直売所を巡る〜WINDS BASE FARMER’S PALLET〜

2020.09.05(土)
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本日は、立秋過ぎてもなお残る暑さの中にも、清涼感を感じる風が吹くこの季節にぴったりのお名前の直売所「WINDS BASE~FARMER’S PALLET~」にお邪魔しました。一見するとガレージハウスのようなおしゃれな外観。左下のトラクターがこちらを見ながら「ここは、直売所だよ」と案内しているかのようです。今回は、代表の飯田等さんにお話を色々と伺いながら、こちらの直売所をご紹介したいと思います。

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店内にはメロン、ジャガイモといった野菜や、干物や豆腐、ところてんなどの加工品といったここだから買える地域の商品が並んでいます。店長やお店の方にお勧めの商品を尋ねるのも直売所を巡る楽しみ方の一つです。

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やはり、一際目を引くのがピーマンです。神栖市はピーマン生産量日本一。温暖な気候と水はけのよい土壌はピーマンが好む最適な条件。WINDS BASEを運営している株式会社agri new windsでは、ピーマンとパプリカの作付面積が約120アール、なんとカシマスタジアムのピッチ約1.3面分もの広さになります。芝生が全部ピーマンになりますね。

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この直売所一番のおすすめは、ミニパプリカの「スイートカクテルペッパー」です。その名のとおり甘いのが特徴。糖度は10~13度もありイチゴと同じくらい甘く、加熱するとより甘みが強く感じられるとのこと。ピーマン、パプリカ=苦いという先入観を持った筆者も試食させていただくことに。なにこれ、甘っ!シャキシャキしてる!「野菜嫌いの子どもたちにも食べてもらいたい」という飯田さんの想いも十二分に伝わります。

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6次産業化の取組も行っており、「スイートカクテルペッパー」のピクルスや、カレー、餃子も商品化しています。また、「スイートカクテルペッパー」という名称は商標登録もされており、見事にブランドを確立している点においても「スマートに確立してるペッパー」とも呼ぶにふさわしい。

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飯田さんにハウスを案内してもらいました。「どうやって作物ができるか知らない子もいるからねー。」「そうですよねー(私も実際に見たの初めてです)。」

栽培方法にITの技術を導入し、温度や光、二酸化炭素の数値をセンサーで管理しているとのことですから、筆者もこういう環境ならもっと身長が伸びたのではないかと思うくらい、パプリカ的には至れり尽くせりの環境といえるのではないでしょうか。

この直売所では、地の利を活かしつつ現代の栽培技術や多角的な経営手法を取り入れて、農業界に新しい風を起こしていました。また、農業従事者の高齢化や担い手不足といった社会的な課題にも向き合っており、ここで起こす新しい風は神栖市にとどまらず全国各地へと流れていくことでしょう。

まさに、直売所は地域の縮図。

文・写真:関口(地域連携チーム)

WINDS BASE~FARMER’S PALLET~ 
茨城県神栖市太田580-18
TEL 0479-46-5771