2007年、天皇杯4回戦。2回目の茨城ダービー。

 ともに茨城県内に本拠地を構える、アントラーズと水戸ホーリーホック。2005年以降はプレシーズンマッチ「いばらきサッカーフェスティバル」で顔を合わせているが、公式戦での対戦は過去に2回のみ。1回目は2004年11月13日、天皇杯4回戦での対戦で、1-0とアントラーズの勝利に終わった。そして2回目は2007年11月4日、またも天皇杯4回戦でのことだった。

 カシマスタジアムは、心地良い秋晴れが広がっていた。水戸を迎えた、天皇杯初戦。アントラーズは、のちに達成することとなる大逆転でのリーグ優勝に向けて、連勝街道を突き進んでいた。勢いそのままに、ホームでの茨城ダービーに臨んだ。
 アントラーズはベストメンバーを組んだ。GK曽ヶ端、最終ラインは内田と岩政、大岩、新井場という不動の4人。ミドルゾーンは青木と小笠原、野沢、本山。そして前線にはマルキーニョスと田代が並ぶ。そして控えには、ダニーロや柳沢、興梠といった面々がスタンバイ。盤石の布陣で、必勝を期した。
 先制点は21分、本山からのパスを受けた新井場が、切れ味鋭いドリブル突破で2人をかわし、ゴールライン際まで持ち込む。右足アウトサイドでの折り返しに、反応したのは田代だった。右足ダイレクトで合わせ、ゴールネットを揺らした。前半は1-0で終了した。
 1点リードで迎えた後半、アントラーズは水戸に押し込まれる場面が増えたが、安定した守備で決定機を作らせない。そして65分、この日2点目も、新井場のアシストから記録された。背番号7が左サイドを縦へ突破し、クロスを上げると、ファーサイドへ走り込んでいたのは小笠原。身体ごと押し込み、スコアを2-0とした。
 リードを広げ、余裕をもって試合を進めるアントラーズは、71分に柳沢、78分にダニーロ、そして83分に興梠を投入。攻撃陣を活性化しつつ、時計の針を進めていった。結果的に3ゴール目は生まれなかったものの、守備陣はしっかりと水戸を完封。2-0と快勝し、5回戦へと駒を進めた。

 公式戦で水戸と対峙するのは、あの時以来、約8年ぶりとなる。過去2試合は2勝0敗、得点3、失点0。今夜もまた、白星は譲れない。そしてゴールさえも許すわけにはいかない。意地と意地がぶつかり合う茨城ダービーで、アントラーズが力強く勝利を掴む。

スタッフダイアリー

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