天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 ラウンド16、トランスコスモススタジアム長崎でV・ファーレン長崎と対戦した。開始早々に先制点を許し前半を折り返すと、雷の影響により、ハーフタイムで一時試合が中断するアクシデントに見舞われる。それでも後半開始早々にカイキのゴールで同点に追いつくと、エヴェラウドの逆転ゴール、林の追加点が生まれ、3-1で勝利した。
8月15日のホーム徳島戦は、荒木の2ゴールと町田のゴールで3-0と快勝した。ただ、次の天皇杯ラウンド16までは中2日と時間はない。試合翌日からすぐに長崎戦に向けた準備を進め、試合前日の8月17日に長崎へと向かった。
スタメンは徳島戦から8名を入れ替えた。GKはスンテ、最終ラインは常本、林、町田、安西、ボランチは永木とピトゥカ、前線は遠藤、カイキ、松村、エヴェラウドが入った。そして、ベンチには、沖、犬飼、永戸、レオ、荒木、土居、上田が座る。
立ち上がりはアントラーズが積極的に攻撃し、押し気味に試合を進めるが、チャンスをものにしたのは長崎だった。7分、ウェリントン ハットに左足でインスイングのクロスを入れられると、ペナルティエリア内に走り込んできた毎熊にヘディングで合わせられ、ゴールネットを揺らされた。開始7分で長崎に先制点を許してしまう。
降り出した雨がより一層強さを増し、両チームともにピッチコンディションを強く意識しながらプレーすることになった。
アントラーズは長崎のタイトな守備に苦戦し、なかなか中間スペースでパスを受けられない。何度か個人技でシュートまで持ち込む場面もあったが、ロングボールが増えてしまい、攻撃のテンポをなかなか上げられなかった。
一方、守備面では長崎の右サイドからのカウンターに苦しめられた。前半終盤にはクロスからゴール前で決定機をつくられてしまう。ただ、このピンチは常本の身を挺したクリアで辛うじて失点を防ぎ、1点のビハインドで前半を終えた。
雷の影響により、ハーフタイムの間に試合は一時中断となった。そして、中断明けの20時55分に後半が始まった。
大粒の雨が降り注ぐなか、後半立ち上がりに試合は動く。50分、右サイドの高い位置まで進入した常本が低いクロスを入れると、ニアサイドでカイキが合わせた。ダイレクトで放ったシュートは、見事にファーサイドのサイドネットに吸い込まれ、アントラーズが同点に追いつく。
ここから雨足は一層強くなり、ピッチコンディションはさらに難しい状況になる。ただ、それでもアントラーズは同点に追いついた勢いを落とすことなく、前へ前へと攻撃を仕掛けていく。
すると、その積極性が実を結んだ。60分、左サイドからピトゥカがアーリークロスを入れると、ペナルティエリア内でエヴェラウドが頭で合わせる。ヘディングシュートはゴール左隅に決まり、アントラーズが逆転に成功した。
71分に遠藤をベンチに下げ、レオを投入した。すると、74分に追加点が生まれる。右サイドからのフリーキックを獲得すると、永木がDFとGKの間に絶妙なクロスを入れる。ファーサイドまで流れたボールに林が左足で合わせ、ゴールを奪った。3-1とアントラーズがリードを2点に広げる。
その後、77分にはエヴェラウドと松村に代えて、上田と土居を投入。88分にはピトゥカと常本に代えて、荒木と永戸をピッチへ送り、最後まで集中力を切らさずに戦った。そして、このまま3-1で試合を締めくくり、天皇杯準々決勝への進出を決めた。
次は天皇杯からリーグ戦へと戻り、神戸と対戦する。再びアウェイで中2日と非常に厳しいスケジュールではあるが、最善の準備を尽くし、チーム一丸で勝利を目指す。
【この試合のトピックス】
・カイキが今大会2ゴール目
・エヴェラウドが今大会5ゴール目
・林が今大会初ゴール



・サイドのポジションを前にとろう。
・ボールを下げないこと。
・「受け」の姿勢にならず、しっかり戦おう。
立ち上がり、長崎が狙いを持って攻めてきた。失点の場面もそうだったが、斜めへのロングボールを徹底していて、押し込まれる時間も多くあった。その狙いによって、われわれが間延びしてしまった。途中からわれわれの時間を作ることができたが、間延びしたことで、いい攻撃ができなかった。
後半は、中断を挟んだ形となったので、その間にわれわれの戦い方の確認ができた。選手たちもお互いにコミュニケーションを取ってくれた。それもあり、立ち上がりから自分たちの時間を作り、コンパクトさも出すことができていた。それが同点や逆転へとつながった。
終盤は雨でピッチ状態が悪く、ボールが止まってしまうような状況だったが、その中でも粘り強く戦ってくれた。
この勝ちを次のラウンドにもつなげていく。またすぐリーグ戦があるので、そこにも繋がる勝利となった。
Q.ハーフタイムはどの部分を修正した?
A.サイド深くまで入っていってほしいと要求した。サイドを使うことはできていたが、中央から仕掛けることが多く、相手のカウンターも増えていた。サイドからの攻撃では分があると思っていたので、われわれがサイドからいい形でクロスを上げていこうという話をした。
Q.中断中に選手たちへかけた言葉は?
A.特別、言葉をかけたということはない。前半はリードされて上手くいっていなかった。時間ができたことで、お互いでコミュニケーションを取って確認することができ、選手たち自身も落ち着くことができた。ベンチメンバーからも意見をもらったりとチーム全体で勝利を掴むことができたと感じている。
チームは今3連勝している。大会は天皇杯に代わるが、チーム全員で戦い、しっかり勝ち進んでいかなければいけない。長崎はしっかり戦ってくるイメージがある。能力が高い選手がいるし、いい外国籍選手もいるので、力のあるチームだと感じる。普段試合に出ていない選手でも勝つ。そこで勝つことができれば、また自信に繋がるし、モチベーションも上がっていく。だから、この戦いは非常に重要になる。
【遠藤 康】
長崎相手だが、難しい試合になると思う。試合に出た選手でしっかり戦いたい。そして、自分が選手たちを引っ張っていけるようにしたい。アントラーズはもっともっとできるチームだし、クオリティももっと高めていかなければいけない。慢心することなく、内容をもっと突き詰めたい。
ピトゥカの特長やキックの質も分かっていて、ピトゥカも僕の欲しいボールが分かっている。(2点目の)ゴールの場面では、ピトゥカが相手CBの間へ完璧なボールを入れてくれた。あとは、ゴールを決めるだけだった。
【林 尚輝】
(3点目の場面は)トレーニングの時からやっていた形だった。亮太君がファーサイドへ良いボールを入れてくれたので、ゴールを決めることができた。トーナメントということで1点が非常に重要となってくる試合だった。そこでゴールを決めることができた。自分の中で非常に大きなゴールとなった。