大宮戦の注目プレーヤーは、曽ケ端準!

  「この町に、アントラーズがある幸せ」

 ここ鹿嶋の町で生まれ育った守護神が口にする、この言葉はそれだけの重みがある。「Jリーグというプロリーグが始まった年から、自分の町にその舞台で戦うクラブがあった。一気にサッカーへの熱が高まり、町は変わった」と往年を振り返る。守護神の歩みはそのまま、鹿島アントラーズというプロフットボールクラブのそれでもある。
 ユースからの生え抜きでもある曽ケ端は、「アントラーズのない人生は想像もつかない」という。「それだけ、自分の中に自然にあるもの」がアントラーズであり、プロになって19年、彼はこのクラブのユニフォームを常に身にまとってきた。「GKですから。ずっと仲間の背中を見てきた。だからこそ、見える風景もある」。日本を代表するGKの1人になっても、曽ケ端は19年前から変わりはない。「そんなあいつは、変わり者(笑)」と同期で苦楽をともにしてきた小笠原はいうが、「後ろを見れば、ソガがいる。ずっと一緒に戦ってきた仲間。そういうヤツがいるっていうのは、自分にとっても励みになる」と感謝の言葉も忘れない。「ずっとイジられてきましたから。最近はそれを真似しているのか、後輩からもイジられる。時代の流れを感じます(笑)」という曽ケ端だが小笠原同様、「あいつのプレーを見て、自分も奮い立つ。それは紛れもない、自分のプロ人生の一部」と同期への厚い信頼を口にする。2人には誰にも断ち切ることのできない絆がある。
 今シーズンも変わることなく、アントラーズのゴールを守る曽ケ端。世代交代がチームのテーマとされる中、小笠原とともに後輩たちに高い壁として立ちはだかる。「GKというポジションは、チームに1つしかない。だからこそ切磋琢磨して、そしてピッチに立つ。それが、責務」。どんな試合でも、選ばれたからには勝利のためにベストを尽くす。それがプロとしての曽ケ端の矜持だ。

 「優勝は、本当にいいもの」。何度味わっても、飽きることがない。むしろ、もっと勝利への欲求が強くなる。だから、プレーし続けている」。リーグ戦でその歓喜を味わったのは、7年前が最後。再びその風景を見るため、アントラーズの守護神は今日もまたピッチに立つ。  

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