▼▼MATCH HIGHLIGHTS▼▼
明治安田生命J1リーグ第18節、カシマスタジアムで湘南ベルマーレと対戦した。両チームともに決定機を決めきれず、一進一退の攻防が続いたが、後半アディショナルタイムにアラーノが劇的な決勝ゴールを決めて、アントラーズが1-0で勝利した。
前節のC大阪戦は2-1で勝利し、6連勝を達成した。上位対決を制したことは、チームにとって大きな自信になるが、首位との勝ち点差はいまだ開いている。いま一度、全員で気を引き締め、湘南戦への準備を進めた。
ゴールマウスは沖が守り、最終ラインは小泉、犬飼、関川、杉岡が務める。ボランチは永木とレオのコンビで、サイドハーフは右に荒木、左に和泉、前線は遠藤とエヴェラウドが入った。ベンチには、スンテ、町田、アラーノ、松村、名古、染野、上田が座った。
試合前には第15節仙台戦でJ1通算200試合出場を達成した永木のセレモニーが行われ、花束が贈呈された。
立ち上がりは湘南のペースで試合が進んだ。アントラーズは相手のテンポの早いパス交換を前に、ボールの奪いどころを定められない。また、ボールを奪っても、効果的な縦パスを通すことができず、なかなかチャンスをつくれなかった。
それでも、時間の経過とともに、ボールを支配できるようになる。相手の守備ブロックの間でパスを引き出し、ゴール前まで攻め込んだ。すると30分、アントラーズが決定機をつくる。素早い攻守の切り替えから高い位置でボールを奪うと、永木がペナルティエリア手前からゴールを狙う。しかし、鋭いシュートは枠内に飛んだが、相手GKに弾かれてクロスバーに当たり、得点にはならなかった。
この試合初めての決定機をつくったアントラーズは、試合の流れを引き寄せた。相手陣内深くまで攻め込み、チャンスを増やす。しかし、得点を奪うことはできず、前半をスコアレスで終えた。
後半が始まっても、試合の主導権はアントラーズが握った。47分には、ペナルティエリア手前左でレオがファウルを受け、フリーキックを獲得すると、キッカーの遠藤がクロスを入れ、エヴェラウドがヘディングで狙う。シュートは枠を捉えられなかったが、立ち上がりからチャンスをつくり、いい流れで後半に入った。
しかし、61分にイージーミスからピンチを招く。自陣でボールを失うと、齊藤にクロスを入れられ、石原直樹にフリーでヘディングされた。決定的なシュートだったが、これはポストに跳ね返る。このこぼれ球を松田に繋がれ、再び石原直樹にシュートされる。だが、沖が見事なブロックでゴールを死守した。
その後も、アントラーズの苦しい時間帯は続く。コンパクトな陣形が崩れ、ボール保持者へのプレスが遅くなったことで、次々と決定機をつくられてしまった。
流れを変えたいアントラーズは攻撃的な選手交代を行い、1点を奪いに行く。61分には遠藤との交代で染野、70分にはレオ、荒木との交代で名古、アラーノを投入。さらに80分には、和泉と小泉に代えて、松村と上田をピッチへ送った。
しかし、自陣深い位置で守る湘南に対し、アントラーズは攻めあぐねる。雨脚が強まるなか、後半アディショナルタイムに突入しても、苦しい戦況は変わらない。
それでも、最後まで諦めずに戦い抜いた選手たちの姿勢が結果に繋がる。アラーノが松村とのパス交換で右サイドから中央へ進入すると、ペナルティエリア手前から染野へパスを送った。このパスは合わず、相手にカットされたが、素早い切り替えでアラーノが相手からボールを奪い、右足を振り抜く。インサイドで放ったシュートは相手選手に当たってコースが変わり、これがゴールネットに吸い込まれた。
試合終了間際の劇的な決勝ゴールが決まり、アントラーズが1-0と勝利した。これで連勝を「7」に伸ばした。
次は中3日でホーム大分戦に臨む。7連勝もまだまだ通過点だ。この試合で見つかった課題と向き合いながら、気を引き締めて準備を進めていく。
【この試合のトピックス】
・リーグ戦7連勝
・アラーノが2試合連続ゴール
・名古が開幕戦以来のリーグ戦出場
・犬飼が累積警告により次節出場停止



・相手のリズムに合わせず自分たちから積極的に戦おう!
・動きの量を増やし、必ずゴールを奪おう!
・スライドはよくできている。続けよう。
・最後まで粘り強く戦おう。
Q.どの部分が試合を難しくした?
A.まず相手を評価しないといけない。非常に守備的で若手が一生懸命に頑張っていた。今日に関しては、自分たちが試合のリズムやギアを下げてしまったことで苦しんだ。普段通りにギアを上げたらチャンスを作れるようになった。考え過ぎ、ボールを持ち過ぎてしまったことで、自分たちから相手の横のスライドや縦の頑張りなどを機能させてしまった。自ら苦しい状況を作ったところがあった。
Q.試合のテンポについて、これまで土居選手が貢献していたと感じている。その影響について、どう考える?
A.確かに土居選手はチームのエンジンの1人だが、彼だけでなく他の選手の貢献度も高い。今日に関しては、自分たちで強度を下げてしまったことが苦しい状況をもたらした。遠藤選手は疲労が出るまでは良かったし、荒木選手もいい状態だった。永木選手も三竿選手が出場停止で代わりに入ったが、問題なくできていた。どの選手が入ってもチームとしてやるべきことが持続できている。個の特長や武器、経験値はそれぞれ違うが、チーム全体としてやるべき役割を理解してやれていた。代わりに入った選手もいいものを示せているからこそ、チームとしての目標である勝利を達成できているのではないかと考えている。
アウェイでは悔しい思いをしているし、セットプレーでも失点しているので、そこを注意してやっていきたい。今、6連勝していてチームの状態も非常に良くなってきているし、結果もついてきている。自然体で、普段通りにやっていくことができれば結果がついてくると思う。
【沖 悠哉】
湘南はプレッシャーが早く、前線にも速い選手がたくさんいる。そこに対してプレスをかけていきたい。ポゼッションで崩していくのか、ロングボールを使って崩していくのか色々なやり方がある。そこに対して、しっかりいい準備をしていきたい。
【レオ シルバ】
まず第一優先は、チームの勝利。チームの勝利が重なることによって、自信が増していく。個人的にもいい状態で試合に臨むことができている。誰が出てもやることは変わらない。一番重要なことは、またいい試合をして勝利を手にすること。
ベンチにいるときに監督からよく言われているのが、相手を分析すること。それに加えて、ピッチにいる選手と違ったプレーをしないとゴールに結びつかないと思っていたので、意識して縦パスを入れていた。その狙いがゴールに繋がったと思う。(ゴールの場面は)染野が顔を出してくれたので、ボールを当てれば収めてくれると思ったが、パスカットされてしまった。ただ、いつも監督が求めている切り替えの早さを意識して、競り合う形となって奪い返すことができた。そこで相手DFに当たっていいコースに入って運も味方した。みんながやり続けた結果が出たと思う。
【沖 悠哉】
スカウティングで相手の前線は若くて速く、体力があると聞いていた。カウンターに気をつけようと話していたなか、選手みんなが声を掛け合って、うまくリスク管理ができていた。時間が経つにつれて集中力は切れてしまうものなので、そこはGKとして厳しく言うことができた。無失点はチームとしてもうれしいが、危ない場面が2、3度あった。ミスをしなければ、未然に防ぐことができた部分がある。まだまだ課題があると感じている。