▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第16節、カシマスタジアムでセレッソ大阪と対戦した。両チームともに一歩も譲らない難しい試合展開となったが、後半に荒木が先制ゴールを奪うと、この1点を守り抜き、1-0で勝利を収めた。
前節の鳥栖戦はアウェイで悔しい逆転負けを喫し、無敗記録は10試合でストップした。ただ、試合後に相馬監督が「負けてしまったが、次の試合で勝ち点3を取るチャンスがある。しっかりと次の試合に切り替えることが大事だと思う」と語ったとおり、選手たちはすぐに気持ちを切り替えて、鳥栖戦の翌日からC大阪戦に向けて、精力的にトレーニングを行った。
対戦相手のC大阪は直近8試合で1勝3分4敗と調子を落としており、特に5月に入ってからは4試合未勝利と厳しい戦いが続いている。それでも、相馬監督は「(C大阪は)大崩れしないチームだと思う。個で力のある選手もいるので、相手が得意とする形にもっていかれないようにしたい」と警戒を強め、「連戦の中での試合ではあるが、リスタートの試合になる。しっかりと準備した姿をみせられるようにしたい」と語っていた。
先発はGKが沖、最終ラインは右から常本、犬飼、町田、永戸、ボランチはピトゥカとレオ、サイドハーフは右に荒木、左に白崎、前線は小泉と土居が務めた。なお、ベンチには、スンテ、林、永木、カイキ、三竿、松村、上田が座った。
立ち上がりから両チームともに強度の高い守備を見せたため、互いに最終ラインの背後をシンプルに狙う形が多くなった。ただ、時間の経過とともに、アントラーズがボール支配率を高めていく。
しかし、いい距離間でテンポよくショートパスをつなぎ、相手陣内に進入することに成功したが、中央を固めるC大阪の守備を前に、深い位置までなかなかボールを入れられない。守備面では素早い攻守の切り替えでカウンターを許さなかったが、攻撃は効果的に仕掛けられなかった。
それでも、42分に前半最大のチャンスが訪れた。荒木が中間スペースでレオからのパスを引き出し、前を向いてドリブルすると、ペナルティエリア手前で後ろから相手選手に倒される。これがファウルの判定となり、絶好の位置でFKを獲得。キッカーの永戸が放ったシュートは枠を捉えたが、相手GKキム ジンヒョンの好セーブに阻まれ、得点にはならなかった。
前半はこのまま互いに一歩も譲らず、スコアレスでハーフタイムに突入した。
後半に入っても、激しい球際の攻防が繰り広げられ、強度の高い試合展開となった。互いにボール保持者へプレッシャーをかけ、ほとんど隙をみせない。試合はこう着状態に陥った。
それでも54分にアントラーズが決定機をつくる。ピトゥカが左サイドに展開すると、永戸がゴール前に低く鋭いクロスを供給する。しかし、ゴール前に入った土居は触れず、ファーの白崎が詰めるも、相手GKに阻まれてしまった。
その後、アントラーズは60分に白崎との交代で松村を投入した。ここから両チームともに攻撃的な姿勢を強め、前半よりも縦方向への動きが活発な展開となった。
すると72分に試合が動いた。C大阪の自陣でのビルドアップに対して、アントラーズは前線からうまく連動して制限をかける。すると、新井のバックパスがミスになり、土居へ渡ると、土居は相手を引き寄せてから、左サイドでフリーになった荒木へラストパスを送った。荒木は素早く左足から右足に持ち替えると、狙いすましたシュートを放つ。見事にコントロールされたボールは、サイドネットに吸い込まれた。こう着状態が続いた苦しい時間帯にアントラーズが先制に成功する。
得点の直後、73分にレオと荒木をベンチに下げて、三竿と上田をピッチへ送った。
1点のリードを守るべく、選手たちは声をかけ合いながら、集中して戦い続けた。
しかし、82分にピンチが訪れる。町田がアダム タガートにボールを奪われ、追走する形になってしまった。タガートにペナルティエリア内まで進入されたが、町田が追いつくと、並走して身体を寄せ、最後は倒れ込みながら、頭でボールをゴールラインへかき出す。町田は気持ちのこもったプレーで同点弾を許さなかった。
その後、アントラーズは追加点を狙いながらも、リスクマネジメントを徹底し、うまく時計の針を進めていく。後半アディショナルタイムには土居との交代でカイキを投入。カイキはこれがリーグ戦デビューとなった。そして、このまま1点のリードを守り抜いたアントラーズが1-0で勝利を収めた。
次は中3日で明治安田J1第17節、川崎F戦に臨む。明日からまたチーム一丸で準備を行い、アウェイでも必ず勝利を掴み取る。
【この試合のトピックス】
・カイキがリーグ戦初出場
・荒木が今季リーグ戦6ゴール目
・荒木がLIXIL賞を受賞



・全体の距離感をもっとコンパクトに保つこと。
・勇気をもって仕掛け、フィニッシュまでつなげよう。
・パスコースを作りながら前に運ぼう。
・チャンスはくるので立ち上がり集中して入ろう。
休養の感覚の違いを含めて、C大阪が狙いを定めてきた。我々に対して、カウンターや背後を突くプレーをしっかりと狙ってきた。そのなかで、相手をこじ開ける難しさ、背後を狙われることで間延びをしてしまった部分があったが、徐々にボールを動かしながら前に運ぶことができ始めた前半だった。ただ、安定した相手を崩してスコアを動かすには、もう少しボックス内に入っていく迫力が必要になる。ハーフタイムには、特にサイドからの仕掛けでもっと相手の背後に入らないと強調して送り出した。そのなかで、徐々にチャンスが増え始めた。もう少し前に決めることができた場面があったと思うが、プレッシングからボールを奪って、タロウにいい形でボールがこぼれて、それを決めきったことで1-0の勝利をつかむことができた。
簡単な試合ではなかったが、選手たちがこれまでどうやって勝ち点を重ねてきたのか、チャレンジをして一歩でも前に出る姿勢を持ちながら戦ったうえでの勝利だったと思う。次につながる試合になった。中3日になるが、しっかりと準備をして次に向かっていきたい。
Q.次の首位川崎F戦に向けて。
A.どの試合にもパワーをかけて戦っているつもり。簡単に今まで以上の力は注ぐことはできないが、気持ちの面や体の面など、いろんな面で私自身も選手自身もしっかりと準備をして戦えるようにしたいと思う。気持ちの部分だけではやっていけない。今の成績を見たら圧倒的な数字を残している相手なので、簡単な試合でないことは理解している。ただ、我々にとってはチャレンジャーとしての戦いになると思う。それを完遂できれば、勝利の女神がほほえむと思って準備をしていきたい。
チームが勝利するために何が必要なのか考えながらプレーしていく。自分たちが勝っているときは、プレー強度が相手より上回っているからこそ勝つことができていると思う。この試合でもまずはそういうところで負けないようにプレーしていきたい。
【ディエゴ ピトゥカ】
まだ100%の状態ではないが、練習をしっかりやって、いつでも起用してもらえるような準備はしている。ホームでサポーターの後押しを受けて勝ち点3を取りたい。たとえ5分でも10分でも、監督やチームメートに必要とされたときに自分の力を発揮したい。
前半から全体的に前線から(プレスに)いけた。前からプレスをかけているぶん、後ろの選手たちも連動していてハマっている感じがあった。ただ、なかなか得点が入らずに焦れるところもあった。その中でうまくタロウが決めてくれた。全員が球際や強度で上回っていたからこそ、勝つことができたと思う。ハーフタイムには、選手から「もうひとつギアを上げないと勝てないぞ!」という声が出ていた。あのままでは勝ち点3をとることは難しかったし、後半はもっと前に行こうと話していた。ボールを持つ時間が長くても「焦れずに積極的に前へ」という声が出ていた。そのあたりが勝利につながったと思う。
【荒木 遼太郎】
相手のパスミスで聖真君にボールが入ったとき、走り込んでパスを受けたらシュートを打てると思っていた。フリーだったので、目の前の相手選手を外してコースに流し込んだ。チーム一丸となって戦わなければいけない試合に無失点で勝てたのは大きい。次は今日以上にゲーム展開は厳しくなる。アウェイだがチーム一丸となって、チャレンジャーとして戦い、勝ち点3を掴みたい。