ったが、惜しくもクロスバーに阻まれて3点目とはならなかった。


試合終盤は防戦一方となったが、鹿島は昌子やソッコを中心とする守備陣が最後まで身体を張った。途中出場の杉本や伊東もしっかりと試合の流れを掴み、土居と金崎は労を惜しまないプレスでチームを助けた。アディショナルタイム3分を終えると、5試合ぶりの勝利を告げるホイッスルが鳴り響いた。


公式戦5試合ぶり、9月25日の新潟戦以来となる白星。チーム一丸で掴み取った勝利で、鹿島は天皇杯で4年ぶりとなるベスト8進出となった。準々決勝は12月24日、サンフレッチェ広島との対戦だ。
その前に、鹿島には重要な戦いが待っている。J1チャンピオンシップだ。まずは準決勝、23日の川崎F戦。リーグタイトル奪回へ、チーム一丸で準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・2012年以来、4年ぶりとなる天皇杯準々決勝進出を果たした。
・三竿が6月5日のヤマザキナビスコカップ・グループステージ第7節大宮戦以来の先発出場を果たした。
・ファブリシオが加入後初の1試合2ゴールを記録した。
・今季の神戸との公式戦は4試合で2勝2敗となった。
スタッツ
![]() |
![]() |
|
---|---|---|
13 | シュート | 6 |
6 | GK | 5 |
3 | CK | 1 |
16 | 直接FK | 16 |
4 | 間接FK | 5 |
3 | オフサイド | 5 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 7,282人
- 天候
- 晴、無風
気温 18.7℃ / 湿度 56.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 山本 雄大
- 副審
-
山際 将史
岩田 浩義 - 第4の審判員
- 松井 健太郎