2001年5月。新カシマスタジアム、こけら落とし。
眩いばかりの輝きを放つ、新スタジアム。2001年5月19日、翌年に控えたFIFAワールドカップに向けた増改修工事を終えたカシマスタジアムが、ついに姿を現した。こけら落としには3万6000名を超える観衆が駆けつけ、記念すべき一戦を見守った。
J1 1stステージ第10節、柏レイソル戦。2勝1分6敗と、苦しみのどん底にあったアントラーズが、前年に2ndステージ優勝を争った強敵を迎えた。相馬やファビアーノ、本山など、ケガ人が続出した苦しい台所事情に追い打ちをかけるように、中田とビスマルクを出場停止で欠く中、選手たちは魂のこもった戦いを見せた。
紙吹雪がピッチを覆う中、キックオフ。開始8分、ミス絡みで先制点を許し、前半は苦しい展開となった。42分には、小笠原が左ひじを骨折し、交代するアクシデントにも襲われた。0-1でハーフタイムへ。それでも、装いを新たにした聖地で、アントラーズが引き下がるわけがなかった。
同点弾は71分、柳沢がPKを決める。そして6分後には、右サイドを縦へ突破した平瀬のクロスに、再び柳沢。雨に濡れたピッチをうまく利用し、低い体勢から叩きつけるヘディングシュートでゴールネットを揺らした。2-1。アントラーズが逆転に成功した。
しかし、柏も粘りを見せる。逆転弾の直後、大野がゴールを決め、再び同点に。決着は、Vゴール方式の延長戦へと持ち越された。
中田もビスマルクも、小笠原も本山もいない。後半終了間際にピッチに登場した長谷川、柳沢と平瀬、そして小笠原に代わって出場していた鈴木隆行と、アントラーズは4人のFWを起用していた。まさにスクランブル状態だが、延長前半にドラマが待っていた。
最終ラインの背後へ飛び出した黄善洪のドリブルを、曽ヶ端が倒してしまう。判定は、PK。絶体絶命のピンチを迎えたが、前節から出番を得ていた若き守護神は、起死回生のシュートストップを見せる。Vゴール制度での延長戦、失点はすなわち敗北を意味したが、背番号21がビッグプレーでチームを救った。
そして直後の98分、Vゴールの主役は、やはりこの男だった。長谷川祥之、背番号11。左サイドから平瀬が上げたクロスにダイビングヘッドで合わせ、熱戦に終止符を打った。


紙吹雪がピッチを覆う中、キックオフ。開始8分、ミス絡みで先制点を許し、前半は苦しい展開となった。42分には、小笠原が左ひじを骨折し、交代するアクシデントにも襲われた。0-1でハーフタイムへ。それでも、装いを新たにした聖地で、アントラーズが引き下がるわけがなかった。


しかし、柏も粘りを見せる。逆転弾の直後、大野がゴールを決め、再び同点に。決着は、Vゴール方式の延長戦へと持ち越された。


最終ラインの背後へ飛び出した黄善洪のドリブルを、曽ヶ端が倒してしまう。判定は、PK。絶体絶命のピンチを迎えたが、前節から出番を得ていた若き守護神は、起死回生のシュートストップを見せる。Vゴール制度での延長戦、失点はすなわち敗北を意味したが、背番号21がビッグプレーでチームを救った。
そして直後の98分、Vゴールの主役は、やはりこの男だった。長谷川祥之、背番号11。左サイドから平瀬が上げたクロスにダイビングヘッドで合わせ、熱戦に終止符を打った。


試合後、秋田は「このスタジアムには神が宿っている。サポーターの応援が渦を巻いて、ピッチに降りてきた」と、語った。柳沢の2ゴール、曽ヶ端のPKストップ、そして長谷川のVゴールと、劇的なシナリオで勝利を飾ったアントラーズ。この日のカシマスタジアムは、選手とサポーターが一体とならなければ生まれない、特別な雰囲気が間違いなく存在していた。
あれから14年以上が経った。今日もまた、あの日のように。気迫に満ちた戦いで、再び走り始めなければならない。スタジアム中が一体となって、勝利に向かって邁進しなければならない。
あれから14年以上が経った。今日もまた、あの日のように。気迫に満ちた戦いで、再び走り始めなければならない。スタジアム中が一体となって、勝利に向かって邁進しなければならない。
スタッフダイアリー
過去の記憶や勝利への意欲、様々な思いを持って日々練習に励む選手の様子は、毎日更新の「スタッフダイアリー」をご覧ください!友達に教える