▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
2024明治安田J1リーグ第12節、三協フロンテア柏スタジアムで柏レイソルと対戦した。
前節、ホームのカシマスタジアムで湘南に3-1と勝利したアントラーズ。今季初の3連勝をかけ、アウェイで柏と対戦した。
中2日という過密日程ながら、ポポヴィッチ監督はホーム湘南戦から樋口から師岡だけを入れ替えた先発11人をピッチに送り出した。蓄積した疲れが心配されたものの、序盤はフレッシュな師岡をはじめ、運動量豊富な名古、仲間らが前線から激しいプレッシングで柏を追いつめる。また前節、2ゴール1アシストとエースの貫禄を見せた優磨が前線の起点となりつつ、周りをうまく使う見事なプレーでチームをけん引した。
4分、佐野のボール奪取から仲間が粘り、ボールを再び受け取った佐野が前線へスルーパス。これに名古がうまく抜け出し、相手DF陣をかわしながら、見事な今季初ゴールを決めた。
この電光石火の先制点で勢いに乗るアントラーズ。しかし、なかなか追加点が取れない。しばし強風の吹く日立台で前半に勝負を決めたいところだったが、最後の詰めが甘く、結局、1点リードのまま、前半を戦い終えた。
後半に入り、今度は風の影響を受けるようになったアントラーズが柏に押される場面が多くなる。柏は後半頭から交代出場した木下を前線のターゲットとして使い、マテウス サヴィオを中心に鹿島ゴールへ襲いかかってきた。
すると65分、島村にスルーパスから抜け出され、同点にされる。さらにはその5分後、マテウス サヴィオの放ったシュートがブロックにいった植田の腕に当たり、ハンドの判定。これで柏にPKを献上し、アントラーズは絶体絶命のピンチに立たされた。
しかし今日の日立台は、アントラーズに味方した。マテウス サヴィオが放ったPKは早川が反応するも、届かない。しかしボールはゴール右へ外れ、アントラーズは失点を免れた。
その後のピンチも早川を中心に粘り強く守り切ったアントラーズに、歓喜の瞬間が訪れたのは後半アディショナルタイムだった。90分+2、センターサークル付近でボールを受けた優磨が前線の動きをよく見て、ロングフィードを送る。これを途中交代のチャヴリッチが柏DF陣の背後で受け、右足で柏ゴールへ流し込んだ。
トラップこそ少し流れたものの、相手GKの動きをしっかりと見極めての見事なゴール。強くて、速くて、うまいチャヴリッチの真骨頂ともいえる劇的な決勝弾に、アウェイスタンドを埋め尽くした12番目の仲間は大きな歓喜に沸いた。
その後、またしてもマテウス サヴィオにヒヤリとするシュートを放たれるも、これもまたゴールの枠に飛ばない。運もあったアントラーズがこの激戦を2-1で制した。
これで今季初の3連勝を飾ったアントラーズ。勝ち点を22に伸ばし、暫定3位へと浮上した。まだまだ課題もあるが、全員が一丸となって戦うチームはこれからも進化し続けてくれることだろう。次は、ホームでの東京V戦。日曜日のカシマスタジアムに集う時間が待ち遠しい。
【この試合のトピックス】
・名古が今季公式戦初ゴール。



試合を振り返ると、失点する場面まではしたたかに賢く、共通理解をもってプレーすることができていた。今シーズンの中で、一番良くできていたかもしれない。試合をオーガナイズすることができていたし、(追加点を決めて)試合を決定付けられるようなシチュエーションも作れていたと思う。失点の仕方を振り返ると、ピンボールのように跳ね返ったボールがこぼれて決められてしまった。そこから、自分たちがやるべきことができない時間帯になって、相手に流れを渡してしまった。相手にPKのチャンスを与えたが、そこをしっかりと乗り切って守り切って、盛り返すということを見せられたのは良かった。
連戦で選手の疲労を考えて交代をしたが、代わりに入った選手がやるべきことをうまくできなかった時間帯があった。彼らが悪かったというわけではなく、このような流れの試合で自分の役割を果たすこと、スタートで出ていた選手のやっていたことをそのままやるのは難しいということだと捉えている。そういった劣勢の中で、我々も糸口を見つけてゴールに迫る回数を増やして、最後に決め切ったのは非常に良かったと思う。
ここ柏の地まで足を運んでくれたサポーターの皆さんに感謝したい。勝利を届けることができてほっとしている。我々が一つになって、苦しみながら勝ち取った勝利だと思う。全員で勝ち点3を取ることに成功したということで、苦しい試合ではあったが、このような勝利は今後のチームに非常にいい影響をもたらすと思う。
Q.後半から柏が木下選手を前線に入れて、セカンドボールを拾えずに苦しい展開になったが、どのようにゴールを目指していったのか。
A.風向きが変わったことも影響している。木下選手が入ったから劣勢になったとは思っていない。木下選手に関しては、彼が入ったところでの対応が悪かったわけではなくて、そこへ入るボールを蹴らせてしまったことが問題。ボールの出所を抑えられなかったのが問題だと思う。
Q.その中でワンチャンスを決め切ったこと、劣勢の展開を打破した意味については?
A.最初にも言ったが、失点するまでの時間帯は我々の狙いを出せていたと思う。(失点後も劣勢を強いられた中で)最後のチャンスを決め切って、苦しい試合を勝ち切ったのは非常に重要なこと。相手の時間帯になった15分間ではうまく修正できなかった部分もあり、相手の質も高かったこともあり、うまく対応できなかったので、自分たちの首を絞めてしまった時間帯だった。相手のオーガナイズが非常に良かったし、うちはオーガナイズできていなかった。成熟したチームになっていかなければいけない。成熟されたチーム、完成されたチームは90分間を通して隙を見せてはいけない。リードしている状況ではなおさらそうだと思う。この試合は、結果として負けていたらネガティブなことを言われていたかもしれないが、負けていたとしてもポジティブなことがあったと思っている。そのくらい、失点までの時間帯は良いものを見せることができたし、試合の大部分で見せたパフォーマンスには満足している。相手に渡してしまった15分間についてはしっかりと反省して、チームとして修正していかなければいけない。全員で共有して、修正していきたい。
Q.この3試合、チャヴリッチ選手を途中投入していて、ここ2試合はゴールを決めているが?
A.私は勝つことしか考えていない。勝つためにどう戦うのかしか考えていない。(選手起用については)もちろん、選手自身のコンディションなどが関わってくる。選手には常にその日の100%を出してほしいという話をしている。その100%を出せるのが5分であれば5分、90分であれば90分、100%を出して欲しいと考えている。それが勝つために最も大事なことだと思う。チャッキーに関しては、ここ3試合は途中からの出場になっているが、その時間に彼がもたらしてくれたものは見ての通り。もちろん、彼が毎試合で後半から入るわけではない。先発することもあるだろうし、後半から入ることもあるだろうと思う。
最後に勝ち切れずに負けるというのは、我々に力がないということであり、自分の責任だと思っている。しっかりと試合を検証したいし、後半のような戦いを前半からやらないと勝たせてもらえないということがはっきりしたと思う。次の試合ではスタートからしっかりと行けるように準備していきたい。
日立台は小さいころからの夢で自分にとって特別な舞台だった。そこでプレーできるのはいつになっても感慨深いものがある。
直近の2試合は、目の前の試合にしっかり入ることができていた結果だと思う。連戦だからとかということはあまり考えない。柏にどう勝利していくかというところだけに目を向けてやっていかなければいけない。
柏は組織的に守備をしてくるし、攻撃陣も技術のある選手たちがいる。そこの特長をどんどん活かしてくるという印象がある。今はアントラーズのスタイルを作り上げている途中で、そこにどれだけトライしていけるかがカギになってくると思う。いくら整っている組織でも、その組織を崩しに行くチャレンジをし続ければ必ず崩せると思う。柏戦では、チャレンジし続けていく。
【鈴木 優磨】
連戦が続いていく。この連戦を勝ちきっていけるチームが上に行くことができると思っている。誰が出ても必ずいい結果が得られるように、まずこの柏戦へ向けて全員で準備をしてきた。
【知念 慶】
柏は非常にタフに戦ってくる。中2日でアウェイゲームということで、簡単なゲームにはならないと思っている。チームとしては3連勝のかかった試合。連勝を伸ばしていけば、チームに勢いもついてくる。厳しいゲームになることが予想されるけど、しっかり勝ちきりたい。
連戦の時は、総力戦という言葉があるように、全員で戦っていかなければいけない。全員がいい準備をしていかなければいけないし、どの選手にチャンスがきたとしても「チームを勝たせる」という強い気持ちが大事になってくる。
苦しい試合になった。全員の力で勝ち取った勝ち点3だと思う。勝てたことは良かった。
(先制点の場面は)海舟にボールが渡る前にスペースは確認できていた。海舟も僕のことを見てくれていたので、信じて走り込んだ。シュートの場面は、落ち着いて決めることができた。
前半はチャンスもたくさんあった。欲を言えば、追加点を取ることができれば良かったが、そこはチームとしても個人としても課題になった。
【チャヴリッチ】
(決勝点の場面を振り返って)まずは優磨から素晴らしいボールが来た。自分がスペースを見つけて走り込んだところにいいボールが来たので、優磨に感謝したいと思っている。トレーニングから狙っている形を出すことができた。アイコンタクトもできたし、同じ絵を描くこともできた。
自分たちはまだまだ成長段階のチーム。ここからさらに向上していけると思っている。最初、苦しい時間を過ごした。その中でよりお互いのことを知ることができた。ここから自分たちはさらに成長していける。
【師岡 柊生】
監督から「準備をしておけよ」と言われていた。個人的にはいい準備ができていた。
自分の特長がボールキープやドリブルなので、それを活かしつつ、守備もしっかりやっていきたいと思っていた。少しだが、そこはできていたのかなと思う。
キツい時間帯の時に簡単にボールを失わないことだったりをしっかりやれていれば、失点を防ぐことができたと思う。小さいミスが失点につながってしまうので、それはなくしていきたい。
連勝ができているのは率直に嬉しい。この勝利が次につながっていくと思うので、これからも自分たちの目標を達成できるように頑張っていく。
【鈴木 優磨】
もう少し、楽に試合を展開していけたと思っている。ただ、このスタジアムで勝ち点を持って帰るのは難しいというのは分かっていた。なんとか勝つことができて良かった。
(決勝点の場面は)犬飼選手が触れなくて、チャッキーが触れるようなボールを蹴った。顔を上げた瞬間にチャッキーと目があったので、信じてボールを蹴り込んだ。個人的にもいいボールを送ることができた。チャッキーがあそこに走り込んでくれるのも分かっていた。いいゴールだったと思う。
今は勝ち点や順位をあまり気にしていない。それよりも、今は連勝を続けていけば一気に上位へいけると思っている。いかに自分たちが目の前の試合に勝っていけるか。そういった意味では、本当に難しい試合だったし、内容的には改善していかなければいけないところもあったが、得た収穫もあった試合だった。
【佐野 海舟】
前半はいい時間の使い方ができていたし、相手の裏のスペースもしっかり取ることができていた。ただ後半、相手が勢いよく来た時に自分たちの課題となる部分が出てしまっている。そこは引き続き改善していかなければいけない。
失敗することはあるので、そういう時にどういうパスを出していくのかなどをしっかりとチーム内で共有してやることが必要だと思う。
スタートから出ている選手、途中から出てくる選手、全員が自分の仕事を全うしている。いい形で得点も取れている。
今日勝つことができたのはすごく大きいと思う。ただ、あまり順位は気にせずに、1試合1試合自分たちのやるべきことをやって、勝利に対して、チームとして120%以上の力を出して戦っていくことが大切になってくる。