明治安田生命J1リーグ第6節、カシマスタジアムで名古屋グランパスと対戦した。試合を通してボールを支配したアントラーズだが、相手の堅固な守備に苦しみ、なかなかチャンスをつくれない。後半に稲垣のゴールで名古屋に先制点を許すと、犬飼が2枚目のイエローカードで退場処分を受けてしまう。結局、同点に追いつくことができず、0-1で敗戦を喫した。
前節のアウェイ福岡戦は、前半から和泉が負傷交代、関川が一発レッドで退場、後半には土居が負傷交代を余儀なくされるなど、度重なるアクシデントに見舞われた。その後、終盤に一瞬の隙を突かれて失点を許し、0-1で敗れた。
いくつもの不運に見舞われた本当に悔しい結果だ。ただ、選手たちは数的不利の中でも最後まで諦めず、勝利への強い執念を持ち、プレーした。
ザーゴ監督も試合後の会見で「勝ち点を失ってしまったものの、選手たちの最後まであきらめない姿勢が見ることができた。そこはこの試合での収穫だと思う。選手たちを讃えたい」と話した。そして、次節に向けて、「先日の広島戦に比べたらリカバリーをする時間が1日多くある。まずはしっかりと状態を回復しなければいけないし、どの選手がプレーできる状態なのかを見極めなければいけない。失った勝ち点をホームで取り返していく」と勝利を掴み取る覚悟を語っていた。
試合前にはJ1通算100 試合出場を達成した永戸の表彰が行われた。スタジアムに集ったファン・サポーターからは温かい拍手が送られた。
先発メンバーは福岡戦から6人変更した。ゴールマウスは沖が守り、最終ラインは右から小泉、犬飼、町田、杉岡が入った。ボランチは三竿とレオがコンビを組み、前線はアラーノ、荒木、エヴェラウド、松村が務める。ベンチには、スンテ、永戸、永木、遠藤、白崎、上田、染野が座った。
強い雨風が吹きつける中、アントラーズのキックオフで試合が始まった。立ち上がりからシンプルなロングボールで山﨑を狙ってきた名古屋に対し、アントラーズは犬飼と町田が冷静に対応し、安定した守備をみせる。一方、攻撃面では相手の守備ブロックの間でパスを引き出し、ボールを前進させることに成功したが、ファイナルサードでは名古屋の組織的な守備に捕まり、好機をつくることはできなかった。ただ、試合の入り方としては、攻守ともに悪くない出来だった。
時間の経過とともに、名古屋のシンプルな攻撃が脅威を増していく。何度かサイドを突破され、決定機をつくられた。それでも、フィニッシュの局面で守備陣が身体を張り、ゴールを許さなかった。だが、攻撃面では変化をつけられず、効果的な縦パスを通せない。そして、このまま前半はスコアレスで終え、ハーフタイムに突入した。
後半立ち上がりからアントラーズは積極的に攻撃を仕掛け、試合の流れを引き寄せる。右サイドから立て続けに決定機をつくり、ゴールへ迫った。
しかし、アントラーズが不用意なファウルを犯したこともあり、すぐに試合の流れはニュートラルに戻る。すると、59分にコーナーキックのこぼれ球に反応した稲垣にミドルシュートを決められてしまった。欲しかった先制点は名古屋に渡る。
早く同点に追いつきたいアントラーズは、68分に荒木、三竿、松村、アラーノに代えて、上田、永木、遠藤、白崎を投入。81分には杉岡との交代で永戸をピッチへ送り、変化を加える。しかし、アントラーズの変化に名古屋はすぐに対応し、全く隙をみせなかった。
すると、82分に状況は悪化する。自陣で犬飼が柿谷を倒し、2枚目のイエローカードで退場処分を受けてしまう。その後は、名古屋の巧みなゲームコントロールを前に攻撃の糸口を見つけられず、このまま0-1で敗戦を喫した。
非常に悔しい結果だが、前を向いて戦うしかない。次のYBCルヴァンカップ、アウェイ福岡戦で勝利を掴むべく、チーム一丸で最善の準備を尽くす。
【この試合のトピックス】
・松村が公式戦初先発



・守備のとき、最後まで人に対してタイトについていくこと。
・攻撃の最後の部分で積極性と工夫を出し、必ず点を取ろう!
・相手の運動量が落ちた時に一気に勝負しよう。
Q.攻撃面でどんな準備をして、どれくらい出せたと考えている?
A.意識していたサイドの2人のアタッカーのスピードを活かすというところはよくできていたと思う。特に松村選手、荒木選手はサイドをスピードで狙っていた。前半は拮抗してお互いに多くのチャンスはなかった。アタッキングサードの手前まではいけていたが、その先で活性化ができなかった。後半もスピードを活かしチャンスを作りながらも相手GKのファインセーブで止められた。そのなかでもスピードを活かす意識はできていたと思う。ただ、チーム全体として起きている問題で、守備から攻撃へ切り替わったときに簡単に相手にボールを渡してしまっている。そこは今後、直していかないといけない。
Q.今後に向けた意気込みは?
A.サポーターの皆さん、特にスタジアムに来てくれているサポーターには申し訳なく思っている。最近、ホームで負けているのは不甲斐ない。ホームでは後押しをもらって自信を持ってプレーできるもの。もっと自然体でプレーすればいい。もっとアグレッシブさを出していきたいと思う。次の試合で新たな姿勢を示していく。
名古屋戦は先制点がカギになってくる。先制点を取って自分たちのペースでゲーム運びができている試合が少ない。後ろの守備陣はしっかりと我慢を続けていかなければいけないと思う。カシマスタジアムで勝つという部分はもっともっとこだわってプレーしていかなければいけない。
【町田 浩樹】
名古屋はしっかりと勝ち点を積み上げて、上位にいるチーム。非常に堅いチームだと思う。1点の重みというのが大事になってくる。ここまでリーグ戦4試合戦ってすべての試合で失点している。まず失点をしないこと、そして先制点を取るということが重要になってくる。
【杉岡 大暉】
名古屋はここまで連勝してきている。間違いなく優勝争いに加わってくる。右サイドには左利きのいい選手がいて、Jリーグ屈指の右サイドだと思う。そこをしっかりとケアをしていきながらやっていく。
プラスの結果を追い求めてこの試合に臨んだが、逆の結果となってしまった。試合前から厳しい試合になるのは予想していた。ディフェンシブなチームに対して、サイドのスペースが空くと話していた。そこを突くことを狙っていたが、残念ながらゴールにつながらなかった。現実を受け止めて、アントラーズが勝ち続けていけるよう、チーム一丸となって準備をしていきたい。
【松村 優太】
この結果は重く受け止めている。ずっとホームで勝てていないのは僕たちにとってもサポーターの皆さんにとっても望ましい結果ではない。プロ初先発でもあったし、名古屋戦というのもあって、僕にとってはすごく気持ちが入る要素がある試合だった。そのなかでも結果を出せなかったのは実力が足りないということ。もっとトレーニングを積んでいかないといけない。