前節、ホームで湘南相手にリーグ戦初勝利をあげたアントラーズが北海道コンサドーレ札幌をアウェイで3-1と勝利を収めた。勝利の貢献者は、2ゴールの伊藤翔と2シーズンぶりとなるリーグ戦ゴールを決めたレアンドロ。前半12分、23分と立て続けに技ありゴールを決め、伊藤は今季公式戦早くも7得点。そしてレアンドロは76分にカウンターから持ち込んで自らゴール。新旧2人のゴールハンターの活躍により、北の大地で勝ち点3をもぎ取った。
▼▼DAZN MATCH HIGHLIGHTS▼▼
先週火曜日となる3月12日に行われたACLグループステージ第2節・山東魯能戦は、まるでジェットコースターのような展開となった。新加入ながら、周りとの連係も抜群の伊藤が11分、14分と連続ゴールを決め、楽勝ムードが漂ったが、その後、山東のPELLEに2得点を奪われ、前半を2-2と折り返した。後半はフィジカル勝負に出て来た山東を何とかチーム全体で抑えこみ、結局勝ち点1を手に日本へと帰国した。
一方のリーグ戦では前節、ホームで安西の絶妙ゴールで1-0と湘南に勝利。開幕戦は悔しい敗北、第2節は王者川崎Fに対し1-1のドローと続いただけにその喜びはひとしおだった。そして今節、狙うはリーグ戦連勝。北の大地に乗り込み、リーグ戦2連勝中と好調の札幌に対峙した。
この重要なゲームで大岩監督が選んだ先発メンバー11人は、GKにクォン スンテ、最終ラインは右から内田、犬飼、町田、安西。ボランチはレオ シルバ、永木のコンビ、そしてサイドにはレアンドロ、安部、フォワードには伊藤と土居が入り、湘南戦と同じ布陣となった。また、ベンチには曽ケ端、スンヒョン、平戸、セルジーニョ、三竿、遠藤、金森が入った。
今季まだ手にしていないアウェイでの勝ち点3を狙い、ウォーミングアップに集中する選手たち。そして敵地と思えないほどの大きなチームコールが、サポーターから送られる。少しばかり薄暗く、独特の雰囲気に包まれた札幌ドームで戦いの火蓋が切って落とされた。
序盤、細かいパスワークと可変するシステムで前に来る札幌に対し、アントラーズも早いタイミングで仕掛ける。5分、敵陣中央から永木がミドルシュートを放つが、これは枠の上を行った。その後、札幌がボールを保持する時間を作ろうとするが、12分、相手のパスをカットしたアントラーズがカウンターから先制点を奪う。レアンドロから柔らかいパスを受けた伊藤が中央突破から相手GKの動きを良く見て、チップシュート。冷静沈着なゴールハンターが公式戦連発となる得点で、アントラーズにリードをもたらした。
これで浮き足だった札幌を相手に、アントラーズはなおも攻め込む。23分、追加点は再び伊藤。今度は代表初選出で意気込む安西が左から中央へ切り込み、エリア内に走り込んだ伊藤へラストパス。伊藤が左足でゴールネットを揺らし、アントラーズは早くも2点のリードを奪った。
その後もポゼッションする札幌、パスをカットし前へ出るアントラーズと試合の流れは変わらず、前半は2-0のリードで折り返す。「相手の裏を突く」。試合前、伊藤や土居が口をそろえて話していた戦い方を貫くアントラーズに後半もゴールの期待が大きくかかった。
後半開始後も試合の流れは変わらない。ただ、札幌の圧力がやや強まり、前線のアンデルソン ロペス、鈴木武蔵、そしてチャナティップがボールに絡む機会が多くなる。一方のアントラーズは最終ラインからキャプテン内田がうまく全体をコントロールし、守備の布陣を整える。また犬飼、町田、レオ、永木らが体を張って相手の攻撃を防いだ。
66分、大岩監督は反撃の手を打つ。安部に代わりセルジーニョを入れ、チームのリズムを変える。すると代わったばかりのセルジーニョが果敢なプレスで札幌のミスを誘う。この交代策で札幌の勢いが緩み、10分後には待望の3点目が生まれた。この値千金の追加点を決めたのは、レアンドロ。カウンターから右サイドを抜け出しゴール前に入ると、相手選手をかわし、シュート。これが札幌ゴールのネットを揺らし、スコアは3-0となった。
2017年11月5日のホーム浦和戦以来、実に2シーズンぶりとなるレアンドロのゴールでリードを3点に広げたアントラーズは守備に重きを置いた戦い方へと転じるが、86分にCKからアンデルソン ロペスにヘディングで決められ、3-1としてしまった。ここで大岩監督は3点目を取ったレアンドロに代わり三竿をピッチへ送り、クロージングを図る。アディショナルタイムには土居に代わり金森を入れ、札幌の追加点を許さず、3-1と北の大地で勝利を手にした。
伊藤の公式戦2試合連続となるマルチゴール、レアンドロの2シーズンぶりとなるゴールで対札幌との戦績を13試合連続負けなしとしたアントラーズ。完封勝利で追われなかったことに少しばかり悔いは残るが、好調な札幌を相手に掴んだリーグ戦での連勝は、今後につながることだろう。
インターナショナルマッチウィークに入ることで、Jリーグ、ACLともにしばしの中断期間に入る。2月末からの連戦が続いた選手たちにもしばしの休息が与えられる。次は、2週間後の31日のアウェイ磐田戦。リフレッシュした選手たちの躍動を期待したい。
【この試合のトピックス】
・対札幌の戦績が、これで13試合連続負けなし。
・伊藤翔が公式戦2試合連続2ゴール。
・レアンドロが、2017年11月5日のJ1第32節・ホーム浦和戦以来、2シーズンぶりとなるリーグ戦でのゴールを決めた。


・判断を速く、ピッチを大きく使う。前半できていたことを後半も続けよう。
・集中力を持続し、積極的な姿勢を忘れずに戦おう!
・まずは1点とろう。逆転は十分にできる。
・次の展開を予想してプレーしよう。
Q.今日の試合で評価できる部分は?
A.守備のところで連動するところ、相手のウィークポイントを突く動き、これは攻守一体となっている。なので、守備がよかった、攻撃がよかったというよりも、どちらも自分たちの目指すべきところができていた。残り10分のところでは少し後ろに重たくなってしまった。また、ボールホルダーに対してのプレスが、なかなか行けない状態になってしまった。選手交代で勢いを出そうと思ったが、選手たちが自信をもって守ろうという意識が少し強すぎたと感じる。次の試合ではなくしていかなければいけない部分だと思う。
Q. 山東魯能戦と同じく前半の早い時間帯で2点を取ることができ、今日はまた違った形で選手の成長を非常に感じる試合となったが、その点についてはどう思っているか?
A.自分たちが反省すべき試合を前回している。その反省が非常に生きたと思う。選手の中でも、ピッチの中やハーフタイムで声がけがしっかりできていた。そこは、チームのレベルがまた一つ上がったと評価している。
Q.伊藤選手に対する評価は?
A.彼は、得点を取るところ以外に、守備の戦術を非常に理解しようと前向きに取り組んでいる。その結果が、自分のところにボールがこぼれてきたり、パスが出てきたりという部分につながっている。
どこにスペースがあるか確認することが、1番大事になってくる。そこのスペースに走りこむのか、とどまるのかという選択肢を、個人としてもチームとしても、頭の中に入れておかなければいけない。
【土居 聖真】
相手の背後は第一優先で狙わないといけない。裏への抜け出しや、ボールを呼び込む部分の駆け引きは大事になってくる。
【町田 浩樹】
流動的で、独特なサッカーをしてくるチームなので、注意しなければいけない。コミュニケーションの部分でなんとかなる部分はある。一人で守るのではなく、全員で声を掛け合いながら守っていきたい。
【安西 幸輝】
相手は、監督が代わって2年目になり、すごくチームとしての精度が上がってきている。難しい戦いにはなるが、まだ守備が構築されてない部分があると思うので、そこの隙は狙っていきたい。
【三竿 健斗】
相手は前節5点取っているが、そのほとんどはカウンターからの得点だった。なので、しっかりと守備を整えて、攻撃しているときのリスクマネジメントをしていければ、そう簡単にはやられないと思う。
【犬飼 智也】
相手は、去年より完成されているチームになっていると思う。今調子のいいチームなので、自分たちはやられないようにしっかり守っていきたい。
今日は守り方が良かったし、相手にボールを回させてからのカウンターができていた。(右サイドでコンビを組んだ)レアンドロの良さを引き出してあげるにはどうしたらいいかを、意識しながらやっていた。
【伊藤 翔】
今日は気持ちよく勝てた。しかし、最後の1失点は余分な部分だった。自分を見ていいパスを出してくれるのは本当にありがたいし、パスを出してくれればゴールを決める自信がある。今は(味方からの)球出しに恵まれているなと感じる。
【町田 浩樹】
相手の攻撃の選手をうまくボランチと受け渡しながら出来た試合だった。
【安西 幸輝】
前半に翔君が2点取ってくれたのですごく楽に試合を進めることができた。アシストをして数字がついたが、チームに貢献していくことが大事だと思っているので、今日は無失点で終わりたかった。
【永木 亮太】
今日は、わん(犬飼選手)とマチが相手の楔に強く行けていたし、そこでほとんどボールが奪えた。このフォーメーションを取ってくる相手に少し苦手意識があったが、今日は守備がうまくいき、守備からのカウンターも決まっていた。今日の試合をヒントにしていきながら、これからの試合に臨んでいきたい。