▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第31節、日産スタジアムで横浜F・マリノスと対戦した。2点を先制される苦しい展開となったアントラーズだが、前半に上田、後半にエヴェラウド、遠藤がゴールを決めて、逆転勝利を飾った。
前節名古屋戦はさまざまなアクシデントに見舞われ、0-2で敗戦を喫した。悔しさは簡単には消えないが、中2日で横浜FM戦が控えている。すぐに気持ちを切り替えて、チーム一丸で準備を進めた。
先発メンバーは前節から2人を変更。出場停止のアラーノと負傷の和泉が外れた。GKが沖、最終ラインは右から小泉、犬飼、町田、永戸、ボランチはレオと永木のコンビで、サイドハーフは右に荒木、左にエヴェラウド、前線は土居と上田が務める。ベンチにはスンテ、常本、三竿、遠藤、松村、名古、伊藤が座った。
立ち上がりから横浜FMにボールを支配される展開となったが、アントラーズは落ち着いて対応する。攻撃ではショートパスにこだわらず、ロングボールを多用し、エヴェラウドや上田の高さを活かして、何度か決定機をつくった。
しかし17分にエリキとのワンツーで小池にサイドを破られると、低いクロスを入れられる。これをゴール前で水沼に押し込まれ、横浜FMに先制を許してしまった。
さらに27分、前がかりになったところを狙われる。カウンターから自陣深くまで進入されると、最後はペナルティエリア内のこぼれ球をエリキに決められた。横浜FMに2点のリードを許す苦しい展開となる。
得点が欲しいアントラーズは、積極的にサイドからクロスを入れて、前線の高さを活かす。徐々に試合の流れはアントラーズに傾いた。
すると39分に得点が生まれる。ハーフウェイライン手前から土居が前線にピンポイントのロングフィードを送る。これを上田が見事なトラップでコントロールし、素早く右足を振り抜いた。強烈なシュートはゴールネットに突き刺さり、アントラーズが1点差に迫る。
前半終盤はアントラーズのペースで試合が進み、セットプレーから決定機もつくった。しかし同点に追いつくことはできず、このまま1-2でハーフタイムに突入した。
後半開始から荒木との交代で遠藤を投入する。トップ下に入った遠藤は、相手の守備ブロックの間のスペースでボールを引き出し、攻撃のリズムをつくりだした。
63分には永木をベンチに下げ、三竿をピッチへ送った。
スタジアムにはホームチームを凌駕するアントラーズファミリーの太鼓と手拍子が鳴り響いた。力強い後押しを受けて、攻撃の勢いは増していく。
すると78分に試合が動く。三竿のロングパスは通らなかったが、相手のコントロールミスを見逃さず、エヴェラウドが奪う。エヴェラウドはそのままドリブルでボールを運び、ペナルティエリア手前から鋭く右足を振り抜いた。強烈なシュートはゴールネットに突き刺さり、アントラーズは同点に追いついた。
得点直後の79分にアントラーズは小泉と土居を下げて、常本と伊藤を投入した。JFA・Jリーグ特別指定選手の常本は公式戦初出場になった。
同点に追いついた後も、アントラーズは攻撃を勢いを落とすことなく、果敢にゴールを狙う。すると84分、途中出場のベテラン二人が魅せる。右サイドに流れた伊藤がピンポイントのクロスを入れると、ペナルティエリア手前から遠藤がダイレクトで左足ボレー。アントラーズが逆転に成功する。
残り時間は少ないが、点差はわずか1点と余裕はない。リードを守り切るため、選手たちは懸命に球際で戦い続けた。90分には上田との交代で名古を投入する。名古は身体を張ったボールキープで時計の針を進めた。
そして、ついに試合終了を告げるホイッスルが鳴った。劇的な逆転劇で、2015年6月20日以来となる日産スタジアムでの勝利を掴み取った。
次節はホームで首位川崎Fと対戦する。ACL出場権獲得のためにも、長年の雪辱を果たすためにも、絶対に勝利が求められる一戦だ。中10日の準備期間で最善を尽くし、カシマスタジアムで川崎Fを迎え撃つ。
【この試合のトピックス】
・町田がJ1通算50試合出場
・常本が公式戦デビュー
・上田が今季5ゴール目
・エヴェラウドが今季14ゴール目
・遠藤が今季初ゴール



・守備の時は後ろのラインを押し上げ、コンパクトな距離間を保とう。
・攻撃では、相手の背後のスペースを効果的に使おう。
・もう一度集中して戦おう。
Q.前半から後半にかけて、試合展開が大きく変わった。前半は、どの部分が悪かったのか?
A.前半は、前線でボールを収めることができなかった。チームで押し上げていこうという時にすぐボールロストしてしまっていた。そこで空いたスペースをマリノスの選手たちに突かれ、失点してしまった。なので、前線でしっかりとボールを収めるという部分を選手たちに求めた。後半から投入した遠藤選手は、そのプレーができる選手。後半は、そこでボールを収めることで、攻撃に厚みを持たせることができた。そして、チームが余裕を持って攻撃できる時間を遠藤選手が与えてくれた。
Q.怪我や出場停止など、アクシデントがある中で出場機会が限られている選手たちが結果を残した。チームの総力を示せたことについて、どのように感じている?
A.総力を決して戦うという部分がアントラーズの強み。それをピッチで表現しなければいけない。終盤に差し掛かるにつれて、調子を上げていくということが重要。そのタイミングで、今までなかなか出場機会のなかった選手たちが調子を上げてくれると、チームに勢いをもたらしてくれる。また、結果を出すことによって、選手たちもさらに自信を深めていく。全員で乗り越えていかなければいけない。残り7試合、さらに調子を上げていき、いい雰囲気を作りながらやっていく。
(横浜FMは)ハイラインなので、FWと出し手の関係があえばゴールに直結するプレーが増えると思う。そこは、普段からいいコミュニケーションを取れているので、狙っていきたい。サイドのマッチアップは相手のストロングポイントでもあるので、そこを防ぎながら試合を優位に進め、勝ち点3を持ち帰りたい。
【土居 聖真】
常に違いを出すプレーや相手の意表を突くプレーを心がけている。ただ、1人でサッカーはできないので、自分以外にマークが分散するようなチーム状況にしていかなければいけないと思う。個人としても、チームとしても、攻撃のバリエーションを増やしていかなければいけない。
【犬飼 智也】
マリノスがやってくるサッカーは分かっている。ボールを保持したサッカーもできるし、はやい攻撃もできるチーム。まずは個人のところで相手選手にやられないことが大切になってくる。マリノスは空いているスペースを突いてくると思う。どっしりと構えるときは構えて、ボールを奪いに行く時はしっかりと奪いきるという守り方で、臨機応変にやっていきたい。
前半はいいリズムで攻撃をすることができなかった。後半、自分がどのタイミングで試合に入ろうがいいリズムでフットボールをできるように心がけていた。(3点目の場面について)力を入れて、力んでしまってもいいことはない。いつものトレーニング通りシュートを打つことができた。
【エヴェラウド】
(2点目の場面は)三竿選手からのボールが少し短くなり、相手ボールになると予測し、相手選手がボールコントロールしたところを狙おうと思っていた。その狙い通り、うまくカットすることができ、いいシュートを決めることができた。ただ、自分のゴールより、アウェイで横浜FMという強い相手に対して逆転で勝利できたことがチームにとって非常に重要なポイントとなった。