C大阪戦のみどころを読む!
「非常に価値のある勝ち点3になった」と、指揮官は勝利の意味を力強く語った。均衡を破れないまま、終盤に突入した大宮戦。値千金のスコアを刻んだのは、背番号8だった。79分、土居聖真。安部のプレス、レオのパスカット、そして優磨のスルーパス――。鮮やかなショートカウンターを結実させたのは、勝負どころを見極めた土居のスプリント、そしてアイデアの結晶とも言える右足シュートだった。1-0。J1最速でのアウェイ200勝到達を意味する白星で、アントラーズはさらに加速した。
公式戦5連勝、うち3試合がウノゼロ。大逆転の清水戦を含め、4試合が1点差での勝利だ。常にボールを保持して敵陣へ押し込みながら、いかにしてゴールを陥れるか――。そんな試合展開が日常と化す中で、派手さはなくとも着実に勝利を積み重ねているシーズン序盤戦。攻守両面で献身を続ける土居は、自らの肌感覚をこう表現する。
「“中途半端に攻めに行くくらいなら、引いて守ろう”という意識を相手から感じる。相手の戦い方が変わってきたのは、自分たちがワンランク上のサッカーをしているからだと思う」
この言葉通り、今季は守備重視の戦術を採る対戦相手が増えた印象だ。リーグ戦5試合でアントラーズが刻んだスコアは6つだが、その全てが後半に記録されている。なかなか均衡を破ることができなくても、90分トータルで勝ち点3を仕留める――。そんな戦いぶりは、データでも明確に示されている。
虎視眈々とカウンターを狙ってくる相手に対して、正確にボールを動かし、守備網を突破する。言葉にすればシンプルだが、決して簡単なタスクではない。アントラーズはボールポゼッション率でライバルたちを凌駕する一方、ボールロストから逆襲を受けるリスクを常に背負うこととなる。だからこそ石井監督は「焦れずに、しっかりとボールをつなぐ形を保ちながらプレーできていた」大宮戦の選手たちを称え、「価値のある勝利」と語ったのだ。 “圧倒して勝ち続ける”という理想像を追求する道のりに身を置くと同時に、勝ち点3獲得という目前の任務を着実に遂行しているアントラーズ。思い描く己の姿へと近付くため、チームは日々、トレーニングに打ち込んでいる。
そして今、次なる戦いが始まる。カシマスタジアムに迎え撃つ相手は、セレッソ大阪。J1復帰を果たした今季、スタートダッシュは叶わなかったものの、現在は公式戦3連勝中だ。そして今、このタイミングで迎える前年王者とのアウェイゲーム。高いモチベーションを携えて乗り込んでくることは想像に難くない。ここ2試合は無失点と、守備の安定が彼らを支えている。アントラーズは今日も「焦れることなく」しっかりとゴールを陥れなければならない。
さあ、久しぶりに帰還した聖地での90分が幕を開ける。大宮の夜、石井監督は「この喜びを何度も味わってもらえるようにチーム一丸で頑張っていきたい」と、背番号12への感謝を繰り返し、穏やかな笑みを見せていた。ともに戦い、ともに喜びを分かち合う――。最高の週末を、カシマで。


「“中途半端に攻めに行くくらいなら、引いて守ろう”という意識を相手から感じる。相手の戦い方が変わってきたのは、自分たちがワンランク上のサッカーをしているからだと思う」
この言葉通り、今季は守備重視の戦術を採る対戦相手が増えた印象だ。リーグ戦5試合でアントラーズが刻んだスコアは6つだが、その全てが後半に記録されている。なかなか均衡を破ることができなくても、90分トータルで勝ち点3を仕留める――。そんな戦いぶりは、データでも明確に示されている。


そして今、次なる戦いが始まる。カシマスタジアムに迎え撃つ相手は、セレッソ大阪。J1復帰を果たした今季、スタートダッシュは叶わなかったものの、現在は公式戦3連勝中だ。そして今、このタイミングで迎える前年王者とのアウェイゲーム。高いモチベーションを携えて乗り込んでくることは想像に難くない。ここ2試合は無失点と、守備の安定が彼らを支えている。アントラーズは今日も「焦れることなく」しっかりとゴールを陥れなければならない。


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