直近のルヴァンカップG大阪戦は、樋口の高精度のキックから三竿、優磨、関川、染野がゴールを決め、4-1で逆転勝利した。公式戦2試合連続で先制点を許してしまった部分は、改善点として挙げられるが、代表活動により、上田、荒木、松村が欠場したなかでも、総力戦で勝利できたことは、チーム全体にとって大きな自信になる。

　選手たちも、今のチーム状態への手応えを口にした。優磨が「先に失点しても引きずらず、後半に逆転できたことは、アントラーズらしい勝ち方だったと思う」と話せば、安西も「前半、不運な形で失点してしまったが、自信を持って後半に入ることができた。うまく試合を運べたと思う」と語る。どんな試合展開になっても動じず、逆境を跳ね返す強さが徐々に身についてきた。


　そんな上昇気流に乗って臨む次の試合は、リーグ第6節清水戦。対戦相手の清水は、暫定14位に低迷しており、3月はリーグ戦3試合で1分2敗未勝利と苦しんでいる。ただ、直近のルヴァンカップ広島戦では、公式戦1か月ぶりの勝利を掴んでおり、その勢いには警戒しなければならない。また、清水には昨季途中までアントラーズでプレーした白崎がいる。彼の攻撃センスには十分な注意を払う必要があるだろう。

　さあ、ここから5連戦が始まる。勢いをつけるためにも、絶対に勝利が求められる一戦だ。決して簡単な試合展開にはならないだろうが、どんな状況でも力強く後押ししてくれる背番号12の存在は、選手たちにとって大きな力となる。アントラーズファミリー全員でともに戦い、必ず勝ち点3を掴み取ろう。