試合結果
2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第1節

アルビレックス新潟
- 31' 指宿 洋史
- 42' 小泉 慶
試合終了
2-3
2前半1
0後半2

鹿島アントラーズ
- 30' 昌子 源
- 90'+4 土居 聖真
- 90'+6 遠藤 康
試合経過
レオ シルバ | ![]() |
19' | ||
30' | ![]() |
昌子 源 | ||
指宿 洋史 | ![]() |
31' | ||
小泉 慶 | ![]() |
42' | ||
46' | ![]() |
赤崎 秀平 → 遠藤 康 | ||
60' | ![]() |
カイオ → ダヴィ | ||
61' | ![]() |
植田 直通 → ファン ソッコ | ||
山崎 亮平 → 成岡 翔 | ![]() |
75' | ||
山本 康裕 → 前野 貴徳 | ![]() |
87' | ||
指宿 洋史 → 鈴木 武蔵 | ![]() |
90'+3 | ||
90'+4 | ![]() |
土居 聖真 | ||
90'+6 | ![]() |
遠藤 康 |
後半アディショナルタイムの逆転劇。鹿島、アウェイで新潟を撃破。

2015シーズンの第二幕は、奇跡的な逆転勝利でスタートした。J1 2nd第1節、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した鹿島は、昌子のゴールで先制しながら、前半のうちに逆転され、1-2でハーフタイムを迎える。1点ビハインドのままスコアは動かず、迎えた後半アディショナルタイム、土居と遠藤が立て続けにゴールを決める劇的な展開で、3-2と勝利を収めた。

鹿島は2週間前、J1 1st 第17節で川崎Fに2-3と屈し、6勝4分7敗でステージを終えた。連勝はゼロ、1つの負け越し、順位は8位。屈辱的なシーズン前半戦を終えた選手たちは、巻き返しを期して、ひたむきにトレーニングに打ち込んだ。1週間前には、「ENCORE supported by JIM BEAM 中田浩二 柳沢敦 新井場徹 合同引退試合」がカシマスタジアムで開催。数々のタイトルを獲得し、日本サッカー史に名を刻んだ3選手の偉大さを改めて感じることとなった。土居は「彼らのような偉大な選手になりたいし、彼らを追い越すような選手にならないといけないと思った」と言う。多くの刺激を受けた選手たちは、野心と情熱を持って、新潟へと向かった。

「勝っていくことによって自信が深まっていくので、チーム全員で勝利を目指していく」と抱負を語っていたトニーニョ セレーゾ監督は、GKに佐藤、最終ラインは右から西、植田、昌子、そして約2か月ぶりの戦列復帰となった山本を並べた。ボランチには、青木と小笠原を指名。2列目は右から、カイオと土居、金崎が並ぶ。そして前線には赤崎が入った。

開場前、青空が広がっていたデンカビッグスワンスタジアム。強い日差しの下、サポーターは待機列を成し、ステージ開幕の時を待っていた。2週間ぶりのリーグ戦、ウォーミングアップに向かう選手たちに降り注いだのは、大きなチームコールだった。日差しが和らぎ、心地良い気候となる中、19時3分、選手たちはキックオフのホイッスルを聞いた。

アウェイでの一戦は、立ち上がりから拮抗した展開となった。鹿島は、左サイドハーフに入った金崎が力強い突破を見せ、ゴールへの意欲を示す。金崎はカイオとのポジションチェンジで、左右両サイドで強引なドリブルを繰り出し、推進力となった。ただ、なかなかチャンスを作るには至らず、シュートまで持ち込めない時間が続く。

新潟に攻め込まれる場面が多くなったが、最後の一線で身体を張る鹿島は、スコアレスのまま試合を進める。ファーストシュートは18分、小笠原の右CKに反応したカイオがヘディングでゴールを狙ったが、枠を越えてしまった。

鹿島は以降も守勢に回る展開となったが、昌子が出足の早いカバーリングを何度も見せ、ピンチの芽を摘んでいった。ペナルティーエリア内への突破を許しても、決定機を作らせることなく、残り15分を迎えた。

そして、待望の先制点は30分に生まれた。小笠原の左CKがファーサイドへ飛ぶと、反応したのは昌子。飛び出してきた相手GKよりも先にボールへインパクトした背番号3は、打点の高いヘディングシュートをゴール左隅へと届けた。苦しい流れの中、セットプレーで先制するという理想的な展開だった。

しかし、鹿島のリードは1分にも満たなかった。直後の31分、右サイドからカットインを許し、指宿に強烈なミドルシュートを決められて同点に。さらに押し込まれる鹿島は、ホームの大声援に乗って攻勢をかける新潟の勢いを止められず、42分にも失点。ペナルティーエリア左側から小泉にシュートを決められ、逆転を許してしまった。1-2。前半は、1点ビハインドで終了した。

後半開始時から、セレーゾ監督は赤崎に代えて遠藤を投入。金崎を前線に配置転換し、反撃を期す。しかし、守勢に回る展開は変わらなかった。3点目こそ許さなかったが、攻め込まれる場面が続き、セレーゾ監督は60分、ダヴィをピッチへ送り出す。去年の10月18日、カシマスタジアムでの柏戦で左ひざの前十字じん帯損傷、外側半月板損傷という重傷を負っていた背番号11。実に266日ぶりに、ピッチへと帰還した。1点差を追うチームに、頼もしいストライカーが加わった。

鹿島は61分にファン ソッコをピッチに送り出し、交代枠を使い切って、残り30分に臨んだ。次第にスペースが空き、オープンな展開となる中、新潟に最終ラインの背後を突かれ、あわやという場面を作り出されることとなった。それでも、佐藤が落ち着いたセービングで3点目を許さず、相手の逸機にも助けられて、1点差のまま試合は進んだ。

「奇跡を起こせ」との声がアントラーズレッドのスタンドから飛ぶ中、劇的なシナリオは最後に用意されていた。アディショナルタイム、表示は5分。鹿島の選手たちは強引に、粘り強く相手ゴールへと押し込んでいく。そして4分を経過した頃、ペナルティーエリア内で混戦となり、金崎が放ったシュートが右ポストを直撃すると、詰めていた土居がゴールネットを揺らした。2-2。公式記録上は90分+4のゴールで、鹿島が同点に追いついた。


試合はここで終わらなかった。同点弾からわずか1分、右サイドのタッチライン際で粘り強くボールを奪い、ドリブルで持ち込んだ金崎がグラウンダーのパスを送ると、待っていた遠藤が左足シュート。ブロックに入った相手DFに当たったようにも見える、緩やかな軌道のボールが、ゴールへと吸い込まれていった。これで、3-2。後半アディショナルタイムに立て続けに2ゴールを奪い、鹿島が逆転勝利を収めた。


アウェイで勝ち点3を獲得し、開幕白星スタートとなった。ただ、試合後、昌子が「点を取った後の試合運びに課題が残った」と言えば、佐藤は「反省点が多い試合」と、振り返ったように、試合内容が良かったとは決して言えない。次戦は4日後、J1 2nd 第2節の清水戦だ。しっかりと修正を施し、中3日で迎えるホームゲームに臨まなければならない。ここから勢いに乗っていくためにも、非常に重要な一戦となる。

【この試合のトピックス】
・新潟とのリーグでの対戦は、昨年11月2日のJ1第31節以降、3試合負けなし(2勝1分)となった。
・新潟とのアウェイでのリーグ戦は、2011年以降、5シーズン連続負けなし(3勝2分)となった。
・山本がフル出場。5月16日のJ1 1st 第2節広島戦以来、約2か月ぶりの出場を果たした。
・ダヴィが途中出場。昨年10月18日のJ1第28節柏戦で負傷して以来、戦列を離れていたが、266日ぶりにピッチに立った。
・昌子が、4月29日のJ1 1st 第8節の仙台戦以来の今季リーグ戦2ゴール目を挙げた。
・土居が、6月20日のJ1 1st 第16節の横浜FM戦以来、2試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。
・遠藤が、6月7日のJ1 1st 第15節の山形戦以来、3試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。

2015シーズンの第二幕は、奇跡的な逆転勝利でスタートした。J1 2nd第1節、デンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と対戦した鹿島は、昌子のゴールで先制しながら、前半のうちに逆転され、1-2でハーフタイムを迎える。1点ビハインドのままスコアは動かず、迎えた後半アディショナルタイム、土居と遠藤が立て続けにゴールを決める劇的な展開で、3-2と勝利を収めた。

鹿島は2週間前、J1 1st 第17節で川崎Fに2-3と屈し、6勝4分7敗でステージを終えた。連勝はゼロ、1つの負け越し、順位は8位。屈辱的なシーズン前半戦を終えた選手たちは、巻き返しを期して、ひたむきにトレーニングに打ち込んだ。1週間前には、「ENCORE supported by JIM BEAM 中田浩二 柳沢敦 新井場徹 合同引退試合」がカシマスタジアムで開催。数々のタイトルを獲得し、日本サッカー史に名を刻んだ3選手の偉大さを改めて感じることとなった。土居は「彼らのような偉大な選手になりたいし、彼らを追い越すような選手にならないといけないと思った」と言う。多くの刺激を受けた選手たちは、野心と情熱を持って、新潟へと向かった。

「勝っていくことによって自信が深まっていくので、チーム全員で勝利を目指していく」と抱負を語っていたトニーニョ セレーゾ監督は、GKに佐藤、最終ラインは右から西、植田、昌子、そして約2か月ぶりの戦列復帰となった山本を並べた。ボランチには、青木と小笠原を指名。2列目は右から、カイオと土居、金崎が並ぶ。そして前線には赤崎が入った。

開場前、青空が広がっていたデンカビッグスワンスタジアム。強い日差しの下、サポーターは待機列を成し、ステージ開幕の時を待っていた。2週間ぶりのリーグ戦、ウォーミングアップに向かう選手たちに降り注いだのは、大きなチームコールだった。日差しが和らぎ、心地良い気候となる中、19時3分、選手たちはキックオフのホイッスルを聞いた。

アウェイでの一戦は、立ち上がりから拮抗した展開となった。鹿島は、左サイドハーフに入った金崎が力強い突破を見せ、ゴールへの意欲を示す。金崎はカイオとのポジションチェンジで、左右両サイドで強引なドリブルを繰り出し、推進力となった。ただ、なかなかチャンスを作るには至らず、シュートまで持ち込めない時間が続く。

新潟に攻め込まれる場面が多くなったが、最後の一線で身体を張る鹿島は、スコアレスのまま試合を進める。ファーストシュートは18分、小笠原の右CKに反応したカイオがヘディングでゴールを狙ったが、枠を越えてしまった。

鹿島は以降も守勢に回る展開となったが、昌子が出足の早いカバーリングを何度も見せ、ピンチの芽を摘んでいった。ペナルティーエリア内への突破を許しても、決定機を作らせることなく、残り15分を迎えた。

そして、待望の先制点は30分に生まれた。小笠原の左CKがファーサイドへ飛ぶと、反応したのは昌子。飛び出してきた相手GKよりも先にボールへインパクトした背番号3は、打点の高いヘディングシュートをゴール左隅へと届けた。苦しい流れの中、セットプレーで先制するという理想的な展開だった。

しかし、鹿島のリードは1分にも満たなかった。直後の31分、右サイドからカットインを許し、指宿に強烈なミドルシュートを決められて同点に。さらに押し込まれる鹿島は、ホームの大声援に乗って攻勢をかける新潟の勢いを止められず、42分にも失点。ペナルティーエリア左側から小泉にシュートを決められ、逆転を許してしまった。1-2。前半は、1点ビハインドで終了した。

後半開始時から、セレーゾ監督は赤崎に代えて遠藤を投入。金崎を前線に配置転換し、反撃を期す。しかし、守勢に回る展開は変わらなかった。3点目こそ許さなかったが、攻め込まれる場面が続き、セレーゾ監督は60分、ダヴィをピッチへ送り出す。去年の10月18日、カシマスタジアムでの柏戦で左ひざの前十字じん帯損傷、外側半月板損傷という重傷を負っていた背番号11。実に266日ぶりに、ピッチへと帰還した。1点差を追うチームに、頼もしいストライカーが加わった。

鹿島は61分にファン ソッコをピッチに送り出し、交代枠を使い切って、残り30分に臨んだ。次第にスペースが空き、オープンな展開となる中、新潟に最終ラインの背後を突かれ、あわやという場面を作り出されることとなった。それでも、佐藤が落ち着いたセービングで3点目を許さず、相手の逸機にも助けられて、1点差のまま試合は進んだ。

「奇跡を起こせ」との声がアントラーズレッドのスタンドから飛ぶ中、劇的なシナリオは最後に用意されていた。アディショナルタイム、表示は5分。鹿島の選手たちは強引に、粘り強く相手ゴールへと押し込んでいく。そして4分を経過した頃、ペナルティーエリア内で混戦となり、金崎が放ったシュートが右ポストを直撃すると、詰めていた土居がゴールネットを揺らした。2-2。公式記録上は90分+4のゴールで、鹿島が同点に追いついた。


試合はここで終わらなかった。同点弾からわずか1分、右サイドのタッチライン際で粘り強くボールを奪い、ドリブルで持ち込んだ金崎がグラウンダーのパスを送ると、待っていた遠藤が左足シュート。ブロックに入った相手DFに当たったようにも見える、緩やかな軌道のボールが、ゴールへと吸い込まれていった。これで、3-2。後半アディショナルタイムに立て続けに2ゴールを奪い、鹿島が逆転勝利を収めた。


アウェイで勝ち点3を獲得し、開幕白星スタートとなった。ただ、試合後、昌子が「点を取った後の試合運びに課題が残った」と言えば、佐藤は「反省点が多い試合」と、振り返ったように、試合内容が良かったとは決して言えない。次戦は4日後、J1 2nd 第2節の清水戦だ。しっかりと修正を施し、中3日で迎えるホームゲームに臨まなければならない。ここから勢いに乗っていくためにも、非常に重要な一戦となる。

【この試合のトピックス】
・新潟とのリーグでの対戦は、昨年11月2日のJ1第31節以降、3試合負けなし(2勝1分)となった。
・新潟とのアウェイでのリーグ戦は、2011年以降、5シーズン連続負けなし(3勝2分)となった。
・山本がフル出場。5月16日のJ1 1st 第2節広島戦以来、約2か月ぶりの出場を果たした。
・ダヴィが途中出場。昨年10月18日のJ1第28節柏戦で負傷して以来、戦列を離れていたが、266日ぶりにピッチに立った。
・昌子が、4月29日のJ1 1st 第8節の仙台戦以来の今季リーグ戦2ゴール目を挙げた。
・土居が、6月20日のJ1 1st 第16節の横浜FM戦以来、2試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。
・遠藤が、6月7日のJ1 1st 第15節の山形戦以来、3試合ぶりの今季リーグ戦4ゴール目を挙げた。
スタッツ
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---|---|---|
10 | シュート | 8 |
9 | GK | 9 |
6 | CK | 6 |
14 | 直接FK | 15 |
4 | 間接FK | 1 |
4 | オフサイド | 1 |
0 | PK | 0 |
試合データ
- 入場者数
- 24,316人
- 天候
- 晴、無風
気温 25.4℃ / 湿度 61.0% - ピッチ
- 全面良芝、乾燥
- 主審
- 上田 益也
- 副審
-
木川田 博信
数原 武志 - 第4の審判員
- 藤田 和也