今日の試合のみどころを読む!

 不甲斐なき120分間、そしてPK戦を経て、アントラーズは屈辱と向き合うこととなった。天皇杯3回戦、敗退。カシマスタジアムで突き付けられた事実と向き合い、中2日で迎える今節、必ずや奮起しなければならない。J1 2nd 第14節、対する相手は柏レイソルだ。

 3日前の水戸戦、フレッシュなメンバーで臨んだものの、思い描くような展開にはならなかった。90分間、そして延長戦でも均衡を破ることができない。最終的に、PK戦で屈することとなった。プロ初先発でフル出場した鈴木優磨は、「結果を残せなかったことが不甲斐ない」と、唇を噛んだ。
 ショッキングな敗戦を受け、「自分の責任」と語っていた石井監督は「タイトルが懸かっている試合に負けて、タイトルを1つ失った事実の大きさは選手も感じている。『気持ちをしっかりと切り替えて、リーグ戦とヤマザキナビスコカップに集中してほしい』と、選手たちに伝えた」という。
 あれから中2日。水戸戦の翌日は、リカバリートレーニングとミニゲーム中心のメニューを消化した。赤崎や中村は「良い練習だった。楽しかったし、質が高いトレーニングをできたと思う」と、前を向いた。そして柏戦前日は、主にセットプレー練習を実施。雨風が強まる中、ホームでの勝ち点3に向けて、集中力を研ぎ澄ませていった。

 柏との一戦は、大幅なメンバー変更を断行した水戸戦から、再びスタメンを入れ替えて臨むことになるだろう。石井監督は「コンディションは良い状態だと思うので、心配はしていない。水戸戦の負けを無駄にしないように戦ってくれるはず」と、信頼を語っている。
 今日の相手である柏は、ボールポゼッションを特長とするチームだ。足下の技術に秀でた選手が揃うだけに、中盤で自由を与えてはならない。石井監督が標榜する“前線からの守備”を機能させることが、勝利への絶対条件になるだろう。赤崎は「前線からのプレスがいつも以上に大事になると思う」と、自身の使命を語った。

 さあ、2ndステージは残り4試合だ。アントラーズは、ステージ首位の広島と同勝ち点で並んでいる。優勝へ向けて、1ポイントも落とせない試合が続く。まずは今日、ホームでしっかりと勝ち点3を掴まなければならない。
  指揮官は言う。「自分たちがしっかりと勝ち切ることができれば、2ndステージ優勝のチャンスがある。チャンピオンシップで戦いたい」。その言葉通り、勝利を積み重ねていく以外に道はない。中村は「アントラーズは、獲らなければいけないチーム。背負っているものが違う」と、決意を述べた。

 あの敗戦のショックを引きずる暇はない。顔を上げ、ステージ優勝へ向けて、歩みを止めてはならない。必ず、勝ち点3を。ここカシマスタジアムで、最高の週末を、今日も。

対戦相手情報

柏をより深く分析して試合に臨みたいナンバー12のあなたは、「対戦相手情報」をチェック!
友達に教える