INTERVIEW
鈴木修人アカデミーマネージャー
笹目学スクールマネージャー

アントラーズアカデミーは、新たな指導体制で2024年度の活動に向かう。そんなアカデミーの全体を支えるのが鈴木修人アカデミーマネージャーであり、主にアントラーズスクールの活動に尽力するのが笹目学スクールマネージャーだ。新年度の指導体制の特徴や、マネジメントの狙いについて話を聞いた。
【ユース】自信を持つ“豪華なスタッフ陣”
024年もアントラーズアカデミーのコーチ陣には多士済々の顔ぶれがそろっている。
そのなかでも、アントラーズユースの指導陣は従来に引き続き豪華絢爛だ。トップチームで活躍し、クラブの歴史を築いた柳沢敦監督や小笠原満男テクニカルアドバイザー、曽ケ端準GKコーチをはじめ、経験豊富な里内猛フィジカルアドバイザー兼アカデミーヘッドオブコーチング、市川コーチ兼GKチーフコーチ、岡本秀雄コーチ、大岩聖フィジカルコーチらがアントラーズユースの精鋭部隊を鍛え上げる。
「昨年は高円宮杯プリンスリーグ関東で優勝し、プレミアリーグプレーオフを勝ち抜いて昇格を決めました。我々が自信を持って言えるのは、やはりユースのスタッフ陣です。フットボールをしっかりと理解し、アントラーズの歴史を知る人たちが、ユースの選手たちを鍛えに鍛えまくり、タフに戦い、走り勝てるようなチームを作り上げました。今年はプレミアリーグを戦いますが、次なる上の舞台での戦いに、みんながワクワクしています」(鈴木修人アカデミーマネージャー)
2023年は“鍛える”というテーマのもと、1年を通じて取り組んできたことがプレミアリーグプレーオフの2試合を勝ち抜く結果につながった。トップチームに2種登録された徳田誉と松本遥翔を擁する新チームで戦う高円宮杯プレミアリーグEASTは、2019年以来となる高校年代最高峰の舞台だ。新シーズンに向けて、また新たなチーム作りが始まった。

ユースは柳沢監督を筆頭に、アントラーズの歴史を知る指導陣がそろう
【ジュニアユース】各監督がより指導・強化しやすい体制を構築
ジュニアユース年代では、2023年は鹿島ジュニアユースが高円宮杯 JFA 第36回全日本U-15サッカー選手権大会優勝の快挙を成し遂げた。選手それぞれの“個の能力”を発揮させるために取り組んできたことが、一つの成果として表れた形だ。
新年度は篠原義貴監督、小谷野稔弘コーチ、佐藤昭大GKコーチらの指導陣に、新たに杉本真コーチが加わった。鈴木アカデミーマネージャーは「Jリーグで選手としても経験のある杉本コーチは、特に技術的な指導に秀でた指導者。強力な助っ人が加入した」と評価し、期待を寄せる。
ノルテジュニアユースとつくばジュニアユースの顔ぶれにも変化があった。
塚田大士監督、飛奈洸太コーチ、細根敦也GKコーチらが指導するノルテジュニアユースには、2023年まで鹿島ジュニアのコーチを務めた加藤純己コーチが移った。
「塚田監督と同じ山梨県出身ということで、いい意味で仲が良く、それによる連係も期待できます。また、加藤コーチは活気もあり、声を出して選手に指導できるところでノルテに良い風を吹かせてくれるだろうと考えています」(鈴木アカデミーマネージャー)
また、山尾光則監督兼つくばエリアセンター長が率いるつくばジュニアユースには、新たに上戸日向コーチが加わった。
「上戸コーチは、山尾監督が岐阜時代に一緒に働いていた指導者で、年齢的にはまだ若いのですが、元気が良くて前向きにいろいろなことに取り組める長所があります。山尾監督からの推薦もありました」(鈴木アカデミーマネージャー)
トップチームのOBでもある根本裕一コーチや、大橋基史GKコーチとともに山尾監督を支えながらチームを強化していく。
鈴木アカデミーマネージャーが「監督が指導・強化しやすい体制を整えることが、僕らのようにマネジメントする側の仕事」と話すように、ノルテジュニアユースとつくばジュニアユースには塚田監督、山尾監督それぞれ旧知の人物を“右腕”に抜擢した形となった。

つくばジュニアユースに加わった上戸コーチは旧知の山尾監督をサポートする
【ジュニア】指導者としての成長も見据えて
一方で、長年にわたり鹿島ジュニアユースで中学生年代の指導に当たってきた森島修コーチは、2024年は鹿島ジュニアのコーチに就く。
「森島コーチは大ベテランの指導者で、プレーもすごく上手です。なので、子どもたちと一緒になってフットボールをプレーしてほしいし、長年培ってきた指導経験を最も還元できるのがこの世代だと考えています」(鈴木アカデミーマネージャー)
また、従来から指導してきた青野友輝監督や鳴海勝也らのチームに「いいエッセンスになる」と期待を寄せる。
ノルテジュニアは小笠原賢二監督兼ノルテエリアセンター長、坂本光コーチ、砂子走瑠コーチの体制を2024年も継続するが、つくばジュニアでは、昨年までつくばジュニアユースのコーチだった那須川将大監督が就任した。前任の中野洋司前監督がアカデミーダイレクターになったことでの抜擢だ。
那須川監督は“監督”としては1年目だが、「選手としての経験も豊富なので、ここで“監督”という責任ある立場となり、指導者としてさらに成長していってもらいたい。つくばジュニアには岩田陸コーチ、鈴木智幸コーチという2人の優秀な指導者もいるので、彼らとともにつくばジュニアの子どもたちを育ててほしいです」と鈴木アカデミーマネージャーは背中を押す。

つくばジュニアは新たに那須川監督がチームを指揮する
【アカデミーダイレクター】長年務めた山崎氏が退任し、新たに中野氏が就任
昨年までつくばジュニアの監督を務めた中野洋司前監督が、2024年はアカデミーダイレクターとなった。
「長年、アントラーズのアカデミーダイレクターを務めてきた山崎勇次さんが2023年度をもって退任されました。アカデミーダイレクターという役職は、コーチングスタッフみんなの指導ができたり、経験ある人でないと務まらない、とても大事なポジションです。中野さんに声をかけたところ、本人も望んでくださり、山崎前アカデミーダイレクターの後任を務めていただくことになりました」(鈴木アカデミーマネージャー)
鈴木アカデミーマネージャーが「ジュニア年代の指導のスペシャリスト」とも称する中野アカデミーダイレクターは、主にジュニア年代の全般的なマネジメントを担うこととなる。この春休みから、早くも各ジュニアの合宿参加を計画中で、3月には新5年生が韓国に遠征するなど、ユースやジュニアユースに続いてジュニアの海外遠征も見据えている。

昨年までつくばジュニア監督を務めていた中野氏がアカデミーダイレクターに就任した
【スクール】これまでの経験を生かしながら
アントラーズアカデミーの基盤となるスクールの指導体制は、鹿島エリアで2023年までノルテエリアのチーフコーチを務めていた西畑瞭コーチと小室真綾コーチ、栃木シティなどで指導経験を持つ高橋覇気コーチが加わった。「鹿島エリアで長年にわたり指導している多くのスタッフとともに、これまでの経験を生かしながら、より活躍してほしい」と笹目学スクールマネージャーは新しい3人のコーチに期待する。
その傍ら、2023年まで鹿島エリアで活動していた島田周コーチと髙安良徳コーチはノルテエリアへ、大竹伸一郎コーチはつくばエリアへと移った。特に島田コーチについては「鹿島エリアの強化コースやスペシャルコースを見ていた経験から、ノルテエリアでスクールからジュニアに上がる選手の育成にも期待したい」と、その意図を明かす。
さらに、笹目スクールマネージャーは2024年のスクール活動をこう見据える。
「他のスタッフ体制はそこまで変わらないなかで、つくばエリアでは杉山哲コーチのようなトップチームのOBを中心に、コーチそれぞれの経験をスクール生に還元してもらいたい。鹿島エリアでは小室真綾コーチ、つくばエリアでは君嶋莉緒コーチらに女子への指導も期待しています。スペシャルコース、強化コースの選手に対しては昨年以上に遠征や試合の機会を設け、国内でできるだけ多くの経験を積ませたいと考えています」
鈴木アカデミーマネージャー、笹目スクールマネージャー、中野アカデミーダイレクターを中心に、アントラーズアカデミーはトップの主力となる選手育成を目指して2024シーズンを歩み始めた。

GK出身の高橋コーチがアントラーズスクールに加わった