試合結果
2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第10節

鹿島アントラーズ
- 90' 鈴木 優磨
試合終了
1-2
0前半2
1後半0

ガンバ大阪
- 29' 宇佐美 貴史
- 39' 宇佐美 貴史
試合経過
10' | ![]() |
米倉 恒貴 | ||
山村 和也 | ![]() |
12' | ||
29' | ![]() |
宇佐美 貴史 | ||
39' | ![]() |
宇佐美 貴史 | ||
赤崎 秀平 → カイオ | ![]() |
62' | ||
64' | ![]() |
阿部 浩之 → 井手口 陽介 | ||
69' | ![]() |
倉田 秋 | ||
土居 聖真 → 鈴木 優磨 | ![]() |
74' | ||
82' | ![]() |
パトリック → リンス | ||
鈴木 優磨 | ![]() |
90' | ||
90'+3 | ![]() |
米倉 恒貴 → 金 正也 |
鈴木優磨が初ゴールも、反撃及ばず。鹿島、G大阪に痛恨の敗戦。

2ndステージ首位を走っていた鹿島が、強敵相手の大一番で敗れた。J1 2nd 第10節、カシマスタジアムにガンバ大阪を迎え撃つと、前半に2点を先行される苦しい展開に。後半終了間際、リーグ戦デビューの鈴木優磨が初ゴールを決めて1点を返したものの、反撃及ばず。1-2で敗れ、連勝は6でストップした。
鹿島は3日前、天皇杯 2回戦でFC琉球と対戦し、3-1で勝利を収めた。フレッシュなメンバーが数多くピッチに立ち、豊川と杉本がゴールを決めれば、ルーキーの久保田と鈴木優磨はデビューを果たした。内容に課題が残る面もあったが、若き面々が結果を残したことは収穫だ。そして選手たちは、中2日で迎える大一番へ、すぐに気持ちを切り替えた。
8月29日のJ1 2nd 第9節川崎F戦から、15日間で5試合。過密日程での連戦は、ついに最終章を残すのみとなった。2試合連続で迎える中2日での一戦に向け、石井監督は連日、ミーティングを実施。テーマとして掲げていた5連戦のラストゲームを勝利で締めくくるべく、集中力を高めていった。そして指揮官は、「前線からのプレスをして、チーム全体として守備が安定してきている。そして、1-0ではなく、2点、3点を奪いに行く姿勢を見せていて、実際に結果として出てきている」と、攻守両面に自信を見せた。
FC琉球戦からの先発メンバー変更は5人。GKに曽ヶ端、センターバックの一角にファン ソッコ、ボランチに小笠原が復帰したほか、2列目には金崎と遠藤が入った。両サイドバックは不動の2人、西と山本が務め、センターバックに青木、ボランチで小笠原とコンビを組むのは山村、そして2トップは琉球戦と同じペア、赤崎と土居が並ぶ。



前日こそ豪雨に見舞われた鹿嶋だが、試合当日は穏やかな天気に恵まれた。青空が広がったカシマスタジアムには、開場前から多くのサポーターが駆けつけた。夏のような暑さ、厳しい日差しが降り注いだが、選手バスが到着した時から、背番号12のボルテージは高かった。ウォーミングアップに姿を現した選手たちには、大きなチームコールが飛んだ。
18時34分、キックオフのホイッスルが鳴った。立ち上がりから、鹿島は積極的に攻勢をかける。開始3分には、右サイド深くでパスを受けた金崎が、ゴール前へ低いクロス。相手DFのクリアがゴール方向へ飛ぶと、クロスバーを直撃。あわやという場面を作った。
その後も鹿島はボールキープ率を高め、主導権を握った。8分には、中盤で前を向いた金崎がドリブルで持ち出し、思い切りよく右足を振り抜く。強烈なミドルシュートは、わずかに枠を越えてしまった。背番号33はピッチを縦横無尽に駆け回り、ボールを受けると常に前を向いて相手の脅威となった。
しかし結果的に、鹿島が前半に放ったシュートはこの1本のみだった。鹿島はパスを回しながらも、なかなかゴールへ迫ることができない。G大阪の守備を攻略できず、次第にリズムを失っていった。
そして29分、均衡を破られてしまう。中央を縦に突破されると、最後は宇佐美にミドルシュートを決められた。その後もG大阪に主導権を握られ、パスミスも絡んでピンチを数多く迎えることとなる。悪い流れを引きずったまま試合が進むと、この日2つ目のスコアもG大阪のものだった。39分、ミスから左サイド深くまで攻め込まれ、最後は宇佐美のシュートを青木がブロックしたが、コースが変わったボールがゴールへ吸い込まれてしまった。0-2。鹿島は前半を2点ビハインドで終えた。


2点を追う後半も、鹿島はなかなか主導権を握ることができない。自陣でブロックを形成するG大阪に対し、効果的な縦パスを入れられず、ペナルティーエリアの外でボールを回す時間が続いた。55分頃から、金崎や土居が強引にミドルシュートを放って突破口を見出そうとしたが、ゴールを脅かすことはできなかった。




打開を図る石井監督は、62分にカイオをピッチへ送り出す。カイオは強引なドリブルとミドルシュートで、G大阪の守備に風穴を空けようとチャレンジを繰り返した。そして67分、遠藤がリスタート気味に放った右CKに山村が反応。ヘディングシュートは枠を捉えたが、カバーに戻った相手DFにヘディングでブロックされ、そのボールはクロスバーに当たってしまう。後半最初の決定機は、ゴールにはつながらなかった。


その後、鹿島はG大阪のカウンターを受ける場面もあったが、相手のミスもあって3点目は奪われなかった。74分、石井監督は2枚目のカードとして、鈴木優磨を指名。リーグ戦デビューとなるルーキーは、前線を走り回って推進力を生み出した。残り15分を切り、G大阪は完全に守備へシフト。鹿島が圧倒的にボールキープを続け、ひたすらにゴールを目指した。
次の決定機は86分、カイオが左サイドから上げたクロスに鈴木優磨が反応し、ヘディングシュートを放ったものの、惜しくも枠の右へ。しかし、果敢なチャレンジを続けるルーキーは、2度目のチャンスをモノにしてみせる。90分、左サイドからのクロスに飛び込むと、ニアサイドからのダイビングヘッドをゴールへと届けた。鹿島が1点差に迫り、カシマスタジアムは一気に熱を帯びた。



しかし、反撃はここまでだった。試合は1-2で終了。鹿島がG大阪に敗れ、リーグ戦の連勝が6で止まった。今節で勝利を収めた広島に抜かれて、2ndステージ2位に転落。痛恨の敗戦となってしまった。

ただ、初出場の若武者が見せた積極性、そして刻んでみせたスコアは、次への光明となったはずだ。次戦は1週間後、19日に開催されるJ1 2nd 第11節のヴァンフォーレ甲府戦だ。この悔しさを胸に刻み、再び走り始めなければならない。久しぶりにまとまった準備期間を得て、選手たちは奮起を期す。アウェイでの勝利へ向け、チーム一丸でトレーニングを積み重ねる。

【この試合のトピックス】
・石井監督の就任後、10試合目での初黒星となった。
・鈴木優磨がリーグ戦初出場、初ゴールを記録した。19歳4か月17日での初ゴールは、クラブ史上8番目に若い記録。また、高卒ルーキーの初出場初ゴールは、2004年5月2日のJ1 1st 第7節に行われた神戸戦での増田誓志以来となった。
・梅鉢が、7月15日のJ1 2nd 第2節の清水戦以来となるベンチ入りを果たした。
・豊川が、リーグ戦では7月19日のJ1 2nd 第3節の松本戦以来となるベンチ入りを果たした。

2ndステージ首位を走っていた鹿島が、強敵相手の大一番で敗れた。J1 2nd 第10節、カシマスタジアムにガンバ大阪を迎え撃つと、前半に2点を先行される苦しい展開に。後半終了間際、リーグ戦デビューの鈴木優磨が初ゴールを決めて1点を返したものの、反撃及ばず。1-2で敗れ、連勝は6でストップした。
鹿島は3日前、天皇杯 2回戦でFC琉球と対戦し、3-1で勝利を収めた。フレッシュなメンバーが数多くピッチに立ち、豊川と杉本がゴールを決めれば、ルーキーの久保田と鈴木優磨はデビューを果たした。内容に課題が残る面もあったが、若き面々が結果を残したことは収穫だ。そして選手たちは、中2日で迎える大一番へ、すぐに気持ちを切り替えた。
8月29日のJ1 2nd 第9節川崎F戦から、15日間で5試合。過密日程での連戦は、ついに最終章を残すのみとなった。2試合連続で迎える中2日での一戦に向け、石井監督は連日、ミーティングを実施。テーマとして掲げていた5連戦のラストゲームを勝利で締めくくるべく、集中力を高めていった。そして指揮官は、「前線からのプレスをして、チーム全体として守備が安定してきている。そして、1-0ではなく、2点、3点を奪いに行く姿勢を見せていて、実際に結果として出てきている」と、攻守両面に自信を見せた。
FC琉球戦からの先発メンバー変更は5人。GKに曽ヶ端、センターバックの一角にファン ソッコ、ボランチに小笠原が復帰したほか、2列目には金崎と遠藤が入った。両サイドバックは不動の2人、西と山本が務め、センターバックに青木、ボランチで小笠原とコンビを組むのは山村、そして2トップは琉球戦と同じペア、赤崎と土居が並ぶ。



前日こそ豪雨に見舞われた鹿嶋だが、試合当日は穏やかな天気に恵まれた。青空が広がったカシマスタジアムには、開場前から多くのサポーターが駆けつけた。夏のような暑さ、厳しい日差しが降り注いだが、選手バスが到着した時から、背番号12のボルテージは高かった。ウォーミングアップに姿を現した選手たちには、大きなチームコールが飛んだ。
18時34分、キックオフのホイッスルが鳴った。立ち上がりから、鹿島は積極的に攻勢をかける。開始3分には、右サイド深くでパスを受けた金崎が、ゴール前へ低いクロス。相手DFのクリアがゴール方向へ飛ぶと、クロスバーを直撃。あわやという場面を作った。
その後も鹿島はボールキープ率を高め、主導権を握った。8分には、中盤で前を向いた金崎がドリブルで持ち出し、思い切りよく右足を振り抜く。強烈なミドルシュートは、わずかに枠を越えてしまった。背番号33はピッチを縦横無尽に駆け回り、ボールを受けると常に前を向いて相手の脅威となった。
しかし結果的に、鹿島が前半に放ったシュートはこの1本のみだった。鹿島はパスを回しながらも、なかなかゴールへ迫ることができない。G大阪の守備を攻略できず、次第にリズムを失っていった。
そして29分、均衡を破られてしまう。中央を縦に突破されると、最後は宇佐美にミドルシュートを決められた。その後もG大阪に主導権を握られ、パスミスも絡んでピンチを数多く迎えることとなる。悪い流れを引きずったまま試合が進むと、この日2つ目のスコアもG大阪のものだった。39分、ミスから左サイド深くまで攻め込まれ、最後は宇佐美のシュートを青木がブロックしたが、コースが変わったボールがゴールへ吸い込まれてしまった。0-2。鹿島は前半を2点ビハインドで終えた。


2点を追う後半も、鹿島はなかなか主導権を握ることができない。自陣でブロックを形成するG大阪に対し、効果的な縦パスを入れられず、ペナルティーエリアの外でボールを回す時間が続いた。55分頃から、金崎や土居が強引にミドルシュートを放って突破口を見出そうとしたが、ゴールを脅かすことはできなかった。




打開を図る石井監督は、62分にカイオをピッチへ送り出す。カイオは強引なドリブルとミドルシュートで、G大阪の守備に風穴を空けようとチャレンジを繰り返した。そして67分、遠藤がリスタート気味に放った右CKに山村が反応。ヘディングシュートは枠を捉えたが、カバーに戻った相手DFにヘディングでブロックされ、そのボールはクロスバーに当たってしまう。後半最初の決定機は、ゴールにはつながらなかった。


その後、鹿島はG大阪のカウンターを受ける場面もあったが、相手のミスもあって3点目は奪われなかった。74分、石井監督は2枚目のカードとして、鈴木優磨を指名。リーグ戦デビューとなるルーキーは、前線を走り回って推進力を生み出した。残り15分を切り、G大阪は完全に守備へシフト。鹿島が圧倒的にボールキープを続け、ひたすらにゴールを目指した。
次の決定機は86分、カイオが左サイドから上げたクロスに鈴木優磨が反応し、ヘディングシュートを放ったものの、惜しくも枠の右へ。しかし、果敢なチャレンジを続けるルーキーは、2度目のチャンスをモノにしてみせる。90分、左サイドからのクロスに飛び込むと、ニアサイドからのダイビングヘッドをゴールへと届けた。鹿島が1点差に迫り、カシマスタジアムは一気に熱を帯びた。



しかし、反撃はここまでだった。試合は1-2で終了。鹿島がG大阪に敗れ、リーグ戦の連勝が6で止まった。今節で勝利を収めた広島に抜かれて、2ndステージ2位に転落。痛恨の敗戦となってしまった。

ただ、初出場の若武者が見せた積極性、そして刻んでみせたスコアは、次への光明となったはずだ。次戦は1週間後、19日に開催されるJ1 2nd 第11節のヴァンフォーレ甲府戦だ。この悔しさを胸に刻み、再び走り始めなければならない。久しぶりにまとまった準備期間を得て、選手たちは奮起を期す。アウェイでの勝利へ向け、チーム一丸でトレーニングを積み重ねる。

【この試合のトピックス】
・石井監督の就任後、10試合目での初黒星となった。
・鈴木優磨がリーグ戦初出場、初ゴールを記録した。19歳4か月17日での初ゴールは、クラブ史上8番目に若い記録。また、高卒ルーキーの初出場初ゴールは、2004年5月2日のJ1 1st 第7節に行われた神戸戦での増田誓志以来となった。
・梅鉢が、7月15日のJ1 2nd 第2節の清水戦以来となるベンチ入りを果たした。
・豊川が、リーグ戦では7月19日のJ1 2nd 第3節の松本戦以来となるベンチ入りを果たした。
スタッツ
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|
---|---|---|
17 | シュート | 6 |
10 | GK | 14 |
5 | CK | 3 |
15 | 直接FK | 11 |
3 | 間接FK | 1 |
3 | オフサイド | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 22,380人
- 天候
- 晴、無風
気温 25.0℃ / 湿度 81.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 扇谷 健司
- 副審
-
唐紙 学志
作本 貴典 - 第4の審判員
- 井上 知大