▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会 2回戦、カシマスタジアムで新潟医療福祉大学と対戦した。前半はスコアレスで折り返したが、後半に染野のゴールで先制すると、和泉の追加点でリードを2点に広げる。その後、失点を喫して、1点差に詰め寄られたものの、このまま2-1で勝利し、3回戦進出を決めた。
先のFC東京戦は、非常に悔しい結果に終わった。立ち上がりは良い形で試合に入ったものの、一瞬の隙が生まれて失点すると、その後はなかなか主導権を奪うことができなかった。0-3になってから、上田が反撃の狼煙を上げるゴールを決めたものの、2点目が遠く、1-3で敗戦を喫した。
しかし、落ち込む時間はなかった。中2日で天皇杯2回戦が控えており、チーム全体がすぐに気持ちを切り替えて、準備を進めた。
新潟医療福祉大戦の先発は、GKが沖、最終ラインは広瀬、関川、ミンテ、溝口、中盤から前線は、中村、舩橋、アラーノ、小田、土居、染野が入った。ベンチには、早川、常本、ブエノ、小川、和泉、エヴェラウド、優磨が座る。
立ち上がりは一進一退の攻防となったが、すぐにアントラーズが試合の流れを引き寄せる。能動的にボールを動かせるようになり、相手陣内深くまで進入してクロスを入れる場面を多くつくった。
完全に主導権を掌握し、一方的にアントラーズが攻める展開となった。14分には、舩橋のサイドチェンジを広瀬が折り返し、染野がシュート。18分には、左サイドに流れた土居のクロスから再び染野がシュート。先制点にはならなかったが、得点の機運が高まる。
しかし、20分を過ぎたあたりから、こう着状態に陥った。ボールを能動的に動かすも、ゴール方向へ向かうプレーが少なく、攻撃に怖さを欠いてしまった。
それでも、37分に決定機をつくる。右サイドに流れた土居がクロスを上げると、ファーサイドで広瀬がシュートを放つ。ゴールかと思われたが、これは惜しくもポストに跳ね返り、こぼれ球を今度は染野がシュートする。しかし、今度はクロスバーに跳ね返り、ゴールには至らなかった。
チャンスの後に絶体絶命のピンチが訪れた。38分、新潟医療福祉大の田中に左サイドを突破されると、GKと1対1の場面をつくられてしまう。だが、田中のシュートは、沖が見事に足でセーブし、失点の危機を救った。
その後は、両チームともに目立ったチャンスはなく、このまま前半が終了。長くボールを支配して押し気味に試合を進めたが、0-0でハーフタイムに突入した。
後半の立ち上がりは、なかなかアグレッシブなプレーを見せられなかった。それでも、49分にチャンスをつくる。広瀬のパスからアラーノが右サイドの裏へ抜け出すと、クロスを供給。これに染野が合わせたが、相手DFに阻まれ、枠に飛ばすことはできなかった。
ただ、攻撃は単発に終わることが多かった。相手の守備ブロックの内側にボールを入れることができず、相手の背後を狙うプレーも少なかった。
それでも56分に待望の先制点が生まれる。アラーノが蹴ったコーナーキックから小田がヘディングシュートすると、相手にクリアされて、ボールは高く空中に上がる。これに反応した染野が、相手GKの上からヘディングで押し込み、ゴールネットを揺らした。1-0とアントラーズが先制に成功する。
得点の勢いそのままに、58分にチャンスをつくる。溝口のパスを染野が落とすと、左サイドの土居へボールが渡る。土居はうまくシュートコースをつくって、右足を振り抜くと、シュートはファーサイドの良いコースへ飛んだ。しかし、これは惜しくもポストに嫌われ、追加点には至らなかった。
チーム全体の強度が少しずつ落ち始めていた69分、土居と小田をベンチに下げ、エヴェラウドと和泉をピッチへ送った。
すると、途中出場の和泉が魅せた。74分、関川が相手の最終ラインの背後へ動き出した和泉へ浮き球のパスを供給すると、和泉はこのパスを絶妙なトラップで収め、ドリブル開始。ゴール前まで前進して、相手GKとの1対1に持ち込むと、右足を振り抜く。シュートはゴール左隅に決まり、2-0とリードを広げた。
しかし、追加点が決まったあとは、アグレッシブさを保つことができない。相手に攻め込まれる場面も出てきた中で、85分に失点を喫してしまう。左サイドからクロスを入れられると、ゴール前で小森にヘディングシュートされる。これがゴールに吸い込まれ、1点差に迫られてしまった。
失点後、85分にアラーノとの交代で小川を投入した。小川にとって、これが嬉しいプロデビューとなった。
そしてその後、大きな動きはなく、このまま2-1で試合終了。3回戦進出を決めた。
次はYBCルヴァンカップのプレーオフステージで、福岡と対戦する。中2日と時間はないが、チーム一丸で準備を尽くし、アウェイ福岡へ乗り込む。
【この試合のトピックス】
・小川が公式戦初出場
・溝口が公式戦初先発
・舩橋、染野が天皇杯初出場
・和泉が今季公式戦初ゴール、天皇杯初ゴール
・染野が天皇杯初ゴール



・チャンスを確実に決めよう。
・後半立ち上がりから集中して入り、先制してリズムを掴もう!
・しぼりこみを改善していくこと。
・攻守の切り替えを早くしよう。
・ワンチャンスを決めて勝つ。
A.前半にゴールを決められなかったこと。こういった大会では先制点を取ることがすごく大事になる。そこを要求した。後半は点を決めることができて試合運びが楽になった。ただ、自分としてもこの形式の大会は初めてだったので、いい経験になったし最終的に勝つことができて良かった。
Q.沖選手が1対1を阻止したのが大きかった?
A.彼の非常に良いセービングもあったが、そのためにGKがいる。それを彼が示してくれたのは良かったし、チームを救う形になったと思う。
Q.FC東京戦でも1本のパスでカウンターを作られた。今日も相手に抜け出されてピンチを招いた。チームとしての約束事が守られなかったからなのか。どのように分析している?
A.シンプルにチームとして、もう少しうまく守らないといけない。GKやDF陣だけでなく、やはり守備というのは前線のFWや中盤から守らなければいけないし、そのためにはチームをコンパクトにしたり、球際で負けないなど細かいところになってくると思うが、そこは修正すべきところだと思う。ただ、そういったプレーについては相手がうまくて上回ることもあるし、こちらがミスをして生まれることもある。それがサッカーではないかと思う。
Q.エヴェラウド選手が久しぶりにプレー。どのように見ている?
A.まず第一に、彼がチームに戻ってきたことは喜ばしいことだと思う。いろいろと示してくれると思うし、どんどん次の段階へ移行して、アントラーズの財産である強いエヴェラウドに戻ってほしいと思う。
Q.エヴェラウド選手がもとの状態に戻るまでの見通しは?
A.チームを作り上げるときと同様に、向上させていくには時間が必要になる。もちろん誰もができるだけ早く彼本来の姿に戻ることを望んでいるが、エヴェラウドも離れていた期間が長かったので、その分、時間が必要になると思っている。
まずは自分たちのやるべきことをやる。ここまで出場機会の少なかった選手が多いので、自分も良いパフォーマンスを出さないといけない。チームの約束事を守りつつ、自分の得意なプレーも出していく。相手をリスペクトしながら、自分たちのやるべきことをやりたい。
【関川 郁万】
トーナメントなので内容も大事だが、なにより結果が求められると思う。まずは勝つことが大切になる。CBとして、最近、失点数が多いことが気になるし、自分のミスからの失点もあった。ただ、チームとして失点を誰か個人のせいにすることはないし、誰がミスしても全員でカバーできるように、みんなで取り組んでいきたい。
【溝口 修平】
自分にとって、大きなチャンスとなる試合。結果や内容によっては、ステップアップできると思うし、評価も高まると思う。自分らしいプレーを出して、勝利に貢献したい。まずはサイドバックとして、守備でやられないこと。そして、安定したプレーを見せたい。攻撃ではボールを持って、前へ飛び出していきたい。
【舩橋 佑】
トレーニングから常に試合に出場できるように、準備を続けてきた。ボランチとしての自分の特長を出していきたい。チームが勝つために、自分の持てる力をすべて出す。アシストや得点にこだわって、目に見える結果を残したうえで、チームの勝利に貢献したい。
【中村 亮太朗】
特別な意識をすることなく、いつも通りにプレーしたい。相手は大学生だから運動量もあるはず。プロとの対戦でモチベーションも高いと思う。強度で負けないように、いつも通りプレーしていきたい。
【染野 唯月】
大学生と戦うことになるので、プロとしてあるべき姿を示さないといけない。まずは得点や結果にこだわる。チームとして絶対に勝たないといけない試合なので、チームのためにできることを精一杯する。守備もまずは失点をしないことが大事。相手を抑えて、たくさん得点を取りたい。
毎年だが、やはり天皇杯は難しい大会。前半からゴールを決めたかったし、もっと得点を取って勝つ試合を目指していたが、後半にしっかり2点取れたことは良かった。次に進むことが大事なので、今後のリーグ戦もルヴァンカップも継続して勝利を重ねていきたい。
【沖 悠哉】
前半に相手FWとの1対1を止めた場面は良かったし、試合に勝てたことも評価できるが、失点したことには責任を感じている。チームの良いところが出た反面、課題も出た試合となった。この試合で浮き彫りになった課題を改善するために、また練習から取り組んでいきたい。
【染野 唯月】
難しい試合だったが、勝って次のラウンドに進めたことはプラスに捉えていいと思う。(先制点の場面では)ニアサイドに入ってからセカンドボールが来ることを意識していた。得意とするヘディングでゴールを決められて良かった。またゴールに直結するプレーを見せたい。
【舩橋 佑】
勝てて良かったという気持ちはあるが、自分の出来はあまり良くなかった。味方からのパスを受ける回数や、ボランチとしてゲームメークする回数に関しては、後半は物足りなさを感じている。それらの課題を改善してルヴァンカップやリーグ戦にも絡んでいけるようにしたい。
【小田 逸稀】
2-1という結果に満足感はない。普段は試合に出ていないメンバーが中心となったが、個人的にはもっとアピールできれば良かったと思っている。武器である空中戦や1対1のプレーのクオリティーをもっと上げていけるように、これからも頑張っていきたい。
【小川 優介】
まずカシマスタジアムのピッチに立ててうれしい。(交代出場時に)大きな拍手で送り出してくれたファン・サポーターの皆さんに感謝したい。プロデビューできたことはうれしいが、プレー時間が短かったし、後悔した点もある。もっと試合に出られるように頑張りたい。