
準々決勝に続いて延長戦を戦った鹿島だったが、最後は柴崎の公式戦初ゴールで名古屋を2-1と退けた。これで鹿島は2006年以来5年振りとなる決勝へ進出、10月29日の国立では2002年以来、実に9年振りとなるナビスコカップ制覇を目指す。
一戦のみのノックアウト方式なだけにどちらも先制点を得たい前半、鹿島は名古屋を完全に圧倒する。ヒヤリとした場面は開始早々の1分、小川のFKを永井に合わせられたシーンのみ。どんぴしゃりのヘディングシュートだっただけに失点したと思われたが、曽ヶ端が見事な反応でこれを防いだ。
そして10分、小笠原が中盤で相手ボールを奪取するとそのままゴール前へスルーパス。これを受けた大迫がワントラップから冷静に名古屋ゴールへ流し込み、鹿島は欲しかった先制点を得る。
ここから前半終了まで鹿島は同じような形で何度もビッグチャンスを得る。12分には野沢、大迫とつないだボールを興梠がフリーとなりダイレクトシュート。しかしこれは楢崎に神がかり的なセーブで阻まれ、追加点にならない。これ以降も鹿島は大迫、興梠を中心に追加点を奪うべく攻め立てるが、最終ラインの闘莉王、そして楢崎の攻守に阻まれ、2点目が取れない。特に終了間際の45分、大迫のクロス、小笠原のスルーパスを連続して受けた興梠がその2本のシュートを楢崎、闘莉王の2人に防がれたことで、圧倒的に鹿島が優位だった試合の行方も分からなくなってしました。
後半に入ると、やはり決めるところで決められなかった鹿島から流れは名古屋へ傾く。そして80分、セットプレーから最も注意すべき闘莉王に頭で決められ、試合は振り出しに戻った。
その後、延長戦に入り、追いつかれた形の鹿島には不利な状況が続くかと思われたが、タイトル奪取に向けて全員が一丸となり戦う鹿島は運動量が落ちてきた名古屋を徐々に押し始める。そして延長後半の頭から入った本山がその比類なきセンスでチームを救う。
ピッチに立ったその2分後、エリアのすぐ外でボールを受けた本山はノールックのスルーパスを繰り出す。そこに走り込んだのは、これまた高いサッカーセンスを誇る柴崎だった。柴崎は相手選手と競り合いながらこのボールを受け、思い切り良く右足を振り抜き、それまで鹿島の攻撃陣を苦しめ続けた楢崎からついにゴールを奪う。この、柴崎にとっては嬉しい公式戦初ゴール、そして鹿島にとっては2006年以来5年振りとなる決勝の舞台へと駒を進める決勝ゴールで120分という激戦の末、2-1と名古屋に今季初勝利を飾った。
10月29日土曜日、国立の地で鹿島は2002年以来9年振りとなる聖杯を頭上に頂くことができるのか。全ては、タイトルのために。今、新たな挑戦が始まる。






















・プレスは素早く厳しく。どんな状況においても相手より早く反応していこう。
・もっとボールを引き出す動きを続けていこう。
・闘う気持ちを最後まで持ってしっかり出していこう。
(試合を振り返って)前半だけで4、5点は取れる状況だったと思う。それが出来なかったことが苦しい状況を作り出してしまったことにつながったし、楢崎選手の好セーブや闘莉王選手の見事なクリアもあった。またこちらが先制したことで、レフェリングの基準が若干変わったように思えた。
(決勝点をアシストした)本山は宝物であり、クリスタルのような存在。大事に扱わなければいけない。磨いたり、愛情を注ぐことが必要。今季、彼は90分やれる状態にはないので、ここぞという時に使いたいと考えていた。後半で追いつかれたが延長前半を0で切り抜けたところで、最後の15分に本山をフレッシュな状態で使おうと思った。彼の持っている視野、パスの質が決勝点を作り出した。これが出来るという部分では、彼は日本で一番だし、それが彼の天性のサッカーセンス。彼を起用できる私は、幸せな監督だと思う。
(柴崎の活躍について)確かに彼がシュートを決めたが、その前に本山が作ったタメやスルーパスがあったわけで、チーム全員がみんなで取った決勝点ではないかと思う。柴崎は去年からトレーニングに参加したりして、チームのやり方や求められていることをしっかり理解している。まだ足りない部分はあるが、性格も強いし競争心も高い。若いが選手としては早く成熟するのではないか。後は継続してどれだけやれるかということなので、今持っている意識を持続していけば、アントラーズというチームだけではなく、日本のサッカーに貢献できる選手に成長していくと思う。
少し下がった位置でプレーをすることもあるが、本音は前にいたい。横浜FM戦は天候で前にいるとボールが難しくなるので下がっただけ。でも試合の出られるなら、ポジションはどこでも良い。永井選手の事は特に意識していない。名古屋に勝たないとこの前の勝ちは意味がない。
【柴崎 岳】
監督が言っていたように試合勘が無かったのは事実で、そんな中でも使ってもらい感謝している。名古屋に勝たないと決勝戦はないので良い結果を残したい。
【アレックス】
名古屋は準々決勝でメンバーが変わって、攻撃にスピードが出た。これまで以上に守備が大事。タルタとは試合中も話をしている。良いコンビネーションが出来てると思うしやりやすい。
【興梠 慎三】
名古屋はどちらかといえば、やりやすい。準々決勝で点を決めたけど、名古屋戦でも決められるようにやりたい。自分に求められてるのは得点。FWが点を取ればチームに勢いが出る。
【小笠原 満男】
名古屋だとかアウェイだとか関係無い。相手はどこでも勝ちたいし、優勝したい。勝てば気持ちも良いし、負ければ暗くなる。勝てばサポーターも喜んでくれる。
【田代 有三】
あと一つ勝てば決勝なので、モチベーションは高い。リーグ戦で良い結果を残せていないので、まずはナビスコのタイトルを獲りたい。チャンスは目の前にある。この前のようにチームが一つになって、名古屋に強い気持ちで勝ち決勝に進みたいと思う。名古屋はメンバーが変わって、これまでと変わったプレーをするのでつかみにくいと思う。前半から対応出来れば、こっちのペースになる。
【新井場 徹】
ここまできたら、タイトルを狙う同士のぶつかり合い。ベテランと若手とか関係なくチームとしての総力戦。アントラーズというチームのスタイルで戦い抜きたい。遠征メンバー、鹿嶋に残ったメンバー、みんなで戦う。決勝に進まないと意味がない。
【本山 雅志】
メンバーが少し変更になってるけど大丈夫。攻めて勝とう!
【中田 浩二】
あと二つ勝てばタイトルが獲れる。DFのメンバーが変わっても、青木はしっかり準備をしているし、俺がしっかりすればいい。総力戦だね。この前は、俺が救ってもらったから、今度は俺がやる番。
【青木 剛】
自分が出来る事をやって、勝てるように全力でプレーする。センターバックは日本を代表する大樹さんや浩二さんのプレーを間近で見ている。他のチームでは見られないので、良いお手本になる。結果を出して決勝に進まないといけない。心も体も頭もしっかり準備して、試合に臨みたい。
今日はガクが最後に決めたけど、あれはモトさんのおかけだと思う。ミドルシュートは思い切り打ってやろうと思った。早めに点を取れば、サイドバックが上がって来るので、その裏を狙おうと思っていた。ガクはあの時間で良く走ってたし、後ろも安定していた。
【小笠原 満男】
前半、たくさんチャンスがあった。もっと繋いでサイドからクロスを入れたり、足元を狙うパスがあったりしても良い。有三の使い方はもっといい方法があるはず。モトが入って、試合は変わった。パスを受けられるし、出せる。シュートが入らないのはFWのせいだけじゃない。パスを出す方の問題もある。ちょっとずれるだけでも違う方に飛んでしまう。
【柴崎 岳】
ゴールを決め、結果を出せた事はうれしかったけど延長まで行ったのが…。モトさんとアイコンタクトはなかったが、オフサイドポジションだったので、戻ってDFと同じラインから、モトさんのパスが出てから走った。相手DFに走り勝てればいけると思った。あのシュートコースは、イメージ通り。シュートを打つことしか考えてなかった。こういう試合だから決められて良かったと思う。
【大迫 勇也】
立ち上がりは狙い通りだった。良い形でチャンスは作れていたけど、2点目が入ればもっと楽になった試合。シュート、入らないもんだなぁ。申し訳ない。モトさんに助けられた。ガクのゴールも良かったけど、モトさんは本当に凄い。後ろも完璧だと思う。
※本山選手、青木選手のコメントはアントラーズモバイルでご覧ください!