▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第35節、アントラーズはカシマスタジアムで浦和レッズと対戦した。立ち上がりから主導権を握ったアントラーズは、良い流れのなかで、土居がセットプレーから先制点を奪う。そして、前半は浦和のシュートを0本に抑えた。試合終盤はやや浦和に押し込まれる場面もあったが、この1点を最後まで守り抜き、アントラーズが1-0と勝利した。
前節の広島戦はアウェイで4-1と快勝した。来季のACL出場権獲得に向け、非常に大きな勝ち点3だ。ただ、相馬監督はすぐに次の浦和戦を見据え、「連勝ができないという状況が続いている。浦和戦がすぐにあるので、そこへ向けて今日つくり出した勢いを持っていけるようにしていきたい」と、意識を切り替えた。
なお、浦和戦は「メルカリスペシャルマッチ~All for One すべては勝利のために~」として、さまざまなイベントが開催された。
この試合の先発は前節の広島戦と同じ11人が名を連ねた。ゴールマウスはスンテが守る。最終ラインは右から常本、関川、町田、安西、ボランチは三竿とピトゥカのコンビ、前線はアラーノ、カイキ、土居、上田が入った。そして、ベンチには沖、犬飼、広瀬、永木、和泉、荒木、エヴェラウドが座った。
立ち上がりからアントラーズは積極的に攻撃を仕掛けた。激しい守備でボールを奪うと、勢いを持って相手ゴール前まで迫る。中盤の攻防では、三竿とピトゥカがセカンドボールの予測で相手を上回り、二次攻撃、三次攻撃につなげた。
攻守の切り替えが早く、激しい球際の攻防が続いたが、アントラーズは相手を上回る強度でプレーし、相手のチャンスの芽をことごとく潰す。すると、良い守備は良い攻撃へとつながり、何度も決定機をつくった。特に左サイドバックの安西は、果敢なドリブル突破からゴール前へ決定的なクロスを送り、ゴールを脅かした。ただ、チャンスをつくりながらも決めきれず、もどかしい展開が続いた。
それでも、36分に均衡を破る。右からのコーナーキックをアラーノが蹴ると、町田が相手と競り合ってヘディングし、ボールが後方へ高く飛ぶ。これをファーサイドで上田が折り返すと、最後は土居がゴール。土居の今季リーグ戦6点目で、アントラーズが先制に成功する。
リードを奪ったアントラーズは、前半このまま最後まで主導権を譲らず、浦和をシュート0本に抑えて、ハーフタイムを迎えた。
後半開始から、浦和はユンカーと汰木に代えて、小泉と大久保を投入し、戦術に変化を加えてきた。ただ、アントラーズは後半も立ち上がりから、前半と変わらぬ積極的な攻撃で、試合の流れを手繰り寄せる。
47分には、相手陣内高い位置で土居がボールを奪うと、土居からのパスを受けたアラーノが相手GK西川と1対1になった。アラーノは低く鋭いシュートを枠内に飛ばしたが、惜しくも西川の好セーブに阻まれ、追加点にはならなかった。
決定機を逸したアントラーズだが、その後も攻撃の手を緩めることなく、攻め続ける。57分にはカイキに代えて和泉を投入し、攻撃だけでなく、守備の強度もさらに高めた。
時間の経過とともに、浦和にボールを支配されるようになったが、試合の主導権は譲らない。守備ブロックの内側へ進入を許さず、ボール保持者へタイトな守備を続けた。
すると、69分にカウンターからチャンスをつくる。関川が相手の縦パスをインターセプトすると、上田へスルーパスを送る。ボールを受けた上田は、ペナルティエリア内で右足を振り抜いた。しかし、上田の鋭いシュートは枠を捉えたが、またも西川のビッグセーブに阻まれてしまった。
その後も、アントラーズはタイトな守備からカウンターを仕掛ける。72分には、土居と上田をベンチに下げ、荒木とエヴェラウドを投入。これでチームの狙いがより明確になった。
しかし、完璧に相手を抑え込んでいたアントラーズだが、残り時間が15分を切ると、自陣への進入を許す回数が増えてしまう。ただ、押し込まれても、すぐに陣地を回復し、前線からの激しいプレスと素早い攻守の切り替えを徹底し続けた。
そして、88分には試合を締めくくるべく、アラーノとの交代で犬飼を投入する。5バックに変更し、中央を固めながら、サイドの寄せも強めた。
後半アディショナルタイムには、パワープレーでロングボールを放り込まれたが、チーム全員で最後まで集中力を保ち、体を張り続ける。そして、ついに試合終了を告げるホイッスルが鳴った。1-0で完封勝利を収め、ACL出場権を争うライバル相手に勝ち点3を掴み取った。
ただ、ACL出場権獲得のためには、次も絶対に勝利が必要だ。次節は11月20日、ホームで大分と対戦する。2週間の準備期間でチームの完成度を高め、リーグ戦3連勝を目指す。
【この試合のトピックス】
・土居が今季リーグ戦6ゴール目
・土居のゴールが、クラブのリーグ通算1700得点目
・安西がLIXIL賞を受賞



・奪ったあとのプレー精度をもっと高めよう。
・立ち上がりからギアを入れ、次の1点を狙いにいこう!
・後半の入りをしっかりと。
良い立ち上がりにしていこうと意識して入り、本当に良い形へと持っていくことができたと思う。ただ、本来であれば、さらに点を取らなければいけなかった。良い流れのときにゴールを奪えず、このまま前半を終えたくないというなかで、セットプレーから前半に先制点を取ることができた。このゴールが、最終的に決勝点となり、選手たちが最後に粘り切るためのエネルギーとなった。
後半はうまく相手に前へ運ばれるシーンが増えてしまったが、粘り強く持ちこたえることができた。
最終的に1-0。シーズン終盤の局面に入ってきて、大事な勝ち点3を取ることができた。残り3つ。まだACL出場権を獲得できる可能性があると思っている。そこへ向けて準備をしていきたい。
Q.スンテ選手が無失点で抑えた。相手を抑え込むことができた要因は?
A.もちろんスンテが守ってくれた部分もあったと思う。スンテだけではなく、ピンチの局面で、人数をかけて守ることができていた。多少、サイドで後手を踏むこともあったが、最後のところで自由にやらせなかった。選手たちが粘り強くプレーしてくれた。それが最終的に無失点で終えることができた要因だと思う。
Q.試合後、選手たちにはどんな言葉をかけた?
A.「全員で素晴らしい勝利をつかんでくれた」と声をかけた。ただ、残り3試合ある。3位のチームとは5ポイント離れている。可能性がある限り、しっかりと目の前の試合で勝ち点3を積み重ねていく。
浦和はサイドからのクロスが攻撃パターンとして多い。対峙する選手に簡単にクロスを上げさせないことや逆サイドからのクロスにしっかりと対応していくという部分を意識してプレーしていきたい。
【ファン アラーノ】
浦和とはさまざまな戦いを繰り広げてきた。また、勝ち点も並んでいるという部分で、簡単な試合にはならないと思う。ただ、絶対に落としてはいけない試合。この試合へ向けた準備もしっかりしてきた。気持ちで負けないことが大事になってくる。ひとつにまとまって戦っていく。
【安西 幸輝】
浦和は夏に加入した選手がしっかり融合して、今すごくいいチームだと思う。僕らより一つ下の順位にいるが、勝ち点は変わらない。浦和戦は本当に重要な試合となる。しっかり3ポイントを取って、ACL圏内に入ることができるように戦っていく。
勝ち点3を取ることができて良かった。ただ、まだ3位のチームとの勝ち点差は5ポイントある。気を引き締めてやり続けていかなければいけない。前半から何本か良い形で仕掛けることができていた。前半は良い形で守備ができていて、攻撃もクロスを中心にうまくいっていたので、後半も変えずにやっていこうと話していた。センターラインの選手たちの掛け声によって、プレスをかけに行くところと行かないところの判断がうまくできた。センターバックとボランチのマチ、郁万、ピトゥカ、健斗の4人がチームをうまくまとめてくれたと思う。
【土居 聖真】
90分を通して、最初から最後まで強度高くチームとして戦えたと思う。この試合に限らず、FC東京戦、広島戦、浦和戦と継続して自分たちのやるべきことを継続できていることが結果につながっている。(クラブ通算1700ゴールを決めて)アントラーズの歴史に名を刻めたことは、うれしい。メモリアルゴールは何度か取ったことがあるので「自分は持っているな」と感じている。