
前半から終始ペースを握られた鹿島は宮吉のゴールでJ2の京都に0-1と悔しい敗北を喫した。天皇杯で鹿島が下のカテゴリーのチームに負けたのは、1994年の第74回大会で当時の東京ガス(現FC東京)に敗戦して以来、実に17年振り。また1999年の第79回大会以来となる天皇杯4回戦での敗退と不名誉も重なり、これで来季のACL出場権を完全に失った。さらに今季で退任するオリヴェイラ監督にとっては、鹿島ラストゲーム。過去5年間で6冠を獲得した名将は、「1月1日まで戦い続けるつもりだった」と悲しげに最後の試合を振り返った。
序盤、鹿島は前線で大迫、興梠が仕掛け再三チャンスを作るが今季の戦いぶりを象徴するようにシュートまで持っていくことがなかなか出来ない。逆に10分過ぎ辺りからは京都の激しいプレッシングと中山、工藤、中村、そして宮吉らが細かいパスをつなぎ前へ出るスタイルに押され、試合の流れを完全に奪われる。前半、5本ほどシュートを放たれ、何度もピンチに陥った鹿島だったが、その度にゴールを護るキャプテン曽ヶ端が好セーブを見せ、前半の45分は何とか0-0で乗り切った。
後半に入っても流れは変わらず、前へ前へ出てくる京都に手こずる。そして59分、右サイドでチョン ウヨンのパスを受けた宮吉にそのまま豪快なシュートで先制点を奪われた。
その後、63分には本山に代え小笠原をピッチに送り出し何とか同点に追いつこうとする鹿島だったが、71分に柴崎との交代でタルタがピッチに立った辺りから焦りだけが目立つようになる。3分あったアディショナルタイムでも野沢のロングフィードをパワープレーで前線へ残った岩政と大迫が競り合ってしまうなど、最後まで鹿島らしさを出せずに2011シーズンラストゲームを戦い終えた。
「今は悲しい気持ちでいっぱいだが、この5年間でみんなと分かち合った喜びの大きさは後々しみじみと感じてくると思う」。試合後の記者会見でそう語ったオリヴェイラ監督は、サポーターへの挨拶で感極まり涙を流すなど最後までアントラーズ愛に満ちていた。名将と共に歩んだ5年間。この試合でピリオドが打たれるなど誰も思っていなかったことだが、この悔しさを糧に2012シーズンを迎えたい。




















負ければシーズンが終わってしまう。選手は契約も含め大変な時期だけど、サッカーをやっている以上は負けたくないという意識の方が大きいと思う。チームの状態も変わっていないし、しっかり練習も出来ている。
【興梠 慎三】
ACLのないシーズンは考えられないので優勝を目指している。ワントップはやりやすい。モトさんが入って中盤の構成も変わり、一発を狙いやすくなった。良い飛び出しでチャンスを活かしたい。
【小笠原 満男】
京都は若いと言っても試合は年齢でやるものではない。選手も相当変わってしまっているのでイメージはない。相手を意識せず自分たちのサッカーをすることが大事。
【青木 剛】
しっかりと準備はしている。それを試合で出せるかだと思う。相手は去年と変わっているし情報も少ないので試合の入り方に注意する。攻撃陣に能力が高い選手が多いので、各々の特長を把握して対応したい。大樹さんとのコンビは何の問題もない。
【岩政 大樹】
いつも通り、試合が始まってから相手のことは考える。自分が入ってうるさい奴が増えるけど、それが僕の仕事。京都は終盤に勝っているので勝ち癖がついて勢いがある。その相手の勢いを受けずに戦う必要がある。
【柴崎 岳】
カテゴリーが違っても、自分たちがやることは同じ。誰が相手でも、いつもの試合と同じように準備をして自分たちのサッカーができるようにする。
【増田 誓志】
天皇杯で今残っているチームを見ても、J1は半分しか残ってないのだからJ2との差はない。J2と思わないで戦う。ACLがないシーズンは物足りないし、自分たちの成長も止まってしまうので優勝する必要がある。
スカウティングビデオを見て、サイドチェンジを多くして攻撃しようとしたが上手く出来なかった。それがパスミスになったり、ボールサイドに人が多く集まっている所で取られてやられたりした。守備でもやられ、攻撃でも点が取れない。前も後ろも課題ばかり。
【本山 雅志】
相手の網に引っ掛かった。一発勝負だったので先制点が大事だった。サイドチェンジを多くしてチャンスを作ったけれど、チームとして上手くいかなかった。チャンスに決められないで片づけちゃいけないが、サッカーにはこういうこともある。最善は尽くしたけど負けて申し訳ない。
【興梠 慎三】
悔しい。それだけ。チャンスで決められないという今季を象徴した試合。また練習してゴールとタイトルを取れるチームにしたい。ACLに出られないことは本当に残念だし、応援してくれたみんなに申し訳ないと思う。
【アレックス】
相手のサッカーが良かった。惜しいシュートもあったが、前半にもチャンスはあった。こんな形で終わってしまって悔しい。
※青木選手、岩政選手のコメントはアントラーズモバイルでご覧ください!