YBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 第2戦、カシマスタジアムで名古屋グランパスと対戦した。前半にカウンターから稲垣に先制点を奪われると、後半に途中出場のシュヴィルツォクに追加点を決められてしまう。最後まで諦めずに攻撃を仕掛けたアントラーズだが、得点を奪うことはできず、準々決勝敗退となった。
第1戦はアウェイで0-2と名古屋に先勝を許し、準決勝進出のためには、第2戦で最低でも3ゴール以上が求められる厳しい状況に追い込まれた。
ただ、選手たちが下を向くことはなかった。第2戦に向けて、和泉が「このままでは終われない。第1戦の悔しさを晴らすチャンスが目の前にある。チーム全員で死にものぐるいで戦う」と語れば、荒木は「トレーニングから全員が今まで以上に気合を入れて取り組んでいる。2点差があるが、自分ではこの2点がそこまで大きな差だとは思っていない」と話す。総力を結集し、突破を目指した。
なお、この試合は茨城県独自の非常事態宣言の延長と県所有施設でのイベント開催制限の要請に伴い、無観客での開催となった。
先発はGKが沖、最終ラインは右から常本、林、犬飼、永戸、ボランチは三竿とピトゥカのコンビ、前線は荒木、和泉、土居、上田が入った。そして、ベンチには、早川、安西、ブエノ、レオ、カイキ、遠藤、エヴェラウドが座る。
立ち上がりからアントラーズは強く前への姿勢を示し、積極的に攻撃を仕掛けた。しかし、5分にイージーミスから名古屋に決定機をつくられると名古屋に主導権を握られる。
それでも、アントラーズは徐々に流れを引き戻した。中間スペースでボールを動かし、相手の目線を変えながら、効果的な攻撃を仕掛ける。15分には荒木のシュートが右のポストを叩き、16分には永戸がゴール前で決定的なシュートを放つ。ただ、どちらも決定機を活かせず、得点を奪えなかった。

すると、18分に名古屋にアクシデントが起きる。セットプレーのキッカーを務めた荒木のクロスに対し、前に出たランゲラックとクリアしようとした柿谷が交錯し、柿谷が負傷してしまう。柿谷の治療のため、試合が一時中断すると、アントラーズの良い流れが途切れてしまった。
そして、再開後の22分に試合が動く。キム ミンテのロングフィードでマテウスに裏へ抜け出されると、深い位置まで進入され、マイナスのパスを送られた。これをダイレクトで稲垣にミドルシュートされ、名古屋に先制を許す。2戦合計で0-3となり、アントラーズは逆転のために4ゴールが必要な状況となった。
巻き返したいアントラーズだが、失点後は冷静さを欠いたミスが目立った。前半終盤に入ると、ようやくリズムを取り戻し、荒木を中心に何度かチャンスをつくったが、決定力を欠き、このまま0-1でハーフタイムに突入した。
後半開始から和泉と林をベンチに下げ、エヴェラウドと遠藤を投入。逆転を狙って攻撃の枚数を増やす。
後半初めてのチャンスは54分に訪れた。荒木が相手守備陣を引き寄せると、ペナルティエリア手前でフリーになったエヴェラウドを使う。パスを受けたエヴェラウドは鋭いミドルシュートを放ったが、惜しくも枠を捉えられなかった。
すると、57分に痛恨の失点を喫してしまう。左サイドを前田に抜け出されると、マークについていた犬飼が追いかける際に負傷し、数的不利になってしまう。前田にペナルティエリア内まで進入され、クロスを入れられると、ファーサイドでシュヴィルツォクに詰められ、ゴールネットを揺らされてしまった。
60分、負傷した犬飼に代わり、安西が投入された。ただ、試合の流れは変わらず、名古屋の堅固な守備と鋭いカウンターに苦しめられる。
71分には、土居との交代でカイキを投入。すると、交代直後の72分に決定機をつくる。常本の縦パスを起点に、遠藤、エヴェラウド、荒木と流れるように繋ぎ、最後は上田がシュートを放つ。しかし、シュートは惜しくもバーに弾かれ、得点にならなかった。
その後も、積極的にシュートを放ったアントラーズだったが、ランゲラックの好セーブもあり、得点を奪えない。
そして、このまま最後まで試合を動かせず、準々決勝で敗退となった。
非常に悔しい敗退だが、気持ちを切り替えて前に進むしかない。次はリーグ戦に戻り、福岡と対戦する。上位進出のために求められるのは勝ち点3のみ。チーム一丸となり、最善の準備を尽くす。
【この試合のトピックス】
・特になし



・ゴールへ向かう意識を全員で共有しよう。
・まず1点。残り45分全員で戦おう!
・追加点を狙って戦おう。
試合は0-2からのスタートとなり、90分で逆転したいというなかだったが、ファーストチャンスで決めきることができなかった。そして、相手のファーストチャンスをものにされ、失点してしまった。
失点の場面は少し中断があったあとのことだった。10人の状況で非常にもったいない形になってしまった。
ただ、後悔しても戻ってこない。逆転に向けて選手たちがトライしつづけてくれたと思っている。言い出したらキリないが、一番お伝えしたいのは、選手たちが最後まで諦めずにファイトしてくれたこと。そこには感謝しているし、その感謝を選手たちにも伝えた。このエネルギーをこの先のリーグ戦、天皇杯で使っていきたい。
Q.第1戦の修正があまり上手くいかなかった?
A.狙っていたことは理解していた。そのなかで修正して、どのようにプレーしていくかは話していた。われわれとしては、インテンシティを高く保ちながらボールに対してしっかり圧力をかけて今日の試合に臨んでいた。しかし、一度中断して再開したところで、ボールに対して強くいくことができず、相手にスピードアップされてしまった。対応できていなかったというわけではないと思っているし、何度か攻撃を受けてしまうシーンがあるという部分は、ある程度覚悟していた。全部抑えていくのはなかなか難しい。ゴール前で最後抑えていればというところがあったが、止めることができなかった。われわれはゴールを取りきることができず、相手はゴールを決めきった。今日はフットボールの神様がわれわれに微笑んでくれなかった。
トレーニングから全員が今まで以上に気合を入れて取り組んでいる。この第2戦に臨む気持ちが高まってきている。個人的には、『自分がゴールを決めて勝つ』という気持ちをもってプレーしていきたい。2点差があるが、自分ではこの2点がそこまで大きな差だとは思っていない。ここからひっくり返すことが簡単だとは思っていないが、しっかりとピッチで力を発揮すれば逆転できる。
【ディエゴ ピトゥカ】
僕たちのやらなければいけないことは、明確になっている。チーム全員で第2戦へ向けて準備はしてきた。この状況を打破していくことができると思う。我慢強く戦わなければいけない。まずはゴールを決めなければ始まらない。全員がこの第2戦に集中して入ることができれば、良い結果を出すことができると思っている。
【和泉 竜司】
このままでは終われない。第1戦の悔しさを晴らすチャンスが目の前にある。チーム全員で死にものぐるいで戦う。難しい状況ではあるが、自分たちであればひっくり返すことができると信じている。誰1人としてあきらめていない。それは、ファン・サポーターの皆さんも同じだと思う。みんなで勝ち切って次に進めるように全力を尽くしたい。
2試合とも数多くのチャンスを作りながらゴールに結びつけることができなかった。サポーターの皆さんに謝りたい。ただ、リーグ戦、天皇杯と2つの大会が残っているので、そこで全力を尽くしていく。今は冷静になって、トレーニングで課題の改善をしていきたい。
【荒木 遼太郎】
1戦目と同じ課題。ゴール前の決定力の差で負けたと思っている。しっかり修正していきたい。これでシーズンが終わったわけではない。切り替えてリーグ戦と天皇杯に臨んでいく。