ファンクラブからのお知らせ

ファンクラブに関わる最新情報をお届けします!

最新情報
最新情報
スペシャルコンテンツ
スペシャルコンテンツ
2020年08月26日(水)

FREAKS Vol. 299(2020/8)より 〜信じる心、やり続ける力〜

photo

明治安田生命J1再開後、カシマスタジアムでの初戦となった第3節の札幌戦。アントラーズは前半7分という早い時間帯に、DFの背後に出されたロングボールからゴールを許してしまった。失点直後、GKクォン・スンテは自分の胸を指さすと、「失点は自分のせいだ」と言わんばかりにチームに意思表示した。確かにロングボールに対して、飛び出すのか、それともとどまるかで一瞬のためらいが感じられた。だが、失点はGKだけの責任ではない。むしろ失点した直後は、自分自身が一番、悔しかったことだろう。それにもかかわらず、彼は自分に非があることを認め、訴えたのである。

「どんな失点であろうとも、ゴールを奪われれば自分の責任だと思っています。失点したことは苦しいし、悔しい。でも、僕は仲間を信じていますし、1失点しても2失点はしない、3失点はしないと思う気持ちが大事。無失点で終えることが一番ですけど、常に最少失点で試合を終えられるように、すぐに気持ちを切り替える準備と努力をしています」

新しい戦術に着手している過程では、プレーへの理解度が重要になる。だが、それ以上にクォン・スンテがいう〝責任〟やチームへの〝犠牲心〟も必要なのではないか。

新しいことにトライしているからこそ、チームが苦しい状況だからこそ、経験ある選手の声に耳を傾けたい。最後尾からチームを見つめる守護神は今、何を思い、何を感じているのか。

お互いを信じて、チームとして
問題を解決していく姿勢が大事

──新型コロナウイルス感染症の影響で中断していたJリーグが、約4カ月ぶりに再開されました。久しぶりに公式戦のピッチに立った心境はいかがでしたか?
「まずは医療従事者の方々が新型コロナウイルス感染症の医療現場で懸命に働いてくれたことに感謝しています。Jリーグが再開したことは、大変うれしいですけど、まだまだ新型コロナウイルス感染症が治まったわけではありません。これからも、僕ら選手をはじめ、ファン・サポーターの皆さんも自身の体調や健康に気をつけながら過ごしていかなければならないと思います。選手としては、カシマスタジアムでまたサッカーができるという喜びもありましたが、ホームで戦う以上は必ず試合に勝たなければならない。それだけに、(再開後のホーム初戦で)結果を残せなかったことは悔しかったです」

──チームの状況に触れると、再開後も苦戦が続いています。この結果をどう受け止めていますか?
「チームとして大きな変化を迎えているシーズンなので、やはり難しさはあると思っています。そのなかで選手はしっかりと準備を行い、結果にこだわりながら試合を戦っていかなければならないと思っています。こうした難しい時期を乗り越えるためにも、これからも試行錯誤を続けていく必要があります。ただ、この厳しい状況を乗り越えることによって、チームはもうワンランク強くなることができるし、さらに強い団結力を築くことができるとも思うんです。そういう意味では、選手もスタッフも改善しようと、成長しようと努力しているので、ここから調子も上向いてくると信じています」

──現在35歳。これまでにも思うように結果がともなわず、難しいシーズンを過ごしたことはあるのでしょうか?
「それでいうと、難しさは常にありましたよ。他のチームメートもそうだと思うのですが、そうした難局を乗り越えてきたからこそ、今、こうしてアントラーズというチームにいるとも思うんですよね。それは個においても、チームにおいても同様。変化にうまく対応し、乗り越えることができれば、個人としても大きく成長し、チームとしても多くの勝利をつかみ、タイトルというものを手にすることができると感じています」

──前所属の全北現代モータース時代などにも、そうした経験は?
「全北現代のときは毎年のように大幅に選手が入れ替わり、やはり一からチームを作っていく難しさがありました。さらにいうと、尚州尚武FCというチームは、半年に1度、選手が入れ替わるような環境でした。だから、今シーズンのアントラーズも新加入選手が多いですが、新たなチームメートと、新しくサッカーを築いていく過程は、僕自身、何度も経験しています。今までも、そうした状況で、選手同士の意思統一をしっかりと図ることで、内容を改善し、結果に結びつけてきました。大事なのは、僕ら選手たちが信じてやり続けること。そう思っています」

──チームがうまくいかない状況のとき、クォン・スンテ選手が働きかけたことはあったのでしょうか?
「今、話したことにも通じているのですが、まず僕がチームメートに働きかけるのは、『お互いを信じよう』ということでした。お互いを信頼することによって、プレーもプラスに作用すれば、チームとしてもいい流れが生まれます。うまくいかないとき、人間はどうしても問題点にばかり目を向けてしまいますよね。悪いところを探して、犯人を見つけようとしてしまう傾向にある。でも、うまくいかないときこそ、誰かのせいにするのではなく、チームとして問題をどうやって解決していくかが大事なんです。だから、思っていることを言い合い、お互いの意見をぶつけ合えるような関係性を築くことが大切。もちろん、そこにはお互いへのリスペクトがなければいけない。そうした環境、関係性、雰囲気を作れるように、働きかけていましたし、これからも働きかけていきたいと思っています」

──ただ、「言うは易し」で、全員が同じ方向を向くというのは、決して簡単なことではありませんよね。
「そのとおりです。サッカーは11人でやるスポーツですし、それ以上の人間がかかわる競技なので、みんながベクトルを合わせるというのは、決して容易なことではありません。そこが、きっと、サッカーが難しいスポーツといわれる理由でもあるんでしょうね。自分の経験からいえることがあるとすれば、同じ方向をみんなが向けば向くほど、優勝に近づき、タイトルという結果がついてくる。繰り返しになってしまいますけど、うまくいかないときこそ、お互いを信じて、同じ方向を向くことが大切なんです。僕としては、一人でも目を背けようとしていたならば、同じ方向を向けるように働きかけたい。何より、やり続ければ、必ず結果はついてくると思っているので」

変化は少しずつ見えてきている
最後には望んでいる姿になる

──ザーゴ監督が掲げるスタイルは、最後尾を守るGKから見て、どのように理解していますか?
「実は、僕としてはやってみたいと思っていた魅力的なサッカーでもあるんですよね。ボールを保持するということに関しては、シンプルといえばシンプルですが、随所に難しさもあります。だからこそ、一人ひとりが、このサッカーを成功させるために、もっと勉強しなければいけないし、今以上に努力する必要があるんです。現代サッカーにおいては、やはりボールを保持し、支配することは有益ですよね。一方で、さらに状況判断する力を養い、ときにはハイプレッシャーをかけ、ときにはショートカウンターを狙う場面も作り出さなければいけない。まだまだチームとして、やらなければいけないことは多いと感じています」

──具体的に難しさを感じている部分は?
「一つ挙げるとすれば、ビルドアップのところです。ビルドアップにはメリットとデメリットがあると思います。うまくボールをつなぎながら、相手のゴール前まで運ぶことができれば、より多くのチャンスを作り出すことができる。一方、自陣でボールを失う回数が増えれば、当然、失点するリスクも増えますよね。だから、シンプルと表現したように、シンプルにプレーするところはシンプルにプレーしなければならないと感じています。このビルドアップがチームとして構築できれば、おもしろくて魅力的なサッカーになるはず。ミスをすれば失点する可能性も高まるだけに、正確さが問われる。ただ、ザーゴ監督から、僕らはそこにトライしていくことを求められているだけに、やらなければいけないですし、やり続けなければいけません」

──GKも、求められるプレーに変化はありますか?
「以前よりも、ビルドアップの部分でチームにかかわるようにと言われているので、そこはもっともっと努力していきたいと思っています。そうしたなかで、何よりもGKとして大事なのは、ゴールを守るということ。実際、それができていない現状があるので、守るという部分も突き詰めていきたいと思っています」

──リーグ再開後の試合を見ていると、第2節の川崎F戦よりも、第3節の札幌戦では、CBが積極的にボールを運ぶシーンが見られました。試合を重ねるたびに、チームとして成長している印象を受けます。
「(札幌戦では)ワンちゃん(犬飼選手)のそうしたプレーにより、相手の背後を狙うパスが見られました。結果的にオフサイドになりましたけど、いいチャレンジだったと思いますし、1試合経っただけでも成長した姿を見せられたと思っています。これからさらに試合を重ねていけば、どんどんよくなっていくと感じています」

──一方で、その2試合では早い時間帯に先制点を奪われています。
「先に失点してしまうと、相手は僕らを見ながらサッカーができるので、ゼロに抑えながら試合を進められるように改善していきたいですね。そうすることによって前線の選手たちも慌てることなく、攻撃することができますからね。まずは先制点を許さないこと。そのうえで、自分たちのサッカーをやっていくことが大事だと思っています」

──ザーゴ監督は〝理解〟と〝実行〟というキーワードを挙げていました。それが進んでいけば、おのずと結果は出るという確信はありますか?
「すごくおもしろくなると思いますし、勝利の確率が高いサッカーになると思っています。理解と実行というのは、非常に難しいタスクではありますが、サッカーはコンマ何秒かで状況が変わるスポーツ。それだけにチームとしての理解と実行が高まっていけば、必ずいい結果がついてくると思っています」

──今、「おもしろくなる」という言葉が聞けましたが、プレーしている選手たちが可能性を感じていることが一番だと思います。
「僕としても根っこの部分には、サッカーは楽しくなければいけないと思っていますし、サッカーを通じて見る人に幸せを感じてもらいたいとも思っているんです。だから、苦しい時期もありますし、悔しい経験をすることもありますが、サッカーは楽しくなければいけない、人に幸せを与えなければいけないですよね。そのために勝利を届けたいと思っています。アントラーズのサポーターが、チームのことをどう思っていて、選手たちにどうあってほしいのかを僕自身は痛いほど、理解しているつもりです。そのなかで結果が出ていないことに対しては、本当に責任を感じています。でも、チームは、僕ら選手たちは、変化しようとトライしている。その変化が少しずつ見えてきているので、この変化を結果につなげていきたい。そして、変化の最後はサポーターが期待していた姿になっていると思いますし、その結果を手にすることができるとも思っています。みんなが望んでいる結果を手にするには、サポーターの後押しが大事になってくるので、応援をお願いします。そして、新型コロナウイルス感染症に気をつけながら過ごしてください」

photo

photo


最新情報
最新情報
スペシャルコンテンツ
スペシャルコンテンツ

© 1992 Kashima Antlers FC All Rights Reserved.
© Sony Network Communications Inc. All Rights Reserved.