明治安田生命J1リーグ第17節、等々力陸上競技場で川崎フロンターレと対戦した。後半に上田のゴールで同点に追いついたアントラーズだったが、後半アディショナルタイムに勝ち越しを許し、1-2という結果に終わった。
対戦相手の川崎Fはここまで19試合を消化して15勝4分、勝ち点49で首位を独走している。開幕19試合無敗はJ1リーグ最多タイ記録。昨季から継続するJ1リーグ24試合無敗は史上最多記録を更新中だ。
そんな川崎Fとの試合に向けて、土居は「他のチームがまだ勝てていないので、90分間でしっかり勝つということに重きを置きたい」と語り、「簡単な試合にはならないと思うが、みんなで厳しい試合を乗り越えたい。そこで勝てば、さらにチームとして強くなれる」と意気込みを語っていた。
先発はGKが沖、最終ラインは右から常本、犬飼、町田、永戸、ボランチはピトゥカとレオ、サイドハーフは右に荒木、左に土居、前線は小泉と上田が務めた。なお、ベンチには、スンテ、林、杉岡、永木、白崎、松村、エヴェラウドが座った。
キックオフ直後にいきなりピンチが訪れた。2分、ペナルティエリア付近でピトゥカがボールを奪われると、三笘にゴール前で決定的なシュートを打たれてしまう。三笘のシュートはゴールをわずかに外れ、失点にはならなかったが、アントラーズは不安定な試合の入り方をしてしまった。
その後も川崎Fにボールを支配され、立て続けに決定機をつくられた。すると、19分に試合が動く。山根のスルーパスがレアンドロ ダミアンへ通ると、レアンドロ ダミアンは冷静に沖の股を抜き、シュートはゴールネットに吸い込まれた。川崎Fに先制点を許す、苦しい展開となる。
失点後も試合の流れは変わらなかった。中間スペースで素早くパスをつないできた川崎Fに対し、アントラーズは連動してプレッシャーをかけられず、ボールの奪いどころを見つけられない。ボールを奪っても、川崎Fの迅速なトランジションにより、守備の網にかかってしまった。
ただ不利な局面に持ち込まれても、各選手が粘り強く守ったことで、辛うじて追加点を許さなかった。特に三笘と対峙した常本は1対1の局面で負けず、右サイドをうまく封鎖していた。前半はこのまま0-1で終了し、ハーフタイムに突入する。
後半開始からアントラーズは小泉に代えて白崎を投入し、前への意識を強めた。ただ、試合の主導権は依然として川崎Fに掌握される展開となり、苦しい時間帯が続く。
それでも、59分にチャンスをつくった。右サイドで上田がボールを奪うと、ここからカウンターを発動。土居がドリブルで持ち運んで、上田へスルーパスを送る。しかし、寄せてきた相手GKに阻まれ、上田はシュートすることができなかった。ただ、このプレーをきっかけに試合の流れが変化し、アントラーズが勇気をもってプレーできるようになった。
すると、61分に試合が動く。白崎のパスを荒木が中間スペースで受けると、動き出した上田へラストパスを送る。上田は見事なトラップからシュートし、ゴールネットを揺らした。一度はオフサイドと判定されたがVARのチェックで覆り、ゴールが認められた。1-1とアントラーズが同点に追いつく。
同点に追いついた後、アントラーズは前からのプレッシャーを強め、ボールを支配する時間帯をつくれるようになった。主導権を握るまでには至らなかったが、互角な試合展開へ持ち込んだ。
終盤に入り、アントラーズは選手交代を行ってプレーの強度を保つ。77分には土居に代えて松村、86分には上田に代えてエヴェラウド、87分にはピトゥカに代えて永木を投入した。
しかし、後半アディショナルタイムに失点を喫してしまう。右サイドから長谷川に入れられたクロスが、知念と競り合った町田に当たり、ファーサイドの小林へ渡る。そして、小林に胸トラップから左足を振り抜かれ、ゴールネットを揺らされてしまった。
1-2と勝ち越しを許した後、前線にロングボールを放り込み、同点を目指したアントラーズだが、チャンスをつくることはできず、このまま1-2で試合を終えた。
次は中2日でYBCルヴァンカップ プレーオフステージの第1戦に臨む。悔しさを力に代えて、チーム全員で最善の準備を尽くす。
【この試合のトピックス】
・上田が今季リーグ戦6ゴール目



・こわがらずにボールを受けよう。
・全員が勇気と自信をもってプレーしよう!
・コンパクトな距離感をもってプレーしていこう。
・ボールをしっかり動かし、ピッチの幅を生かしていこう。
・2点目、3点目を奪いにいこう。
その中でも後半はよく戦ってくれて川崎F相手に十分戦えるという証明はできたが、このような戦いを勝利につなげるために私が選手たちにもっと自信を持って試合に入ってもらうというところからまたやっていかなければいけない。
もう一度、自分たちがいい準備をして、ピッチに入った瞬間から全力で戦うことができるようにしていきたい。
Q.試合の内容があまり良くなかった原因はどのように感じている?
A.自分たちが自分たちらしく前線からプレスをかけていくために、トップ下のポジションには慶に入ってもらった。ただ、慶だけでは重心は前に出ていかない。慶を入れた意図がチーム全体に浸透していなかった。私のミスかなと思う。どの選手が入ったとしても、前線からプレスをかけていきたいと思っている。攻守両面において重心を前に置きたかった。ただ、前半はマイボールになっても顔を出すことができず、守備でも前線からプレスをかけることができていなかった。ハーフタイムで修正はしたが、後半やっていたプレーを前半からやらなければいけなかったし、チャレンジャーとして、もっと怖がらずに戦わなければいけなかった。
ほかのチームが川崎Fにまだ勝てていないので、90分間でしっかり勝つということに重きを置いていきたい。簡単な試合にはならないと思うが、みんなで厳しい試合を乗り越えたい。川崎Fに勝つことができれば、さらにチームとして強くなれる。もっともっと上にいかないといけない。新たなリスタートの試合だと考えている。試合中は、ただ前線からプレスをかけにいくのではなく、戦術的にしっかりボールの奪いどころを見つけないといけない。(プレスを)掻いくぐるのが上手いチームだし、どこでボールを取れるのかはやってみないとわからないと思うが、そこの“際”が重要になってくる。(川崎Fには)駆け引きの上手い選手が多いし、僕らはチャレンジャーなので、最初から強度を上げてぶつかっていきたい。
【荒木 遼太郎】
川崎Fはボールを支配してチャンスを作り、得点もしっかり決めてくるチーム。その相手に対して自分たちのプレーをして、相手に自由にプレーさせることなく勝ちたいと思っている。川崎Fは負けなしでここまで来ている。ただ、僕たちは、前節勝利して、チームは勢いに乗ることができている。その勢いを持って試合に臨む。絶対に勝ちたい。
【常本 佳吾】
川崎Fはたくさんパスをつないで、崩してチャンスを作ってくる印象がある。ただ、僕たちもあまり失点することなく戦うことができている。まずは失点しないようにしていく。守備陣でしっかり無失点に抑えて勝ち点3を掴みたい。
前半、積極的にボールを受けるところだったり、ボールを奪った後のパスがつながらなかったりというところが良くなかった。前線から連動してボールを奪いに行けているときは、良いフットボールができているが、今日はそれができず受け身になってしまった。
【上田 綺世】
得点の場面は、その前のプレーでシラ君からボールを受けようと思って動き出していた。そこではパスが出てこず、タロウからパスが出てきた。パスが出てこなくても継続して動き出していたことによって取れたゴールだと思う。常に準備するという部分が、ゴールへとつながった。