今日の注目プレーヤーは、梅鉢貴秀!

「ボランチとして、まずは守備の面で、自分より前のポジションの組織をしっかりと整備してほしい。攻撃では、長いボールを蹴りわけられるので、サイドチェンジにも期待している」

 石井監督は、期待を包み隠さず語った。そのコメントが向けられたのは、梅鉢貴秀。加入5年目の背番号27は今季、6月までは出場機会を得ていたものの、夏以降はピッチから遠ざかった。3日前の神戸戦で得た10分足らずが、4か月ぶりのプレータイムだった。
 梅鉢は今、ボランチだけでなく、センターバックやサイドバックとしてもトレーニングを積んでいる。「大きなことに取り組めていると思っているので、ポジティブにやっていきたい」と、意欲的に取り組んでいる。石井監督は「彼の守備能力を考えれば、サイドバックやセンターバックをこなせる可能性はあると考えている。本来のボランチというポジションを、いろいろな視点から見てほしい」と、その力を高く評価。期待の表れとして複数のポジションを課し、「彼自身、前向きに取り組んでくれている。それが一番、大きい」と、信頼を語っている。
 複数のポジションをこなす日々は、どんな変化をもたらしているのか。自身のプレーについて、梅鉢は「まだ、センターバックとしては、味方の配置や相手の攻撃の誘い方の絵を描けていない。主体的に指示を出して動くというより、相手のプレーを追いかける感じになっている。ボランチの方が、守備の時の追い込み方のイメージを立てやすい。慌てずにやれている」と言う。本職の方が慣れているというのは、ある意味、当然のこと。「頭の切り替えをして、考え方も多少変えないといけない。センターバックとボランチでは、見ている景色が違いますから」と、言葉を選びながら話していた。“異なる景色を見る”こと、その1つ1つが、背番号27の刺激となり、成長を促しているはずだ。
 今夜は、ボランチとしての出場が見込まれる。「いろいろなポジションでの経験を生かしてほしいと言われている。その成果を出せれば」と意気込む梅鉢は、「内容が悪い時間帯に、方向性を決めていくことが自分の役割」と、イメージを膨らませていた。ボランチ、すなわち舵取り役として、チームを導いていく覚悟だ。

 神戸戦の後、「良いところと悪いところが出たけど、一歩を踏み出せたと思う」と、語った梅鉢。今夜のプレーが、その大きな“二歩目”となるはずだ。

「これが最後のチャンスだと思っている」。決意に満ちた背番号27の躍動を、楽しみにしたい。

試合前コメント

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