明治安田生命J1リーグ第15節、駅前不動産スタジアムでサガン鳥栖と対戦した。前半に松村のゴールで先制したアントラーズだったが、後半に2失点を許して、逆転負けを喫した。
対戦相手の鳥栖は試合前の時点で暫定リーグ3位につけており、直近5試合負けなしと好調を維持している。相馬監督も鳥栖について、「攻守ともにハードワークをチーム全員で出来るチーム。粘り強さも素晴らしいものがあるので、その良さを出させないようにしたい」と警戒を強め、「熱くなる部分もあると思うが、その部分が大事になる。一つひとつのプレーにこだわって相手を上回っていきたい」と試合を展望していた。
先発はGKが沖、最終ラインは右から広瀬、犬飼、町田、永戸、ボランチは三竿とレオ、サイドハーフは右に松村、左に白崎、前線は荒木と土居が務めた。なお、ベンチには、スンテ、杉岡、永木、小泉、ピトゥカ、遠藤、上田が座った。
立ち上がりは鳥栖にボールを支配される展開となり、8分には仙頭に決定的なシュートを打たれてしまう。ただ、このピンチを沖のビッグセーブで凌ぐと、その後はコンパクトな守備を我慢強く続け、試合の流れを徐々に引き寄せていった。
すると、14分に相手の一瞬の隙を突く。中盤でファウルを受けた三竿がクイックリスタートすると、パスを受けた土居は相手の背後へ抜け出した松村へスルーパスを送る。松村がペナルティエリア内右から右足を振り抜くと、シュートは相手選手に当たってコースが変わり、ゴールネットに吸い込まれた。
その後、時間の経過とともに試合の流れが鳥栖に傾き始める。鳥栖が精度の高いビルドアップをみせたこともあり、アントラーズは前線からのプレスをはめきれず、ボールの前進を許してしまう場面が目立った。
ただ、沖のビッグセーブにも助けられ、アントラーズは失点することなく試合を進める。一人プレスを剥がされても、落ち着いて対応し、ボールを支配されながらも完全に流れを明け渡すことはなかった。
すると前半終了間際にチャンスが訪れる。45分、荒木がペナルティエリア内右から振り向きざまにクロスを入れると、ファーサイドで白崎が飛び込む。ヘディングシュートは良いコースに飛んだが、惜しくもバーに跳ね返り、得点にはならなかった。そして、このまま前半は1-0で終了し、ハーフタイムに突入した。
後半もキックオフ直後から激しい球際の攻防が続き、互いに一歩も譲らない展開となる。しかし、50分に失点を許してしまう。左サイドから中野嘉大にゴール前へ鋭いクロスを入れられると、沖がキャッチしきれず、ボールをこぼす。これを山下に詰められ、ゴールを奪われてしまった。
同点に追いつかれた後、試合の主導権は鳥栖に渡った。ポジショニングで優位を取られ、ボールを早いテンポで動かされたことで、アントラーズはボールの奪いどころを定めきれずなかった。また、一度ボールを奪っても、攻撃の時間をつくれず、守備に追われる苦しい時間帯が続いた。
アントラーズは64分に松村と広瀬をベンチに下げ、上田と小泉をピッチへ送ったが、試合の流れは変わらず、我慢の時間帯は続く。さらに78分には三竿と白崎に代えて、ピトゥカと遠藤を投入した。
しかし、選手交代直後の79分に失点してしまう。左サイド深い位置から小屋松にクロスを上げられると、永戸がバッグヘッドでクリアするも、仙頭に拾われる。そして、仙頭からのパスを最後は樋口に決められて、1-2と逆転を許してしまった。
失点後もアントラーズは鳥栖の高いプレー強度に苦しみ、効果的な攻撃を仕掛けられない。空中戦の多い試合展開となり、89分には土居との交代で杉岡を投入した。
なかなかチャンスをつくれなかったアントラーズだが、後半アディショナルタイムに決定機をつくる。レオのフリックから永戸が抜け出すと、永戸は遠藤へラストパスを送った。しかし、このラストパスが少しズレたこともあり、遠藤がダイレクトで放ったシュートは枠を外れてしまった。
同点に追いつくチャンスを逸した後は、鳥栖にうまく時間を消費され、このまま1-2で試合終了を迎えた。この結果、相馬監督の初陣から続いた無敗記録は10試合でストップした。
ただ、下を向く時間はない。次は中3日ですぐにホームC大阪戦が控えている。ここからまた再スタート。試合から試合へ意識を切り替え、チーム一丸で勝利を目指す。
【この試合のトピックス】
・松村が今季リーグ戦2ゴール目



・奪ったボールを大切につなごう。
・守備のラインをしっかりキープしよう。
・もっと声をかけ合おう。
・本当に勝つという気持ちを持って戦うこと。
試合は、予想していたよりも相手の時間が長かった。守備の時間が長く、攻撃の時間が少なくなってしまった。それで最終的に逆転されてしまったのではないかと思う。鳥栖は非常に戦い方が徹底されていたチームだった。それを上回ることができるように準備してきたが、相手を上回ることができなかった。
またすぐに次の試合が来る。そこに向けてまた準備していきたい。
Q.鳥栖にボールを保持される時間が長くなってしまった要因は?
A.中2日、そして移動もあり、また暑さもある中での試合となった。運動量を武器にしている鳥栖との対戦で有利に試合を運ばれてしまった。ボールを奪った後、すぐに奪い返されるシーンが普段より多かった。そして細かい部分もまた見直していかなければならない。攻撃の時間を作ることができなかったことが、守備の時間が増えた要因となり、敗戦につながったと感じている。
Q.就任後初の敗戦。この敗戦をどのように受け止めている?
A.負けてしまったが、次の試合で勝ち点3を取るチャンスがある。そこに向けて、しっかりと切り替えることが大事だと思う。
この先も連戦が続いていくが、まずは目の前の1試合に目を向けていく。その1試合に対して、気負うことなく、自分のやるべきことをしっかりやっていく。やり続けたことによって結果がついてくれば、なおいいと思っている。
【レオ シルバ】
鳥栖も自分たちと同じくアグレッシブなチームで、プレスをかけてくるというのは分かっている。今、チームとして相手ピッチ内でボールを失ったあと、すぐに取り返すことができている。これを継続してやらなくてはいけない。この試合も重要になる。今節も上位との対戦になるので、そこでの勝ち点は大きいし、順位にも影響がでる。勝ち点3をとれるよう、がんばって少しでも順位を上げるために戦っていく。
なかなか自分たちがペースを握ることができなかった。ただ、少ないチャンスの中でゴールを決めきることができていたら、また違う結果になっていたと思う。うまくいっていた時は、試合の中で修正ができていたことが多かった。今日は修正しきれなかった。またすぐに試合があるので、そこへ向けてまた取り組んでいきたい。
【松村 優太】
相手のプラン通りに試合が進んでいた。連戦ということだったり、移動があったからということは言い訳に過ぎない。自分たちの思うようなプレーができなかったことが負けにつながった一番の要因だと思う。