2010年、J1第1節。若きレフティーの躍動。
冷たい雨が降り続き、厳しい寒さに見舞われたカシマスタジアム。それでも、サポーターのボルテージは高かった。前人未到のリーグ4連覇へ、新たなシーズンの幕開けを迎えたアントラーズ。2010年3月6日、J1第1節。3万5000名を超える観衆を集めた聖地での開幕戦で、アントラーズが浦和レッズを迎え撃った。
リーグ3連覇を果たしたアントラーズは、新たな戦力としてフェリペ ガブリエルやイ ジョンス、ジウトンといった外国籍3選手を迎え入れ、新シーズンに臨んだ。1週間前の富士ゼロックススーパーカップでは、ガンバ大阪をPK戦の末に撃破。AFCチャンピオンズリーグ第1節でも完封勝利を果たし、上々の滑り出しを見せていた。そしてこの日は、宿敵相手のリーグ開幕戦。期待感が高まるのは、当然の成り行きだった。
キックオフからわずか5分、アントラーズがいきなり均衡を破る。左サイドでボールを持った小笠原が、瞬時の判断でパスコースを見出す。浮き球に反応した興梠がスライディングで合わせると、相手GKは一歩も動けず、ゴールネットが揺れた。「点で合わせた」芸術的ゴールで、アントラーズが早々とリードを奪った。
俄然、熱を帯びるカシマスタジアム。優位に立ったアントラーズは、浦和のパスワークを封じつつ、時折見せる鋭いカウンターでゴールを脅かしていった。浦和をいなしながらゲームをコントロールし、前半は1-0で終了した。
後半に入っても、アントラーズのリードは揺るがない。小笠原と中田のボランチコンビ、岩政と伊野波のセンターバック、そして右に内田、左に新井場、最後尾に曽ヶ端。隙などあるべくもなかった。安定した試合運びで、1-0のまま終盤に突入した。
そして79分、オズワルド オリヴェイラ監督が動いた。精力的な動きを見せていた新戦力・フェリペに代えて、遠藤を投入。加入4年目、当時21歳の若きレフティーが、わずかな出場時間で躍動した。
覚えている人も多いだろう。86分、ボールが左サイドのタッチラインを割ると、ボールパーソンから絶妙なタイミングで“パス”を受け取った新井場が、スローインでリスタート。一気呵成の攻撃でコーナーフラッグ際まで攻め込み、遠藤がクロスを上げる。得意の左足から放たれたボールは、相手DFの頭上を越え、そしてマルキーニョスの頭にピッタリと合った。教科書通りのヘディングシュートで、2-0。途中出場の遠藤が追加点を演出し、勝利を決定づけた。
リーグ3連覇を果たしたアントラーズは、新たな戦力としてフェリペ ガブリエルやイ ジョンス、ジウトンといった外国籍3選手を迎え入れ、新シーズンに臨んだ。1週間前の富士ゼロックススーパーカップでは、ガンバ大阪をPK戦の末に撃破。AFCチャンピオンズリーグ第1節でも完封勝利を果たし、上々の滑り出しを見せていた。そしてこの日は、宿敵相手のリーグ開幕戦。期待感が高まるのは、当然の成り行きだった。


俄然、熱を帯びるカシマスタジアム。優位に立ったアントラーズは、浦和のパスワークを封じつつ、時折見せる鋭いカウンターでゴールを脅かしていった。浦和をいなしながらゲームをコントロールし、前半は1-0で終了した。




覚えている人も多いだろう。86分、ボールが左サイドのタッチラインを割ると、ボールパーソンから絶妙なタイミングで“パス”を受け取った新井場が、スローインでリスタート。一気呵成の攻撃でコーナーフラッグ際まで攻め込み、遠藤がクロスを上げる。得意の左足から放たれたボールは、相手DFの頭上を越え、そしてマルキーニョスの頭にピッタリと合った。教科書通りのヘディングシュートで、2-0。途中出場の遠藤が追加点を演出し、勝利を決定づけた。


遠藤は当時を振り返って「よく覚えている。徐々に試合に使ってもらっていた時期で、勝利に貢献できたことが嬉しかった」と、懐かしそうに話す。殊勲の背番号25にとって、印象的な勝利となった。
あれから5年半が経った。アントラーズはここ10試合、浦和を相手に勝利を収めていない。空白の時を経て、不名誉な記録を止めるのは、今日をおいて他にない。浦和とのリーグ戦は50試合目。節目の一戦で、新たな一歩を踏み出そう。
あれから5年半が経った。アントラーズはここ10試合、浦和を相手に勝利を収めていない。空白の時を経て、不名誉な記録を止めるのは、今日をおいて他にない。浦和とのリーグ戦は50試合目。節目の一戦で、新たな一歩を踏み出そう。
スタッフダイアリー
過去の記憶や勝利への意欲、様々な思いを持って日々練習に励む選手の様子は、毎日更新の「スタッフダイアリー」をご覧ください!友達に教える