磐田戦のみどころを読む!
4-1。公式戦2連敗というトンネルの出口を見つけた選手たちは、鬱憤を晴らすかのようなゴールラッシュを披露した。西のテクニックとアイデアが凝縮された先制弾、エースとしての責任を果たしてみせた金崎のPK。繊細かつ鮮やかなパスワークから豪快に左足を振り抜いた遠藤の一撃。そしてペドロ、カウンターから突き刺してみせた待望のリーグ戦初ゴール。全てに選手の個性が反映された、輝きに満ちたゴールショーだった。
「今季最多の4得点で勝てたことはすごくプラスになると思う。結果を出せたことが一番良かった」
そう言って、土居は穏やかな表情を見せた。惜しみないハイプレスと切れ味鋭い飛び出しを繰り返した背番号8は、ミックスゾーンに姿を見せるや否や「今日は疲れたよ~」とおどけて報道陣を笑わせていたが、その言葉の意味はデータからも読み取れる。敢行したスプリントは実に30回。今季のアントラーズにおける最多記録だった。スプリント数は多ければいいと一概に言えるものではないが、攻守両面における土居の献身が際立っていたことは間違いない。両サイドへ流れてボールを呼び込み、力強いポストプレーで起点を作り続けた金崎とともに、アントラーズの前線が果たすべき姿を自らに、そしてチームに示しているかのようだった。
「去年戦ったメンバーでこうやって戦えた。新加入選手や試合に絡めない選手にとっても刺激になったと思うし、競争力もさらに上がっていく」
土居は勝利の意味を語る。仙台戦の先発は、全11選手が昨季からプレーする面々だった。スペインへ渡った柴崎の位置に中村が入ったことを除けば、レアル・マドリード戦と同じ陣容。“クラブW杯仕様”とも報じられたメンバーが、充実の内容と結果を残してみせた。反省点ももちろんあるが、敵地での4ゴールは今後に向けて大いなる弾みとなる。
「仙台戦と同じような戦い方をしなければいけない。そして、誰が出場しても同じ戦い方をできるようにしないといけない」と指揮官は言う。新戦力との融合と勝利という結果、その双方を追求し続ける道のりは決して平易なものではない。事実、すでに公式戦で4つの黒星を喫している。だからこそ、仙台で見せた充実の戦いは重要な意味を持つ。これをスタンダードとし、さらなるグレードアップを図る――。己のあるべき姿を自らの力でしっかりと示せたことの価値は計り知れない。どんなプレーをしなければならないのか、求められる役割は何なのか。チームに強烈なメッセージを与える90分だったはずだ。
それから1週間。つかの間の充電期間を経て練習を再開した選手たちは、切磋琢磨の日々を経て準備を進めていった。土居の言葉通り、競争意識はさらに高まっている。定位置を約束された者などいない。日々のトレーニングが各々を向上させていく。
そして迎える、次なる一戦。聖地に迎え撃つのはジュビロ磐田だ。名勝負を繰り広げ続けたライバルと、今季最初の対峙に臨む。伝統の一戦、クラシコ。その対戦カードを耳にするだけで、そして脳裏にサックスブルーを想起するだけで、胸に湧き上がる闘志を感じずにはいられない。
「誰が出ても鹿島は鹿島」。そう言ったかつての天敵は今年も、指揮官としてカシマに乗り込んでくる。アントラーズレッドとサックスブルーが紡いできた歴史は、これからも脈々と受け継がれていく。その価値と重みを噛み締めながら、新たな栄光の記憶を書き加える戦いが始まる。石井監督は「応援してくれる人がたくさんいる。ホームで勝てば勢いもつくし、チームの士気も上がる」と、聖地での勝利を誓った。
最高の週末を、カシマで。今日も全員で戦おう。勝利の喜びを、ライバル撃破の歓喜を、ともに。


そう言って、土居は穏やかな表情を見せた。惜しみないハイプレスと切れ味鋭い飛び出しを繰り返した背番号8は、ミックスゾーンに姿を見せるや否や「今日は疲れたよ~」とおどけて報道陣を笑わせていたが、その言葉の意味はデータからも読み取れる。敢行したスプリントは実に30回。今季のアントラーズにおける最多記録だった。スプリント数は多ければいいと一概に言えるものではないが、攻守両面における土居の献身が際立っていたことは間違いない。両サイドへ流れてボールを呼び込み、力強いポストプレーで起点を作り続けた金崎とともに、アントラーズの前線が果たすべき姿を自らに、そしてチームに示しているかのようだった。


土居は勝利の意味を語る。仙台戦の先発は、全11選手が昨季からプレーする面々だった。スペインへ渡った柴崎の位置に中村が入ったことを除けば、レアル・マドリード戦と同じ陣容。“クラブW杯仕様”とも報じられたメンバーが、充実の内容と結果を残してみせた。反省点ももちろんあるが、敵地での4ゴールは今後に向けて大いなる弾みとなる。


それから1週間。つかの間の充電期間を経て練習を再開した選手たちは、切磋琢磨の日々を経て準備を進めていった。土居の言葉通り、競争意識はさらに高まっている。定位置を約束された者などいない。日々のトレーニングが各々を向上させていく。
そして迎える、次なる一戦。聖地に迎え撃つのはジュビロ磐田だ。名勝負を繰り広げ続けたライバルと、今季最初の対峙に臨む。伝統の一戦、クラシコ。その対戦カードを耳にするだけで、そして脳裏にサックスブルーを想起するだけで、胸に湧き上がる闘志を感じずにはいられない。
「誰が出ても鹿島は鹿島」。そう言ったかつての天敵は今年も、指揮官としてカシマに乗り込んでくる。アントラーズレッドとサックスブルーが紡いできた歴史は、これからも脈々と受け継がれていく。その価値と重みを噛み締めながら、新たな栄光の記憶を書き加える戦いが始まる。石井監督は「応援してくれる人がたくさんいる。ホームで勝てば勢いもつくし、チームの士気も上がる」と、聖地での勝利を誓った。
最高の週末を、カシマで。今日も全員で戦おう。勝利の喜びを、ライバル撃破の歓喜を、ともに。
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