明治安田生命J1リーグ第28節、カシマスタジアムでアビスパ福岡と対戦した。前半に2失点を喫したアントラーズは、後半にも1ゴールを許してしまう。最後まで得点を狙ったが、福岡の堅い守りを崩せず、0-3という結果に終わった。
YBCルヴァンカップは準々決勝敗退に終わった。簡単に受け入れられる結果ではないが、これからも戦いは続く。気持ちを切り替えて、チーム一丸で福岡戦に向けた準備を進めた。
なお、この福岡戦は茨城県独自の非常事態宣言における県所有施設でのイベント開催制限の要請に伴い、無観客での開催となった。
試合前には両チームのキャプテンによるJFAリスペクトフェアプレー宣言が行われた。
先発はGKが沖、最終ラインは右から常本、林、ブエノ、安西、ボランチは三竿とピトゥカのコンビ、前線は荒木、和泉、土居、上田が入った。そして、ベンチには、早川、永戸、関川、レオ、カイキ、遠藤、エヴェラウドが座る。
立ち上がりは、両チームともにコンパクトな陣形を保ったことで、中盤で球際の攻防が連続する展開となった。試合を落ち着かせ、主導権を握りたかったアントラーズだが、攻守両面でポジショニングの粗さが目立ち、不安定な試合の入りをしてしまう。
悪い流れのなかで、17分にピンチが訪れた。ペナルティエリア手前でパスを繋がれると、山岸のスルーパスからフアンマ デルガドに抜け出される。このスルーパスに沖が飛び出すも、フアンマ デルガドに先にボールを触れられ、ペナルティエリア内で倒してしまった。これがファウルの判定となり、PKが福岡に与えられる。
キッカーを務めるのは山岸。ゆっくりとした助走からゴール左隅を狙う。だが、これは沖が横っ飛びでセーブし、失点を免れた。
ピンチを凌いだアントラーズだったが、その後も攻守両面で連動性を欠く。すると、26分に失点を喫する。左サイドを崩されると、ペナルティエリア内でフリーになった山岸からファンマデルガドにパスが通り、ダイレクトでゴールへ流し込まれた。0-1と先制を許してしまう。
スコアが動いた後も、両チームともにプレーの精度が上がらず、チャンスの少ない展開となった。だが、41分に再び試合が動く。左サイドから湯澤に低いクロスを入れられると、ファンマデルガドにダイレクトシュートされ、ゴールネットを揺らされてしまう。
そして、このまま前半は最後まで反撃の糸口を見つけられず、2点のビハインドを負ってハーフタイムに突入した。
後半はアントラーズがボールを支配し、攻撃を仕掛ける時間が長くなった。ただ、守備を固める福岡を崩すことができず、決定的なチャンスをつくれない。そこで62分に土居と和泉をベンチに下げ、カイキと遠藤をピッチに送った。
しかし、64分に痛恨の3失点目を喫してしまう。左サイドで起点をつくられ、金森にクロスを入れられると、ペナルティエリア内でフリーになった山岸にヘディングシュートされる。沖が横っ飛びで左手にシュートを当てたが、外に弾き出すことはできず、サイドネットに突き刺さった。得点差は3点に広がる。
その後も攻撃が停滞したアントラーズだったが、70分を過ぎたあたりから立て続けにチャンスをつくる。しかし、この良い時間帯でも、ピトゥカのシュートがゴールの枠に嫌われるなど、運に見放され、得点が奪えなかった。
75分には、常本とブエノをベンチに下げ、永戸とエヴェラウドをピッチへ送る。さらに、82分には足を痛めた上田に代わりレオが投入された。
まずは1点が欲しいアントラーズだが、ポジションバランスが悪く、効果的な攻撃を仕掛けられない。そして、唯一、得点の可能性が感じられたセットプレーからの決定機も決めきれず、このまま0-3という悔しい結果に終わった。
次は中6日でG大阪と対戦する。時間は限られているが、チーム一丸で課題の改善に努め、勝利を目指す。
【この試合のトピックス】
・ブエノがアントラーズ復帰後初の公式戦出場



・サイドをもっと効果的に使おう。
・全体がパワーとスピードを上げ、ゴール前へ圧力をかけよう!
・後半の入り方は大事。
Q.いつもと違った組み合わせとなったDF陣の評価は?
A.準備はしたつもりだったが、彼らだけの責任ではない。細かい部分を言えばいろいろあるが、そのなかで前向きにやってくれていたと思っている。
Q.次への切り替えのなかで大事な部分は?
A.今は終わったばかりなのですべてを挙げることができないが、一番は元気がなくてはいけない。相手の方が元気だった。もちろん相手がリードしていたこともあると思うが、もう一度、われわれにゴールが転がり込むように、そして、失点しないようにしていく。
Q.試合前、選手が変わっても基準は変えたくないと話していた。基準ができていなかったのか、相手が基準を上回ってきたのか、どちらの印象が強かった?
A.両方の部分。先ほども言った通り、福岡に勢いがあった。やることに迷いがなかった。連勝をしていて、試合の間隔があいたなかでしっかり落とし込みをしていた。ゴールに迫るところで自信を持っていた。われわれがその勢いを引き出してしまったところがあったと思っている。そこは確認しなければいけない。少し受けに回った部分があった。
福岡は、すごく手堅いチームという印象がある。そのような相手に対して球際の部分やポジション修正、相手よりも走る部分など、小さなところの積み重ねが最後の得点につながっていく。画面越しで観てくださっている皆さんに僕たちの“リスタートの気持ち”、“姿勢”が伝わるくらい、一生懸命、熱いプレーをしていく。
【ブエノ】
僕自身いい準備ができているし、チームとしてもいい準備ができている。勝ち点3を取りに行きたい。アントラーズにはどのポジションにも優秀な選手たちがいる。みんながしっかりと自分の役割を果たし、要求に応えていかなければならない。全員で良い結果を出すことができるように戦っていく。
【和泉 竜司】
福岡はしっかりブロックを作って全員で守備をしてくる。前線にはターゲットとなる選手がいる。そこにロングボールを入れてくる。相手のストロングポイントを出させることがないようにしていかなければいけない。全員がハードワークしてくるチームなので、自分たちがしっかりと圧力をかけて押し込む時間を多く作ることが大事になってくる。自信を持ってプレーしていくことが重要。どんな相手に対してもみんなで力を合わせて全員が100%以上のプレーをしていけば勝てると思う。
【林 尚輝】
福岡は身長のある前線の選手にロングボールを入れて、セカンドボールを拾うことを狙ってくると思う。まずは僕たちディフェンスの選手が背後のスペースを狙われないように高いラインを設定していく。そしてロングボールを入れられても、それをはじき返していくことで自分たちのリズムが生まれてくる。その競り合いで負けないということを意識して戦っていきたい。
ホームで0-3は情けない。相手が引いてくるなかで、少ないチャンスをサイドからの攻撃でものにされた。自分たちが決めきることができないなかで、相手はしっかり3点を決めてきた。そこが勝敗を分けた。次の試合もホームでできるので、今日のような結果にならないように修正していく。
【ブエノ】
目指していた結果ではなかった。チームとしてやろうとしていることができなかった。サイドを攻略されて、福岡は作ったチャンスを決め切った。自分たちもチャンスは作っていたので、決定力の差が出たと感じている。次の試合に向けてしっかりとやっていきたい。