▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第18節、カシマスタジアムでベガルタ仙台と対戦した。仙台に先制点を許す苦しい展開となったが、終了間際にアラーノが劇的な同点ゴールを決めて、1-1のドローに持ち込んだ。
直近の天皇杯 2回戦は上田のハットトリックなどで8-1で勝利した。対戦相手のYS横浜も高い強度でプレーしてきたが、得点差をつけて勝利できたことは大きな収穫だ。連戦の初戦という点においても、チームに勢いがつく良いスタートを切れた。
天皇杯 2回戦から中3日。次はリーグ戦に移り、仙台と対戦する。仙台は開幕から10試合未勝利と苦しんでいたが、リーグ戦直近3試合で2勝1分と復調の兆しをみせている。古巣対決となる永戸は、「仙台の試合を見ていると、サイドのクロスからの得点が多い」と警戒を強め、「古巣との対戦ということで、多少やりづらさはある。ただ、必ず勝利で終わりたいと思う」と語っていた。
なおこの試合は「カスミ60周年記念試合」として開催され、キックオフ前にクラブパートナーである株式会社カスミの山本 慎一郎代表取締役社長がキックインセレモニーを行った。
試合の先発はGKが沖、最終ラインは右から常本、犬飼、町田、永戸、ボランチはピトゥカとレオ、前線は土居、荒木、エヴェラウド、上田が務めた。なお、ベンチには早川、林、アラーノ、三竿、松村、小泉、白崎が座った。
立ち上がりにいきなりピンチが訪れる。2分、カウンターから氣田にクロスを入れられると、西村に頭で合わせられた。シュートは枠に飛ばされたものの、沖が見事なシュートストップで凌ぎ、失点を許さなかった。
不安定な試合の入り方となったアントラーズだが、時間の経過とともにボール支配率を高め、相手陣内の深いエリアまで進入できるようになっていった。相手の守備を崩すまでは至らなかったが、遠めから積極的にシュートを放ち、仙台ゴールを脅かした。
すると26分にカウンターから決定機をつくる。上田のポストプレーからボールが荒木へ渡ると、荒木はドリブルで持ち運び、相手を引きつけてから、右側を駆け上がった常本へラストパスを送る。これを常本がダイレクトで狙うと、相手GKに当たって、ゴール方向へこぼれた。しかし、ゴールカバーに入った石原にクリアされ、惜しくも得点にはならなかった。
チャンスの後にはピンチがやってきた。34分、仙台のコーナーキックがニアでコースが変わり、西村に当たってゴール方向へ飛ぶ。失点覚悟の場面だったが、沖が素早い反応で弾き出し、ゴールを許さなかった。
その後も一進一退の攻防は続いたが、前半アディショナルタイムにアントラーズがチャンスをつくる。ピトゥカのアーリークロスをエヴェラウドがヘディングすると、これに反応した上田がヘディングで合わせる。しかし、シュートは惜しくもクロスバーに嫌われ、得点にはならなかった。
このまま前半はスコアレスで終了し、ハーフタイムに突入した。
後半開始からアントラーズは攻撃のギアを上げ、試合の主導権を掌握する。すると、58分にチャンスをつくった。ピトゥカのスルーパスから上田が抜け出すと、ハーフウェーライン付近からペナルティエリア手前までドリブルで持ち運び、右足を振り抜く。ゴール右隅を狙ったシュートは際どいコースに飛んだが、惜しくも枠を捉えることができなかった。
良い流れで試合を進められていたが、63分に一瞬の隙が生まれてしまう。アピア タウィア 久からロングボールが最終ラインの背後へ送られると、ワンバウンドしたボールを犬飼と西村が競り合った。犬飼は沖へ頭でバックパスするが、これが少し弱くなってしまう。沖がボールに向かって飛び出したが、先に西村に触られ、無人のゴールへと流し込まれてしまった。欲しかった先制点は仙台に渡る。
失点直後、アントラーズは選手交代を行う。63分に荒木とレオをベンチに下げて、松村と小泉をピッチへ送った。そして77分には土居との交代で白崎を投入する。さらに86分には犬飼とピトゥカを下げて、林とアラーノを投入した。しかし、粘り強い仙台を前に攻めあぐねる展開が続く。
試合時間も残りわずかとなり、アントラーズは前線に人数をかけてパワープレーを行った。何度かゴール前で決定的なシュートを放つも、相手GKの好セーブに阻まれ、得点を奪うことができない。
それでも最後まで攻め続けると、終了間際に全員の諦めない気持ちが実を結ぶ。右からのコーナーキックをアラーノが蹴ると、クロスは相手にクリアされ、キッカーのアラーノのもとへこぼれる。ボールを拾ったアラーノはすぐにクロスを上げず、相手選手との1対1を選択。ペナルティエリアの角あたりまでドリブルで持ち運び、ゴールへ向かうクロスを入れた。すると、このボールが誰にも触られることなく、そのままサイドネットに吸い込まれ、値千金の同点ゴールとなった。
そして、アラーノの得点からほどなくして試合終了のホイッスルが鳴った。1-1。リーグ再開初戦は悔しいドロー決着となった。
ただ、次はすぐに中2日でアウェイ大分戦が控えている。限られた時間で見つかった課題と収穫を整理していかなければいけない。明日からまたチーム一丸となり、目の前の試合へ準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・林がリーグ戦デビュー
・アラーノが今季リーグ戦初ゴール



・ボールを蹴る前に次のプレーをイメージして動くこと。
・サイドを起点に、ゴールに向かうプレーを徹底しよう!
・動かされてもしぶとく。
試合は仙台の狙い通りになってしまった。われわれとしても、引き込んでボールを奪い早く攻めるフットボールをやってくるだろうと準備していた。そのなかで、前半に攻撃面での迫力を作り出すことができなかった。それに加えてセカンドボールをなかなか拾えず、相手にカウンターのチャンスを多く与えてしまった。後半に修正をして、ゴール前に迫る回数やセカンドボールを回収することも増えた。しかし、先に失点をしてしまい、最終的に苦しい展開となってしまった。
「相手を上回る強度」の部分は、今後の課題。ただ、すぐ次の試合がある。今日とはまたタイプの違う相手。次に向けて準備を進めていきたいと思う。
Q.勝ち点1への評価は?また、選手にはどのような話をした?
A.勝ち点3を狙っていたので、勝ち点1では評価できない。ただ、勝ち点0を1にしたのは、スタジアム全体で勝ち得たものだと思っている。これをさらに価値のあるものにできるのではないかと、そんな話を選手たちにした。
Q.前半はうまくいかなかった。選手たちにどのような指示をした?
A.プレーテンポを上げて、もう少しシンプルに相手ブロックの脇から侵入していこうという話をした。
Q.前半はバックパスが多かったという印象がある?
A.試合前からそうならないようにと意識していた。YBCルヴァンカッププレーオフステージの第2戦でも相手の狙いは同じだった。そのなかで相手の背中に入ること、ゴールを目指す意識が薄れていた。
Q.前半途中に土居選手と荒木選手のポジションを入れ替えた意図は?
A.求めているところと違うところが二人にあった。聖真が真ん中に入ったほうがいいと思い、入れ替わってプレーしてもらった。
これまで準備してきたものをピッチで表現していかなければいけない。攻守の切り替えでのアグレッシブさはチームで体現できているので、そこは継続していく。難しい試合にはなると思いますが、ホームでの戦いなので、良い結果を残すことができるように頑張っていく。
【犬飼 智也】
目の前の試合をひとつずつ勝っていくというところを目標に戦っている。今はチームとして非常にいい状態にいると思う。仙台は守備が堅く全員でハードワークしてくるチーム。そして、守ってカウンターを狙ってくると思う。ボールを持つ時間は増えると思うので、攻めるところと、落ち着かせるところの判断をしっかりとしていきたい。
【永戸 勝也】
仙台の試合を見ていると、サイドのクロスからの得点が多い。そこの部分をいかに防ぐことができるかを考えて戦っていく。古巣の仙台との対戦ということで、多少やりづらさはある。ただ、必ず勝利で終わりたいと思う。
(得点の場面は)相手GKにとって難しいボールを蹴ることができた結果、ゴールという良い結果につながった。嬉しく思う。交代でトップ下の位置に入った。「前線へのパスを積極的に狙っていけ」という指示を受けていた。それがプラスの結果になったのではないかと思う。
【ディエゴ ピトゥカ】
これまで勝利したときや連勝していたときのパフォーマンスではなかった。それは自分たちが一番自覚している。最後にファンが同点ゴールを決めて引き分けたが、敗戦したような気分。フットボールにはこういうこともある。より良くしていく作業をしていく。改善しないといけないことはわかっている。また水曜日に試合があるので、そこへ向けて切り替えていきたい。